オリックス銀行カードローンを他社類似商品と比較検証してみました

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オリックス銀行のカードローンについて、他社の類似商品と比較検証してみました。

オリックス銀行カードローンは、2012年3月に導入された個人向けカードローン商品です。

同行のホームページには、「業界最低水準の金利、大型の利用限度額、業界最低水準の毎月返済額」の3つが新商品の3大特徴として紹介されています。

今回は、通常CMや広告等で強調されている「表向きのスペック」だけでなく、少し細かいですが、広告ではあまり強調されることのない「裏のスペック」にも着目して分析してみました。

併せて、ネット上の口コミについても調べてみました。

オリックス銀行は、旧オリックス信託銀行が2011年に社名変更して発足した新しい銀行です。

社名変更後、はじめての個人向け大型無担保カードローン新商品が、今回チェックする「オリックス銀行カードローン」です。

「オリックス」のカードローンと聞くと、「オリックスクレジットのVIPローンカード」を思い出す方も多いのではないでしょうか?

実は、「オリックス銀行カードローン」と「オリックスクレジットのVIPローンカード」は、商品内容に共通点が多いんです。

そこで、VIPローンカードは銀行系のカードローンではありませんが、こちらの商品とも比較してみました。

それではさっそく、「オリックス銀行カードローン」の商品内容についてチェックしていきましょう。

比較対象ですが、オリックス銀行と同様に店舗を持たないネットバンク2行、メガバンク1行、そしてオリックスクレジットの4社をピックアップしました。

上記4社はいずれも、全国展開(営業地域に制限なし)していて、かつ「オリックス銀行カードローン」と同様に個人向けの無担保大型カードローン商品を展開しているという共通点を持っています。

他社類似商品との比較

限度額ごとに適用される金利比較(表1)

限度額(枠) オリックス銀行 メガバンクA ネットバンクA
カードローン 大型カードローン 大型カードローン
800万円 1.7~4.8% 平均4.25%(4.0~4.5%) -
700万円 3.5~5.8% 平均4.75%(4.5~5.0%) 4.0%
600万円 平均5.5%(5.0~6.0%) 5.0%
500万円 4.5~8.8% 平均7.0%(6.0~8.0%)
(*)
6.0%
400万円
300万円 5.0~12.8% 平均9.0%(8.0~10.0%)
200万円 平均11.0%
(10.0~12.0%)
平均7.5%(7.0~8.0%)
(*)
150万円 6.0~14.8% 9.0%
100万円 平均13.25%
(12.0~14.5%)
10.0%
100万円未満 12.0~17.8%
限度額(枠) ネットバンクB オリックスクレジット
大型カードローン VIPローンカード
800万円 - 平均4.65%(3.5~5.8%)
【550万~800万円】
700万円 -
600万円 -
500万円 5.0% 平均5.85%(4.8~6.9%)
【350万~500万円】
400万円
300万円 8.8% 平均8.95%(5.9~12.0%)
【200万~250万円】
200万円
150万円 - 平均11.0%(8.0~14.0%)
【50万~150万円】
100万円 8.8%
100万円未満 -
(*)は限度額の区切りが異なる場合に、隣接する複数の限度額の金利を平均して算出したもの

借入残高ごとに決まる月々の返済額比較(表2)

借入残高 オリックス銀行 メガバンクA ネットバンクA
カードローン 大型カードローン 大型カードローン
10万円以下 3,000円 10,000円
(※残高1万円~50万円以下)
10,000円
(※残高1万円~50万円以下)
10万円超
30万円以下
6,000円
30万円超
50万円以下
9,000円
50万円超
100万円以下
15,000円 15,000円 20,000円
100万円超
150万円以下
20,000円 20,000円 30,000円
150万円超
200万円以下
25,000円 25,000円
200万円超
250万円以下
30,000円 30,000円 40,000円
250万円超
300万円以下
35,000円 35,000円
300万円超
400万円以下
40,000円 40,000円
(※残高350万以下)
50,000円
45,000円
(※残高400万以下)
400万円超
500万円以下
50,000円 50,000円
(※残高450万以下)
60,000円
55,000円
(※残高500万以下)
500万円超
600万円以下
60,000円 60,000円
(※残高600万以下)
70,000円
600万円超 70,000円 65,000円
(※残高700万以下)
80,000円
700万円超 - 70,000円
(※残高800万以下)
-
借入残高 ネットバンクB オリックスクレジット
大型カードローン VIPローンカード
30万円以下 10,000円
(※残高1万円~50万円以下)
15,000円
(※残高50万円以下)
30万円超
50万円以下
50万円超
100万円以下
20,000円 25,000円
100万円超
150万円以下
30,000円 30,000円
150万円超
200万円以下
40,000円
200万円超
250万円以下
40,000円 50,000円
250万円超
300万円以下
60,000円
300万円超
400万円以下
50,000円 70,000円
400万円超
500万円以下
60,000円 80,000円
500万円超
600万円以下
70,000円 100,000円
600万円超 - 110,000円~
700万円超 - -

その他スペック比較(表3)

商品スペック
項目
オリックス銀行 メガバンクA メガバンクA
カードローン 大型カードローン 大型カードローン
申込資格 申込時年齢
満20歳以上69歳未満
申込時年齢満20~65歳 申込時年齢満20~65歳
原則安定した収入がある 原則安定した収入がある 原則安定継続収入がある(外国籍の場合、永住者)
来店要否
(申込時)
不要 不要 不要
契約(更新)期間 1年毎に審査/自動更新 5年毎に審査/自動更新 1年毎に審査/自動更新
口座開設要否 不要
ローンカード発行 ローン専用カード 「ローン専用カード」
or
「普通預金キャッシュカード」から選択可
「普通預金キャッシュカード」に機能付帯
審査回答期間 数日程度 最短30分 最短1日
利息の計算方法 付利単位1円
(1年365日の日割り計算)
付利単位100円
(1年365日の日割り計算)
付利単位1円
(1年365日の日割り計算)
遅延損害金 借入残高に対して借入利率+2.1% 19.94% 20.0%
返済日 毎月10日、月末から選択可 毎月5日、15日、25日、月末から選択可 毎月5日
金利優遇 なし 当行住宅ローン利用あり、
かつ返済遅延なしの場合、年▲1%優遇
当行住宅ローン利用ありの場合、もしくは証券口座保有登録済の場合、年▲0.5%優遇
商品スペック
項目
ネットバンクB オリックスクレジット
大型カードローン VIPローンカード
申込資格 申込時年齢満20~60歳 申込時年齢満20歳~69歳
前年税込年収が300万円以上
かつ継続安定した収入がある
毎月定期収入がある
来店要否
(申込時)
不要 不要
契約(更新)期間 1年毎に審査/自動更新 1年毎に審査/自動更新
口座開設要否 不要(銀行でない)
ローンカード発行 「ローン専用カード」or「普通預金キャッシュカード」から選択可 ローン専用カード
(カードレス商品もあり)
審査回答期間 3日程度 最短1日
利息の計算方法 付利単位100円
(1年365日の日割り計算)
付利単位1円
(1年365日の日割り計算)
遅延損害金 14.6% 19.9%
返済日 毎月7日 毎月10日、20日、月末から選択可
金利優遇 なし カードレス商品を選択の場合、▲0.2%優遇
注)他社と比べて内容に相違のある項目のみ記載。

(注)各表中のセルに色が付いている箇所が最も優れている。

上の比較表1~3をふまえて、オリックス銀行カードローンのメリットとデメリットについて列挙してみます。

オリックス銀行のカードローンの良い点

  • 表1から、限度額400万円以上の高額帯では、オリックス銀行カードローンの金利が他社を圧倒して低金利であることがわかります。同じオリックスグループのVIPローンと比べても低金利です。
  • 銀行系カードローンの中で最高限度額800万円のランクがあるのはオリックス銀行カードローンとメガバンク1行のみ
  • 表2から、借入残高30万円の場合、毎月返済額が6,000円、借入残高10万円の場合、毎月返済額が3,000円となるので、他社と比べると毎月返済額は少ないです。
  • 表3から、申込時対象年齢の範囲が満20歳~69歳未満と最も幅広い
  • 銀行系にもかかわらず、普通預金口座開設が不要
  • 遅延損害金が他社よりもかなり低水準で、良心的

オリックス銀行のカードローンの悪い点

  • 表1から、限度額400万円未満の金額帯では、オリックス銀行カードローンの金利は他社と比べてほぼ同水準或いは少し高金利であることがわかります。
  • 表2から、借入残高50万円超の場合、オリックス銀行カードローンの毎月最低返済額は他社と比べてあまり変わりません。(特段返済額が少なくて済むというわけではありません)
  • 表3から、毎月、安定した収入がないと申し込むことができません。
  • 利息の計算方法(利息の付く最低単位金額)が1円からということで、金利計算が厳しい
  • ローン専用カードを持たなければならない

ネット上の口コミはどうなの?

続いて、ネット上の口コミを検索してみました。

膨大な数の口コミがあるのですが、注目すべきものに限定して集約すると、大まかに4つに分類できました。

  • 限度額が大きく、金利が他社よりも低めなのが魅力的
  • 他社借入れ件数(金額)を増やしたら、すぐに限度額を減らされた
  • 申込通りの借入金額で借り入れることができなかった

大きな限度額、低金利を実現できている半面、必ず希望の金額で借り入れることができるとは限りませんし、契約後の利用状況のチェックも厳しいようです。

まとめ

以上のメリット、デメリットをまとめますと、以下のようになります。

  • 限度額400万円以上の金利は、同業他社の類似商品と比べても非常に有利
  • 限度額400万円未満の金利は、それほど魅力的ではない
  • 限度額最高800万円は稀少
  • 借入残高10万円以下の場合は最低返済金額が3,000円と少額
  • 銀行系なのに普通預金口座開設が不要
  • 誰でも申し込めるわけではなく、安定収入があることが条件
  • 遅延損害金の金利が低く良心的
  • 利息の計算方法がシビア
  • ローン専用カードを持つ必要がある
  • 他社借入れ状況によっては限度額を減額されることもあり得る
  • 申し込んだ借入金額通りに借り入れられるとは限らない

管理人としては、この商品の最大の魅力である低金利・高限度額のメリットを享受するためにも、年収が平均以上の方が400万円以上の高額限度額帯を狙って申し込むというのが一番賢い活用方法だと思います。

あるいは、借入残高10万円以下の最低返済金額3,000円を活かすという活用方法もあるでしょう。(但し返済ペースが遅い分、返済期間が長くなって総支払金利が高額になる面もあることは留意しておきましょう。)

400万円未満の限度額帯の場合は、他社商品が有利となる場合が多いようです。

また、口コミにもあるように、高い限度額と低金利の半面、利用状況のチェックは厳しめのようです。他社利用件数・残高はできるだけ抑える、できれば1社に絞ることをお勧めします。

また、遅延損害金の金利が低いからといってうっかり延滞などないよう返済期日管理をきっちりしておきましょう。

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