「300万円まで借入れ可!」まさか融資詐欺とは思いませんでした【体験談】

「融資詐欺」に騙された体験を語ってくれた中野さん

すでに複数社から借入れがあると、新規の借入審査に通りにくくなります。

そうした「どうにかしてお金を借りたい」という人を狙っているのが違法な金融業者や融資詐欺です。

融資詐欺とは振込め詐欺の一種で融資するように装い「保証料」や「紹介料」などの名目でお金を騙し取る犯罪です。

今回は複数の消費者金融から借入れを重ねた挙句、融資詐欺に遭ってお金を騙し取られたという男性から話を聞くことができました。

体験者の情報

名前:中野 浩一(仮名)
性別:男
当時の職業:アルバイト
当時の年齢:20歳
借入件数:5件
会社名(借入先):プロミス、レイク、ワイド(アペンタクル)、ニコニコクレジット、クォーク
利用時期:2003年頃
借金の合計額:250万円くらい
※体験談中に複数社への借入れに関する記述(プロミス等)がありますが、複数社へ申込み、及び利用をしますと状況によって審査に通らないことがあります。

多額の借金と融資詐欺

お話をうかがったのは現在、派遣社員としてラジオ局で働いているという中野浩一(仮名)さん、29歳。

無精ひげを生やした、爽やかで穏やかな印象の男性です。

彼は過去に遊興費や趣味のために、消費者金融から借金を重ねた経験があります。

しかも簡単に融資が受けられるという宣伝につられて、「融資詐欺」にも遭い、さらに多額の借金を背負うことになってしまいました。

最終的には過払い金請求を行った中野さんですが、それまでの経緯について赤裸々に語ってくれました。

最初は「なんとなく」消費者金融を利用

―最初に借入れをされたきっかけは?

最初は自動車学校の費用のために、消費者金融を利用しました。

当時はアルバイトで17万円くらい収入があったのですが、携帯代以外はほとんど遊ぶお金に使っているような状態でした。

しかも実家暮らしだったのに、貯金も全然できていない有様で。

そんな時、テレビで消費者金融のCMをやっているのを見て「すぐにお金が借りられるってことかな?」と思って。

ちょうど実家の近くにプロミスの無人契約機があったから、なんとなくそこで借りることにしました。

― プロミスではどのような審査を受けましたか?

無人契約機の店舗に入ると、すぐに目の前の電話が鳴って、それを取ると勝手にオペレーターが話し始めました。

それで受話器越しに指示を受けながらタッチパネルを操作して、保険証とか身分証明のコピーをとったり、置いてあった書類に記入をしたりしました。

書類には住所、氏名、家族構成などの個人情報と、勤め先の名前や住所、電話番号を記入するように言われました。

収入についても一応書きましたが、特に収入証明とかは必要なかったですね。

一通り記入を終え書類を機械に読み込ませると「審査中」と言われて、そのまま20分くらい待たされました。

その後、また電話がかかってきて「融資可能」ということを伝えられたと思います。

それで金利は29.2%、限度額30万円で借入れ可能になりました。手続き開始から融資までトータルで30~40分だったと思います。

30万円を手にして、「こんなに簡単にお金が貰えるのか」と驚きましたね。

当時は若くて収入も少なかったから、現金を手にしたことで感覚が狂ってしまったようで、借金をしたことにも、まったく抵抗感じませんでした。

審査の際、年収のサバをよんだ

無精髭を生やし、飄々とした印象の中野さん

― その後、レイクも利用されたそうですが、どのような理由で?

当時音楽をやっていたので、楽器や機材、音楽用のソフトが必要でした。

全部で10万円以上になったと思いますが、その購入資金をレイクから借りました。契約はやっぱり無人契約機です。

手続きはプロミスとだいたい同じでしたが、今度は職場に在籍確認があったようで、レイクの人が保険会社を装って勤め先に電話をかけてきたみたいです。

プロミスもレイクも審査の時に収入や勤め先について聞かれはしますが、形式的な確認といったかんじで、特に深く突っ込まれることはなかったですね。

収入証明も必要ないし、年収を100~200万円サバ読んでも問題ありませんでした。

ただ、他社からの借入れについては、嘘を言ってもバレてしまうと思ったので、正直に答えました。

それでも「簡単に借りられるんだな」という印象でしたね。

レイクも金利は29.2%で限度額は30万円。すぐに全額下ろしてしまいました。

返済は、人目を気にしながら、わざわざ無人契約機まで行っていましたね。無人機なら、端数の出し入れや利息分だけの返済もできるので。

コンビニATMの方が手軽ですが、1万円単位しか出し入れできなくって。

― 毎月の返済は順調でしたか?

レイクもプロミスも月々の返済額は1万5千円のリボルビング払い。これは最初からそう決まっていました。

当時、転職して月収が12万円になっていたので、レイクとプロミス合わせて3万円の返済は確かに負担でした。

でも実家住まいだし、払えない金額ではなかったと思います。苦しいときには利息分だけでも入れておけばどうにかなったし。

でも当時の金利は29.2%もあったので、月々の返済額の1万5千円のうち、元金は8千円くらいで、残りの7千円が利息分なんです。

今だったら「完済までに何年掛かるだろう」ということをもっと真剣に考えて、借入れの時に躊躇していたかもしれませんね。

でも、当時の自分は別に生活が切羽詰っていた訳ではなく、ただ単に遊ぶ金が欲しかっただけだから、借入れの時も金利について深く考えていませんでした。

しかも返済をして借り入れの枠が空けば、空いた枠の分をすぐまた借りるといったことを繰り返していたので、いつまで経っても借金は減りませんでした。

「すぐにご融資できます」甘い言葉に釣られて

― その後巻き込まれた融資詐欺とは?

プロミスとレイクを利用したせいで、借金に対する歯止めが利かなくなっていました。

「融資は自分の貯金みたいなもの」と勘違いしていたんですよね。

そんな時、漫画本などの後ろに「すぐにご融資できます」という広告が載っているのが目に付いて。

それと色々な貸金業者からもハガキも届くようになっていました。

今なら300万円すぐに借りられます」みたいな内容の広告は、明らかに悪徳業者ですよね。

今であればありえないことだとわかるけど、当時はそれ信じてしまって、そのうちの1社に電話をかけてしまったんです。

― 詐欺業者からどのような指示がありましたか?

最初はその業者から直接借りることができると思っていたんですよね。

でも「貸すことはできるけれど、言うとおりにしてもらえますか?」とまず言われて。

そして融資の条件として「ワイドとニコニコクレジットという消費者金融があるのだけれど、そこから25万円ずつ借りてくれますか?」と言われました。

その申し込みの時に申請する職業や年収、利用目的についても「こういう風に答えるように」と具体的な指示がありました。

「こう言えば絶対に借りられるから」と説明されて。

あと「こういう指示を受けて来たということは、絶対に明かさないように」とも言われました。

私は指示の通り、1日で2社を回ったのですが、ワイドは無人契約機で、ニコニコクレジットは店舗型。

指示通りの書類を出すと、すんなり審査にも通って、すぐにキャッシング用のカードが発行され、25万円ずつを借りることができました。

そして「手数料・成功報酬として、20万円振り込むように」と言われたので、それも指示通りその業者に振込みました。

― 手数料や成功報酬に疑問を持たなかったのですか?

今なら明らかに騙されていたってわかるけど、当時は「こんな私でも借りられる方法を教えて貰えた」と思いました。感覚が麻痺していたのでしょうね。

手数料や成功報酬も「払えって言われるのだからそういうものかな」と。

しかし振込んだ後に業者とは連絡がつかなくなってしまったんです。

結局ワイドとニコニコクレジットからの借金だけが残り、月々の返済額は5~6万円にもなってしまいました。

半年後にようやく詐欺だと気がつく

― 詐欺だと気付いたのはいつですか?

実はすぐには気が付かなかったんです。

半年くらい経った頃、違法な金融業者や融資詐欺ががテレビで取り上げられるようになって、「紹介屋」というものがあることを知りました。

自分としては「業者の指示に従ったおかげで借りることができた」と思い込んでいたので、それを見てびっくりしましたよ。

でも気付いた時には、手元に残った30万円も、飲食や楽器購入でなくなっていましたけれど。

― 詐欺に気付いてからもそのまま返済を続けたのですか?

そうですね。利息しか払えない月があっても、どうにか期限だけは守っていました。

だから信用度というものが上がっていたみたいで、増額の勧誘もありましたよ。

プロミスやレイクは利用を始めて1年後くらいに無人契約機の画面に「増額できます」と表示されるようになって、すぐその場でATMの画面を操作して、備え付けの電話でオペレーターと話しただけで増額手続きが完了しました。

それでプロミスとレイクの限度額は、50万円になりました。

ニコニコクレジットも同じように50万円になりましたが、それ以上だと保証人も必要と言っていましたね。

取立てが来るのではないかと怖かった

こうして「なんとなく」消費者金融から借入れをしたことが発端で、「融資詐欺」にまで遭い、7年間に渡って返済生活を送ることになってしまった中野さん。

彼は返済に苦しみ、とうとう債務整理することを決意しました。

― 債務整理を決意したきっかけは?

その後、7~8年はずっと借りたり返したりの繰り返しでした。

仕事がうまくいかない時期は返済で赤字になることもあって、そういう時は親に都合してもらうこともありました。

でも「返済が遅れると、厳しい取立てがあるんじゃないかな」という恐怖が常にありました。それで「このままではまずいな」と思うようになったんです。

そんな時に電車やテレビで「長く借入れをしているのなら、まだ取り戻せるよ」という債務整理の広告を見かけるようになって、インターネットでクチコミを調べてみました。

それで債務整理や過払い金請求に強い法律事務所に、まず相談してみることにしたんです。

― 債務整理の手続きとはどういうものでしたか?

初めて相談に行った時、「弁護士が入ると、返済がすべてストップします」と言われました。

私はもう返済に疲れていたので、すぐに「ぜひお願いします」ということになったんです。

それまで月々5~6万円の返済をしていたので、それがなくなっただけでかなり楽になりましたね。

弁護士さんには、自分の個人情報や、収入・支出・借入額を正直に伝えました。それだけでなく、お金の使い方など生活面のアドバイスも受けました。

その後の過払い金請求などは、すべて弁護士さんにお任せしましたね。

― 過払い金はどれくらい返還されたのですか?

この時点で私の借金は全部で250万円くらいあったのですが、過払い金請求を行った結果、ほとんどチャラになりましたね。

基本的にどの業者も「過払い金を払わない代わりに、返済もチャラにするから」というスタンスだったんです。

実際に戻ってきた過払い金は、ニコニコクレジットで8千円。

プロミスには数万円を払う必要がありましたが、レイクは3~4万円返ってきて、それは弁護士費用に充てました。

最終的には手続きを終えるまでに1年くらいは掛かりましたが、過払い金請求をしてよかったです。

ただワイドという業者だけは「アペンタクル」という会社に変わっていて、ちょっと揉めました。

アペンタクルへの過払い金返還請求

― 過払い金の返還請求に対し、アペンタクルはどのような反応だったのでしょうか?

とてもソフトな話しぶりで、さわやかな印象の中野さん

「過払い金なんて許されない。そちらには返済する義務がある」とごねられました。

当時は過払い金やグレーゾーン金利の問題で貸金業者がバタバタと潰れていった時期で、ワイドという会社もアペンタクルという会社に看板が変わってしまったんです。

中小の業者だから弁護士が入っても、過払い金請求が難しかったようです。「アペンタクルは過払い金請求に応じない」とネットでも話題になっていました。

私の場合も、弁護士が入ったから支払いが止まっているはずなのに、「過払い金請求なんか認めない」という態度なので、私が返済に応じないだけと見なされて、その間も遅延金が発生していました。

でも弁護士さんは「戦うから」とおっしゃってくださって。

― アペンタクルの過払い金請求はどのように決着したのですか?

結局、弁護士さんが頑張ってくださったおかげで、私が借りていた50万円を、最終的に15万円まで圧縮することができたんです。

でも最期の最期でアペンタクル側は、「この15万円の返済は、分割を認めない。一括ですぐに支払え」としつこく迫ってきて。

そこで弁護士さんが、「これ以上アペンタクルと関わってもしょうがない」と見切りをつけ、私に次のような提案をしてきました。

実は同じ弁護士さんが担当した人に、アペンタクルからの過払い金返還に成功した人がいたんです。

その人がアペンタクルからもらった過払い金から15万円を借りて、僕の名義で支払ってしまって、アペンタクルとはもう縁を切ってしまおうというのです。

僕もそれを了承しました。もちろんその過払い金の返還に成功した人から15万円を借りているので、それは私が弁護士事務所を通して、分割で返済しました。

それでようやくすべて丸く収まりました。説明はややこしいのですが、お金を回して解決したというかんじですね。

― 消費者金融についてどう思われていますか?

簡単にお金を借りられることは良いですよね。でも実際に利用してみると利息も高いし、なかなか返済は終わりません。

当時は今と違ってグレーゾーン金利というものがあったから29.2%もの高い金利を払う必要がありました。

また遅延した場合の取立ても厳しくて、借りる側にとってはマイナスの部分が大きかったように思います。今は借り手にとってもずいぶんと良くなったのではないでしょうか。

最終的には債務整理をした訳ですが、もちろんそれは今でも正解だったと思いますよ。そうでなければ今でも借金を払い続けていたでしょうから。

インタビューを終えて

過去の借入れや債務整理について淡々と語ってくださった中村さん。現在の彼の表情はスッキリとしていて、過去の借入れ体験とは既に決別されているようです。

最後に、今回のインタビューのポイントをまとめてみましょう。

融資詐欺の手口

中野さんが被害に遭った融資詐欺は「紹介詐欺」とも言われ、多くの人が被害に遭っています。

ここで簡単に手口をおさらいしておきましょう。

最初は「すぐに融資できます」という内容のメールや広告で勧誘してきます。

そして、申込者には「こちらの指示通りにすれば必ず融資を受けられますよ」と言って、消費者金融の申込時のノウハウを伝えます。

そして、別の消費者金融に申込むよう指示するのです。

その結果、無事融資を受けられたら、「私どもがあなたを◯◯社に紹介したから融資を受けられたのですよ」と主張し、手数料や紹介料、成功報酬を要求するのです。

しかし、まっとうな業者がこのようなことをするわけがありません。まず「詐欺」と思ってください。

なお、詐欺業者とのやりとりはすべて電話やメールで行われることが多く、後に詐欺と気が付いても摘発されにくいのが現状です。そもそも顔が見えない業者とのやりとりは、注意するようにしましょう。

中小企業の過払い金請求は難しい

中野さんが手を焼いたように、過払い金請求に快く応じてくれる業者はまずありません。

特に「アペンタクル」のような中小の消費者金融にとっては死活問題ですから、請求を逃れようと様々な手を使ってきます。

また、すでに倒産してしまった業者を相手に、請求を行うことも非常に困難です。

こうした業者を相手にする場合は、個人で過払い金請求を行っても、成功する確率は非常に低くなります。

過払い金請求の分野に強い弁護士に相談して対策を取る必要がありますが、長期戦になることも覚悟しおかなければなりません。

→ 詐欺の被害事例と対処法

今回のインタビューの様子は動画でもご覧になれます

借入れ編

融資詐欺編

債務整理編

同じテーマのログ(記事)ランキング

人気のログ(記事)ランキング

同じテーマの記事の一覧

カテゴリ一覧

キャッシングの基礎
ローンの基礎知識
キャッシングの体験談
注目の特集
レビュアーによる検証
債務整理体験談
全国各地のむじんくん(自動契約機)の詳細情報