元消費者金融マンが語る。返済滞納者のあきれた言い訳とは?

「すみません!すっかり忘れていました。もうOO日待ってください!」

返済滞納中のお客さんに督促の電話をかけると、多くの人はこんな返答をするそうです。

しかし、なかにはおかしな人もいるもので、

  • 彼女が全財産を持って消えた
  • ATMへ行く途中にパチンコ屋があるから支払えない
  • 「借りていない」とシラを切り続ける

こんなへんてこな言い訳をすることがあるのだそう。

というわけで、今回は消費者金融の元社員5名の方にインタビューを行い、「滞納者が思わず口走ってしまう言い訳集」や「本当にあった!ウソみたいな言い訳エピソード」を紹介していきたいと思います。

返済に困って言い訳しても、消費者金融の担当者はすべてお見通しなんですね。

滞納者が思わず口走ってしまうこんな言い訳

消費者金融の担当者は、日々多くの滞納者に電話をかけ、借金の督促をします。

そのほとんどは、「忘れていた」「支払いに行く時間がなかった」「現金の持ち合わせがなかった」などの素直な理由を話すそうなのですが、なかにはもっともらしい理由つける方もいるそうです。

今回は消費者金融の元社員5人に話を聞き、「支払いが遅れた理由」としてよく挙がる言い訳を系統別にまとめて紹介していきます。

給料がない

  • 会社が給料を支払ってくれない
  • 給料の支払いが遅れている
  • 残業ができなくなり、給料が減ってしまった
  • 取引先からの入金が遅れている(自営業者に多い)

急な出費

  • 車が故障して修理費がかかった
  • 会社の飲み会への参加を強制され、お金がなくなった
  • 子供の学費(給食費)を支払わなければならない

冠婚葬祭

  • 兄弟が結婚してご祝儀を渡したら、お金がなくなった
  • 身内に不幸があり、交通費や香典でお金がかかった
  • 親が亡くなってしまい、それどころじゃない

紛失・盗難

  • 財布を盗まれた(落とした)
  • お金を盗まれた(落とした)
  • 銀行のキャッシュカードをなくしてしまい、現金が引き出せない

ケガ・病気

  • 風邪をひいてしまって、外に出られない
  • 体調を崩してしまい、入院することになった
  • 子どもが病気になってしまい、しばらく外出できない

交通トラブル

  • 電車が止まってしまって動けない
  • 渋滞がひどくて銀行に間に合わない
  • 車が壊れてしまったので返済に行けない

消費者金融の担当者もプロですから、下手なウソをつくとかえって印象が悪くなります。

たとえば、「財布を落とした」という滞納者に対して、「財布を落としたのなら、返済用のカードもなくしてしまったのではないですか?再発行しますか?」というと、99%は「いいえ、カードはなくしていません」という答えが返ってくるそうです。

財布を落としたのにカードはなくしていないなんて、おかしな話ですよね。

また、いくら電車が止まっていたり道路が渋滞していたりしても、「丸1日動けない」ということはほとんどありえません。

ATMは基本的に24時間営業ですから、返済に支障はないはずです。

また、なかには、「自宅軟禁されていて身動きがとれない」「静電気体質でATMに触れられない」というとんでもないウソをつく方もいるようです。

大体のウソは見抜かれてしまいますので、ウソをつくのはやめておきましょう。

本当にあった!ウソみたいな言い訳エピソード

元消費者金融社員の皆さんに、特に印象に残っている「変な言い訳」のエピソードをうかがったので、厳選して紹介したいと思います。

全財産を持って消えた彼女

滞納中の佐藤さん(仮名)に督促の電話をかけると、「全財産が入った財布を預けている彼女が行方不明で、携帯もつながらないから支払えない」と言われました。

私は心配に思い、詳しい話を聞きましたが、どうやら事件性はなく、単に連絡が取れないだけのようです。

しかし、ここでひとつの疑問が浮かびます。

財布に全財産が入っているのなら、佐藤さんはこれからどうやって生活していくのでしょうか。

そのことを突っ込むと、「彼女に預けた財布には銀行のカードが入っているだけ」「別の財布に少しお金が入っている」とのことでした。

すでにあやしいですが、とりあえず納得。

佐藤さんが、「週末に彼女と会う約束があり週明けには支払える」と言うので、週明けの月曜日まで待つことにしました。

週明けになったので、改めて佐藤さんに電話してみると、「彼女は実家に帰っていたようだが、僕の財布を実家に置いてきてしまった」というのです。

「彼女が実家へ財布を取りに行かなければならないので、来週くらいなら支払える」とのこと。

こうして翌週まで待つことになりましたが、私はあきれてしまいました。

正直、作り話としか思えませんからね。

返済できないのはパチンコ屋のせい?

私が強く印象に残っているのは、「ATMへ行く途中にパチンコ屋があるから支払えない」と言ってきた鈴木さん(仮名)です。

鈴木さんの家から、ATMへ行く途中にパチンコ屋があるため、そこで返済のためのお金を使ってしまうのだとか。

鈴木さんの場合、支払日を何度延ばしても結果は同じで、毎回同じ理由で滞納していました。

「迷惑をかけているのは私だってわかっているのよ!だから、パチンコで勝ってたくさん返したいと思っているの。でも毎回負けちゃうのよ!途中にパチンコ屋があるのが悪いの!」

鈴木さんは来店のたびにこう言っていました。

結局、鈴木さんには、特例としてこういう条件で返済してもらうことになりました。

  • 2ヵ月に一度 必ず5,000円を返済する(遅延損害金はなし)
  • 返済の際は、絶対にパチンコ屋の前を通らずに来店するように

道路でタイヤが脱輪してしまい...

滞納中の加藤さん(仮名)に電話をすると、開口一番、「山道で車のタイヤが脱輪してしまい、支払いに行けません!」と言われました。

念のため、JAF(※1)は呼んだのかを確認したところ、「到着まで3時間はかかると言われた」とのこと。

しかし、近くにコンビニがあれば、JAFを待っている間に返済に行けそうなものですよね。

私は近所にコンビニがないか調べるつもりで、加藤さんに現在地をたずねました。

すると、加藤さんは「わからない」というのです。

おかしな話です。

現在地がわからないのに、JAFを呼べるわけないですからね。

そのことを指摘したら、加藤さんは陥落。

「支払うお金がなくてウソをついた」とのことでした。

※1
JAFは、24時間・年中無休でロードサービスを行っている会社です。バッテリー上がりやキーの閉じ込み、燃料切れ、脱輪など、道路で起きたトラブルに対応してくれます。

消費者金融にとって「返済が遅れる理由」はどうでもいい

貸金業法(※2)のガイドラインでは、滞納後の支払日について、「利用者が指定する日を待たなければならない(※3)」と定められています。

つまり、消費者金融側としては、「返済が遅れる理由」にかかわらず、利用者の希望日まで待たなければならないのです。

「返済が遅れる理由」によって対応を変えることはないので、がんばって言い訳をされても意味がありません。

重要なのは「返済が遅れる理由」ではなく、「いつ支払えるか」です。

もし返済が遅れてしまう場合は、事前に消費者金融へ連絡し、いつなら支払えるか伝えましょう。

特に理由を付ける必要はありません。

※2
貸金業法とは、消費者金融などの貸金業者を取り締まる法律です。

※3
「利用者が指定する日」といっても、無制限に支払いを延ばせるわけではありません。次の給料日(1ヶ月後)まででは待ってもらえることが多いようです。

理不尽なクレーム・おかしなクレーム集

今回のメインのテーマは「返済滞納者の言い訳」でしたが、消費者金融の元社員からは、「理不尽なクレーム・おかしなクレーム」の話も多く集まりました。

最後におまけとして、インパクトの強い言い訳をいくつか紹介したいと思います。

滞納者の罠にハマり業務停止!

滞納者の高橋さん(仮名)から、「入院してしまって外出できないため、集金に来てもらいたい」という申し出があったため、担当者が病院まで集金に行きました。

しかし、後日、なんと高橋さんは財務局に、「病院まで取り立てに来られて困っている」という内容のクレームを入れたのです。

貸金業法には、「正当な理由がないのに利用者の自宅以外の場所を訪問してはならない」という取立てのルールがあります。

そのため、普通であれば、高橋さんが入院する病院へ取立てに行くことはありえません。

高橋さんの場合は、本人からの要望があったから病院まで集金に行ったのです。

しかし、そのことを証明する証拠がなかったため、非を認めて謝罪するしかありませんでした。

その結果、やむをえず高橋さんに慰謝料を支払い、集金担当者および責任者を懲戒処分に。

さらに、自主的に営業店の業務を停止することになります。。

「会社全体の営業取消し」という最悪の事態は避けられたものの、大きな損害を受けた悪質なクレームでした。

何を言ってもダメ!全てに文句をつけるお客様

滞納者の田中さん(仮名)に電話をしたときの話です。

田中さんはとにかく最初から最後までずっと怒り続けていました。

やり取りはだいたいこんな感じです。

私 「田中さまでしょうか?」

田中 「ああ!?この野郎、金を入れろっていう話か?」

私 「ご入金日を過ぎておりまして...」

田中 「は?払わねーよ!お前が家まで取りに来い!」

私 「申し訳ございませんが、それは致しかねます」

田中 「致しかねるって何だ?来るのか?来ねぇのか?お前、バカにしてんのか?」

私 「いえ、そのようなつもりはございません。気分を害されたようでしたら申し訳ございません」

田中 「申し訳?謝ってんのか?本当に謝ってるトーンじゃねぇだろ?話にならねー!上司に代われ!」

このように何を言っても全力で噛みついてくるのです。

この後、代わりに電話出た上司にも、クレーム対応部署にも、最後まで怒鳴り続けたようですよ。

社員のしゃべり方が気にくわない

私が地方支店の支店長だった頃の話なのです。

ある日、滞納者の渡辺さん(仮名)が支店に殴りこんできたことがあります。

とても暴力的な雰囲気だったので、支店全体に緊張が走りましたが、渡辺さんが言い放ったひと言で全員の力が抜けました。

「あのオカマを出せー!」

「あのオカマ」というのは、ある男性社員のことを指していて、支店にいる誰もが「アイツのことか」とわかるくらい確かにオカマ口調だったのです。

「とにかくしゃべり方が気持ち悪いから、どうにかしてくれ!」

私が経験したなかで最もおかしなクレームでした。

女性には強気でも男性にはペコペコ

ひと昔前、男性滞納者の山本さん(仮名)の勤務先に電話したところ、こっぴどく怒られたことがありました。

山本さんに、「てめえ誰だ!会社に電話なんかしてきて、クビになったらどうしてくれるんだ?フルネームを教えろ!夜道に気をつけろ!」と怒鳴り散らされ、危険を感じた私は、すぐに男性社員に代わってもらうことに。

すると、手こずる様子もなくあっさり電話は終了。

担当した男性社員に様子を聞くと、山本さんは「すみません!すみません!すぐ支払いますから!」と、かなりの低姿勢だったそうです。

私と話していたときの威勢はどこへ!?

納得いかないお客様でした。

「借りていない」とシラを切り続けて裁判沙汰に

私が滞納者の中村さん(仮名)に督促の連絡をしたところ、「自分は契約していないし、お金を借りた覚えもない」というのです。

「他人のなりすまし」を警戒した私がすぐに確認したところ、中村さんは契約時に自分の運転免許証を提示していました。

審査担当者も免許証の写真と本人の顔を確認していたため、借りたのはほぼ本人で間違いないということでした。

よって、中村さんの言い分を認めることはできないので、再三返済するよう説得しましたが、「自分は借りていない」という中村さんの態度が変わることはありません。

そこで、顧問弁護士に依頼して、採算度外視で裁判に踏み切ることにしました。

このような理不尽な言い分を認めてしまっては、今後も同じような手口が使われてしまうからです。

裁判は無事勝訴。

決定打となったのは、申込書の筆跡鑑定の結果と、中村さんがATMを利用している場面を映した映像でした。

やっぱり、ウソはよくないんだねー

そうだね。でも、友達を傷つけないためのウソならいいんじゃないかな?「ウソも方便」っていうくらいだからね。

せやな!

...うん。それは「方言」だね。

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