引越しアルバイトは3K?怒鳴られながら学んだ仕事のこなし方【体験談】

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一戸建てや集合住宅などの個人宅で、引越し作業を行う運送会社のスタッフ。

同じユニフォームを着ていても、すべてが運送会社の社員とは限りません。その中の数名は、アルバイトの人間なのです。

またアルバイトも最近では、運送会社に直接雇われている訳ではなく、派遣会社から1日だけやって来るケースがほとんど。彼らは、毎回違うユニフォームを着て作業をしているのです。

個人宅で引越し作業を行うアルバイトとは、どんな仕事なのでしょうか?

体験者の情報

名前(仮名):佐々木
アルバイトをしていた時期:2010年01月~2011年12月
時給:1000円×8時間=8000円(休日の場合は25%増し)

個人引越しの仕事の実態

私はかつて日雇い派遣で、引越しの作業員をしていました。

引越し作業は肉体労働なので、エレベーターがない建物の引越しや、荷物の積み替え作業などは、体に大変負担がかかります。

しかし一番きつかったのは、私たちを雇う運送会社のスタッフの、横柄で高圧的な態度。怒鳴り散らされることもしばしばで、肉体的よりも精神的にキツイ仕事でした。

でも体を動かす仕事を希望していた私には、ちょうどいい運動にもなったのです。

こうした引越しのアルバイトのメリットやデメリット、いくら位稼げるのかなど、仕事をした人間だけが知る裏側をお話いたします。

この仕事を始めたきっかけ

当時、私はうつ病を発症し、会社を退職していました。退職後は、無理をしないで働くことができるように、日雇い形式の仕事をすることにします。

そこで単発のアルバイトを手配してもらえる、大阪の派遣会社に登録して、様々な仕事を経験したのです。

日雇いの仕事の発注は、だいたい仕事の直前(1日前くらい)に入りました。

特に私は運動不足にならないために、オフィスワークよりも体を動かす仕事を希望していたので、引越しの依頼がよく来たのです。

引越し自体も連続してあるわけではないので、私のような日雇い希望者に発注しやすかったのでしょう。

しかし私を雇う運送会社は毎回違っていて、大手から中小までさまざまな運送会社の引越しに関わりました。

私は他のアルバイトと掛け持ちすることもあったので、引越しの仕事はいつも昼間に入れていました。

仕事内容

個人宅の一戸建ての場合は、最低でも運送会社の社員が4人、そして派遣会社から派遣された私たち作業員が3人くらいで仕事を行います。

私たち派遣は、運送会社の社員が梱包した荷物を玄関から運び出し、トラックまで運ぶ仕事でした。

まず引越しする家の最寄り駅に集合し、そこから引越しをする個人宅へ向かいます。服装は汚れていいものを着ていき、現場で当日担当する運送会社の上着に着替えました。

室内からの荷物の運び出しは、基本的に運送会社の専任が担当していて、私たちがする作業は部屋から運び出された荷物を台車に乗せ、搬出してトラックに乗せるまでのつなぎの作業です。

ただし人手が足りないとお客さまのお宅に上がり、梱包の手伝いをしたりもしました。

マンションではエレベーターの担当だと一番楽です。エレベーター内に待機して、荷物の上げ下ろしをやればOKでした。

エレベーター付きのビルではエレベーターやオートロックのドア等を養生して作業をします。おかげで養生のテクニックはすっかり身に付きました。

最後は養生のテープ類、段ボール類を撤去して軽く掃除をして終了です。

勤務時間

1日の引越しの作業は1件だけでした。

一戸建てなら4時間くらいで搬出が終わり、トラックへの搬入はそれから30分くらいです。

時給は?

時給は900‐1000円でした。

また比較的裕福そうなお客様からは、たまに金一封が出ることもあります。ただし金一封を私たち派遣にも分けてくれる運送会社と、独り占めしてしまう運送会社がありました。

分けてもらえる場合、私たち派遣の人間には、1人1000円くらいですが、これは交通費に使えるので、有難いものでした。

交通費

基本的には交通費は支給されません。ただし派遣会社の事務所から、車で現場まで運んでくれることもありました。

しかし現地の近郊の駅で、当日のスタッフと待ち合わせることも多く、この場合は交通費が出ないので、遠方の現場の依頼は断ることもありました。 

この仕事の良いところ

肉体労働なので、健康管理やダイエットをしている人にはプラスの効果があることです。

汗だくになり、ちょうどいい疲労感で寝付きもとても良くなります。

この仕事の悪いところ

業者の人間に怒鳴られ、こき使われる

現場で私達を使う運送会社の人間は、とにかく人使いが荒く、すぐに怒鳴り散らします。

それは運送会社によって差が激しく、特に小さい会社のスタッフは、私たちのような下請けの人間に対し、「お前たちを使ってやっている」という態度でした。

大手の名鉄や日通などの運送会社は普通の扱いをしてくれますが、小規模の運送会社の多くは、かなりひどかったです

そこで私は派遣会社から引越しの仕事の依頼があると、どこの運送会社のからの仕事か確認するようになりました。

派遣賃金が同じで、労働条件が劣悪だった運送会社の仕事は、なるべく断ることにしたのです。

しかし派遣会社からどうしてもと言われると断れない時もありました。派遣会社の担当者も、たまに引越し作業に同行することがあったので、運送会社の対応の悪さは知っていたようですが。

またこうした業者で仕事をする時は、私は荒い扱いや罵倒に関しては完全に割り切って、ひたすら相手に従っていました。

なぜなら作業終了後に、派遣会社が発行する仕事終了証明の紙をもらうのですが、そこに1日の仕事ぶりの評価を、記入する欄があったからです。

その欄にマイナス評価をつけられたことはありませんが、マイナス評価が多いと今後の仕事に響くことは明白でした。

しかし中には頭にきて、あからさまに愚痴ばかり言うアルバイトの人もいます。

でもこの仕事は上から目線で罵倒されても、耐えられる性格でなければ、続けることは難しいでしょう。短気な人には向いていないと思います。

エレベーターなしの5階建てで作業

作業で最悪だったのは、古い市営住宅の5階からの引越しでした。

古い市営住宅はエレベーターが付いておらず、大きな荷物は運送会社の人と2人で5階から1階まで下ろさなければなりません。

しかし現場に行くまでどのような物件かは分からないので、それはその日の運しだいでした。

積み出しとトラックへの搬入は運送会社がやってくれるのですが、ひたすら5階から1階まで往復する作業は辛かったです。

腰痛予防の「しょいこ」がないと悲劇

重たい冷蔵庫等を運ぶ際は、「しょいこ」という専用の道具があるのですが、これがないと非常に大変でした。

しょいこは2人1組の時に使用するもので、袋状になっている中心に荷物を入れるようになっています。これを使うと冷蔵庫の重さを分散できるので、腰に負担をかけず、2人でもラクにを運ぶことができるのです。

しょいこは運送会社が常備しているものですが、別の人が使っていて、私の分までない時はかなり大変でした。

傾斜地の引越しは大変

学者の家なのか、やたら書籍が多い引越しがあり、この時も苦労しました。

しかもこの場所は大型トラックが入ってこられない傾斜地だったため、20トントラックから小型のトラックへ、重い荷物を何回も移し替え、新居に運び込むという作業になったのです。

一般道路でトラックからのトラックへの荷物の積み替えは、本来禁止されているのですが、命令されたのでやるしかありません。

この引越し作業はかなり時間がかかり、朝から始めて夕方4時くらいにようやく終了しました。

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