更新日:2018/07/20
法テラスで自己破産をすすめられた私。債務整理 無料相談 体験記
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評価を設定してください ×離婚の慰謝料の頭金200万円(慰謝料の総額は1,000万円)が払えず、消費者金融に借金をしたものの、結局それも支払えなくなり(私がうつ病になってしまったため)、任意整理をするまでのことを体験談として綴らせていただきたいと思います。
体験者の情報
名前:若山 秀雄(仮名)
性別:男性
当時の職業:放送業
当時の年齢:39歳
会社名(借入先):プロミス、ニコス、アットローン、アイフル
当時の借金の合計額:300万円
債務整理方法:任意整理
債務整理をしていた時期:2012年1月~現在進行中
費用:弁護士費用10万円
大きな借金を作ると中々返せない
私は10年前に消費者金融の門を叩き、10年で300万円近くの借金を作ってしまいました。
借り入れしていたのはプロミス、アットローン、アイフル、ニコスの消費者金融4社、それにみずほ銀行のカードローンです。
なぜこのような膨大な金額の借金をすることになったのかというと、離婚したときの慰謝料を支払うためです。慰謝料の総額は1,000万円。
当然、即金で支払うのは無理なので分割にしてもらいましたが、離婚届に印鑑を押すときに頭金として200万円が欲しいと言われ、仕方なく消費者金融4社をはしごして200万円をみつくろったのです。
今考えれば、馬鹿なことをしたなと後悔しています。
返しても返しても増える借金
離婚の慰謝料で200万円という借金を背負った私は、月々およそ10万円ずつの返済を続けていました。
私の月給は25万円程度。当然、月に10万円を返済にまわしていたら生活が出来ない状態になります。
借金の返済と生活費で完全に赤字収支になり、いわゆる自転車操業の状態で返済をしていかなくてはならない最悪の状態になりました。
プロミスの返済分をアコムから、アコムの返済分をニコスから、ニコスの返済分をアイフルから借りる、といった具合です。
こうなったら、借金はどんどん膨らんでいきます。結果的に2012年1月には300万円になっていたのです。
ついに返済不能に陥る
新たに結婚した妻の協力を受け、自転車操業を繰り返しながら毎月10万円近くを借金の返済に充てていました。
この頃の私には、まだ「自己破産」や「債務整理」をするという意思は全くなく、とにかく何年かかろうとも完済するんだと意気込んでいました。
しかし、ある日を境に借金の返済が不能になってしまったのです。理由は私が「うつ病」になってしまったこと。
病院にいった次の日から休職を余儀なくされ、給料も今までの半分以下になりました。
そのほとんどを生活費として使い、借金返済に充てるお金は全くありませんでした。結果、借金の返済日が過ぎても返済できず、督促で携帯のベルが鳴り響くようになりました。
督促の恐怖
電話による督促を無視し続けると、手紙による督促が届きます。内容は、最初は「返済の期日が過ぎました」という簡単なものでしたが、そのうち「このままだと裁判になりますよ」というおそろしいものに変わってきます。
いわゆる「支払い督促状」というものです。
私は、どうして良いのかわからなくなってしまい、とにかくインターネットで「借金 督促 裁判所」などで検索をしまくりました。
様々な法律事務所のページがヒットし、そこには支払い督促を無視すると、相手側の主張が一方的に通ってしまい、全額一括返済を求められたり、給料の差し押さえなど財産の差し押さえまで発展する可能性があると書かれていたのです。改めて借金は怖いと実感しました。
弁護士への依頼は敷居が高い
いよいよどうにもならなくなった私は、弁護士に相談することを考え始めました。電車の中刷り広告などで「借金にお困りの方は」という広告を思い出したのです。このときはじめて自己破産、債務整理という言葉が頭をよぎりました。
しかし、いざ弁護士に相談しようと思っても、ごくありふれた生活をしていた私は弁護士に知り合いもいなければ、お世話になったこともありません。数々の不安が脳裏をよぎります。
最初に感じたのは、どの弁護士に頼めばいいのかということです。自分の家の近所にも弁護士事務所は多数あります。都心まで出れば本当に数多くの弁護士事務所があります。
しかし、一度も弁護士と関わったことがないので、選ぶ基準すら見当もつきませんでした。
そこで、とにかく自分なりにインターネットでリサーチをしてみることにしました。
弁護士の費用はどれくらいかかるのか。
自己破産や債務整理することによるデメリットは?
社会的信用はどうなるのか?
気になる点、不安に思う点は次々に出てきました。
しかし、それらの疑問に対して私の納得できる答えを掲載してくれているサイトはほとんどありませんでした。そこで私は、両親に相談してみることにしたのです。
弁護士に相談しづらければ区役所に行く
両親のアドバイスは、「弁護士にお願いする前に、区役所で相談してみろ」というものでした。区役所には生活課という部署があります。
市民の生活をより良くするために設置されている部署で、生活保護や生活費の一時貸し出しなど様々な行政サービスを行なっています。
早速、区役所を訪れて相談した結果、貸し出しサービスを利用するよりも自己破産や債務整理をする方向で考えた方が良いという話になりました。
そこで、弁護士の選び方について聞いたところ、「債務整理をするなら法テラスという公的法人があるから、そこに行きなさい。」と指示を受けたのです。
法テラスでは、借金や遺産相続などお金のことで困っている人の相談に無料でのってくれる上、相談に乗ってくれるのは現役の弁護士だと説明をしてくれました。
私は、その日のうちに「法テラス」に連絡を入れ、相談に行く日の予約を取りました。このとき初めて、自己破産・債務整理をすることを決意したのです。
法テラスは借金問題に悩む方の味方
まずは弁護士の無料相談を受けてくれる法テラスへ予約の電話を入れました。電話に出た受付の女性はとても対応がよく、法テラスのシステムをきちんと説明してくれました。
相談に応じてくれるのは現役の弁護士であること、
3回までは無料で相談に乗ってもらえること、
その2点を説明してくれた後に「何か質問はありますか?」と聞かれたので、もっとも気になっている弁護士費用のことについて聞いてみました。
費用については、無料相談に応じた弁護士が「法的介入が必要」と判断した場合には、法テラスが弁護士費用を立て替えてくれるとのこと。
弁護士費用の立て替えについては審査なども必要になるので、詳しくは実際に弁護士が介入するようになってから...と言われましたが、それでも私の不安がかなり軽減されたのは事実です。
1回目の法テラスでの相談
一回目の相談日当日。
私は予約のときに言われた持ち物を持参して法テラス上野に行きました。
持ってくるように言われた「持ち物」とは、現在借り入れている会社名、金額など、債務の状況を一覧にした表です。
私は、消費者金融名4社とみずほ銀行、合わせて5社の名前と債務状況をエクセルで一覧表にして持っていきました。
(それぞれの会社でいつから借り始めたか?などの詳しいことが分かればより良いらしいのですが、私はそのへんの記憶が定かではなかったので、曖昧になってしまいました。)区役所から取り寄せる書類、資産の証明書など公的な書類は特に必要ありません。
予約日当日、受付で予約している旨を伝え、援助申込書に自分の情報を記載するように指示されます。住所、氏名、年齢をはじめ、家族の情報や債務の状況、さらには現在の収入を記入します。
私はうつ病だったので、収入は保険組合から貰える傷病給付金のみ。そのこともきっちりと書く欄がありました。
当然ですが、この用紙に嘘を書いてはいけません。この後の3回の無料相談でも資料として使われます。
ちなみに、法テラスは収入が、ある一定水準より下の人しか利用できません。収入の低い人が金銭トラブルを抱えたときの駆け込み寺なのです。
詳しくは法テラスのホームページに書かれているので参照してください。
また、私の場合は当日受付で援助申込書を貰って書き込みましたが、法テラスのホームページから申込書がダウンロードできるので、プリントアウトして書き込んで持っていくこともできます。
自己破産を薦められる
申し込み用紙の記入が終われば、弁護士の方と面談しながら相談に乗ってもらうことになります。
私は一回目の相談のとき、何を相談していいのか分からず、とにかく挨拶をして自分の借用状況を話しました。
そして弁護士の方の言葉を待ったのです。第一声は「自己破産しかないね。」でした。
今の収入では300万円の借金はどう考えても返済できない。うつ病だとすると今後の返済計画も立てられない。結果、自己破産しかないという判断でした。
なんとなく予想はしていましたが、いざ自己破産となると心配なことがたくさん出てきます。私はまず、自己破産のメリットとデメリットについて聞きました。
まず自己破産のメリットは、裁判所から免責がおりれば、借金がすべてチャラになるということ。これが最大のメリットです。とにかく月々の返済から逃れられるのです。
一方、デメリットは社会的信用を失うこと。
具体的にどういうことかを尋ねてみると、いわゆるローンを含む借金が全くできなくなるというのが最大のデメリットのようでした。
自己破産の記録が信用情報機関に事故情報として記載され、一定期間借金ができなくなるのです。
借金を出来なくなるのは自分のせいなので仕方ないことですが、会社に自己破産の状況が報告されたり、家族のクレジットカードも使えなくなるのではないかのほうが心配でした。
それについては、会社に知られないようにする手はあるし、家族のクレジットカードは家族名義であれば使えなくなることはないという答え。
法テラスの相談時間は約30分。
一回目の相談は、私の質問に先生が答えるの繰り返しで、結論を出すまでには至りませんでした。
本当に自己破産しか手はないの?
一回目の相談を終え、受付に終わった旨を報告すると、「あと2回まで無料相談を受けられますがどうされますか?」と言われます。私は、一度家に帰ってから、改めて連絡する旨を伝え、法テラスを後にしました。
私が気になったのは、本当に自己破産しか手はないのかということ。妻や両親にも相談しましたが、いずれも「弁護士さんが言っているのだから、自己破産しかないのでは?」などのことを言われました。
しかし、私はまだ決断しきれませんでした。
そして、もう一度別の弁護士さんに相談したいと思い、2回目の無料相談を申し込んだのです。
この記事の続きをお読みになる場合はこちらから
この体験談の目次
- 1法テラスで自己破産をすすめられた私。債務整理 無料相談 体験記
- 2法テラスは弁護士費用は立て替えてもらえる?法テラスの審査【体験談】
- 3なぜ過払い金請求・任意整理は裁判よりも和解にしたほうがいいのか?
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