300万の借金を抱えた私が任意整理ではなく特定調停を選んだ理由

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みなさま、始めまして。今日は、私が体験した債務整理(特定調停)の事をレポートします。

今、借金に悩んでいる方々、債務整理を考えている方々に、私の体験が参考になれば幸いです。

少し長くなりますが、最後までお付き合い下さいませ。

体験者の情報

名前:K.I(イニシャル)
性別:男性
当時の職業:食品業
当時の年齢:26歳
当時の借金の合計額:300万円
債務整理方法:特定調停
特定調停をしていた時期:2005年1月~2005年2月
費用:10万円

当時の私の経済状態と債務整理を決意するまでの過程

当時の私の経済状況

消費者ローン2件:約150万円(利息のみで月2万円の支払い)
自動車ローン残:約40万円(月2万7千円の支払い)
家賃、駐車場:4万円
自動車保険:8千円
通信費(携帯、ネット):2万円
光熱費:1万円
車両維持費:1万円(ガソリン代他)
月々の支払い合計:約14万円

このような状態であるにもかかわらず、月収17~18万円でしたので、残るのは3~4万円でした。

「贅沢しなけりゃ食っていけるじゃん!」と突っ込むあなた。よく見てください。

消費者ローンは利息しか払っていませんよ!いくら払っても返せない状態です。

「はたらけど
はたらけど猶わが生活(くらし)樂にならざり
ぢつと手を見る」

正に啄木の世界でありました(笑)

そんな私が債務整理を決意したのは、当時つきあっていた彼女の存在。遠距離恋愛でしたが、同棲するという話になったのです。

今後の将来の為にどうにかしなければ・・・。

そんなとき、ネットで出会った言葉が、「債務整理」「グレーゾーン金利」「過払い請求」でした。

今では一般的になった言葉ですが、当時の私にとっては、「へ?今まで払いすぎてたの?金利の計算がおかしかったの?」という驚きでした。

これならなんとかなる。そう思った瞬間でした。

どのように整理の依頼先を決めたか

そうと決まったら即行動です。

市内の弁護士、司法書士事務所に片っ端からメール攻撃です。(昼間は仕事で電話している暇がないからメールが楽ですね。ましてや、会社に債務整理している事がバレてもいけませんのでそうそう昼間に活動はできません)

そこで、反応あった司法書士さんのうち、私が考えていた条件に合致している方に相談することにしました。その条件とは...

  • 1土曜日に対応して頂ける事
    (絶対に平日は普通に過ごさなければなりません。お仕事がある方は一心不乱に働かなければなりません。ここでしっかり働いておかないと、後々苦労しますよ。詳しくは後述します)
  • 2家から距離が近い事
    (経費を出来る限り抑えなければ本末転倒ですからね)

土曜日に対応頂けることが大きな決め手となり、そちらの司法書士事務所でお願いする事にしました。

今では小額の債務整理を扱う弁護士さんがたくさんいらっしゃるようですが、当時は少なかったので探すのに苦労した覚えがあります。

また、現在なら法テラスもありますから、そんなに苦労せずあなたの条件に合った方に依頼できるのではと思います(ちなみに法テラスが設置されたのは私が債務整理した翌年です)。

法テラス
http://www.houterasu.or.jp/

ここでアドバイス。
この時点では絶対に仕事に支障が出ないように行動してください。

というのも、後々裁判所に行く必要が出てくるので、会社を休まざるを得ない状況になるからです。そのときに休みが取り易い状況を作っておく事をオススメします。

ちなみに、『会社を休む時の言い訳55選【債務整理手続き編】』では会社を休む時の言い訳55選を紹介しています。興味がある方はあわせて見てみてください。

債務整理の種類、メリットデメリット

実際に司法書士さんにお会いして面談を行い、債務整理の種類などをお聞きしました。

  • 自己破産(全ての資産を放棄して、全ての借金が0になる)
  • 任意整理(任意に選んだ債権者と返済についての直接交渉を行う)
  • 特定調停(任意に選んだ債権者との返済についての交渉を、簡易裁判所が間に入って行う)

ここで、先ほど《当時の私の経済状況》で上げた、私の借金をもう少し詳しく書きますね。

消費者金融A社:50万円
消費者金融B社:100万円
自動車ローンC社:40万円

という状態でした。

私の希望は、

  • 自動車は通勤で使っているので、整理対象から外したい
  • あくまでグレーゾーン金利ではない、正しい金利で返済したい

自己破産は、資産(自動車)を失うことになるのでNGとなり、任意整理と特定調停の中から選ぶ事になりました。

ここで任意整理と特定調停、違いが良くわからない方も多いと思いますので(私もそうでした)まとめてみます。

任意整理、特定調停に共通するメリット

  • 今後グレーゾーンではない利息で返済ができる
  • 過去に返済したお金もグレーゾーンではない利息で計算しなおす=すでに返済済みの額が増える(この計算により実際の借金額を超えて返済したことになるケースがいわゆる「過払い」です)
  • 整理したくない借金はそのまま継続する事ができる

任意整理のメリット

  • 弁護士さん、司法書士さんに委任した時点でほぼおまかせできる

任意整理のデメリット

  • お任せになる分、値段が高くなる
    (過払いがあった場合は成功報酬が乗ってきます)
  • あくまで当事者間の「和解」であること。交渉次第では思った結果にならないことも

特定調停のメリット

  • 間に簡易裁判所が入る事により、「裁判所お墨付き」の和解となる事
  • 自分自身で手続きを行う為、任意整理より安くなる

特定調停のデメリット

  • 本人が手続きを行う為、手間が掛かる
    (最低裁判所に2回行かなければなりません)
  • 過払いが発生する場合は、別途、過払い請求の手続きを取らなければいけない(けっこうめんどい・・)

上記を踏まえて、過払いが発生するA社は任意整理で、発生しないB社は特定調停で、車を失いたくないのでC社はそのままで、債務整理する事となりました。

ちなみに、B社は利息の再計算により、100万円から50万円に圧縮できました。

また、この時の注意点なのですが、弁護士さんや司法書士さんの報酬については入念に打ち合わせしておいて下さい。

私の場合、希望がちゃんと伝わっておらず、後々トラブルになったので・・・・。

債務整理を依頼すると...

依頼をすると、矢のような催促がピタリとなくなりました(債権者へ「債務整理を行う」旨をちゃんと伝えてください)。

これだけでも精神的には楽です。
この頃は落ち着いた気持ちで債務整理の準備を進めていました。

ここからは、特定調停に必要な書類や裁判所での実際の手続き、特定調停をしたその後について書いていきたいと思います。

特定調停で必要な書類

特定調停では「特定調停申立書」を裁判所に提出し、調停委員の方に調停をお願いする形になります。

申立書は裁判所にいけばもらえます。(私の場合、司法書士さんにご用意頂き、自分で記入を行いました)

  • 【1】表紙
    申立人(借金している方本人)の住所、氏名、押印
  • 【2】1ページ目
    相手方一覧表
    (特定調停を行いたい債権者を記入します。私の場合B社1件でしたので1件のみの記入です。その際、残元金の欄には正しい金利で計算された額を記入しています)
  • 【3】2ページ目
    特定債務者であることを明らかにする資料
    (申立人の資産状況、生活状況を記入します)
  • 【4】3ページ目
    家計収支表、添付書類
    (見たままで、家計をさらして返済可能額を提示します)
  • 【5】4ページ目
    申立外関係管理者一覧表
    (調停を申し立てない債権者を記入します。私の場合C社の自動車ローンを記入しています)

注意して頂きたいのは【3】の家計収支表、添付書類です。

家計収支表については、できる限り実情に即した内容を記入した上で、「月々これだけなら返済可能です」ということを明記します。

なぜなら、この調停はあくまで「返済」する事を前提とした手続きであり、「放棄」するわけではないからです。

「債務整理の種類、メリットデメリット」のところで書いたとおり、特定調停は「裁判所お墨付き」の和解となります。

それは自分自身の返済にもいえる事で、もし滞るようなことがあれば、最悪 強制執行なんて事も・・・。ですから、十分に精査した数字を記入して下さい。

続いて、添付書類ですが、特定調停申立書の内容を証明する為の資料を添付します。

私が用意したのは、

  • 1給与明細書
    家計収支表の給与欄の根拠となります
  • 2B社の取引履歴(残高計算書)
    これは司法書士さんにおまかせしました
  • 3前年の源泉徴収表
    数字自体は使いませんでしたが(必要なのは所得税の課税対象額ではなく、手取り収入ですから)勤務先の証明になりました
  • 4住民票
    役所に行く暇がなければ、最悪裁判所に行く朝に取ってもなんとかなります
  • 5預金通帳
    上記【3】「特定債務者であることを明らかにする資料」で、資産状況を証明する根拠となります
  • 6家の賃貸借契約書
    同上です
  • 7自動車保険証券
    家計収支表で支出金額を証明する根拠となります
  • 8自動車の車検証
    上記【5】「申立外関係管理者一覧表」で自動車ローンC社をなぜ調停対象としないかの根拠として提出しました
    (所有権留保によりC社所有の車両となっており、調停すると車両を取り上げられ、日常の生活に支障が出る可能性がある為。という説明を調停委員にしました)
  • 9公共料金明細
    家計収支表で支出金額を証明する根拠となります

以上9つでした。

いざ裁判所で「足りない!!」とならない様に、事前に弁護士さん司法書士さんと打ち合わせておきましょう。(裁判所に行く回数が増える=会社を休む回数が増える、ですからね)

裁判所での手続き

前述しましたが、裁判所には2回行かなければなりません。1回目では、調停委員との話し合いで調停内容を決定します。

調停委員の方に、「これならちゃんと返済できるな」と、納得して頂けないと先に進まず、数字の見直し→再度調停委員と話し合いとなり、裁判所に行く回数がどんどん増えて行きます。

そうならない様、事前にしっかりと弁護士さん、司法書士さんと打ち合わせて下さい。

あくまで、申立者自身(ここでは私ですね)と調停委員との間で行われるものですから、提出する資料は100%説明できる位にしてください。(私の場合、司法書士さんの同席は認められましたが、他の地域ではどうなんでしょうか?)

なぜなら、私の当たった調停委員の方が「源泉徴収表の数字の意味」を理解しておらず、「源泉徴収表と、家計収支表の金額が合ってない!」と言い出し、あわや再提出になるところでした(笑)

前述しましたが、源泉徴収表に書かれているのは「総収入」と「総収入の内、所得税の課税対象額」であり、「手取り収入額」ではないので、数字が違うのは当たり前です・・・。

2回目では、債権者、調停委員、申立者が集まり、調停内容について協議します。私の場合は、債権者が出廷せず、調停委員と電話でやり取りしておりました。

「金利再計算の上で返済」というスタンスだったので、債権者もあまり目くじらを立てておらず、「申立書通りでいいですよー」というノリで、あっさり終了。(多分30分掛かっていなかったです)正直拍子抜けでした(笑)

特定調停後の生活、再びローンを組めるまで

調停終了後に、裁判所から「決定書」が送られてきます。

その名の通り、調停の決定事項が裁判官の名前入りで書かれています。

決定書に書かれた日から返済義務が発生しますので、忘れずに返済しましょう。

万が一内容がおかしければ、2週間以内に異議の申立ができますので、決定書はしっかりチェックしましょう。

気になるローンが再び組めるまでですが、私の場合「返済完了から半年後に保証人(妻)付きで250万の自動車ローンが組めた」としか言えません(笑)

どんなローンを組むか、保証人を立てられるのか、担保はあるのか・・・・などなど条件があると思うので、一概にはいえません。

私の場合、少し正直に「昔、カード会社とひと悶着あって信用情報に傷をつけたことがある」と言って営業の方に相談しました。

特定調停をしたおかげで借金が圧縮され、月々の生活に余裕ができるようになりました。

返済しながら貯金する余裕もでき、返済が終わった時点で、当時の彼女と結婚。今ではそれなりに幸せな家庭を築けております。

特定調停しないままだと、どうなっていたか・・・。
そう考えるとぞっとします。

今、消費者金融の高い金利で苦しんでいる方々、是非とも債務整理を行い、正しい金利で再計算してみてください。そこから、借金地獄から脱出できる糸口が見えてくると思います。

今までの生活をリセットしたい方、是非、お近くの法テラスで相談なさってください。

もしくは、自分でやるのは面倒という場合、弁護士や司法書士さんにお願いするのも手です。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。少しでも、借金で苦しむ方の助けになれば幸いです。

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