電話勧誘アルバイトのストレスは想像以上!ノルマ、時給を解説【体験談】

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時間帯を選ばずかかってくる電話の勧誘。

特に一時期、インターネット回線の新規加入や、切り替え案内の電話営業が多くかかってきたと思います。

こうした電話をかけているのは、業者のコールセンターでアルバイトをしている人たちです。

この仕事は、非常に高報酬で、資格や年齢も問われないために、多くの人が就きやすいアルバイトと言われています。

ただし、報酬が高い仕事にはリスクはつきもの。電話勧誘の仕事がどのようなものか、体験者がその実態について紹介します。

体験者の情報

名前(仮名): 佐々木 小次郎
このアルバイトをしていた時期: 2011年4~9月
時給(報酬): 1日3件の加入を獲得した場合1650円×8時間分=13200円
1日の加入件数が3件未満の場合850円×8時間分=6800円

電話勧誘のアルバイトの実態とは?

私はかつて5ヶ月ほど、電話勧誘のアルバイトを体験しました。この時、電話で売り込んだのは、インターネットの光回線の契約です。

非常に高報酬なアルバイトでしたが、実際はノルマがあり、まず研修期間の3日で最低3件の新規契約を取らなければ、正式な採用はされません。

つまり、最初の3日間で、勧誘のコツを掴まなければならないという、非常に厳しいアルバイトなのです。

ではこのアルバイトはどのような仕事だったのか、研修期間3日間の仕事の様子を中心に仕事のコツや時給などについて詳しくお話したいと思います。

この仕事をはじめたきっかけ

私はうつ病を発症して会社を退職し、その後は体に負担をかけない日雇いのバイトをいくつか行なっていました。

引越し作業や自転車の撤去など、いくつかのアルバイトを経験しましたが、これらのアルバイトは、派遣会社から発注があり、それに応じて毎回違う現場に向かうものです。

やがて無理なく働けるようになったので、長期の仕事を希望するようになり、そんな時に発注されたのが、このコールセンターでの電話勧誘の仕事でした。

私にとっては、他の日雇いの仕事と異なり、一カ所の事務所で定期的に働けるというのが魅力でした。

この仕事は2011年の4月ごろに派遣会社から紹介され、半年間、週5日勤めました。

どんな仕事?

商品を売り込むために、一日数百軒の家庭に電話をかけます。

私の場合は、インターネットの光回線利用の勧誘でした。

事務所に設けられたコールセンターで、パソコン画面に表示される電話番号にひたすら電話をかけていきます。

この表示システムは、電話をかけ終わると自動的に次に電話する番号を出すもので、ある特定の地域を連続的に表示していました。

仕事は1時間ずつの単位に区切られていて、5分間の小休止があります。

コールセンターの環境は、椅子も疲れを感じにくいように配慮がされていて、電話中にお茶を飲むことは自由です。

コールセンターの中には、30人くらいの人員が配置されていて、それぞれが電話をかけ続けていくのです。

時給とノルマについて

時給は、1,650円という高給でしたが、厳しいノルマがありました。

まず研修期間の3日間で、最低3件の新規契約を取らなければいけません。このノルマが達成できないと、本採用されませんでした。

またもし採用されても、「1日で3件の契約を取る」というさらに厳しいノルマがあり、そしてこのノルマが達成されない日が1週間続くと、雇用契約は打ち切られてしまうのです。

アルバイト1日目(研修1日目)

初日の午前中にまず集合研修があり、新人の男性5人、女性3人の計8人で、コールセンターの別室に集められ、ノルマについての説明がありました。

ただし「とにかく電話をかけていれば、1日に2件は契約獲得できるようになる」と言われました。

その後、基本的なマニュアルによる指示があり、午後からはコールセンターに入り、パソコン上の名簿をもとに電話をかけ始めます。

ただし初めてなので、電話の相手に遠慮したり、周囲を気にしたりして、会話の中で上手に売り込みをすることができませんでした。

結局、1日目は午後1時~午後6時までの電話で1件も契約が取れず、電話の新規勧誘は非常に難しいものだと思いました。

私は家電量販店でアルバイトをした時に、PCを10台以上販売した実績があったので、「1日1件位の契約ならなんとかなる」と考えていましたが、考えてみると自分も家にかかってくる電話の勧誘で商品を契約したことはありません。

果たして正式採用までいけるのか心配なまま、この日は終わりました。

アルバイト2日目(研修2日目)

2日目は朝10時からでした。

開き直って電話をかけたところ、仕事の終わりごろに、ようやく1件契約にこぎつけました。

これは「インターネットを導入していないのでどうしよう」という高齢のお宅だったのですが、こちらも必死になって光回線のメリットを強調し、キャンペーンで料金がお得になることなどをすすめたので、契約に至りました。

契約が取れると、依頼書を記入して回線利用がOKかどうかを審査する部門に書類を回し、後の手続きはバックオフィスの契約専門の部隊が、契約書の記入作成をするという流れです。

こうして初めて契約が取れましたが、残り1日であと2件新規契約をしないと契約を更新してもらえないので、安心できない状況でした。

アルバイト3日目(研修3日目)

3日目は、朝からペースを上げて電話をかけたので、午後に2件目の契約を取ることができました。

しかし午後5時を回っても、採用に必要な残りあと1件がどうしても獲得できずにいました。

「もうだめか」と思っていた時、2日目に、光回線以外のパソコン環境のことでアドバイスをしたお客様から連絡があり、「新規契約するという返事をもらった」と上司から報告がありました。

こうして午後6時の仕事が終わりの段階で、目標の新規3件が獲得できたのです。

ただしこの時点で、3日前に研修に入った同期8人の内、4人はすでに会社に来なくなっていました。

押しが強く、ガンガン切り込んで行ける人でないと、この仕事はつらいようです。

アルバイト4日目以降(正規契約後)

こうして翌日から正規契約で仕事を始めました。

本採用になると、1週間で平均10件もの新規契約を獲得しなければなりません。

その後は5ヶ月間この仕事でなんとか1週間10件のノルマは達成することができました。

ただし、順調に新規獲得が進まない週も多く、ストレスは想像以上です。本当に胃が痛くなる時期もありました。

この仕事で学んだ電話勧誘のテクニック

客は狩れる時に狩る

相手がはっきりと断れなそうな人だと見たら、執拗に契約するメリットを話していき、とにかく契約に漕ぎ着けることです。

例えば、連日顧客を獲得している成績のいい先輩がいて、電話なのに身ぶり手ぶり神がかったような口調で話していました。

しかし、お客さんが本当に光回線を必要としているかまで、考えていないことは明白でした。

少しイヤらしい言い方ですが、「客は狩れるときに狩る」これが原則だったのです。

お客さんに必要な情報を提供する

インターネットの光回線なので、自分が知っているパソコン周辺のアドバイスをすると、会話も続き、喜ばれるのですが、必ず契約獲得につながるわけではありません。

ただし余計な遠回りしたと思っても、後から契約の連絡が入ることもあるので、こうしたことも全く無駄ではないと思います。

こんな人が向いている

電話をかけるパワーと話術がある人には向いています。

そしてしつこい勧誘という仕事に自己嫌悪せず、相手に断られても、次々と新たな顧客を刈り取っていく肉食のタイプには、ぴったりの仕事かもしれません。

この仕事のデメリット

お客さんからの冷たい声

「どうして自宅の電話番号を知っているのだ」といぶかしがるお客さんに多数当たります。

その際には「顧客データーベースに従って電話をしている」と伝えるように言われていました。

また同じような商品を売る電話勧誘が他にもあるので、「またか」といった感じの対応をされることもよくありました。

ノルマ達成のためのストレス

お客さんとの会話以上に神経をすり減らしたのが、厳しいノルマでした。契約達成のための日々は、ストレスが半端ではありません。

結局、ノルマ達成の限界を感じた時点で、私は仕事を辞めました。

長続きしない

3日ごとに10名程度の新規人員が入ってきて、半分以上が3日で辞めていく、ということを繰り返している職場でした。

そして周囲の人員も、よほどのベテランでなければ、大半の人が入れ替わってしまっていたので、長く続けるにはかなりの図太さがないと務まらないでしょう。

地域による当たり外れ

電話番号は特定の地域が連続して表示されるのですが、地域によっては契約されやすいエリアと、契約されにくいエリアがあり、日によって当たり外れがあります。

例えばその日割り振られた地域が、所得が低いと言われているエリアだと、電話をかけただけですぐ切られてしまうパターンが続いてしまうのです。

ただし地区の選択は自分ではできないので、運が悪いと思うしかありませんでした。

光回線ブームのたそがれ

光回線の切り替え申し込みのピークは、2008~2009年の段階で終わってしまっていたので、1週間で10件の新規獲得のノルマは結構つらいものでした。

電話勧誘ではなくて訪問形式で2004年から光回線の勧誘をやっている友人に話を聞いてみると、2011年の段階で関東の都市部はほぼ喰い尽してしまったという話です。

ただし関西地域はまだ新規の顧客がつかめる可能性が高く、関東地区で光回線の仕事で利益を上げた人は、現在は大阪に移動している状態でした。

NTT東日本と比べ、NTT西日本は草刈り場だったのです。

光回線の新規獲得は家電量販店に行くと、現在も盛んに行われています。

しかし手間のかかる工事をしなければならない光回線より、今後は各社LTEやWiMax(ワイマックス)の方が獲得しやすい環境になっているのは明白です。

現在の狙い目はこちらの無線系の回線獲得になっていると思います。

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