年金受給者がお金を借りるには?年金担保融資、銀行ローン、悪質手口の解説

日本人の平均寿命は、男性が79.44歳、女性が85.90歳だそうです。(平成23年のデータ)

仮に60歳で現役を引退するとしても、その後20~25年にわたって生活していくことになります。

今までの貯蓄や厚生年金など、潤沢な老後資金があれば問題ありませんが、中にはあまり資金がなく、老後の生活に困る時もあるでしょう。

特に年齢を重ねると病気になったり、身体のどこかが悪くなることも多いので、医療費が必要になります。

また、家をバリアフリーに改築しなければいけなくなったりなど、若い時には想像出来なかった大きな出費が出てくる可能性もあります。

思わぬ出費があってお金を捻出できないときは、どこからか借りてそれを費用にあてたいところですが、年金生活者ってお金を借りられるのでしょうか?

特に収入が年金のみの場合は注意が必要です。

年金生活者はお金を借りることができるの?

結論から言うと、年金生活者が、銀行や消費者金融などの貸金業者からお金を借りるのは難しいようです。

ではなぜ、年金生活者が貸金業者からお金を借りるのは難しいのでしょう?

大きな理由のひとつとして年齢が挙げられます。
高齢になると、病気になったりケガをしたりする危険も高まります。

縁起でもないですが、お金を貸したまま、返してもらえず死んでしまわれたりすると、業者としても貸したお金の回収ができず困ってしまいます。

また、年収も現役世代にくらべてがくんと落ちると思うので、返済能力についても不安があります。

大手消費者金融や銀行、信販では「申し込み可能な人」な条件に「年齢」があり、69歳まで、または65歳までなら申込み可能としているところが多いようです。

年金を担保にしてお金を借りられる「年金担保融資」

65歳以上の場合、普通の貸金業者からお金を借りるのは難しい。
ましてや70歳以上の場合はまず借りることができない。
じゃあ、老後にお金が必要になったらどうすればよいのか?

実は、年金保障制度にお金が借りられる制度があるってご存知でしたか?

その名も「年金担保貸付事業」。

「独立行政法人 福祉医療機構」という所で、年金を担保にしてお金を貸す事業を行っているのです。

借りられる金額、使い道

まず、金額については、

  • 10万円~250万円まで
  • 受給している年金の年額(年間でもらえる年金の総額)の範囲内
  • 1回あたりの返済額の15倍まで

以上3つの条件をすべて満たす必要があります。
原則として、追加の借り入れは出来ません。

貸付金の使い道については、

  • 保健医療
  • 住宅改修等
  • 介護福祉
  • 教育
  • 冠婚葬祭
  • 事業維持
  • 債務などの一括整理

のいずれかを選択しなければなりませんが、該当しない場合は臨時生活資金という名目になり、この場合は借りられる額の上限が100万円となります。

金利、返済

金利は年1.6%(労災年金の場合は0.9%)です。
銀行や消費者金融のキャッシングの金利(少額だとだいたい15%~18%)に比べると低金利ですね。

返済は、偶数月に支給される年金から1万円単位で自動的に天引きされていきます。1回の最低返済額は1万円です。

保証人

原則として連帯保証人は必要ですが、年金福祉サービス協会というところで信用保証料を払えば、連帯保証人は要りません

信用保証料は、借入金額と1回の返済金額、金利などによって変わってきます。

目安としては、100万円を借り、1回の返済額を10万円とした場合で(つまり年6回、年額60万返済する場合)約2万円となります。詳しくは、年金福祉サービス協会で算定してもらいましょう。

申し込み方法

ご自身の年金が振り込まれる銀行、信用金庫などに「独立法人福祉医療機構代理店」という表示があれば、その金融機関で申し込みが可能です。(※ゆうちょ銀行、農協などは不可となっています。)

わからない場合は、金融機関に問い合わせてみましょう。

先ほど紹介した「福祉医療機構」以外にも、年金(共済年金など)を担保にしてお金を貸してくれるところがあります。「株式会社 日本政策金融公庫」という機関です。

年金を担保にしてお金を貸すことが認められているのは、現在この2つの機関のみです。後述しますが、この点はしっかりと覚えていてください。

また、「福祉医療機構」と「日本政策金融公庫」による年金担保融資については、『年金を担保にして年利2%の超低金利でお金を借りる方法と注意点』でも詳しく解説しています。あわせて確認してみてください。

年金受給者でも借りられるローンとは?

65歳以上で年金はもらっているがそれ以外に一定の所得がある。

このような場合、銀行のローンに申し込んでみるのもいいかもしれません。(ただし年齢制限に注意)

口座を持つ人へのサービスとして、年金受給者用のローンを用意している機関もあります。

たとえば、ゆうちょ銀行の場合、70歳以下で安定収入がある場合は「したく」と言うカードローンに申し込むことができます。(ゆうちょ銀行の口座を持っていることが申込条件ですが)

最高融資額は、500万円(初回のみ300万円)となっており、金利は固定金利で7.0~14.9%となっています。

一般のキャッシングとまったく同じで、審査に通ればゆうちょや提携銀行のATMから自由にお金を借りることができます。

ただ、銀行や消費者金融のローンの場合、70歳未満、一定以上の安定収入のある人など条件があるうえ「福祉医療機構」からの融資に比べてだいぶ高金利です。

年金は受給しているけれど、年金だけに頼らない生活をしている人向きと思ってください。

リタイアして年金受給のみでの生活を行っている場合は、まず「福祉医療機構」に相談してみましょう。

質屋を利用するお年寄りが急増中?

以前、あるニュース番組で「質屋通いをする年金受給者」という特集が放送されていました。

年齢などを理由に、普通の貸金業者からお金を借りることの出来ないお年寄りが、やむをえず質屋でお金を借りるというもの。

「質屋でお金を借りる」とは、どういうことでしょうか?

質屋では、名前の通り何かを「質(=担保)」としてお店に預けることで、それに見合ったお金を借りることができます。

借りたお金にはキャッシングと同じように「利息」がかかりますが、利息と借りたお金を全額返済すれば、「質(=担保)」とした預けた物も返してもらえます。

逆に、決められた期間内に返済できなければ、「質(=担保)」とした預けた物は「借りたお金の返済」に充てられ(「質流れ」といいます)、自分の手元には戻らなくなりますが、「質(=担保)」が返済に充てられたので、借金は利息もふくめてゼロになり、返済の必要はなくなります。

内部より引用『質屋とキャッシングはどっちがお得?金利で比較すると圧倒的でした

しかし、質屋でお金を借りた場合の金利は高く、法的には年109.5%の金利を設定することが認められています。もちろん、多くの質屋さんでは、自主的に数十%に制限しているところが多く、年109.5%で営業している質屋は大変珍しいです。

「払えなかったら質(=担保)がなくなるだけ」といっても、高金利であることは間違いないので、利用するときは十分に注意をしましょう。

クレジットカード現金化は絶対ダメ!

最近は、お年寄りによるクレジットカード現金化の利用も問題になっています。

クレジットカード現金化とは、

商品やサービスを後払いで購入するために設定されている「ショッピング」枠を、現金を入手することを目的として利用すること

引用元
消費者の安心・安全の確保-クレジットカードのショッピング枠の現金化:政府広報オンライン
http://www.gov-online.go.jp/tokusyu/201203/syohisya/credit.html

よくある手口として、

利用者に、商品(電化製品やパソコンなど)をクレジットカードで購入させ、その商品を(手数料を差し引いた金額)で現金化業者が買い取るというものがあります。この"手数料"の分が業者の利益になります。

例えば、

利用者が、現金化業者に指示されるまま100万円の商品をクレジットカードで購入

その商品を業者が買い取る。
業者は利用者に90万円の現金を渡す(利用者は90万円GET!)

クレジットカードの引き落とし日がきたら、口座から100万円引き落とされる

この場合、例えば2カ月後に100万円の引き落とし日がくると仮定すると、利息が2カ月で11%、年利に直すと66%(超金利)で借りているのと同じことになるのです。

クレジットカード現金化は年利換算するとこんなに暴利なのですね。

内部より引用『クレジットカード換金業者の巧妙な手口。一度使うと架空請求の餌食に

法律的には限りなく黒に近いグレーのようですが、各クレジットカード会社は規約で「現金化目的の利用」を禁止しています。絶対に利用しないようにしましょう。

クレジットカード現金化については、以下の記事でも詳しく解説しております。

違法業者も絶対に利用してはダメ!

違法業者の中には、「年金を担保に融資可能」という謳い文句で客を呼び込み、違法金利で貸し付けを行っている会社が多くあります。

先にも書きましたが、「福祉医療機構」「日本政策金融公庫」以外の会社、機関が年金担保融資を行うことは認められていません

もし、「年金を担保に融資可能」と宣伝している会社があったら、そこは違法だと思って下さい。

違法業者の手口、取り立てについては、

上記の記事でも詳しく解説しています。

この記事の筆者

山﨑くらら(仮名)
1969年生まれ、大学時代に精神疾患を患い、現在に至る。
30代で、結婚、離婚、現在は、シングルマザーとして、ネットライター業にいそしむ。ネットライター以前は、各種モニター文を執筆しており、現在も政治経済から、美容まで幅広いジャンルで執筆を行っている。ネガティブキャリアを活かした弱者問題への関心が高いライターである

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