法テラス紹介の弁護士事務所で無料相談。任意整理をすることに【体験談】

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私は、5年ほど前に自己破産を経験しています。
「自己破産」という言葉にはとても暗い印象がつきまとうと思います。

実際、私も自分がまさかそんな体験をするとは考えてもみませんでしたし、最終的な手段としてそれを決意するまでには、さまざまな葛藤がありました。

"自己破産=人生の終わり"というようなイメージを持っていたのです。でも、その認識は間違いでした。

それを教えてくれたのは、そのときお世話になった法律事務所の弁護士さんです。あの出来事を乗り越えて、私は強く前向きに生きることができるようになりました。

体験者の情報

名前:金森 みゆき
性別:女性
当時の職業:事務員
当時の年齢:43歳
会社名(借入先):銀行系2社、地元日専連、クレジットカード会社4社、プロミス
借金総額:500万円
債務整理方法:自己破産
債務整理をしていた時期:2007~2008年頃 全部で半年程かかりました
費用:13万円程度

1枚のクレジットカードから始まった破綻

当時、私は子どもを2人抱えて離婚をし、母子3人の暮らしを始めて5年近くが過ぎていました。

事務員として真面目に働き、2人の子どもとの暮らしは、はためにはごく普通の離婚家庭に見えていたかもしれませんが、実はそのとき家計はすでに泥沼化していたのです。

きっかけは離婚後1年くらいしてから交際を始めた男性の失業でした。

その時、彼は私名義のクレジットカードを1枚持って、日常的に使っていました。彼が言うには、昔両親が自己破産をしたので自分もクレジットカードを作ることが出来ないし、ローンも組めない、ということでした。

そこで、仕事で出張に出かけるときに「すぐに返すから貸して」と頼まれて軽い気持ちで貸してしまったのです。今思えば、あれがすべての始まりだったような気がします。

彼の会社が倒産するかもしれないとわかった時に、私の名前で作れるだけクレジットカードを作っておいて、と言われました。資金繰りが苦しくなった時のためにと。

多少の不安はあったものの、まだ彼を信じていた私は言われるままに5社のクレジットカードを作りました

今では考えられないことかも知れませんが、当時はまだ簡単に審査が通ってすぐにカードを作ることができたのです。

膨らみ続ける返済額に追い立てられる日々の始まり

失業した彼は、最後にもらったお給料を手に毎日パチンコ通いを始めるようになりました。

失業給付金も、あっという間にパチンコに消えました。そしてクレジットカードのキャッシングでお金を借りてはパチンコ、勝てば贅沢を繰り返すようになってしまったのです。

その癖は直らず、転職先を見つけて働き始めてもパチンコと贅沢は続きました。お給料が入ると返済はしてくれるものの、それだけではとても月々の返済額には足りません。私のお給料も返済に消えてしまい、毎月の生活は困窮を極めていました。

毎月届くカード会社からの明細書の数字があっという間に膨らんで行きました。借りては返す、地獄のような日々です。

返しても返しても減らない元金。ちょっとでも枠が空くとそれを借りてまたパチンコに使ってしまう彼。

毎月のお給料が手取り13万円程度だった私の元に届く請求書の合計額は30万円以上に膨れ上がっていました。

債務整理というものがあると知り...そして法テラスとの出会い

クレジットカード6枚と地元の銀行口座のキャッシング枠、全てあわせると借金の総額が300万円近くになろうとしていた時、やっと私は彼と別れる決心をつけ借金を何とかする方法を模索し始めました。

そしてインターネットで情報を探し、債務整理という方法があることを知りました。

私は債務整理をお願いできる行政書士事務所や弁護士事務所を探し始めました。

インターネットで調べた事務所に電話で無料相談をしたのですが、おそらくお金にならないケースだったのでしょう。ほとんどが他にあたってください、という冷たい返事でした。

そんな中、何件目の電話だったでしょうか。
はじめてとても親切な弁護士さんが親身に相談に乗ってくださいました。今ではテレビコマーシャルもしている、大手の弁護士事務所さんです。

その弁護士さんが、住まいの近くに必ず「法テラス」という支援センターがあるから、まずはそこに相談してみなさい、と教えてくださいました。

法テラス(日本司法支援センター)』は、国によって設立された法的トラブル解決のための相談窓口です。そんな組織があることをその時はじめて知り、やっと私は具体的な債務整理への動きを始めることができたのです。

やっと出会えた親切な弁護士さんのおかげで、私は「法テラス」の存在を知りました。やっと、具体的な債務整理への道が見えてきたのです。これで一歩、前へ進める。そう思うと、一筋の光が見えたような気がしました。

1本の電話からすべてが始まった!

法テラスは、法律上弱い立場に置かれた人たちの"駆け込み寺"のような場所です。

法テラスに登録している弁護士や司法書士に無料相談ができたり、収入が低いために自分で依頼費用を支払えない人の弁護士費用の立替などもしてくれます。

予算が無くて弁護士に相談ができないとか、実際に法的手続きを取りたくてもお金がない、などという金銭的な問題を理由に解決への道を諦めなくても良いのです。

私の場合、電話をすると係の女性が親身に話を聞いて下さり、まずは弁護士さんの無料相談を受けられるように手配して下さいました。

その当時は地域を管轄している法テラスに電話をして話を聞いてもらう方式だったのですが、現在では相談専用ダイヤルがあり、そちらで相談をしたあと、必要に応じて管轄の法テラスに電話を回してもらえるような形になっています。

無料相談には、毎月法テラスで数回行われる無料相談日に行くか、直接紹介された弁護士事務所に行くかの2通りの方法があります。

私の場合はちょうどその月の無料相談日が終わった直後の電話だったため、次回まで日数がかかるということで、直接弁護士事務所を訪ねることとなりました。

私だけじゃないんだ!

法テラスに電話相談をした翌日に、そちらの弁護士事務所から電話連絡があり、相談日時が決まりました。これから何が始まるんだろう、どんな風に事が進んでいくんだろうと、私の中で不安な気持ちが日増しに膨らんでいきました。

指定された日時に弁護士事務所に行ってみると、それまで感じていた敷居の高さはあまり感じずにすみました。

個室に通され、待ち時間の間に必要事項を記入していきます。月の収入額や借入残高の総額、月々の返済額などを書き込んで行ったと記憶しています。

個室で待っている間に隣の部屋で話しをしている声が聞こえてきます。その人は自己破産を薦められていましたが、自己破産はしたくないと主張しているようでした。でももう、どう考えても支払うのは無理でしょう、と説得されているようでした。

そのようなやり取りを聞いていると、私はどう言われるのだろう、どんな先生なんだろうと、緊張が高まってきました。

でも、実際に私の番が来て、部屋に入ってきた弁護士さんはとても穏やかな優しそうな方で、一言も私の言葉を否定することなく、親身に話を聞いて下さいました。

覚悟が決まった瞬間

色々と詳しく相談をした結果、その先生に債務整理をお願いすることとなりました。

先生には、自己破産をせずに何とか自分で借金を返済したいという気持ちを真剣にお話し、今後アルバイトも探して仕事を掛け持ちして返済のためのお金を捻出したい旨も伝えると、それならば任意整理という形をとりましょうということで今後の方針も決まりました。

その時点で先生との無料相談が終わり、その後アシスタントの女性が来て、細かな説明をして下さいました。今後、私の案件を担当して下さる方です。

若い女性でしたが、とても親切な感じの良い方で、それまで不安でいっぱいだった私の気持ちも少しずつ和らいでいきました。弁護士事務所って怖いところではないんだな、というのがその時感じた印象です。

次回の相談から正式な依頼となるということで、事務所への依頼用の書類や法テラスに費用の立替をお願いするための書類など、数枚の書類に署名捺印をしたあと、次回の相談日に持参する書類等の説明を受けました。

1ヶ月分の家計簿、持っている通帳全てのコピー、ローン会社やカード会社の請求書、給与明細、前年度の源泉徴収票、戸籍謄本などが必要ということでした。

初めての法律相談が終わり、次回の相談日も決まったところで事務所を後にし、自分の車へと戻りました。緊張が一気にほどけて、急にぐったりと疲れを感じたのを思い出します。

とにかくもう、後戻りはできないんだ。と覚悟を決めました。

ここから全てが解決するまでに、半年かかることになりましたが、とにかくこの日が私の債務整理への道のスタートの日となったのでした。

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返済の日々から開放されたのもつかの間、再び現れた彼に暴力を

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