失業中に住民税滞納。延滞金の加算・差し押さえも容赦なし【体験談】

私は5年間働いた会社を辞め転職活動をしていました。

ところが、転職先を見つけるのに思ったより時間がかかり、国民健康保険・国民年金・住民税を滞納してしまう結果となります。

国民健康保険は分納、国民年金は10年間の支払い猶予の手続きを行いました。

住民税に関しても分納手続きをしていましたが、滞納分の支払い額が予想外に高くついてしまい、やがて口座の差し押さえを受けてしまいます。

体験者の情報

名前(仮名):佐々木 小次郎
性別:男
職業:会社員
年齢:35歳
滞納したもの:国民健康保険・国民年金・住民税
滞納していた金額:およそ40万円(大半が住民税)
滞納していた時期:2010年04月~2010年10月

入社5年目で転職を決意

当時、私は某化粧品会社に勤めていました。調査企画の部署を希望していたのですが、担当していたのは営業です。

入社時の話では「3年間営業を担当したら、調査企画の部署に異動できる」ということだったのですが、5年経っても営業部署のままでした。

「やりたい仕事をするには、このまま会社にいても仕方がない」と思った私は転職する決心をしました。

そして次の会社が決まる前に、思い切って退職してしまったのです。

それは転職活動に集中したかったこともありますが、150万円ほど貯金があり、何とかなると思ったからでした。

私は地方の実家から出てきて、東京で一人暮らし。

会社から家賃補助などはなかったのですが、独身であったことと、営業担当で出張が多かったので出張手当を貯めていました。

そしてこの貯金が尽きる前に、次の就職先を見つるつもりでした。実家の家族には心配かけないために、転職のことは黙っていました。

税金などはすべて自分で手続き

会社員でなくなると税金や保険料の支払いなどをすべて自分でしなければなりません。

しかし転職してサラリーマンに戻れば、また給与から自動的に天引きされるシステムに戻れるから一時のことと、私はそれらの支払いを、軽く見ていました。

大学を卒業してからずっとサラリーマンだったため、こうした手続きついて考えたことがなかったのです。

でもいざ支払いするとなると、税金や保険料など、どれも個別に対応しなければならないので、非常に効率の悪く、単純ではありませんでした。

最初に行った手続きは国民健康保険と国民年金への切り替えです。

特に国民健康保険に関しては、会社の保険から国保へ2週間以内に手続きをしなければならないと聞いていたので急ぎました。

出張所に行き、手続きだけはすんなり完了します。今後月額がいくらになるかはあまり気にしていませんでした。

住民税に関しては辞めた月が1月末だったので、税金の請求は6月から来るということは教えてもらいました。その頃には新しい就職先も決まっているだろうから、それから住民税を払えばいいと思っていたのです。

国民年金については、「支払った以上の金額が将来返ってこない」という記事が東洋経済に載っていて、支払うのは馬鹿らしいとも思っていましたが、一応手続きを済ませました。

しかし切り替えには年金事務所まで行かなくてはならず、非常に面倒な作業でした。

高額な健康保険料と年金額に驚く

手続きをしておよそ1カ月後に最初の請求書が届き、国民健康保険と国民年金が予想以上に高額で驚きました。

国民健康保険が3万8千円、国民年金が3万5千円です。

自分がかけていた終身保険、入院保険・がん保険の合計が2万5千円程度でしたから、それよりずっと高いわけです。

サラリーマン時代に支払っていた厚生年金は3万5千円、健康保険料は2万4千円程度でした。

就職先がすぐに決まらないと、国民健康保険はサラリーマン時代のおよそ2倍の金額を、辞めた年の年末まで支払わなければならなくなります。

翌年度になれば前年度の年収に照らし合わせた請求が来るのですが、私の場合タイミングが悪いことに会社を辞めたのが1月末でした。

転職先が見つからないと、最悪の場合11ヶ月間も、この金額を支払わなければなりません。

最初の3カ月程度は何とか国民健康保険と国民年金の支払いをしていたと思います。しかし転職先も決まらず、貯蓄も100万円を切ってきて、私は焦り始めました。

年金と住民税は後回し

失業保険が出るまでに転職先が決まる保証がなかったので、生活費は家賃込みで月13万円で暮らす計画を立てました。

私は東京の郊外に住んでいるため、家賃は7万円程度です。

食費は1日700円から500円に抑えます。そして、いろいろな料金を支払う優先順番をよく考えることにしました。

最優先すべきは転職活動に欠かせない携帯電話代金、インターネットプロバイダー料、そして電気代・ガス代・水道代です。

そして国民健康保険は払っていないと、万が一の時に病院で全額自己負担になってしまいます。しかし支払いは厳しく、後回しにするしかありません。

そしてもちろん国民年金の支払いも、先延ばしにせざるを得ませんでした。

そのうち6月になり、住民税の請求書も来ましたが、これも予想外に高額で驚きました。合計30万円前後の請求なのです。

分納手続きもできますが、分納でもとても支払える金額ではなく、住民税も放置することにしました。

こうして健康保険と国民年金、住民税の滞納が始まったのです。

健康保険の滞納料は金融並み

幸い、失業保険は待機期間の3カ月が過ぎて受け取りが始まっていました。

私は5年以上会社に勤めていたのと、年齢が30代ということから、失業給付は6ヶ月間です。

失業保険の給付金は月額にして、前の会社の給与の60%程でした。多少の助けにはなりましたが失業保険だけでは生活は苦しく、やはり貯金が減っていく一方です。

滞納して3ヶ月目に、まず国民健康保険から督促状が届きました。期日までに支払っていない国民健康保険料に対して延滞金まで加算されています。

調べると、何と年利14.6%という消費者金融並みの利子です。

これは本当に泣きっ面に蜂どころの騒ぎではありません。この年利は高すぎるのではないかと役所に相談しましたが、「法律で決まっています」の一点張りです。

まだ転職先が決まっておらず支払いが正直苦しいと相談すると、「いくらなら払えますか」と聞かれました。分納する制度があるのです。

月に5,000円位なら支払えると答えると、「もう少し払えませんか」と言われました。

あまり低い金額を答えると、このような問答になるようです。

結局月々1万円支払うという所に落ち着き、後日、分納手続きをした振込証が届きました。

もちろん月1万円の支払いでは2010年度の支払いを満たせるわけではないですが、転職先が見つかり給与収入があってから不足分を支払う条件でした。

手続きをしないと年金の一括返済はできなくなる

住民税の方は最初から滞納していましたが、3カ月位して区役所から電話があり、滞納の理由を聞かれました。

「現在無職で住民税の支払いができない」と答えると、以前に送られてきた納付書よりさらに回数を増やした分納を勧められます。仕方なくその電話で手続きをしました。

国民年金は申請すれば支払いを10年先に延ばすことができます。

しかし、その手続きをしないでいると、振込みができる期限はたったの2年に縮んでしまい、将来まとめて払おうと思っても払えなくなってしまうのです。

年金事務所に申請し、転職先が見つかるまで猶予してもらう手続きをすると、「請求額の半額を分納で支払ってください」という通知が来ました。

ただし、不足分に関しては、10年以内に支払わないと払い込みができなくなるそうです。

住民税滞納で口座が差し押さえに

退職して10ヵ月後、やっと希望の仕事ができる企業に入社することができました。ちょうど失業保険給付金も切れる時期だったので一安心です。

国民年金を厚生年金に切り替えてもらいました。

求職中に支払えていなかった国民健康保険と国民年金は、分納支払い分も現在では払い終えています。借金がなくなった感じで、安心していました。

しかし私は、住民税のことをすっかり忘れていてしまったのです。

実は再就職してから3ヶ月間の住民税が、会社では請求されていませんでした。

でも私は「また翌年度に前年の収入を計算して、来年請求が来るだろう」ぐらいに思っていました。しかしこの空白の数ヶ月の支払いが滞ってしたのです。

再就職の半年後、住民税の強制回収という不測の事態が起こります。

どうやって調べたかは不明なのですが、都市銀行の私の奨学金返済口座が、いきなり差し押さえを食らったのです。

差し押さえられた翌日に役所から速達が来て、その事実を知りました。

その口座は、学生時代に利用していた奨学金を、毎月コツコツと返済するために使っていたのです。その日はちょうど奨学金の返済日に近く、非常に焦ってしまいます。

というのも奨学金返済を1回でも不履行にすると、今後のローン審査に響く可能性があったのです。

区役所にこのことについてクレームの電話を入れましたが、「住民税を支払わなかった本人が悪い」の一点張りでした。

しかもあの法外と思われる10%以上の滞納利子をつけられて、回収されていたのです。

慌ててその口座に入金し、奨学金返済は不履行にならずに済みましたが、役所は何に使っている口座かも確かめずに、強制回収にかかってきます。

回収された日が奨学金の返済日の前日であれば、完全にアウトになるところでした。

会社員以外には不利な保険・税金制度

日本の税金や保険のシステムが長期雇用の経済安定成長期に合わせて設計されたものであり、大半が前年度の収入を基準に計算されています。

ですから、雇用の流動性が高くなっている現在の社会には、非常に合わない制度で、今後私のように失業期間に税金・保険の支払いに苦労する人が増えることでしょう。

実際、私の周りにも転職した知人が何人もいますが、サラリーマンに戻らなかった人たちの多くは国民年金を支払えていません。

そこで転職を考えている人は、以下の点を注意してみて下さい。

在職中に仕事を見つける

転職は思い立った時の勢いも大切ですが、在職中に次の仕事を見つけることがベストです。

転職活動をしていると、気持ちだけが先に行ってしまいがちですが、冷静に考えて行動しましょう。

税金・年金は自己責任だという自覚を

サラリーマンは所属企業が税金を天引きしてくれるので、手続きを自分でしたことがない方がほとんどで、そのことを意識したことすらないでしょう。

そういう人がいきなり無職になると、様々な税金や年金等の支払いに関するトラブルに見舞われてしまうのです。

いざとなったら分納・後納を利用

もちろん滞納をしないことが一番ですが、万が一生活が苦しくなったら、支払いの優先順位を決めて自分の家計を整理します。私の場合は以下のような順位でした。

  • 1食費などの生活費
  • 2家賃
  • 3電気・ガス・水道代
  • 4国民健康保険
  • 5住民税
  • 6国民年金

国民健康保険も住民税も国民年金も、分納や後納が可能です。また、滞納していると一番大きな影響が出るのは住民税だということも忘れないでください。

私の場合は、1年近く経ってからいきなり回収されてしまいました。

滞納に関して、この体験談が少しでもお役に立てば幸いです。

→ 税金滞納・料金滞納の事例と対処法

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