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看護のスペシャリストが語る在宅介護の真実

「父が要介護認定を受けたため、急ぎで介護用品を準備中です。ちなみにベッドは、病院にあるような電動式のベッドを自宅でも利用できるのでしょうか?」

「高齢の母に介護が必要となり、自宅での介護と合わせて介護施設の利用を検討しています。経済的に余裕はありません。老人ホームの費用はいくらかかるのですか?」

「介護用品はレンタルの場合も介護認定を受けなければいけないのでしょうか?また、本人が自治体の窓口へ行けない場合はどうすればいいでしょうか?」

人類史上前例のペースでない高齢化が進む日本。

このままのペースで高齢化が進んだ場合、2030年には日本の総人口予測は約1億1,912万人と減少するなかで、高齢者は3,715万人となり、なんと3人にひとりが高齢者というすさまじい高齢化社会を迎えることになります。

つまり、介護の問題は、日本人ならだれしも近い将来必ず直面する問題なわけです。

そこで、今回は、【介護福祉士や社会福祉士が座談会形式でお伝える介護特集】と銘打ち、専門家への取材を交えながらお伝えしていくのですが、そもそも介護ってたくさんのアプローチがあるし、介護用品をひとつとっても選び方さえよくわかりませんよね・・・。

さらに、近年は介護施設の職員による暴行などのニュースも増えていて、漠然とした不安を抱えている方も少なくないと思います。

というわけでこんにちは。
今回、主に在宅での介護を考えている方が求めている情報をお伝えするために、介護福祉士社会福祉士理学療法士福祉用具専門相談員などの資格をもつ介護の専門家5名に取材をおこないました、当サイト・ファイグー編集担当のささきです。

この記事をご覧になっているのは、在宅での介護を考えている方が大半だと思います。

あるいは、すでに在宅での介護をおこなうことは決まっていて、介護用品の準備をはじめている方もいるかもしれません。

ただ、少しでも在宅で介護をおこなうことに迷いがあるのなら、施設介護も含め、まずはあらためて介護方法を検討してみることをオススメします。

なぜなら、介護サービスには主に施設介護訪問介護通所介護の3つがあり、それぞれにメリットデメリットがあるからです。

介護者も被介護者もお互いにストレスなく生活をしていく上で、メリットとデメリットをただしく理解するのは本当に大切なことなんです。

たとえば、在宅で訪問介護サービスを利用する場合、要介護者に『慣れ親しんだ自宅で過ごせる』という安心感を持ってもらうことができますよね。

しかし、その一方で、トラブルのときは、時間がかかってしまう在宅での介護よりも、24時間体制で介護サービスを受けられる施設介護のほうが優れています。

「いやいや、そんなの当たり前でしょ?そんなことはわかってます!」

たしかに、このようなわかりやすいメリット・デメリットであれば、事前に理解しておくのは難しくないかもしれませんが、介護の現場はまさに思いも寄らないアクシデントの連続。

施設介護にしても、在宅介護にしても、どんな視点で、ポイントを抑えておけばいいのかは、やはりプロでないとわかりません。

介護の現場をよく知るみなさんにしかわからないことがたくさんあるわけです。

ですから、今回はそのプロの視点について余すところなくお話いただきました。

また、記事の後半では様々な介護用品を使用した経験のあるみなさんに、それぞれ【オススメの介護用品】を紹介していただいています。

みなさんが実際に使用した介護用品のなかから、要介護者や介護をおこなうご家族にとってメリットのあるものだけを厳選してピックアップしていますので、介護用品選びで悩んでいる方にはきっと参考になるはずです。

ぜひ最後までお付き合いください。

なお、この記事を執筆するうえで取材にご協力をいただいたのは、以下のみなさんです。

名前(仮名) 介護に関する資格など 介護に関する職歴
佐藤さん 福祉用具専門相談員 大型通所介護サービスへの勤務歴9年
清水さん 介護福祉士 介護職歴13年(うち管理職が2年)
鈴木さん 理学療法士 介護施設への勤務歴11年
関口さん 社会福祉士 地域包括支援センターへの勤務歴10年
相馬さん 介護サービスや社会福祉法人への勤務歴25年

それでは本編へとまいりましょう。

編集者
  • ささき 英雄

    ささき 英雄

    七夕生まれ、編集・ライティング歴10年。前職ではグルメ雑誌の制作に携わっていましたが、30歳の誕生日をきっかけに独立しました。ファイグーでは「自分の仕事は書くことではなく伝えること」という意識で記事に取組んでいます。担当記事は、利息や審査などライバル記事だらけのテーマが多いです。そのため、「他のどの記事よりも正しい」のは当然として、さらに「どうすれば読みやすくなるか」を日々追求しています。

介護用品の購入・レンタルにも利用できる介護保険制度の中身

介護保険制度は、日常生活を送るうえで介護が必要な方を支援する制度です。

具体的には、介護サービスの利用にかかる費用や介護用品の購入・レンタルにかかる費用の大部分を、介護保険が負担します。

介護用品の購入やレンタルを検討する前に、まずは介護保険制度に関する基本的な情報を確認していきましょう。

介護保険制度を利用できる人の条件

介護保険制度を利用できるのは、次のいずれかに該当する被保険者の方です。

  • 第1号被保険者
    • 65歳以上
    • 要支援または要介護の認定を受けている
  • 第2号被保険者
    • 40~64歳
    • 特定疾病の診断を受けている
    • 末期がん、筋萎縮性側索硬化症、後縦靭帯骨化症、骨粗しょう症、多系統萎縮症、認知症、脊髄小脳変性症、脊柱管狭窄症、早老症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、脳血管疾患、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病、閉塞性動脈硬化症、関節リウマチ、慢性閉塞性肺疾患、変形性関節症

また、第1号被保険者の要支援・要介護については、次の7段階に分けられています。

要支援1
  • 日常生活の一部(着替え、歩行など)に手助けが必要
  • 機能回復の可能性が高い
要支援2
  • 日常生活の一部(着替え、歩行など)に手助けが必要
  • 機能回復の可能性と要介護状態になる可能性の両方がある
要介護1
  • 排泄や食事などを自分でできる
  • 日常生活を送るうえで部分的な介助が必要
要介護2
  • 排泄や食事などで介助が必要な場合がある
  • 日常生活を送るうえで部分的な介助が必要
要介護3
  • 排泄・食事・歩行などが難しい
  • 日常生活を送るうえで全体的に介護が必要
  • 認知症の症状がみられる
要介護4
  • 排泄・食事・歩行などが自分ではほとんどできない
  • 日常生活を送るうえで全体的な介護が必要
  • 認知症による理解力の低下が見られる
要介護5
  • 寝たきりの状態で日常生活すべてに介護が必要
  • 認知症による理解力の低下が顕著で、位置疎通が困難
介護保険から給付される金額は要支援・要介護度によって異なる

介護保険を利用した場合、介護費用の利用者負担を原則的に1割または2割に抑えることが可能です。

ただし、介護保険から支給される金額は、要支援・要介護度によって以下のように上限が定められています。

要支援・要介護度 1ヶ月あたりの支給限度額
単位 1単位を10円とした場合の支給額
要支援1 5,032単位 約5万320円
要支援2 1万531単位 約10万5,310円
要介護1 1万6,765単位 約16万7,650円
要介護2 1万9,705単位 約19万7,050円
要介護3 2万7,048単位 約27万480円
要介護4 3万938単位 約30万9,380円
要介護5 3万6,217単位 約36万2,170円

※介護費用は利用するサービスや介護用品、地域によって1単位あたりの金額が異なります。上記の表では1単位10円で支給額の上限を円換算していますが、実際には『単位』ベースで支給額の上限が決まるため、かならずしも上記の金額が上限となるわけではありません。

福祉用具専門相談員の佐藤さん

利用者の介護度によって介護費用の負担額は違いますので、支給額の上限はかならず確認するようにしてください。

介護福祉士の清水さん

優先的に利用したいサービスや介護用品を中心に、介護費用が限度額内に入るかどうかを確認しておきましょう。

また、限度額をオーバーしてしまったときのために、利用するサービスや介護用品の優先順位や妥協点を決めておいたほうがいいと思います。

なお、介護保険を利用できる主な介護サービスは以下のとおりです。

  • 施設介護サービス
    • 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
    • 介護老人保健施設
    • 介護医療院
  • 訪問介護サービス
    • 訪問介護
    • 訪問入浴介護
    • 訪問看護
    • 訪問リハビリテーション
    • 居宅療養管理指導
  • 通所介護サービス
    • 通所介護(デイサービス)
    • 通所リハビリテーション

また、介護保険は主に以下のような介護用品の購入にも利用できます。

便座
  • 和式便器の上に置く洋式の便座
  • 洋式便器の上に設置して高さを補う器具
  • 便座からの立上がりを補助する器具 など
排泄処理装置の部品
  • 便や尿を吸引するレシーバーやチューブ
  • 便や尿をためるタンク など
入浴補助用具
  • 入浴用のイス
  • 浴室内の手すり
  • 浴室用のすのこ
  • 入浴介助ベルト
  • 簡易浴槽 など
その他 体を持ち上げるために使用する、移動用リフト

さらに、次のような介護用品のレンタルに介護保険を利用することも可能です。

車椅子
車椅子の付属品
  • 自走用車椅子
  • 介助用車椅子
  • 電動車椅子
  • 電動四輪車
  • 車椅子用クッション
  • 姿勢保持器具
  • 電動補助装置
介護用ベッド
介護用ベッドの付属品
  • 柵の取付けが可能で、背上げ機能や脚上げ機能があるベッド
  • マットレス
  • 立ち上がりをサポートする器具
床ずれ防止器具
  • 静止型マットレス
  • エアマットレス
  • ウォーターマットレス
体位変換器 起き上がりや寝返りをサポートする器具
認知症対策の器具
  • 認知症外出通報システム
  • 離床センサー
移動用リフト 歩行や車椅子での移動をサポートする器具
歩行を補助する器具
  • 歩行をサポートする手すり
  • 車椅子での移動をサポートするスロープ
  • 固定型歩行器
  • 四輪歩行車
  • 松葉杖
  • 多脚杖
自動排泄処理装置 寝たままの状態で排泄処理をおこなう器具

福祉用具専門相談員の佐藤さん

介護用品の料金設定は、器具ごとにかなり細かく分けられています。

介護用品選びで悩んだ場合は、ケアマネジャー(※)に相談してみてください。

介護保険の申請がまだで担当のケアマネジャーが決まっていない場合は、お近くの介護支援センターへ問合せれば相談に応じてもらえます。

※ ケアマネジャーとは、要支援・要介護認定を受けた方が適切な介護サービスを利用できるように、要介護者のマネジメントをおこなう相談員です。

介護保険制度を利用する際の申請方法

次は、介護保険利用の申請方法を確認していきましょう。

手続きの大まかな流れは以下のとおりです。

自治体で介護認定の申請をおこなう

申請から2週間後を目処に、面談による認定調査がおこなわれる

自治体が申請者の主治医に対して意見書の作成依頼をおこなう

申請から30日以内に、要支援・要介護度の判定結果が届く

初回申請時は6ヶ月後に再び介護認定の申請をおこなう

2回目以降は、6ヶ月または12ヶ月ごとに介護認定の申請・更新をおこなう

介護保険の利用および介護認定については、主に以下の窓口で申請が可能です。

  • お住まいの市区町村の介護保険窓口
  • 地域包括支援センター
  • 居宅介護支援事業所

申請は本人だけでなく、家族が代理でおこなうこともできます。

また、手続きには以下の書類が必要ですので、事前に準備しておきましょう。

  • 第1号被保険者(65歳以上)・・・介護保険証、老人保健法医療受給者証
  • 第2号被保険者(40~64歳)・・・健康保険被保険者証

介護の専門家が語る!施設介護・訪問介護・通所介護それぞれのメリット・デメリット

介護用品の購入・レンタルを検討されている方の大半は、介護施設に頼らずご自宅での介護を考えていらっしゃると思います。

ただ、なかには「はじめての介護で、介護方法の検討もまだ・・・」という方も少なくありません。

そこで、次は主な介護方法と、それぞれのメリットデメリットを確認していきたいと思います。

施設介護のメリット・デメリット

介護方法としてまず挙げられるのは、以下のような介護施設の利用です。

公的な介護施設の種類 利用条件 サービス内容 入所期間 月額費用の目安
介護老人福祉施設
(特別養護老人ホーム)
  • 65歳以上
  • 要介護3~5
  • 日常生活の身体介護
  • ターミナルケア
終身利用可能 28万7,400円
介護老人保険施設
  • 65歳以上
  • 要介護1~5
  • 日常生活の身体介護
  • 日常的な医療ケア
  • リハビリ
3~6ヶ月 30万7,300円
介護医療院 要介護1~5
  • 日常生活の身体介護
  • 日常的な医療ケア
  • リハビリ
  • ターミナルケア
3~6ヶ月 42万2,100円

参照 厚生労働省『平成30年度 介護給付費等実態統計の概況』
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/kyufu/18/dl/03.pdf

介護が必要な方が利用できる公的な介護施設には、主に以下の3つがあります。

  • 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
  • 介護老人保険施設
  • 介護医療院

介護老人福祉施設は、要介護度の高い方(要介護3以上)を対象とした施設で、日常の身体介護のほかにターミナルケア(残された時間を平穏に過ごすためのケア)を受けることができます。

一方、介護老人保健施設介護医療院は身体機能の回復を目的とした施設で、積極的に医療ケアを受けられる体制が整っています。

メリット

それでは、施設介護のメリットをみていきましょう。

24時間ケアが受けられる

福祉用具専門相談員の佐藤さん

施設介護のメリットは、職員が24時間体制で常駐していることですね。

『利用者が夜にどのような睡眠の仕方をしていて、それが昼の行動にどうつながっているのか』など、1日の様子を踏まえたうえでのケアは施設介護でなければできません。

介護職歴25年の相馬さん

介護施設の職員は、日勤・遅番・夜勤・早番と途切れなくシフトが組まれています。

24時間いつでも介護サービスが受けられるのは大きなメリットです。

介護に関する対応がスピーディ

介護福祉士の清水さん

施設介護は、その場で起こった問題にその場で対応できるのが一番のメリットですね。

常駐の現場スタッフに悩みや不安を相談しやすいですし、看護師・ケアマネジャー・福祉用具関連などの連携がスムーズなので、利用者の方も安全な生活が送れると思います。

家族の負担を減らすことができる

理学療法士の鈴木さん

核家族化が進んでいる現代は、高齢者同士で介護をおこなったり、要介護認定を受けている人同士で介護をおこなったりせざるを得ないケースが増えています。

そのため、衣食住の介護ケアを介護施設で受けられることは、そのままご家族の負担軽減につながると思いますね。

デメリット

一方、施設介護には次のようなデメリットもあります。

生活が単調になりがち

福祉用具専門相談員の佐藤さん

介護施設の場合、利用者は施設内で決められたスケジュールで毎日を過ごすことになります。

そうすると、日々の行動パターンが減り、ご自身で考えて行動する機会が減ってしまうんです。

もちろん、適度な運動による身体的な刺激を与えることはできますが、脳への刺激を与えるのは難しく、個人的に認知症がある方は症状が進行しやすい環境だと思います。

生活の自由度がない

介護福祉士の清水さん

多くの方と共同で生活をする介護施設の場合はルールや禁止事項が多く、どうしても利用者視点というよりはスタッフの都合を主体としたケアになってしまいがちです。

そのため、利用者の個人的な事情に対応するのは難しいですね。

理学療法士の鈴木さん

介護施設のスタッフは利用者全体の都合に合わせた対応をしなければいけないため、利用者の方には画一化された生活をしていただくことになります。

生活リズムが合わず、施設での生活自体に苦痛を感じてしまう可能性はありますね。

十分な介護サービスが受けられない可能性もある

介護福祉士の清水さん

介護施設にはいろいろな要介護度の方がいますので、自立度の高い方への対応が後回しになってしまうこともあります。

『介護ケアの手厚さ』という意味では個々でバラつきが出てしまいますので、「十分な介護サービスを受けられていない」と感じている方もいるかもしれません。

介護職歴25年の相馬さん

介護施設で家族との面会ができるのは数時間程度です。

それ以外の時間は施設の介護状況を確認することができないため、虐待などの問題が発生する可能性もゼロではありません。

訪問介護(居宅介護)のメリット・デメリット

次は、訪問介護サービスについて見ていきましょう。

訪問介護サービスの種類 利用条件 サービス内容 月額費用の目安
訪問介護
  • 要支援1~2
  • 要介護1~5
  • 日常生活の身体介護
  • リハビリ
  • 通院時の移動サポート
7万5,500円
訪問入浴介護
  • 要支援1~2
  • 要介護1~5
入浴のサポート 6万7,800円
訪問看護
  • 要支援1~2
  • 要介護1~5
  • 日常生活の身体介護
  • 健康状態の確認
  • リハビリ
  • ターミナルケア
4万7,000円
訪問リハビリテーション
  • 要支援1~2
  • 要介護1~5
  • 健康状態の確認
  • リハビリ
3万7,800円
居宅療養管理指導
  • 要支援1~2
  • 要介護1~5
  • 健康管理指導
  • 処方されている薬に関する指導
  • 医療機器の管理
1万2,900円

参照:厚生労働省『平成30年度 介護給付費等実態統計の概況』
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/kyufu/18/dl/03.pdf

訪問介護サービスには、介護士や看護師による総合的な介護を受けられる訪問介護・訪問看護のほか、以下のように利用者の希望・目的に特化したサービスもあります。

  • 訪問入浴介護・・・入浴のサポート
  • 訪問リハビリテーション・・・リハビリ
  • 居宅療養管理指導・・・健康管理指導

メリット

それでは、訪問介護のメリットをみていきます。

利用者が安心して生活できる

福祉用具専門相談員の佐藤さん

やはり、ご自身の慣れ親しんだ家で介護を受けられるのがもっとも大きなメリットですね。

とくに認知症のある方は、『知っている場所』というだけで安心して介護が受けられると思います。

介護福祉士の清水さん

ご自宅での介護なら生活リズムを大きく変える必要はありませんので、ストレスなく生活を送ることができると思います。

介護職歴25年の相馬さん

ご自宅で過ごせることは、それだけで安心感につながります。

私の知る限りでは、施設よりもご自宅で暮らすことを望んでいる方が圧倒的に多いです。

本人の状態に合った介護ケアを受けられる

介護福祉士の清水さん

訪問介護は『1人の利用者のためのサービス』です。

居宅での介護と合わせて訪問介護サービスを利用すれば、プロの介護サービスを1対1で受けることができます。

デメリット

一方、訪問介護にもデメリットはあります。

担当者の滞在時間は限られている

福祉用具専門相談員の佐藤さん・介護職歴25年の相馬さん

訪問介護で介護福祉士やホームヘルパー、看護師などが滞在できるのは、30分から1時間程度です。

限られた時間のなかで決められたサービスをこなさなければならないことも多く、作業に手一杯で利用者の精神的なケアまではできないケースも多いです。

緊急時の対応が遅れてしまう

介護福祉士の清水さん

介護の現場では、急な体調不良や便失禁などの対応が必要な場合も多いです。

しかし、訪問介護では施設介護のように24時間体制で介護ができません。

イレギュラーが起きた場合は連絡を受けてからの訪問になってしまうので、対応までに時間がかかってしまいます。

不適切なサービスを選んでしまうリスクがある

社会福祉士の関口さん

ご自宅で介護をおこなう場合も、介護の方法やサービスについてはケアマネジャーに相談ができます。

しかし、最終的にどのような介護をおこなうかを決めるのはご本人やご家族です。

そのため、不要なサービスを選んでしまって余計な費用負担が発生することもあります。

また、「通所によるリハビリを選択すれば身体機能を改善できたかもしれないのに、訪問介護にこだわったせいで寝たきりに・・・」といったケースもありますので、注意が必要ですね。

通所介護のメリット・デメリット
通所介護サービスの種類 利用条件 サービス内容 月額費用の目安
通所介護
(デイサービス)
要介護1~5
  • 日常生活の身体介助
  • 健康状態の確認
  • リハビリ
  • レクリエーション
9万600円
通所リハビリテーション 要介護1~5
  • 日常生活の身体介助
  • 健康状態の確認
  • リハビリ
  • レクリエーション
7万7,900円

参照:厚生労働省『平成30年度 介護給付費等実態統計の概況』
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/kyufu/18/dl/03.pdf

通所介護は、1日または半日限定で定期的に施設を訪れ、日常的な介護のほかにリハビリやレクリエーションをおこなうタイプの介護サービスです。

メリット

通所介護には次のようなメリットがあります。

日常のなかで気分転換をするきっかけができる

介護福祉士の清水さん

自由に身体を動かすことが困難な方の場合、ずっと家のなかにいることも多いですし、なかには大半の時間を独りで過ごしている方もいらっしゃいます。

そんななか、日中だけでも外出・会話・入浴などで適度な刺激を受けられるのは、身体的にも精神的にもとてもいいことです。

家族の負担を減らすことができる

理学療法士の鈴木さん・介護職歴25年の相馬さん

通所介護は、利用者の方に朝から夕方までの時間を過ごしていただくサービスです。

その間はご家族も介護から解放されますので、介護の負担を減らすことができます。

交友関係を広げることができる

福祉用具専門相談員の佐藤さん

リハビリも兼ねてビーズでアクセサリーを作る、手紙を書くなどのクリエーションをおこないます。

レクリエーションがきっかけで新たな友人ができたり、プレゼントや手紙を出したり、社会参加の機会が増えることも大きなメリットですね。

介護職歴25年の相馬さん

通所介護施設は、移動の負担を考慮して施設から半径5km程度にお住まいの方を対象としています。

利用者にとっては比較的近所の方々と接する機会が得られることになりますので、地域社会との接点を維持することが可能です。

デメリット

とはいえ、通所介護にはデメリットもあります。

介護ケアにバラつきが出てしまう場合がある

福祉用具専門相談員の佐藤さん

通所介護は、施設介護のように多くの方へ同時に対応するサービスです。

いつもは自分でできることでも、その日のコンディションや気分によっては、手伝いを必要とする利用者もたくさんいらっしゃいます

ただ、職員としてはやはり『排泄の介助が必須の方』『歩行時の付き添いが必須の方』など、介護度の高い方を優先して対応せざるを得ず、個々の利用者に対して満遍なくケアをするのは難しいですね。

集団生活が苦手な人にとってはストレスの種に

理学療法士の鈴木さん・介護職歴25年の相馬さん

通所介護施設はレクリエーションによる集団との関わりを主とする施設です。

そのため、集団での生活に馴染めない人にとっては、むしろストレスの原因になるかもしれません。

介護福祉士の清水さん

その日の気分によっては、「休みたい」「入浴を断りたい」といった要望のある利用者もいます。

しかし、施設としての実績を重視する通所介護施設の場合、強引に来所や入浴を勧めることもありますので、注意が必要ですね。

在宅での介護を選択するべきなのはこんな人

ここまでに紹介してきたとおり、どの介護方法にもメリット・デメリットがありましたが、介護用品の購入やレンタルを検討している方の多くは、ご自宅での介護を中心に検討をされていると思います。

そこで、介護の専門家であるみなさんに、在宅での介護を選択するべき人(家庭)の特徴を教えてもらいました。

介護度が軽く、本人の力で一定の生活が可能な方

社会福祉士の関口さん・介護歴25年の相馬さん

介護施設でのケアは、どうしても介護度の重い人を優先した対応になってしまいがちです。

そのため、介護度の軽い人はご自宅で過ごすことを中心に、訪問介護や通所介護を利用したほうがストレスなく生活できると思います。

福祉用具専門相談員の佐藤さん

台所に立って介護士といっしょに料理ができるなど、ご自身に一定の生活能力がある方ですね。

ご自身で動くことが可能であれば、ご自宅で自由に過ごせたほうが心身ともに健康でいられると思います。

積極的に介護対応ができるキーパーソンがいる家庭

介護福祉士の清水さん

要支援・要介護認定を受けている方がご自宅で生活をするためには、積極的に介護をおこなうことができるキーパーソンが最低1人は必要です。

それを理解し、家族のなかできちんと役割分担ができるご家庭なら、ご自宅での介護を前向きに検討してもいいと思います。

他者との交流が苦手な方

理学療法士の鈴木さん

ご本人が他者との交流や集団生活を苦手としている場合は、ご自宅での介護を検討するべきですね。

ただ、他者との刺激がなく引きこもっていることで進行する症状もありますので、その場合は通所介護の併用をオススメします。

介護用品の購入とレンタル、迷っているならレンタルがオススメ

前章では介護方法ごとに異なるメリットデメリットをお伝えしました。

それを踏まえたうえで在宅での介護をおこなう場合、やはり介護用品の準備は欠かせません。

ただ、介護用品を購入するべきなのか、レンタルするべきなのか、お悩みの方も多いですよね?

そこで、介護に精通するみなさんに、購入とレンタル、それぞれのメリットデメリットも教えてもらいました。

これから介護用品を用意しようと思っている方は、ぜひ参考にしていただければと思います。

介護用品を購入するメリット・デメリット

それでは、介護用品を購入する場合のメリット・デメリットから確認していきましょう。

メリット

まずはメリットからです。

同じ介護用品を長期使用する場合は費用を安く抑えられる

理学療法士の鈴木さん

身体機能の向上が難しく、同じ介護用品を長期間使用する場合は、介護用品にかかる費用を安く抑えることができます。

たとえば、8万円のベッドを毎月1,000円でレンタルした場合、10年でかかる費用は12万円ですが、購入してしまえば8万円です。

その結果として、介護保険の上限額に余裕ができれば、介護サービスや他の介護用品の使用など、介護の選択肢を広げることができます。

自分の好きなように介護用品を使用できる

福祉用具専門相談員の佐藤さん

購入した介護用品の場合、レンタルのように使用方法の細かな規定はありません。

たとえば、車椅子を購入するなら、ご自身のお名前を直接記載することもできますし、万が一のために住所や電話番号などを縫いつけてしまうことも可能です。

デメリット

ただし、介護用品の購入には次のようなデメリットもありますので、注意してください。

利用者の状態に変化があった場合の融通がきかない

介護福祉士の清水さん・理学療法士の鈴木さん・介護職歴25年の相馬さん

介護の現場では、利用者の身体機能の向上や低下により、使用している介護用品が本人に合わなくなるケースがとても多いです。

そのため、身体機能の変化に合わせて頻繁に介護用品の買い換えをおこなうと、費用の負担が大きくなってしまいます。

費用を抑えるためには、古い型のものを使い続けなければならない

社会福祉士の関口さん

介護用品を購入するなら、数年単位で同じものを使用し続けなければいけません。

しかし、その間にも新たな介護用品、より便利な介護用品は開発されます。

そういった新製品の恩恵を受けられないのは痛いですね。

介護用品を購入するべきなのはこんな人

福祉用具専門相談員の佐藤さん

介護用品を購入してもいいと思えるのは、十分な介護費用を支払えるだけの金銭的な余裕がある方ですね。

介護職歴25年の相馬さん

他人が使用した中古品を使用したくない方の場合は、介護用品の購入を検討してもいいと思います。

ただ、費用面を考えると、『同じ介護用品を長期間、使用する見込みがあること』が前提ですね。

そのためには、利用者の身体機能が今後どのように変化していく可能性があるかの見極めが重要ですので、ケアマネジャーとよく相談したうえで購入する介護用品を選定してください。

介護用品をレンタルするメリット・デメリット

次は、介護用品をレンタルする場合のメリットとデメリットを見ていきます。

メリット

レンタルも、まずはメリットから確認していきましょう。

利用者の身体に合った介護用品を見つけやすい

福祉用具専門相談員の佐藤さん

レンタルの場合、ご本人やご家族からいただく情報をもとに、私のような福祉用具専門相談員が厳選してオススメの介護用品を提案します。

また、実際に使用していただいたうえで身体に合わなかった場合も、すぐに代替品と無料交換できるのはメリットです。

身体機能の変化に合った介護用品を常に使用できる

理学療法士の鈴木さん・介護職歴25年の相馬さん

身体機能に変化によって使用している介護用品が合わなくなった場合も、レンタルなら無料で随時交換ができます。

無料でメンテナンスをしてもらえる

社会福祉士の関口さん・介護職歴25年の相馬さん

レンタルの場合は、故障時の修理や『歩行器のゴム交換』といった部分的なメンテナンスもしてもらえます。

こういったメンテナンス費用はレンタル料金に含まれていますので、追加費用はかかりません。

デメリット

次は、レンタルのデメリットをみていきます。

利用期間によっては購入よりも費用が高くなる場合がある

介護職歴25年の相馬さん

同じ介護用品をレンタルで使用し続けた場合、トータルのコストが購入より高くなってしまう可能性はあります。

ただ、交換やメンテナンスの費用も踏まえると、より多くのメリットがあるのは、やはりレンタルだと思いますね。

ケアマネジャーから介護用品の使用状況の確認がある

社会福祉士の関口さん

正直、購入に比べるとレンタルのデメリットはほとんどありません。

強いていえば、ケアマネジャーから常に「介護用品を適切に利用していますか?」と確認されますので、それを煩わしいと思う人がいるかもしれない・・・ということくらいでしょうか。

介護用品をレンタルするべきなのはこんな人

介護福祉士の清水さん

介護用品のレンタルをオススメしたいのは、要介護度の低い方ですね。

要介護度が低い方は、身体機能の変化に応じて介護用品を頻繁に変えていくことになる可能性が高いので、間違いなくレンタルのほうが合っていると思います。

介護職歴25年の相馬さん

利用者の要介護度や身体機能によるので一概には言えませんが、介護用品に高額の費用をかけられない場合は、購入よりもレンタルを検討したほうがいいと思います。

ちなみに、車椅子は安いものだと月額300円程度でレンタル可能です。

介護のプロフェッショナルが自信をもってオススメする介護用品12選

ここまでは、介護用品の購入・レンタルを検討する下準備として必要な以下の内容について、順序立てて解説をしてきました。

  • 1介護保険制度について
  • 2介護方法ごとの違い
  • 3介護用品の購入とレンタルの違い

ただ、購入するにしてもレンタルするにしても、いずれにせよどんな介護用品がよいのかは知っておきたいですよね。

そこで、今回は介護の現場で様々な器具を使用した介護用品のスペシャリストであるみなさんに、オススメの介護用品12種類を厳選して教えてもらいました。

どの介護用品もみなさんのコメントを添えて紹介していきますので、ぜひ介護用品選びの参考にしてみてください。

トイレ・排泄関連の介護用品

まずは、トイレなどで使用する排泄関連の介護用品です。

ライフリー のび~るフィットテープ止め

ライフリー のび~るフィットテープ止め

引用 ユニ・チャーム『ライフリー のび~るフィットテープ止め』
https://jp.lifree.com/ja/procare/products/nobirutape_fit.html

介護福祉士の清水さん

一般的な介護用おむつとは異なり、テープ止めの部分がよく伸びるようになっています。

着用時にフィットしやすいだけでなく、着けているときの締め付けによる負担を軽減する効果もありますので、介護用おむつを探している方にはオススメです。

洋式トイレ用フレーム S-はねあげR-2

洋式トイレ用フレーム S-はねあげR-2

引用 アロン化成『洋式トイレ用フレーム S-はねあげR-2』
https://www.aronkasei.co.jp/anju/products/533707/

理学療法士の鈴木さん

便座に座っている間に体が傾いてしまう方の場合、このように身体を支える機能がある手すりがオススメです。

転倒を予防できるだけでなく、立ち上がる際の動きをフォローする効果もあります。

工事不要で設置できますが、力の入れ方によって、はずれてしまうこともありますので注意してください。

入浴関連の介護用品

次は、入浴時に使用する介護用品です。

シャワー用車いす

カワムラサイクル『シャワー用車いす KS3』

引用 カワムラサイクル『シャワー用車いす KS3』
https://www.kawamura-cycle.co.jp/products/52

介護福祉士の清水さん

シャワー用の車椅子で安価なものの大半は、前方にブレーキがついています。

しかし、前方にブレーキがある車椅子は介助をおこなう方の負担が大きくなるため、このように後方にブレーキがついている車椅子がオススメです。

また、個人的な使用感ですが、必要以上にサイズの大きな車椅子よりはコンパクトにまとまっているもののほうが使い勝手がいいように思います。

ちなみに、こちらのKS3のサイズは幅が約50cm、車輪は9インチです。

ユクリア(シャワーチェア・浴槽台)

Panasonic『ユクリア』

引用 Panasonic『ユクリア』
https://sumai.panasonic.jp/agefree/products/bath/yukuria/

社会福祉士の関口さん

入浴用のイスや浴槽台をお探しの方にオススメしたいのが、Panasonicユクリアです。

折りたたみが可能なので収納スペースを取りません。

また、肘掛け以外のゴムは外れますので、使用後も乾かしやすくて衛生的です。

折りたたみ式は肘掛けの有無やサイズなどで9種類ありますので、利用者の身体に合った製品を選べます。

バスボード S軽量タイプ

Panasonic『バスボード S軽量タイプ』

引用 Panasonic『バスボード S軽量タイプ』
https://sumai.panasonic.jp/agefree/products/bath/board/val11001.html

介護職歴25年の相馬さん

Panasonicのバスボードは、介護施設などでも非常によく使われている入浴補助器具です。

軽量で丈夫ですし、ボードの裏側についているスライド式の弁で浴槽のサイズに合わせてしっかりと固定できるため、安全に使用することができます。

ベッド関連の介護用品

次は、ベッド関連の介護用品のオススメを確認していきましょう。

楽匠FeeZシリーズ

パラマウントベッド『楽匠FeeZシリーズ KQ-7833』

引用 パラマウントベッド『楽匠FeeZシリーズ KQ-7833』
https://www.paramount.co.jp/product/detail/index/30/P0052511

介護職歴25年の相馬さん

「介護用ベッドといえばパラマウントベッドの楽匠シリーズ(楽匠Zシリーズ・楽匠FeeZシリーズ・楽匠 Sシリーズ)」といほど介護の世界では定番のベッドですが・・・。

そのなかでも、私は『楽匠FeeZシリーズ』をオススメします。

他の楽匠シリーズと同じように身体の角度をモーターで調整できることに加えて、楽匠FeeZシリーズは高さが床面から15cmしかありません。

そのため、ベッドからの転落によるケガのリスクを大幅に削減することができます。

楽匠FeeZシリーズが発売されるまでは「ベッドからの転落によるケガはほぼ避けられない」認識でしたので、ぜひ多くの方にこのベッドを知っていただきたいです。

たちあっぷ

矢崎化工『たちあっぷ』

引用 矢崎化工『たちあっぷ』
https://www.kaigo-web.info/item_cat1/item_cat1_13/

理学療法士の鈴木さん

基本的には立ち上がる動作をサポートするために使用する器具ですが、ベッドサイドに設置することで一般的なベッドを簡易的な介護用ベッドのようにすることができます。

すぐに介護用ベッドを準備できない場合は、ぜひ利用を検討していただきたい介護用品です。

衝撃緩和マット テストール

パラマウントベッド『衝撃緩和マット テストール』

引用 パラマウントベッド『衝撃緩和マット テストール』
https://www.paramount.co.jp/product/detail/index/20/P0003195

福祉用具専門相談員の佐藤さん

ベッドを使用している場合で、ご自身でベッドから降りることができる方にオススメしたいのが、こちらの衝撃緩和マットです。

小柄でベッドの上からだと足がつかない方の場合、着地時の衝撃が大きくなりますが、このマットには衝撃を吸収する効果があります。

また、たとえば畳の上にベッドを置いた場合、靴下を履いていると立ち上がる際に滑って転倒するリスクがあるのですが、このマットは底面に滑止め加工がされていますので安心です。

スライディングシート

molten『スライディングシート』

引用 molten『スライディングシート』
https://www.molten.co.jp/health/products/positioning/sliding-sheet/

理学療法士の鈴木さん

スライディングシートは、表面が滑りやすくなっているシートを身体とベッド(布団)の間に挟むことで、寝返りなどの体位交換をサポートする介護用品です。

要介護度によっては利用者本人が横になっているときに自力で体勢を変えることができるようにもなりますし、介護をおこなう人が要介護者の体勢を変えてあげるときの負担も大幅に減らすことができます。

日常生活品関連の介護用品

次は、食事や歩行補助など、日常生活に関わる部分でオススメの介護用品です。

ユニバーサルスプーン

斉藤工業『ユニバーサルスプーン』

引用 斉藤工業『ユニバーサルスプーン』
http://www.saitow.co.jp/

福祉用具専門相談員の佐藤さん

食事を補助する器具としてオススメなのが、斉藤工業ユニバーサルスプーンです。

首の部分を自由自在に曲げられるため、利用者が使いやすい形でスプーンやフォークを使用することができます。

なお、スプーン本体と持ち手のスポンジ部分には汚れがたまりやすいので、きちんと取り外して洗うようにしてください。

ハッピーⅡNB

竹虎『ハッピーⅡNB』

引用 竹虎『ハッピーⅡNB』
http://www.taketora-web.com/humancare/%E3%83%8F%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%BC%E2%85%A1nb/

社会福祉士の関口さん

移動を補助する歩行器にはたくさんの種類がありますが、個人的にオススメしたいのはこちらの歩行器です。

ブレーキも握るだけの簡単操作ですし、移動中に座って休憩することもできます。

リハビリや日常的な買い物など、幅広いシーンで活用できる製品です。

うららかGPSウォーク®

トレイル『うららかGPSウォーク』

引用 トレイル『うららかGPSウォーク®』
https://www.uraraca.net/rehabili-shoes/gps-walk.html

福祉用具専門相談員の佐藤さん

要介護者の方がご自分で外出をされる場合は、こちらの『うららかGPSウォーク』をオススメします。

というのも、この靴は履きやすさや転びにくさをテーマに設計されているだけでなく、かかと部分にGPSを入れることができるからです。

外出時の状況をスマートフォンなどのGPSで管理されているご家族もいるかと思いますが、スマートフォンの場合は持っていくのを忘れたり、紛失したりする可能性があります。

その点、靴の場合は外出時に履いてもらうだけなので、より確実な外出状況の確認が可能です。

まとめ

いかがでしたか?

記事のなかでも紹介しましたが、在宅での介護に向いているのは、要介護者やご家族が以下のような条件に当てはまる方です。

  • 介護度が軽く、本人の力で一定の生活が可能な方
  • 積極的に介護対応ができるキーパーソンがいる家庭
  • 他者との交流が苦手な方

要介護度が高い方の場合や、積極的に介護対応ができる家族がいない場合、在宅では十分な介護ケアができない可能性もあります。

これから介護をはじめておこなう方は、要介護者やご家族の状況を踏まえたうえで、まずは『どの介護方法が適切か』を検討するところからはじめてください。

そのうえで、在宅での介護をおこなうことになった場合は、ご本人に合った介護用品の選定が必要となりますので、この記事でご紹介した介護用品を中心にご検討いただければ幸いです。

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