更新日:2018/07/20
アコム、プロミスへの過払い金請求 体験記。60万円戻りました!
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その言葉を信じ、身内のためにキャッシングをした私。
しかし、約束は守られませんでした。
結果的にすべての借金を自分で背負うことになったのです。
その後、長い間、返済生活が続きましたが、あるとき過払い金請求の存在を知ります。
「もしかして、私にも過払い金があるのでは?」
思い切って、ある司法書士に相談してみたところ、見事にビンゴ!
過払い金が発生していたため、最終的に90万円以上の過払い金を取り戻すことができたのです。
今回は、過払い金請求をおこなうことになった経緯と経過、そしてかかった費用についてお話しします。
体験者の情報
名前:前泊 大志(仮名)
性別:男
会社名(借入先):A社、P社
過払い金請求をしていた時期:2012年1月~2012年6月
費用:約20万円
長年の返済生活の果てに知った「過払い金請求」
そもそも私がキャッシングしたのは身内に頼まれたからでした。
「返済は自分がするから」といわれたので、私は自分名義で借金をしました。そして、借りたお金はその身内に渡したのです。
ところが、結局 その身内の返済が追いつかなくなり、私が債務を背負うことになりました。
借金の名義が私である以上、そうする以外どうしようもありませんからね...。
そして、借りては返す、返しては借りるの自転車操業生活が始まったのです。
それから10年以上経ち、終わりのない返済生活に疲れ果てていた所にとんでもないニュースが飛び込んできました。
「武富士倒産」です。
この頃から、過払い金請求のことがテレビのニュースなどで取り上げられるようになりました。
私も「もしかして...」と思い、少しずつ調べたところ、だんだん「自分には多額の過払い金があるのではないか?」と思うようになりました。
そこで 思い切って、以前借金を整理したことがあるという知人のつてを頼り、K司法書士事務所へ相談に行ってみることにしたのです。
司法書士に相談した結果
K司法書士事務所では、まず、私の現在の状況を話しました。
「とにかく今の状態をくわしく話してほしい」とのことだったので、覚えている限りのことを全てお話しました。
「どこから、いつから、いくら借入れているか」、「何年返済しているか」などです。
Kさんは、「それだけ長期間返済を続けているのであれば、過払い金が戻ってくる可能性がある」とおっしゃったので、私は過払い金請求をおこなう方向で話を進めてもらうことにしました。
その結果、消費者金融のP社とA社から総額80万円以上の過払い金を取り戻せる可能性があるとのこと!!!
さっそく過払い金請求の手続きに入っていただきました。
返還手続き用の書類作成、代理人申請の委任状を作成し、その後は司法書士のKさんにお任せしました。
90万円以上の過払い金が戻ってきた!
その後、1か月ほどで各社から示談内容が提示され、「この金額でよいか?」という相談になりました。
Kさんの説明では、「裁判所を通さずに請求をおこなうのであれば、返還率の相場は過払い金の6割~8割ほど。金額の大きいところは裁判まで持ち込んだ方が返還率は高くなる」とのことです。
そこで、借入額が多くと支払期間の長いP社の方は裁判所を通していただき、A社はそのまま示談の方向で行きましょう、という結論になりました。
方向性が決まったら、あとのことはKさんにお任せです。
それから約1か月後、KさんからA社との和解が成立したという連絡が入りました。過払い金で返済残高およそ10万円を全て返済、そのうえで16万円ほどお金がもどってくる、という結果になりました。
続けて、その1か月後、今度はP社との和解が成立したとの連絡がありました。A社同様に過払い金で返済残高およそ35万円を全て返済、さらに80万円のお金がもどってくる結果になりました。
過払い金請求にかかった費用
今回の過払い金請求に際してかかった費用は、まず相談料として1万円、それから書類作成時の実費(印紙代など)で数千円、1件あたりの手数料として3万円(私の場合は2件お願いしましたから6万円)、そして成功報酬として過払い金(のうち、実際手元に戻ってきたお金)の15%、という内訳になります。
ただ、今回相談した司法書士のKさんは非常に親切で、過払い金の少ない方は実費と最低手数料のみで良いとのことだったので、実際かかった費用は、1万円+数千円+6万円+約80万円の15%(=12万円)で、総額およそ20万円になります。
もっとも、この成功報酬の取り分は司法書士によって違うそうで、通常は平均して20%ほどだ、といわれました。
過払い金請求の前に知っておきたいQ&A(編集より)
前泊さんは、司法書士に依頼して過払い金を取り戻すことができました。
今回の体験談をもとに、編集が過払い金請求について知っておきたいことを調査し、まとめてみました。
これから過払い金請求を検討する方は、目を通してみてください。
過払い金請求をして、逆に取立てが厳しくなったりしない?
過払い金請求をすると、まだ返済中の段階でも取立てがストップします。厳しくなるはずがありません。
過払い金請求の対象となるケースは?
過払い金は、「利息制限法の上限金利を超えて支払った利息があり、これが返済すべきとされていた元本より多くなっている」場合に発生します。
ただ、こう言われてもピンときませんよね。
くわしく解説していきましょう。
利息制限法では、下記のように上限金利が定められています。
元金が10万円未満の場合 | 20% |
---|---|
元金が10万円以上100万円未満の場合 | 18% |
元金が100万円以上の場合 | 15% |
借入時の金利がこれより高かったなら、過払い金が発生している可能性があります。
もっとも、ほとんどの金融業者は2007年ごろから法律改正に合わせて金利を下げたため、2007年以降の契約では過払い金がほとんど発生していません。
よって、
- 借入時の金利が利息制限法で定められているものより高い
- 借入れを行ったのが2007年より前である
この両方に当てはまった場合は、過払い金が発生している確率が高いです。
ただ、返済期間が短いと払いすぎた利息も少なくなるため、手間や費用を考えると現実的に過払い金を回収できないケースもあるので注意してください。
また、過払い金が発生してから10年以内でないと過払い金請求できないので、注意してください。
すでに完済済みでも もちろん請求できます。
むしろ、完済済みのほうが過払い金が発生する可能性が高いので、心当たりのある方はできるだけはやく行動しましょう。
過払い金請求を司法書士に依頼できない場合もある?
前泊さんは過払い金請求を司法書士に依頼されていましたが、場合によっては依頼できないこともあります。
過払い金の請求額が1社あたり140万円を超える場合、司法書士は交渉の代理人になることができません(書類を作成することしかできない)。
過払い金の額が140万円を超える可能性があるなら、はじめから弁護士に依頼したほうがいいでしょう。
過払い金請求に必要な費用は?
弁護士に過払い金請求を依頼した場合の標準的な費用は、下記のとおりです。
裁判をする場合(請求額300万円以下)
事件を正式に依頼したときの着手金(請求額の8%)
印紙代、郵便切手代などの実費
過払い金が回収できたときの成功報酬(回収額の16%)
示談のみの場合
1社につき2万円
これ以外の費用(相談料や手数料など)は不要という事務所も多いです。
今回、前泊さんは比較的 費用の高い事務所に依頼してしまったようですね^^;
なお、140万円の問題をクリアしていれば、弁護士・司法書士のどちらに依頼してもいいですが、費用の金額や計算方法をはっきり示しているところを選ぶようにしましょう。
正式依頼の前に、ホームページを見たり、報酬規程を見せてもらうなど、費用についてはよくよく確認することをおすすめします。
悪質な法律事務所に要注意!
弁護士や司法書士のなかには、依頼者が法律にくわしくないのをいいことに、相場より多い金額を請求してくる人もいます。
前泊さんの体験談をもとに、注意点をまとめてみました。
正確な過払い金の額を確認しよう
前泊さんは、過払い金の額について、K司法書士から口頭で説明を受けました。ただ、これでは、事務所側で計算ミスがあっても検証のしようがありませんよね。
過払い金は、借入年月日・借入金額・金利・返済年月日・返済金額を専用ソフトに入力することで計算できます。
なので、計算結果をきちんと書面(Excelなどの表)にして見せてもらいもらいましょう。
なお、過払い金はちゃんと計算すれば1円単位で出すことができるので、K司法書士の「過払い金が発生する可能性がある」という説明は不正確です。
疑問点はきちんと説明してもらう
前泊さんのケースで、K司法書士は「裁判にしたほうが返還率が高い」と説明していましたが、「それならP社だけでなくA社の件も裁判にしたらいいじゃん」と思いませんでしたか?
A社の場合、示談でも26万円の過払い金を回収できたのですから、裁判ならさらに6万円以上回収できたはずです。印紙代等の実費を考えても、おつりがきます。
K司法書士がなぜA社の件も裁判にしなかったのか、理解できません。
また、K司法書士は、回収できた過払い金から返済残高を差し引いて前泊さんに支払っています。
A社については、「過払い金で返済残高およそ10万円を全て返済、その上で16万円ほどお金がもどった」、P社については「過払い金で返済残高およそ35万円を全て返済、さらに80万円のお金がもどった」と説明していますね。
でも、そもそもこれはおかしいのです。
過払い金が発生した以上、その業者に対して返済すべき金額はゼロ。したがって、過払い金からさらに返済残高を引くというのは、まちがっている行為なのです。
前泊さんは、過払い金が戻ってくることに舞い上がってしまい、くわしい内容を理解せずに依頼してしまったようですね...。
過払い金請求については、弁護士や司法書士が虚偽の説明をしたり、過払い金を横領したりするケースが多く報告されています。
被害にあわないためにも、依頼者側が必要な知識を身につけることが大切なのです。
いかがでしたか?
せっかく過払い金請求をするなら、少しでも多く取り戻したいですよね。
市役所や消費者センターには無料の相談窓口もありますから、一度専門家に相談してみることをおすすめします。
また、別のページでは、自分でできる過払い金請求法について解説しています。詳細が知りたい方は、こちらもあわせて読んでみてください。
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