内職商法、借金の肩代わり、金銭感覚0の義姉。私の借金トラブル体験

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私の父と母が、父の妹の借金返済をするために苦労していたので、お金の管理には厳しく育てられました。

24歳になったとき、まさか他人の借金トラブルに巻き込まれるなんて...当時の私は考えていませんでした。

体験者の情報

名前:室井 幸子(仮名)
性別:女性
職業:WEB関係
友人Aに、お金を貸した年齢:24歳
合計額:5万円
時期:2002年9月~2003年3月
返済状況:完済

義姉A
お金を貸した年齢:28歳
合計額:80万円
時期:2006年11月~現在に至る
返済状況:0円

友人Aからの借金の申し込み

2002年のある秋の日、私の元に、友人Aから電話がありました。

友人A 「久しぶりに、遊びに来られない?」

その友人Aは専業主婦で2人の子供がいます。
高校卒業後、すぐに結婚したので、一度も働いたことがないからか、少し世間知らずな性格でした。

半年ぶりに会う友人Aは、少しよそよそしい態度で、言いたいことがあるけど言えないという感じでした。なんとなく嫌な感じはしたので、私から問うことはしませんでした。

3時間程度の時間が過ぎ、夕食の準備もあるだろうと、帰る準備をはじめたときです。

友人A 「お金貸してくれないかな?」

友人Aのお金が必要な理由とは?

いくら仲が良くても、久しぶりに会ったのに借金を申し込まれるとは思っていませんでした。少し腹が立つような、寂しいような、悲しいような、複雑な心境です。

私は、「どうしてお金が必要なのか?」理由を聞いてみました。

すると、出張中の旦那さんの車に勝手に乗って傷をつけてしまい、バレないうちに修理をしたいけれど、専業主婦の自分には修理代がないということです。

車の修理代として、どうしても5万円が必要だとお願いされても、5万円は私にとっては大金です。

「でも、専業主婦で働いてないんだったら、返すこともできないでしょ?」

そう聞くと、来月から働く予定で、給料から1万円ずつ返済するから大丈夫ということでした。

お金の貸し借りで友情にヒビが入った話も聞くし、本当は貸したくなかったけれど、車のことがご主人に知られると、手をあげられるかもしれないと言うので、仕方なく貸すことにしました。

返済してくれない友人

予想通りというか、1か月後に1万円が返済されることはありませんでした。

友人Aからの連絡では、「仕事するはずだったけれど、職場が決まらない。」ということです。

結局、3か月待っても返済の目途がつかないらしく、「たぶん5万円は返済されないのだろうな。」と感じて諦めていました。

他の友人にも借金をしていた!?

返済のないまま、さらに時間が過ぎたある日、友人Aと共通の友人である友人Bから電話がありました。

「友人Aにお金を貸したのに、返してくれない。」とのこと。

結婚している友人Bは、旦那さんに内緒で家計から5万円を貸したので、早く返してもらわないと困るという相談でした。

あれ?車の修理代は5万円だったはず...。
私と友人Bの貸したお金は何に使われたのか、友人Aに話を聞くことにしました。

内職商法に騙された?

友人Aが観念して、本当のことを話してくれました。

インターネットで「完全在宅、高収入の仕事」というサイトを見つけて資料請求をしたところ、「クルルという教育システムを購入すれば、継続的に高収入の仕事を紹介することができる。」という広告を信じてしまい、そのシステムを購入してしまったのだそうです。

つまり、内職商法の被害に遭っていたのです。

しかも、私と友人B以外に、あと1人から5万円を借りていたことが発覚しました。

20万円というお金を払い、クルルの教育システムでホームページを作成できるスキルを身につけたけれど、仕事は全く来なかったそうです。

最終的に、家族を巻き込む結果に...

仕事が見つからないなら、給料による返済は難しい。
そう判断した私たちは、友人Aのご主人に話すことにしました。

私たちの話を聞いていたご主人は激怒し、友人Aを殴りつけそうな勢いでした。(もちろん、私たちの前で手をあげることはありませんでしたが...)

ご主人は私たちに頭を下げ、自分の両親に頼んでみるのでもう少し返済を待ってほしいということで、話し合いは終わりました。

そして約束通り、翌月にご主人から5万円は返済されたのです。

借金トラブルは、忘れたときにやって来る

友人Aの借金問題が解決してから4年が過ぎ、私も結婚して母となっていました。

その間、お金のトラブルに巻き込まれることなく、裕福な生活というわけではありませんが、家族3人で幸せに過ごしていました。

そう、あの電話がくるまでは...。

義姉Aからの借金の申し込み

珍しく、深夜に主人の携帯にメールが届きました。

仕事でトラブルでもあったのかと心配して聞いてみると、「姉貴がお金貸してほしいって...。」と、借金の申し込みのメールでした。

お金の使い道も、金額も、メールには一切書かれておらず、主人はすぐに折り返して電話をしました。

義姉Aのお金が必要な理由とは?

主人が電話をして、どうしてお金が必要なのかと聞くと、「生活費が足りなくて、3年ぐらい前からクレジットローンを利用したが、だんだんと返済ができなくなり、とうとう督促状が届くようになった。」ということでした。

毎月利息を返している状態で、元金が減らないので一括返金したい。現在返済している金額分を、毎月主人に返済するというのです。

電話では40万円あれば完済できるということでした。

しかし、40万円を貸すには、私たちが子供のためにコツコツ貯めてきた貯金を崩すしかありません。

20万円なら家計で何とかできそうだったので、もう一人の義姉Bに半額出してもらえないか相談してみると、義姉Bにも同じ内容の電話があったそうです。

2人共お金を貸したとしたら、合計80万円。

クレジットローンで借金しているのは、40万円じゃなく、本当は80万円じゃないかと義姉Aを問いただすと、驚いたことに、借金は合計7社からしており、その合計額は160万円にもなっていたのです!

借金の肩代わりをすることに

義姉Aのご主人とその両親を交えて話合いをしたものの、「うちには関係ない。」と言われてしまい、借金160万円は、主人と義姉Bで返済することになりました。

肩代わりするときに、「毎月少しずつ返すから。」と約束していましたが、翌月に「今月は娘が肺炎になって病院代がかかる。」ということで返済されず、その後は一切の連絡が途絶えています。

義姉Aと交流のある主人の両親から、義姉Aの子供に「おもちゃを買ってあげた。」という話を聞くので、元気にはしているのでしょう。

金銭トラブルは人間関係を壊す

友人Aは、お金のために「友人と夫の信頼」を失いました。

義姉Aは、お金のために「家族の信頼」を失いました。

貸したお金が返ってこないことより、彼らにとって「友情や信頼関係よりもお金のほうが大事だった」という事実が私を深く傷つけました。

私だったら、どんなにお金に困っていても、まわりの大切な人の信頼を失うほうが辛いと思います。

まわりのひとではなく公的機関の助けを借りよう

悪徳商法の被害にあったときは消費者センターや警察に、借金で首が回らなくなったときは法テラスなどの機関に、まずは相談してみましょう。

「まだ大丈夫。」と思って自力で何とかしようとして、ダメだった場合は手遅れになってしまいます。大切な絆を失う前に、確かなプロの力を借りてください。

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