信用調査の恐怖!自己破産が就職活動に影響しました【体験談】

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「自己破産をした人の話を聞いてみたいです。自己破産後の生活について教えてください」

「自己破産すると就けなくなる仕事があると聞いたのですが、具体的にどんな仕事ができなくなりますか?」

「自己破産って、就職試験や面接のときに調べられたり、それが原因で落とされたりしますか?また、過去の自己破産が会社にバレると解雇になりますか?」

これまで3回にわたって自己破産の手続きを自力でおこなってきた佐藤さん(仮名)の体験談を紹介してきましたが、今回は最終章となる第4回です。

今回は、前回の自己破産手続きの完了から劇的に変わった生活のお話になります。

平穏な生活を取り戻したあとに、やっとの思いでふたたび社会への一歩を踏み出す自己破産経験者ですが、必ずしもそのままのどかな日々を過ごせるとはかぎりません。

佐藤さんの場合も思わぬところに落とし穴があったようです。

それは、就職活動のときにやってきました・・・。

こんにちは。
過去7年間にわたりパチンコ雑誌の編集に携わり、自身もパチプロ生活に足を踏み入れた経験を持つ編集者の小林です。

私も一歩間違えれば自己破産をすることになったのでは・・・と思うこの頃ですが、この記事をご覧になられているということは、

もしかすると、あなたも自己破産を予定されていて、自己破産をした方の経験談を読みたいと思っているのかもしれません。

もしくは、自己破産が就職試験に影響するのかどうかを気にしているのかもしれませんね。

冒頭でもお伝えしたとおり、今回紹介する佐藤さん(仮名)のお話は、これまで3回にわたってお伝えしてきた体験談の続き(第4章)となりますが、今回は前回の破産決定にいたるクライマックスの続き。

気になる「自己破産後の生活のお話」です。

つまり、『仕事をするとき』、つまり『就職するとき』の問題が最終回のテーマになります。

自己破産者が再就職しようとすると、

自己破産は就職の際に、なにか悪い影響があるのか?

自己破産だけが原因で不採用になることがあるのか?

このようなことが気になってきますよね。

そこで今回は、さまざまな業種の4名の人事担当者に取材をし、気になる『自己破産の採用への影響』を調べてみました。

  • 自己破産は就職に影響するのか?
  • 会社はどのようにあなたの破産歴を調べているのか?
  • 破産の影響で会社をクビになることはあるのか?
  • 自己破産によって就けない職業はなにか?

この辺りをしっかりスクープしましたので、赤裸々にお伝えしていきますね。

これまで佐藤さんは孤軍奮闘し、ようやく自力での自己破産の手続きが完了するところまで、たどり着きました。

精神的・肉体的にも相当なダメージを受けながらの道のりは涙なしに読めません。

最終章は、手続き完了後における佐藤さんの生活の変化、そして再スタートとして、就職活動をしたときのお話です。

やっとのことで晴れた気持ちになれたのに、ここでまたショッキングな不採用通知・・・。

その原因は自己破産の影響だったのでしょうか?

では、気になる佐藤さんの自己破産の体験談をご覧いただきながら、自己破産の就職への影響がどんなものか、みていきましょう。

この体験談について

お金を無心してくる母のために借金を重ね、いつのまにか膨れ上がった借金は総額800万円。

職もなく、金もなく、返済に追われる日々の中でなんとか自力で自己破産手続きをし、無事認められたときのことをつづっています。

前回のあらすじ

なんとか自力で必要な書類を集め、自己破産手続きを終えた私。

債権者(1社)から訴えられるというトラブルはあったものの、無事免責が下り、晴れて借金ゼロの身になりました。

この記事を最初からお読みになる場合はこちらから

体験者の情報

名前:佐藤 恵子(仮名)
性別:女性
当時の職業:団体職員
当時の年齢:30歳
借入先:アコム、プロミスなど数社
当時の借金:計820万円
債務整理方法:自己破産
債務整理をしていた時期:2002年~2003年頃
債務整理の費用:約2万円

この記事のアドバイザー情報

  • 小林 安志 編集者

    小林 安志編集者

    北海道生まれの四十路男。編集・ライター歴15年。出版社にてペット・ギャンブル雑誌から料理・健康・金融と様々な実用ジャンル書籍の編集を経験し、フリーランスに転身しました。マネー系の実用書の編集経験や取材をもとに、皆様の役に立つ鮮度の高い情報を提供できれば幸いです。2人の男児を育てる自称イクメンでもあり、寝かしつけ途中に自分も寝てしまわない方法を日々画策中です。趣味は、せんべろ(安酒)飲み・マジック・スキーなど。

自己破産が就職に悪影響?届いた不採用の通知(体験談)

無事免責が下り、晴れて借金なしの身になった私。

不安やプレッシャーから開放され、幸せをかみしめていました。

でも、自己破産したからといってすべてがうまくいくわけではありません・・・。

ちょっとした不都合は出てくるものなんです。

ここからは、自己破産後の生活や仕事についてお話したいと思います。

借金のプレッシャーからの解放

免責が下りたときは、一気に心が晴れたというか、まさに魂が開放されたような気分でした。

もう督促の電話がかかってくることもはありませんし、お金の工面に悩む必要もないんです・・・。

月末も怖くはありません。

その日は、数年ぶりにぐっすり眠ることができました。

その後も変わらず苦しい生活が続きましたが、給料がすべて手元に残ると思えば、掛け持ちのアルバイトも苦になりません。

返済生活をしていた頃は、明日の食費にすら困っていたわけですから、まともに食事できるようになっただけですごくうれしいんです。

「やっと人間らしい生活ができる」

その言葉を実感する日々でした。

すべて現金払いでも問題なし

自己破産をしたら、そこから10年くらいはクレジットカードを作れませんし、ローンも組めません。

したがって、支払いはすべて現金で行うことになります。

私の場合、バス通勤で公共料金などの支払いは口座引き落としだったので、とくに問題ありませんでした。

どうしても車が必要なときはレンタカーを借りればいいですし、海外旅行の余裕もありません。

大きな買い物をしたければ、貯金すればいいだけのことです。

「クレジットカードがなくなったらさぞかし困るだろうな・・・」と心配していましたが、実際のところほとんど困ることはなく、拍子抜けしましたね。

履歴書に破産歴を書く必要はない

自己破産後、とくに不都合なく過ごしていた私ですが、就職活動のときにカベにぶちあたりました。

迷みのタネは、履歴書の賞罰欄です。

賞罰欄に、自己破産した事実を記さなければならないのでしょうか・・・?

もし正直に記入すれば採用されないかもしれません。

いえ、間違いなく不採用でしょう・・・。

でも、記載の必要があるなら、ウソをつくわけにもいきません。

悩んだ私は、思い切って裁判所に聞いてみることにしました。

結果は、

「履歴書に書く必要はありませんし、自分から自己破産のことを明かす必要もありません」

とのこと。

その言葉にホッとした私は、そのまま就職活動を進めることにしたのです。

破産歴が原因で不採用になることも・・・

就職活動でなんとか再就職に成功した私ですが、実は破産歴が原因で不採用になったこともあります。

とある会社の就職試験(筆記試験と面接)を受けたとき、結果の通知にこうあったのです。

「信用調査にて、不適格と判断しました」

もちろん、自分からは自己破産のことを明かしていません。

つまり、この会社は私のことを調べて、自己破産の事実を突き止めたのです。

「選考のときにこんな調査をすることもあるんだ・・・!」と、背筋が寒くなったのを覚えています。

今思うと、その会社の母体がクレジットカード会社だったので、「借金問題を抱えていないか」を調べられたのかもしれません・・・。

次々と届く違法業者からのダイレクトメール

余談ですが、自己破産後にうっとうしかったのは、違法金融業者からのダイレクトメールです。

免責が下りてしばらく経つと、毎日のようにダイレクトメールが届くようになりました。

さきほどもお話したとおり、自己破産後、しばらくはローンを組んだりカードをつくったりできないので、そこにつけこもうとしているんですね。

違法業者なら、法律を気にせず破産者にお金を貸すことができますから。

私は、「もう二度と借金などするものか!」と肝に銘じておりましたので、ダイレクトメールはすべて捨てておりました。

自己破産から10年・・・反省と感謝の日々

私が自己破産してから約10年の月日が流れました。

今でも、あのとき債権者だった金融業者には本当にご迷惑をおかけしたと思っています。

自己破産は、合法的な借金の踏み倒しですからね・・・。

借りるだけ借りて踏み倒してしまった私の罪は、一生消えることはありません。

でも、あの地獄の日々が続いていたら、私は間違いなく命を絶っていたでしょう。

当時のことは、今でも夢に見ます・・・。

近づいてくる月末。
山のような督促状。

カレンダーを見ながら通帳や財布を広げ、「今月はどうやって支払おう」と頭を抱え、絶望するのです。

そして、目覚めてから、「ああ、よかった!夢だった!」と胸を撫で下ろす朝を、何度迎えたことでしょう。

自己破産できて本当に助かりました・・・。

今は、家族の介護をしながら働き、平穏な日々を過ごしています。

こんな私が、自己破産という経験を乗り越え、座右の銘として心に刻んでいる言葉があります。

それは、「身の丈にあった暮らしをすること」です。

贅沢をせず、見栄をはらず、ささやかな幸福に感謝しながら毎日を送っています。

私の経験談がわずかでもあなたの助けになれば幸いです。

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