自営業が赤字のためクレジットカードキャッシングに手を出す【体験談】

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私はかつて、自分の経営の甘さからカードローンに手を出し、一時は住宅ローン返済中の家を手放す直前のところまで追いつめられました。娘の交通事故の賠償金でようやくローンを支払い終えたという情けない父親です。

今回は、そのときのことについてお話したいと思います。

体験者の情報

名前:林 健一(仮名)
性別:男性
当時の年齢:44歳
当時の職業:保険代理店
会社名(借入先):青山カード、日専連カード、ヤマダデンキカード、RARAカード、ツタヤカード、ニコスカード
借入件数:6件
利用時期:2003年~2004年12月

甘すぎた経営

私が保険代理店として独立したのは12年前のことです。有限会社だったのですが、家内とふたりだけの会社で、経理は家内に任せきりでした。

給与は私が月25万円、家内は月8万円という設定です。社会保険などもよくわからないまま支払っており、赤字垂れ流しの経営状態でした。

家内はもともと農家の出身で、商売経験などは全くありません。経理をしていても、毎月赤字になっていることの重大さには気づいていませんでした。

資金難でクレジットカードのキャッシングに手を出す

会社設立時の資本金は300万円でしたが、設立の準備や給与が主な支出となり、およそ1年で底をついてしまいました。

それでも仕事を成功させる意気込みだけはあり、軌道に乗りさえすれば、すぐに赤字は解消できると考えていた当時。

私は、「商売が成功すれば返済できる」という安易な考えで、クレジットカードのキャッシングに手を出してしまいました。

そして、だんだんとクレジットカードでの返済も苦しくなり、家内は私の知らないうちにサラ金にも手を出していました。

約170万円の借金

最終的にはクレジットカード会社6社とサラ金1社から借り、すべてを合わせると総額(元金)で170万円前後の借金を抱えていました

月々の返済額は5~6万円前後でしたが、返済のために新たなところから借りるという自転車操業状態。金利はおそらく20%前後だったと思いますが、当時は金利を比較している余裕などありませんでした。

事故に遭った娘に対する賠償金で返済

相変わらず、自転車操業で何とかやりくりをしていたある日、娘が(幸いと言えば良いのか、不幸と言えば良いのかわかりませんが)交通事故に遭ってしまいました

その賠償金が100万円程度になるのではないかと見込んでいたので、「それだけあればローンを完済できるかも」と漠然と考えていました。本当に父親として最低ですが...。

また、持ち家は住宅ローンの返済中でしたので、その家を他人に貸して、自分たちは家賃の安いアパートに引っ越せば、その後の生活も何とかなるだろうと考えておりました。

実際に受け取った損害賠償の金額は、予想していた100万円より遙かに多く、おかげで私は借金を完済することが出来ました。返済した後も生活費が残り、本当に助かりました。

ただ、親としてはただただ情けない返済方法だったと思います。
本当に恥ずかしいです。

娘は脳の後遺障がいと認定されました。
実際に脳の一部は壊れて使えなくなっていると医師から説明されましたが、年齢が若かったこともあり、脳の他の部分が壊れた部分をカバーできたようです。

実質的には後遺症も残らず、今は元気に高校に通っております。

一刻も早く専門家に相談を!

資金難の時に一度借金に手を出してしまうと、その後は雪だるま式に借金が増えていきます。

もう自分では返済できないレベル(自転車操業に陥っている)になったら、少しでも早く弁護士や司法書士などの専門家に相談するべきです。

私も、もっとはやくに借金を整理して、再スタートを図れば良かったと思っています。現在は「法テラス」など、無料で相談できる機関もあるのに、当時はそのような機関があることも知りませんでした。

もし今現在、多重債務や自転車操業で悩んでいる方がいらっしゃれば、なるべく早く専門機関に相談することをおすすめしたいと思います。

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