ギャンブルをやめたい!依存症を完全に克服した4人の体験談

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ギャンブル依存症の深い沼克服方法を実例で紹介

「ギャンブルをやめられずに苦しんでいます・・・。本当に情けないです・・・」

「負けた直後はやめようって思うのに、次の日になるとまたギャンブルをしたくなってしまう・・・」

「妻がギャンブル依存症です。とても困っているのですが、どうすればいいかわかりません・・・」

掛金が数倍以上になって返ってくるかもしれないギャンブル。

一攫千金の夢があり、たしかに魅力的ですよね。

しかし、一度足を踏み入れてしまうと、なかなか抜け出せないのがギャンブルのコワいところ。

入れ込み過ぎてしまうと、日常生活・社会生活・人間関係を壊してしまいます。

この記事をご覧になっているあなたも、ダメだとわかっているのにギャンブルをやめられず、苦しんでいるのではないでしょうか?

もしくは、大切な家族や友人のギャンブル依存に困っているのかもしれませんね。

こんにちは、当サイト、ファイグー編集者の喜多沢です。

実は私にも、若いころにパチンコや競馬にはまって年末のボーナスを使い果たし、実家への帰省費用に事欠いた苦い経験があります。

負ければ負けるほど、取り返したくてお金をどんどん使ってしまう・・・。

ギャンブルへの欲望が抑えきれず、仕事をサボってしまう・・・。

私もそんな経験をしてきました。

「なんとかしてやめたい!」と思っているにも関わらず、やめられないところがギャンブル依存症の恐ろしさですよね。

私をふくめ、ギャンブルに依存してしまった経験のある方ならおわかりになると思うのですが、ギャンブル依存を克服するのは本当に大変です。

なぜ大変なのかというと、実はギャンブル依存症には特効薬がありません。

こうすれば克服できるという手段が確立されていないんです。

だからこんなにも多くの人が苦しんでいるんですね。

それなら、実際にギャンブル依存症を克服した人を取材して、どのように脱したのかを明らかにすれば、多くの方が救われるのでは?

特効薬がないのなら、できるかぎりたくさんの解決策を広めることで、ギャンブル依存症の方を減らせるのでは?

私はそう思いました。

というわけで今回は、実際にギャンブル依存症を克服したことがある4名の元ギャンブル依存症患者に、ギャンブルにハマってからギャンブル依存症を克服するまでの経緯を取材しました。

今回取材した4名とも、ギャンブル依存症を克服するまでの間で何度も挫折を繰り返していますが、みなさんそれぞれが独自の方法でギャンブル依存症を克服しています。

ちなみに、すでにいろいろな方法を試していて、それでもギャンブルをやめることができない方もいると思うんですよね。

でも、大丈夫です。

自力での克服に失敗しただけなら、脱ギャンブル依存症の可能性はまだ十分にあります。

すでにご存知かもしれませんが、ギャンブル依存症は世界基準で認められている精神疾患なんです。

そのため、ギャンブル依存症の専門外来を設置している病院もありますし、相談に応じてくれる専門機関もあります。

そういった専門家による相談・治療を受けるために必要な情報も、徹底的に調査したうえでまとめました。

一度きりの大切な人生です。
ギャンブルに振り回されることなく、本当のあなたの人生を歩んでください。

今回の記事がギャンブル依存症を克服するためのきっかけになればうれしいです。

それでは本編にまいりましょう。

この記事のアドバイザー情報

  • 喜多沢 恵 編集者

    喜多沢 恵編集者

    デジタルやデザイン関連の出版社で編集者を20年以上経験後、独立、ファイグーに参加しました。お金に関してはまだまだ勉強中の身ですが、みなさんとともにいろいろ学んでいけるよう日々奮闘中です。自分自身を含め初心者のみなさんにわかりやすく正確で面白い記事を作れるよう心がけています。埼玉県在住。アラフィフ1児(高校受験生)の父。趣味は阿波踊り(三味線担当です)。第二種電気工事士資格保有。

彼女をつくることでパチスロを断てた松本さん(仮名)

にゃんきち

松本さんは学生時代、パチスロにハマっちゃったんだって。

全収入をつぎ込んで、それでも足りなくて友人から借金もしていたらしいよ。

なんでそこまでハマったんだ?

わるきち
にゃんきち

「パチスロをやらなきゃ!」っていう変な使命感があったみたい。

食事もひどいものだったらしいよ。

そんな状態になったら、さすがにギャンブルやめると思うんだけどな・・・。

わるきち
にゃんきち

そこがギャンブル依存症の怖いところで。

本人に「やめよう」っていう自覚があっても、そう簡単にはやめられないものなんだ。

で、どうやってギャンブルを辞めたんだ?

わるきち
にゃんきち

それがね・・・。

一人の女性がきっかけでギャンブル依存症を克服できたんだって!

それでは、ここからは松本さんにバトンタッチしますね。

やめられないパチスロ生活

学生の頃、私はパチスロにどハマりしていた時期があります。

月収は10万円程度でしたが、ほぼ全額パチスロにつっこんでいたので、私生活はひどいありさまです。

着ている服はいつも同じで、栄養ゼロの粗末な食事をして過ごしていました。

自分の収入だけでは足りず、友人から借金をしたのも一度や二度ではありません。

常に「パチスロを打たなければ!」という衝動に駆られていて、打ちに行かないと落ち着きません。

勝っている瞬間だけは興奮できましたが、負けた後の倦怠感は強烈で、しばらく何もする気が起きませんでした。

遊びやアルバイトを増やしてもやめられず

「さすがにこのままではいけない!」と思った私は、パチスロをやめるため、ほかのことに時間を費やそうと思いはじめます。

ということで、まずは意識的に男友達と遊ぶ時間や趣味の時間を増やしてみました。

でも、1日中遊んでいるわけにもいきません。

時間が空くとすぐパチスロに行ってしまい、作戦は失敗に終わります。

次に、アルバイトの時間を増やしてみることにしました。

昼は米屋で肉体労働、夜はテレクラというローテーションで、1日中アルバイトに明け暮れます。

この方法は、それなりの効果がありましたね。

バイトの拘束時間が長く、なかなかパチスロに行けないので、打つ回数は減っていきました。

それでも、わずかなスキマ時間にパチスロに行っていたので、完全にやめるまでには至りません。

パチスロ絶ちの決め手はコワい彼女

私はもともとギャンブル好きでしたが、同じくらいに女性のことが好きです。

そこで私は、興味の対象をパチスロから女性にシフトするため、男女のグループで遊ぶ機会を増やしたのです。

この作戦は大成功!

女性と遊ぶことは、ギャンブルの欲を忘れさせるほど刺激的でしたし、男女のグループで遊ぶうちに、男同士もすごく仲がよくなりました。

そしてついに、私は運命の女性にめぐり逢います。

彼女は、そのグループのなかにいた1人の女の子でした。

派手な見た目に違わぬ強気な性格の彼女は、頼んでもいないのに私の部屋に住み着くようになり、あっという間に同棲状態に。

彼女が、時に厳しく、時に厳しく(笑)私の生活を管理してくれたおかげで、私はパチスロを完全に断つことができたのです。

当時のコワイ彼女にはとても感謝しております。

彼女のおかげで今の自分があるのです。

今でもパチスロ中心の生活を送っていたら、いまだにお金のことで苦労し、まわりの人たちからもひどく嫌われていたと思います。

ギャンブルをやめられてよかったと、心の底から思いますね。

借金に追い詰められパチンコをやめた佐藤さん(仮名)

にゃんきち

次は、パチンコにハマって借金を重ね、会社のお金に手をつけてしまった佐藤さんの話だよ。

会社のお金を横領って・・・。

それはかなりマズいダロ・・・。

わるきち
にゃんきち

普通に考えれば、絶対にやっちゃダメってわかるよね。

でも、善悪の判断ができなくなっちゃうのも、ギャンブル依存症の特徴なんだ。

ギャンブル依存症が犯罪につながってしまうこともあるんだな・・・。

わるきち
にゃんきち

もちろん、横領は発覚するんだけど。

佐藤さんにとってはそれがいい薬になったみたいだね。

佐藤さんは借金を返すことができなくなり、債務整理(※1)をすることになりました。

それでは、お話を聞いてみましょう。

※1
債務整理とは、合法的に借金を減らすことのできる借主救済の制度です。債務整理にはいくつか種類があり、任意整理、破産、個人民事再生などがあります。

パチンコ資金欲しさに会社のお金を横領

私がパチンコにハマっていたのは28歳のときです。

仕事が外回りの営業なこともあり、仕事もせずにパチンコを打つ毎日でした。

当時の月収は歩合給を含めて18~25万円でしたが、毎月20万円はパチンコに使っていましたね。

日によっては、1日で10万円近く負けることも・・・。

こうして私は、パチンコの資金のために借金するようになりました。

資金が足りなくなるたびに消費者金融をまわり、借入れと返済を繰り返す日々。

そしてあるとき、返済に困った私は出来心から最悪な事件を起こしてしまいます・・・。

あろうことか、会社のお金に手をつけてしまったのです。

つまり、横領です。

幸い、妻の兄弟が全額弁済してくれたおかげでクビにならずに済みましたが、この件で夫婦関係は最悪の状態になりました。

そして、職場からも私の居場所はなくなってしまいます。

転職をきっかけにパチンコ絶ちを試みるも失敗

横領事件の発覚後、会社に居づらくなった私は転職することになります。

そして、このタイミングでパチンコをやめよう!と決心しました。

転職先はとある工場。

工場であれば勤務中拘束されるので、パチンコ漬けの日々から抜け出せると思ったのです。

しかし、結果的には失敗でした。

平日にパチンコをする時間は減ったものの、仕事終わりや休日にパチンコに行くことはやめられなかったのです。

パチンコ屋のない道を通ることも試しましたが、あまり効果はありませんでしたね。

また、「当てたい!」という欲求をパチンコ以外のもので満たすため、積極的に懸賞に応募してみたりもしました。

しかし、この作戦も見事に失敗・・・。

そもそも懸賞に当たりませんでしたし、懸賞応募の作業がパチンコを打ちたいという欲求を満たしてくれることはありませんでした。

わらにもすがる思いで債務整理

横領事件後に転職してもパチンコをやめられなかった私は、懲りずに借金を重ねていました。

そして、消費者金融からの借入総額が300万円を超えると、どこの業者からも貸してもらえなくなります。

新規の借入れができないとなると、給料だけで返済していくのは不可能です。

そこで私は、わらにもすがるような思いで司法書士に債務整理の手続きを依頼。

結果として、総額790万円もの借金(妻の兄弟から借りた金額含む)は、260万円にまで減額できました。

私は、その借金を「3ヵ月ごとに13万円ずつ返済する」と約束し、約5年をかけて完済したのです。

「借金もパチンコもできない」が当たり前の生活に

債務整理中も、債務整理後の返済期間中も、返済が終わってからも、私は借金をしていません。

債務整理を担当した司法書士から、「債務整理をしたら5~10年は借入れできないよ」といわれていたからです。

お金を借りなければパチンコもできませんから、必然的にパチンコはやめられました。

人間とは不思議なもので、『パチンコに行かない』日が続くと、それがだんだん当たり前になってくるものです。

今振り返ると、当時の自分は異常としか思えません。

ムリな借金や横領までしてパチンコ資金をつくろうとしたことも、家族や職場の信頼を失ってまでパチンコをやろうとしたことも、今はとうてい信じられません。

とにかく家族からの信頼を取り戻すべく、地道な日々を過ごしています。

パチンコを極めたことでやめられた高橋さん(仮名)

にゃんきち

次は高橋さんの話。

専門学校時代、学業がおろそかになるほどパチンコにハマってしまったみたいだよ。

学生でパチンコにハマるって、よく聞くよな。

わるきち
にゃんきち

高橋さんは、大事な資格試験にも落ちちゃって。

パチンコをやめたいっていう自覚はあったから、いろいろ試したみたいなんだけど・・・。

うまくいかなかった・・・ってことだな。

わるきち
にゃんきち

うん。
ただ、高橋さんはビックリするような方法でギャンブル依存症を克服したんだ。

なんだと思う?

え?ビックリするような方法?

なんだろう・・・。

わるきち
にゃんきち

高橋さんはね、パチンコを極めることでパチンコをやめられたんだ。

やめる直前は、パチンコで生活できるくらい稼いでいたらしいよ。

それはスゴイ!
でも、それでどうやってパチンコをやめられたんだ?

わるきち
にゃんきち

んー。
簡単にいうと、「仕事は楽しくない」っていうことかな。

???

わるきち

なにやら珍しい方法でパチンコをやめた高橋さん。

「稼げるようになった」のに「やめる」とは、いったいどういうことなのでしょうか?

パチンコにハマりすぎて資格試験に落ちる

私がパチンコにハマっていたのは専門学生時代です。

学校に行きながらアルバイトをしていたので、月収は15万円ほどでしたが、毎月12万円はパチンコに費やしていました。

最初は合間時間に楽しむ程度でしたが、次第に学校に行く時間が惜しくなり、だんだん専門学校を休むように。

最終的には、学校にほとんど行かなくなりました。

その後、資金が足りなくなった私はクレジットカードのキャッシング枠を使って借金をするようになります。

そして、パチンコをはじめてから1年がたった頃、借金は120万円にまで膨らんでしまっていたのです。

アルバイト収入は1ヶ月に15万円が限界ですから、生活費と借金の返済分を差し引くと、数千円も残りません。

さらに、この時期は借金以外にも問題をかかえていました。

学校に通っていなかったため、資格試験に落ちてしまったのです。

しかし、これだけ追い込まれていても、「パチンコに行きたい!」という欲求はおさえられませんでした。

現金を持ち歩かなくてもパチンコをしてしまう

パチンコに依存した生活を改善するため、私はまず現金を持ち歩かないようにしました。

現金だけでなくクレジットカードやキャッシュカードも家に置き、出かけるときは必要な金額がチャージされた電子マネーだけを持ち歩くことにしたのです。

しかし、効果があったのは数日だけ。

「生活用品を買わなければいけない」「電子マネーでは決済できないかも」などと、自分で自分に言い訳をし、すぐにまた現金を持ち歩くようになります。

現金を持ってさえしまえば、もうパチンコの誘惑には勝てません。

生活圏内だけでも4つのホールがあったので、「暇さえあればパチンコに行く」という生活に戻ってしまいました。

また、資格試験の勉強に意識を向けるように努力をしてみましたが、パチンコにハマっていた私が勉強を楽しいと思うはずがありません。

これもあえなく失敗に終わりました。

研究を重ねギャンブルで生計を立てる

そこで私は、自分がギャンブル依存症であることを自覚し、考え方を変えました。

「パチンコをやめることは諦めよう」

「とにかく勝てばいい!研究してパチンコを極めればいいんだ!」

これからの人生をパチンコで生活していくと決めた私は、インターネットで情報収集し、勝つための方法を徹底的に研究しました。

そして、研究の成果を試すため、なけなしの数万円をもってホールへ出陣。

「本当に勝てるのか」半信半疑でしたが、その日の収支はあっさりとプラスになってしまったのです。

味をしめた私は、インターネットや雑誌、ホールで知り合った人から情報を集め、毎晩のように研究を重ねました。

その結果、最初のひと月の収支は15万円のプラスに。

こうして勝ち方を身につけた私は、以前よりもパチンコに時間を割くようになりました。

依然として学校へは行かず、週4日のアルバイトは週1日に。

それから1年間、研究をおこたらずパチンコに没頭しました。

収支は安定してプラスになり、いちばんいいときで、40万円を稼ぐ月もありましたね。

なんと当初の目標通り、パチンコで生活できるようになってしまったわけです。

パチンコが『娯楽』ではなく『仕事』になった影響

パチンコで稼げるようになって1年が経った頃、私の心境に変化があらわれました。

以前は早朝でも、悪天候でも、意気揚々とホールに向かっていましたが、急にそれが馬鹿馬鹿しいことのように思えてきたのです。

それから数日も経たないうちに、私はホールへまったく行かなくなりました。

理由は、パチンコに「娯楽としての楽しさ」を感じられなくなったからだと思います。

パチンコ・スロットの醍醐味は、「負けたらどうしよう」というドキドキ感と、勝ったときの高揚感です。

しかし、パチンコで安定して稼ぐようになってからというもの、負けることを恐れなくなりましたし、仮に負けたとしてもなんとも思わなくなりました。

なぜなら、長期的に見ればほぼ間違いなく勝てると思っていましたし、実際に勝ってきたからです。

そうなってくると、もはやパチンコに楽しさを見いだすことはできません。

私のなかで、パチンコが『娯楽』から『仕事』に変わってしまった瞬間です。

こうして私は、意図せずしてパチンコから離れることができました。

楽しい趣味を失ってしまった寂しさはありますが、「あのままパチンコへの依存が続いていたら・・・」と考えると、恐怖すら覚えます。

「ギャンブルでは稼げない」と気づいてやめた山崎さん(仮名)

にゃんきち

次は、スロットと麻雀で200万円もの借金をつくってしまった山崎さんの話。

さっきの高橋さんもスゴかったけど、山崎さんの克服方法も興味深いよ。

ほぅ・・・。
話を聞こうか。

わるきち
にゃんきち

山崎さんは、ギャンブルを『割のいいアルバイト』くらいに思っていたんだって。

でも、分析してみたら、実際には思ったほど稼げていなかったことが判明したんだ。

ぶ、分析!?
山崎さんは頭がいいんだなぁ。

わるきち
にゃんきち

そのことがきっかけで、ギャンブル依存症を克服できたのはスゴいよね。

ただ、山崎さんのやり方は、ギャンブルにかけている時間と収支さえわかれば、だれでも実践できる方法だよ。

そ、そうか。
(できるかな・・・)

わるきち

「自分ギャンブルの時給がいくらになるのか?」を計算したことで、山崎さんはギャンブルから足を洗えました。

どんな分析をしたのか、詳しいお話を聞いてみましょう。

スロットと麻雀で借金は200万円以上に

私がギャンブルにハマったのは大学時代です。

当時のアルバイト代は5~6万円程度だったのですが、そのお金をスロットや麻雀(※2)ですってしまうことは日常茶飯事。

それでも、自分としては「ギャンブルを楽しんでいるだけ」という感覚でしたから、とくに問題意識はありません。

しかし、1件のローンを発端に、徐々に歯車が狂い始めます。

「俺からの紹介なら紹介料がもらえるし、いっしょに行こうよ!」

そう悪友にすすめられて契約した学生ローン。

そこから転落するまでは、あっという間でした。

勝ち負けの意識が薄れ、ギャンブルのために借りては返しての生活を繰り返すようになります。

そうして社会人になった頃には、借金が200万円を超えていました。

※2
「麻雀店の営業」と「麻雀店での遊戯」は風俗営業適正化法によって認められていますが、賭博行為は金額を問わず違法です。ただし、実際は仲間内で少額を賭ける程度で摘発されることはほとんどありません。もちろん違法であることに変わりはないのでご注意を。

カードローンを封印するも効果なし

200万円の借金ともなると、月に支払う利息だけで2万円近くになります。

「さすがにまずい・・・」そう思った私は、とにかく返済にお金を回すよう心がけました。

給料が入ったら、家賃・クレジットカードの引落し代金・お小遣い(3万円)以外のお金をすべて返済にあてます。

そして、返済が済んだらローンカードを机の奥にしまい、持ち歩かないようにしました。

こうして、追加借入れも防止できましたし、借金をはやく返すことができるようになります。

しかし、ギャンブルをやめることはできませんでした。

空いた時間をなにに使えばいいのかがわからず、気づけばパチンコホールへ足が向かってしまいます。

「お小遣いを6万円に増やそう」などと言い訳をしては、スロットへ通うようになりました。

「ギャンブルでは稼げない」と気づいて依存から脱却

そこで私は、ギャンブルにハマっている自分と向き合うことにしました。

「なぜ自分がギャンブルをやっているのか?」を考えることにしたのです。

よく考えた結果、「ギャンブルそのものが好き」というより「苦労をせずにお金を稼ぎたい」という理由でギャンブルをしているのだと気づきました。

では、ギャンブルをしているときの自分の時給はいったいどのくらいなのでしょうか?

そこで私は、麻雀をしているときの時給を自分なりに計算してみました。

『稼ぐ』という意味では、麻雀が一番と考えていたからです。

麻雀は実力以外に、運やミスの要素が大きいので、それらも踏まえて計算してみましたが、なんと私の時給は930円程度にしかなりませんでした・・・。

「少なくとも時給2,000円はあるだろう」と思っていた私はガッカリ・・・。

そもそも借金が200万円以上ある時点で、私がギャンブルをしているときの時給はマイナスだったわけです。

ギャンブルをすればするほどお金が減っていく・・・。

よく考えたら当たり前ですが、今回のことであらためて気付かされました。

一気にギャンブル熱が冷めた私は、途端に「服がタバコ臭くなる」「将来のためにならない」「ムダな時間を過ごしている」など、ギャンブルの悪いところばかりが見えるように。

そして、スロットや麻雀をやらなくなってから2週間も経つと、ギャンブルへの熱は完全に冷めていました。

今から考えると、本当にお金も時間もムダにしてしまったなと思います。

私がギャンブルに依存していた5年の間に、まわりの友達は起業したり、結婚したり、人生のステップを駆け上っていきました。

一方の私は、ただギャンブルをしていただけでなにも成長できていません。

「お金と時間をほかのことに使っていれば、今とは違う生活をしていたかもしれない・・・」

残っているのは後悔だけです。

ギャンブル依存症は世界基準の精神疾患!病院での治療や専門機関での相談も可能

わるきち

なるほど。
ギャンブル依存症の克服方法って、いろいろあるんだな。

そうだね。
今回の話には出てこなかったけど、ギャンブル依存症の人のなかには病院で治療を受けている人もいるよ。

にゃんきち
わるきち

へ?
びょ、病院?

うん。
知らない人も多いんだけど、ギャンブル依存症はWHOが認めている精神病なんだ。

だから、専門の外来が設置されている病院だってあるんだよ。

にゃんきち
わるきち

そうだったのか・・・。

自力で克服する以外にも方法はあるんだな。

そういうこと。

病院以外にも、ギャンブル依存症の相談に応じてくれるところがあるから、まとめて紹介するね。

にゃんきち

ギャンブル依存症のツライところは、その苦しみが周囲の人に伝わりづらいことです。

「いやいや。ギャンブル依存症なんて、結局は甘えでしょ?」

ギャンブルに関心のない人が、そんなふうに思ってしまう気持ちも正直わかります。

しかし、ギャンブル依存症を『甘え』のひと言で済ませてはいけません。

なぜなら、ギャンブル依存症はWHO(世界保健機関)が1977年から認めている、れっきとした精神疾患だからです。

つまり、アルコール依存症や薬物依存症と同じような認識を持たなければいけません。

まずはギャンブルへの依存度をチェック

「もしかして、自分もギャンブル依存症なのかな・・・」

「いろいろ試してはいるんだけど、なかなかギャンブルをやめられない・・・」

そんなふうに思っている人は、自分のギャンブル依存度をチェックしてみましょう。

以下の9項目について、自分に当てはまるかをチェックしながら内容を確認してみてください。

ギャンブルへの依存度のチェック項目
1 興奮を得たくてギャンブルに掛ける金額を増えすことがある
2 ギャンブルを中断・中止するとイライラする(落ち着かなくなる)
3 ギャンブルを制限・中止しようとしても成功しない
4 絶えずギャンブルに心を奪われている
5 苦痛(無気力・罪悪感・不安など)のときにギャンブルをすることが多い
6 ギャンブルの負けを取り返すため、別の日にギャンブルをしてしまう
7 ウソをつき、ギャンブルにのめり込んでいることを周囲に隠している
8 ギャンブルのせいで人間関係が壊れたり、仕事を放棄(または失職)したことがある
9 ギャンブルのために借金をしたことがある

※ 上記はアメリカ精神医学会『DSM-5』に記載されている内容を要約したものです

あなたはいくつ当てはまりましたか?

該当項目数をカウントしたら、以下の診断結果をみてください。

  • 該当項目数4~5・・・軽度のギャンブル依存症
  • 該当項目数6~7・・・中度のギャンブル依存症
  • 該当項目数8~9・・・重度のギャンブル依存症

「よかった・・・。4個しか当てはまらなかった・・・」

いえ、そこで安心してはダメですよ。
残念ながら「よかった」ではありません。

というのも、該当項目数が4つ以上あると、その時点で精神科の診断対象だからです。

自力での克服が難しい場合は、専門の機関で相談・治療をする道も検討しましょう。

深刻なギャンブル依存症は保健所や病院に相談を

ギャンブル依存症は、さまざまな公的機関で治療・相談ができます。

無料で相談できるところもありますので、なかなかギャンブルをやめられずに困っているのなら、これをきっかけにぜひ相談してみてください。

保健所に相談する

保健所でギャンブル依存症に関する無料相談を受けられます。

設置地域 各都道府県・市区町村
対応内容 ギャンブル依存症に関する無料相談
相談方法 電話または面談
相談者 医師・保健師・精神保健福祉士

保健師医師精神保健福祉士が基本的なアドバイスをおこない、必要であれば関連機関を紹介してもらえます。

また、希望があれば家庭訪問という形で保健師に訪問をお願いすることも可能です。

厚生労働省のホームページで全国の保健所が検索できますので、最寄りの保健所で相談してみてください。

厚生労働省『保健所管轄区域案内』
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/hokenjo/

精神保健福祉センターに相談する

精神保健福祉センター(精神医療センター)でも、保健所と同じようにギャンブル依存症の無料相談が可能です。

設置地域 各都道府県、政令指定都市
対応内容 ギャンブル依存症に関する無料相談
相談方法 電話または面談
相談者 医師・保健師・精神保健福祉士

相談に応じるのは、医師・保健師・精神保健福祉士などの専門家。

一部の精神保健福祉センターでは、ギャンブル依存症解決のための専用プログラム・講座も設置しています。

精神保健福祉センターも、厚生労働省のホームページから検索可能です。

厚生労働省『全国の精神保健福祉センター一覧』
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/support/mhcenter.html

専門外来の病院・クリニックに相談する

病院・クリニックでは、各種依存症の治療を受けられます。

そのなかから、ギャンブル依存症の専門外来がある病院をいくつかピックアップしてみました。

病院名 所在地 ホームページ
飯田橋榎本クリニック 東京都 http://www.iidabashi-enomoto-clinic.jp/
大石クリニック 神奈川県 http://www.ohishi-clinic.or.jp/
久里浜医療センター 神奈川県 http://www.kurihama-med.jp/
菊陽病院 熊本県 http://www.kikuyouhp.jp/disease/gambling.html

ほかにもギャンブル依存症に対応している病院は多くあります。

最寄りの専門医を探したい場合は、保健所や精神保健福祉センターに問合せてみてください。

管轄地域内の病院を紹介してもらえます。

自助グループに参加する

自助グループとは、同じ問題を抱えた患者・元患者・家族などが集まり、解決を目指す団体のことです。

『DARK』という名前を聞いたことはありませんか?

DARKは薬物依存者の回復施設ですが、ギャンブル依存症についても同じような団体があります。

グループ名 対象者 ホームページ
GA
(ギャンブラーズ・
アノニマス)
原則として依存者本人 http://www.gajapan.jp/
ギャマノン 依存者の家族や関係者 http://www.gam-anon.jp/
AKK
アディクション問題を
考える会
依存者および家族や関係者 https://akk-seibu-ensen.jimdo.com/

いずれの団体も、電話相談・セミナー・イベントを通じて、ギャンブル依存症の解決を図る活動をおこなっています。

ほかにも各地で活動している自助グループがありますので、保健所や精神保福祉センターに問合わせてみてください。

返済できないほどの借金があるなら債務整理を

ギャンブルによって返済のメドが立たないほどの借金を抱えてしまったら、なるべく早く債務整理を検討しましょう。

理由は下記の2つです。

  • 月々の返済負担を減らすことができる
  • 一定期間、金融業者から借金できなくなる

月々の返済負担を減らすことができるのは、もちろん債務整理のメリットです。

しかし、それ以上に重要なのは『一定期間、金融業者から借金できなくなる』こと。

債務整理を行うと信用情報に記録が最長5~10年間残り、銀行・消費者金融・クレジットカード会社など、すべての金融業者に情報が共有されます。

『過去に返済困難に陥り債務整理を行った人』にお金を貸す業者はまずありませんので、強制的に借金ができなくなるんです。

その結果、もう借金をしてギャンブルをすることはできなくなります。

ちなみに、こちらの記事では債務整理について解説していますので、ぜひご覧になってみてくださいね。

また、信用情報については以下の記事で詳しくまとめています。

まとめ

いかがでしたか。
それでは最後に、記事のポイントをおさらいしましょう。

ギャンブル克服に成功した方法

  • 彼女をつくり、その彼女が生活を管理してくれた
  • 債務整理で借金ができなくなり、ギャンブルから距離をおくことで、結果的にやめられた
  • 生活できるレベルまでギャンブルを極めたことでギャンブルが仕事になり、苦痛になった
  • ギャンブルの時給を計算した結果、稼げていないことがわかって熱が冷めた

ギャンブル克服に失敗してしまった方法

  • 友達と遊ぶ時間や趣味の時間を増やす
    • 空いた時間でギャンブルをしてしまう
  • アルバイト・仕事の時間を増やす
    • 空いた時間でギャンブルをしてしまう
  • パチンコ屋の前を通らない
    • ギャンブルへの欲はなくならない
  • 現金を持ち歩かない
    • なにかと理由をつけて現金を持ち歩くようになってしまう
  • ローンカードを持ち歩かない
    • 借金の予防はできてもギャンブルはやめられない

自力でギャンブル依存症が克服できない場合の対処法

  • 病院や専門機関で治療・相談する
    • 保健所
    • 精神保健福祉センター
    • 病院やクリニック(ギャンブル依存症の専門外来)
    • 自助グループ
  • 返済できないほどの借金があるなら債務整理を
    • 返済負担を減らすことができる
    • 一定期間、金融業者から借金できなくなる
      • ギャンブルの資金源を絶つことができる

ギャンブル依存症は、国際的にも問題となっている重大な精神疾患のひとつ。

ギャンブルがやめられず悩んでいる人が絶えないのは、ギャンブル依存症を克服する絶対的な方法がないからです。

しかし、これは裏を返すと、予想もしないことがギャンブル依存を断つきっかけになるということです。

今回取材した4名の依存症患者のお話には「こんな克服方法もあるのか!」というヒントが詰まっていたと思いますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

もちろん、どうしても自力で克服ができない場合は、専門家を頼るのも有効な手段です。

今回の記事が、ギャンブル依存症を乗り越えるきっかけのひとつになることを願っています。

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