更新日:2018/07/20
違法金融業者の特徴と見分け方
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評価を設定してください ×みなさんは、「違法な金融業者」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?
派手なスーツに金色のネックレス、オールバックのヘアースタイル、黒塗りの車、厳しい取り立て、恫喝や暴力...。
こんなイメージが浮かんでくるのではないでしょうか。
たしかに、ひと昔前はこのような特徴を持つ「わかりやすい」違法業者が多かったのですが、最近はどうも毛色が違うようです。
担当者の見た目は普通のサラリーマン。
対応も言葉遣いも非常に丁寧。
一見すると合法の金融業者にみえるようなやり口が主流なのです。
そのせいか、被害者の多くが「違法な業者だと気づかないまま」利用を続けてしまいます。違法と気づかないので、警察に届け出ることもありません。
被害が報告されないので、警察が動くこともできないという悪循環が生まれます。
しかし、対応や取り立てがソフトになったとしても違法であることにかわりはありません。
今回は、最近の違法業者の特徴や手口、違法業者の見分け方、そして被害に遭ってしまった場合の対処法まで詳しく解説しています。
これから借入れを検討している方、違法業者について知っておきたい方はぜひ目を通してみてください。
- 目次
- そもそも違法業者って?
- 最近の違法業者の勧誘方法とは?
- 脅し・暴力は一切ナシ!?最近の違法業者の手口
- 「違法業者であることに気づかず...」ある女性の被害事例を紹介
- 絶対手を出しちゃダメ!違法業者を見抜くポイント
- もし被害に遭ってしまったらどうすればいいの?
そもそも違法業者って?
そもそも違法業者とは、どのような業者のことを指すのでしょうか?
どういった点で"違法"なのでしょうか?
被害に遭わないためにも、まずは基本的なことをおさえておきましょう。
国・都道府県に登録していない
貸金業を営むためには、国・都道府県から営業の許可を受け、登録する必要があります。
したがって、登録なしに貸付けを行う業者はすべて違法業者ということになります。
法律破りの貸付けを行う
貸金業者は、「利息制限法」や「貸金業法」に基づいた貸付けをおこなわなければなりません。
しかし、違法業者はそれらを無視した貸付けをおこないます。
利息制限法
利息制限法は、貸金業者がお金を貸す際の上限金利を定めています。
元本が10万円未満の場合:上限は年20%
元本が10万円以上100万円未満の場合:上限は年18%
元本が100万円以上の場合:上限は年15%
違法業者は、上記をはるかに上回る金利で貸付をおこないます。
よくあるのはトイチ、つまり10日で1割です。これを年利に換算すると、なんと365%以上。
もっとひどい場合はトゴ(10日で5割)なんて場合もあります。
貸金業法
貸金業法では、個人の借入可能額(※1)を年収の1/3までに制限していますが、違法業者はこの規制を無視して無茶な貸付けをおこないます。
※1
ここでいう「借入」とは、貸金業者(主に消費者金融会社、クレジットカード会社)からの借入れのことを指します。
違法業者にとって、利用者がどこからいくら借りていようと関係ないのです。結果的に、返済能力に見合わない無理な貸付けをおこなうことになります。
最近の違法業者の勧誘方法とは?
勧誘は、ダイレクトメール、電話、メール、貼り紙、チラシ広告、紹介など様々な手口でおこなわれます。
なかでも「紹介」は、主流の勧誘方法のようです。
すでに自分のところで借入れている利用者に対し、「他にお金に困っている人がいたらぜひ紹介してください」と話を持ちかけ、そこから新しい客を探すのです。
また、生活費に困っている主婦をターゲットに、架空の求人広告を出し、そこに応募してきた人を勧誘するといった方法もあります。
この方法では、スーパーやカラオケボックスなど、主婦がよく行く場所においてあるフリーペーパーやダイレクトメールが多く利用されます。
『求人を探している=お金が必要な主婦』という図式ですね。
脅し・暴力は一切ナシ!?最近の違法業者の手口
最近の違法業者は暴力をふるったり、脅しをかけるようなことは極力おこないません。
それどころか、親身に利用者の相談に乗ってくれるようです。今までのイメージとはかけ離れていますよね。
親身に相談にのる(フリをする)
違法業者を利用する人の多くは、何かしらの悩みを抱えています。
違法業者は、彼らの悩みに耳を傾け、相談に乗ります。
そして、「このひとたちは信用できる」と思わせるのです。
たとえば、多額の借入れを希望する人に対しては、
「いきなりは無理ですが、お付き合いさせてもらう うちにもっとお貸しできると思います」
複数の借入れがあり、困っている人に対しては、
「ウチで1本にまとめませんか?毎月の返済が一元化できてラクになりますよ」
親身なフリと巧みな話術で信用させてしまえばこっちのもの。あとは自分たちの好きなように誘導できるのです。
利用者のグループをつくる
さきほど「紹介で利用者を増やすのが主流」というお話をしましたが、紹介者と紹介された人でグループをつくり連帯させる、という手口があります。
つまり、グループ全体で協力して返済させるのです。誰かひとりでも返済が遅れると、グループ全員の連帯責任になります。
「ほかの人に迷惑をかけたくない」という心理を巧みに利用した卑怯な手口ですね。
少額・短期貸付けが基本
はじめは1万~2万円などの少額を貸付けます。
いきなり数十万円貸してしまうと回収できなかったときの損失が大きいので、リスクは取りません。
また、返済期限も短く設定します。1週間~10日後が多いようですね。
やりとりは基本電話で
やりとりは、基本的にすべて電話でおこなわれます。
実際に業者の人間と顔を合わせることはほとんどないようです。やはり直接会うとそこから足がつく可能性があるので、業者側も警戒しているんですね。
今回は詳しく触れませんが、違法なクレジットカードの現金化業者も存在するので注意が必要です。
「違法業者であることに気づかず...」ある女性の被害事例を紹介
ここで違法業者の被害に遭ったAさんの例を紹介します。
Aさんは、東京近郊で一人暮らしをしている派遣社員です。お給料は手取りで30万円前後。
ある程度の貯金もあり、金銭的に余裕のある生活を送っていました。
また、Aさんは5歳年下のボーイフレンドとお付き合いをしていました。年下の彼についつい甘くなり、食事をごちそうしたり、プレゼントをあげるのが日常となっていたのです。
そのせいか、たまに月の支出が収入を超えてしまうこともありましたが、貯金のなかでやりくりできていたので特に問題ありませんでした。
そんな仕事も恋愛も順調なAさんでしたが、ある日突然病気かかり、2ヶ月間の入院が必要となってしまったのです。
入院中は無収入ですが、家の家賃、公共料金(基本料金)、治療費を支払わなくてはなりません。結果的にAさんの貯金はなくなってしまいました。
そして、退院後もなかなか次の仕事が決まらず、短期のアルバイトでつなぐようになりました。金銭的に苦しい日々が続きます。
しかし、頼もしいアネゴキャラに徹していたAさんは、その状況を彼に相談することもできません。
追い詰められたAさんは、以前から持っていたクレジットカードのキャッシングを利用するようになります。
ただ、キャッシングを利用しても日々の生活費をやりくりできず、Aさんは途方にくれていました。
そんなある日、親しい友人に思い切って自分の状況をうちあけてみたAさん。
すると、「私が利用している業者があるんだけど、そこならお金を貸してくれるよ」ともちかけられたのです。
クレジットカードのキャッシング枠を使いきっていたAさんにとっては希望の光に思えました。なんの疑いも持たず、ふたつ返事でお願いすることにしたのです。
友人から業者の連絡先を聞いたAさん、早速電話してみることに。
苦しい現状を告白したところ、「大変でしたね。これからは力になりますよ。○○さまからのご紹介ということですし、金利は優遇させていただきます」と業者。
とりあえず1万円貸してくれるとのことだったので、早速借りることにしました。
「1万円お貸しするので、10日後に1万3,000円返済してくださいね」
なんの疑問も持たず納得したAさんは、数時間後 自分の口座に1万円が振り込まれたのをみてほっと胸をなでおろしました。
Aさんは、それからもたびたびその業者を利用するようになりました。
最初はきちんと返済できていたものの、だんだん利息しか支払えない状態になり、最終的には利息の支払いすら厳しい状態に。
「返済できなければ紹介してくれた友達に迷惑がかかる」と聞いていたので、なんとか利息の支払いだけは続けていました。
しかし、ついに自力での返済が難しいと悟ったAさんは、また別の違法業者(Aさんはそのように認識していませんが)に電話してしまいます。
こうして、終わらない借金のループにはまっていったのです。
なお、違法業者の実態について元業者のかたにインタビューしていますので、よかったら読んでみてください。
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ローンの借り方を解説するホームページで、違法金融業者の広告が出てきます。「そこに○万円借りたい」というメッセージと携帯電話番号を書き込むと貸してくれると書いてありました。ボートレースの場外で教えてもらいました。本人は時々利用していると思います。