更新日:2015/03/12
その節税、脱税になっていませんか?サラリーマンのための合法節税法
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評価を設定してください ×平成不況が長引く現代、サラリーマンも右肩上がりの安定した職業ではなくなってきました。
減給、リストラへの不安からか、副業を行う人もだいぶ多くなってきたのではないでしょうか?
アフィリエイトやクラウドソーシングなど、インターネットを利用した副業なら自宅でもできますし、株やFX、不動産投資などの方法で副収入を得る人も増えています。
しかし、収入が増えたらその分支払わなければならないものがありますよね?――そう、「税金」です。
- 【目次】
- 副業中のサラリーマン向け!正しい節税のススメ
- 確定申告!"青色申告"と"白色申告"どちらが良い?
- 副業が赤字だったら税金がこんなに安くなる!?
- 配偶者に手伝ってもらっている人必見!「専従者控除・専従者給与」
- 生命保険控除のお得な使い方
- やってしまいがち?身近な脱税行為に注意
- 副業をしていないサラリーマンも使える控除まとめ
- -おまけ- 海外で収入がある場合の注意点
副業中のサラリーマン向け!正しい節税のススメ
長らくサラリーマン生活をしていると、税金に関してうとくなりがちです。
「できるだけ節税したい!でもどうすればいいのかわからない」
「節税し過ぎて脱税になってしまわないか不安」
このような方も多いのではないでしょうか?
節税は合法、かつ的確に行わないと、逆に重加算税の対象にされてしまう危険があります。
もちろん、法律にのっとって、きちんとした節税処理を行っていけば、相当の節税効果が上がります。
今回は、副業中のサラリーマンが節税をするときにおさえておきたい基本的なポイントを紹介していきましょう。
確定申告!"青色申告"と"白色申告"どっちが良い?
副業や配当、不動産などの収入が年間20万円以上になったら確定申告の必要があります。
正々堂々経費を計上して赤字なら税務署も文句は言いません。正しく申告して節税しましょう。
確定申告には、
白色申告 ... 一般の方用
青色申告 ... 個人事業主用
以上の2種類があります。
サラリーマンが副業で得た収入を申告する場合、実情に合っている方を選ぶことになります。
目安として、
継続性、反復性があれば事業所得 ⇒ 青色申告
一時的、短期的なもの ⇒ 白色申告
になると考えてください。
例えば、せっかく青色申告の申告書を作っても、継続性がないと税務署に判断されれば 差し戻されることになるので注意が必要です。
青色申告のメリット・デメリット
青色申告の届け出を行うと、「青色申告特別控除」という控除が利用できるようになります。
家計簿のような帳簿(簡易簿記)を付けて、青色申告決算書を作成することで、10万円の特別控除が利用できるのです。
さらに、正規の簿記の原則(複式簿記)に従って、決算書の損益計算書、貸借対照表を完成させると、最大65万円まで控除を受けることができます。
「複式簿記なんて難しそう」と感じる方も多いと思いますが、最近は無料で扱いやすい簿記のソフトが多く出回っています。
こうしたツールをうまく使えば、複式簿記による記帳もだいぶやりやすくなると思います。
取引金額が大きくて複雑な場合は、最後のチェックだけ税理士さんにお願いして見てもらうこともできます。(それだけなら、税理士報酬3万円程度でお願いできます。)
複式簿記の青色申告の場合、まだ実際には受け取っていない売掛金の半分まで、その年の赤字に繰り入れる「貸倒引当金の繰り入れ」や、儲かってない年の赤字を翌々年まで繰り越せる「赤字の繰り越し」などができるので、収入が不安定な場合は、特に利点が多いです。
ただ、その分 経理処理の手間がかかるという欠点があります。また、前もって申請しておかないと利用できません。
申請の時期
開業してから2ヶ月以内
もしくは
開業後、白色申告をしていた場合は、毎年3月15日まで
(例:2014年から青色申告を利用したい場合、2014年3月15日まで)
白色申告のメリット・デメリット
白色申告は、経理事務の専門知識がなくても簡単に申告できるようになっていますが、その分 節税効果に限りがあります。
会計に不慣れな方は、最初 白色申告を利用することが多いようです。
青色申告と白色申告の違いについて、簡単に表にまとめてみました。
白色申告 | 青色申告 | |
---|---|---|
事前申請 | 不要 | 必要 |
経理の知識 | 不要 | 必要 |
特別控除 | なし | あり(10万円OR 65万円) |
赤字の繰越 | 不可 | 可能(翌々年まで) |
これさえあれば記帳は簡単!おすすめフリーソフト
2013年以降、収入額に関係なく記帳が義務付けられるようになりました。今後は、白色でも青色でも、家計簿のような簡単な出納帳を作って、収支決算を行う必要があります。
こまめに記帳すれば経費漏れも防げます。
最近は無料で使えるソフトもたくさん出ていますので、ぜひ利用してみてください。いくつかお勧めのソフトを紹介していきましょう。
加藤かんたん会計
http://www.vector.co.jp/soft/win95/business/se293788.html
税理士自らが作成した、ベンチャー企業向け青色申告対応の会計ソフト。個人用と法人用の2種類が格納されている。マニュアルだけだとよくわからない人のために、Youtubeの動画マニュアルが用意されていたり、無料サポート掲示板があるなど、サポートが手厚く非常に使いやすい。
サポートサイト
http://katoukantan.com/index.html
♪♪会計(RanRanKaikei)
http://www.vector.co.jp/soft/dl/win95/business/se271509.html
Accessで動く無料会計ソフト。仕訳伝票、一覧入力の2種類の入力方法が選べる。「サルでもできる!」という謳い文句通り、入力の簡単さは秀逸。ただし、年度が変更できないため、ファイル名で設定するなどの工夫が必要かも。
作者SEIHOさんの共有マニュアルページ
http://hp.vector.co.jp/authors/VA013700/ranranhelp/index.htm
エクセル簿記
マクロ不使用、Open office org.でも動く、ロングラン無料ソフト。簿記の基礎知識を持っている人向け。初めての人にはやや難しいかもしれない。また、減価償却など、新しい制度には対応できていない部分もあるので要注意。
使い方サポートページ(エクセル簿記のはてな)
http://blog.management.main.jp/?cid=29643
現金出納帳ソフトGazzel
http://www.vector.co.jp/soft/win95/business/se116398.html
現金取引主体の個人事業主やSOHO向け。マウスで科目を選んで、金額と摘要だけを入力する方式で、とても扱いやすい。入金は、現金と口座に分けて入力できるようになっている。入金を一切入力しないで、経費帳として利用してもOK。ソフトそのものも軽い。
♪♪現金出納帳
http://www.vector.co.jp/soft/win95/business/se159816.html
♪♪会計の現金出納帳バージョン。Accessで動く。こちらの謳い文句は「イヌでもできる」。マウスで勘定科目を選択し、金額と摘要を入力するという形式。こちらも年度の設定が変更できないのが残念。貸借対照表、損益計算書の作成まで可能で、初心者、入門者にはありがたい高機能。
SEIHOさん共有マニュアルのページ
http://hp.vector.co.jp/authors/VA013700/ranranhelp/index.htm
ABC出納帳for SOHO
http://www.vector.co.jp/soft/win95/business/se148718.html?d
エクセルシートの現金出納帳(法人用、個人用)と、売掛帳、買掛帳のセット。科目はコード入力なので少し面倒。操作自体は難しくない。
副業が赤字だったら税金がこんなに安くなる!?
サラリーマンをしていると、「収入=手取り」だと勘違いしてしまいがちですが、税制上の「収入」には、経費を含んだ売上げや、年度内に発生した債権(まだ受け取っていないお金・収入)など、サラリーマン時代にはなかったものが含まれています。
副業を始めた初年度は、設備投資にお金がかかったり、思うように売り上げが伸びなかったりして、赤字になることが少なくありません。
売上が20万円以上あっても、経費の合計がそれ以上であれば、赤字になってしまいます。
これを確定申告すると、赤字分は給与所得から差し引かれることになり、結果として、戻ってくる税金が増えることになります。
一例として、「年収500万円で扶養家族なし、社会保険料40万円の場合」を試算してみましょう。
500万円全額が給与収入だった場合
課税所得(課税の対象になる所得)357万円
課税所得が330万円以上の時、所得税の税率は10%となるので、
所得税額は322,500円
給与収入が300万円、副業の事業収入が200万円で、経費が300万円かかり、100万円の赤字だった場合
課税所得180万円
課税所得180万円以下の所得税の税率は5%なので、
所得税額は9,000円
これはかなり極端な例になりますが、支払う税金に30万円近い差がでることになりますね。
配偶者に手伝ってもらっている人必見!「専従者控除・専従者給与」
副業を配偶者に手伝ってもらっている場合、その給与を経費として差し引くことができます。これを、白色申告では「専従者控除」、青色申告では「専従者給与」といいます。
専従者控除(白色申告)の場合
- 届出は不要
- 給与の金額に上限あり(86万円)
専従者給与(青色申告)の場合
- 「青色申告専従者給与に関する届出」と「給与支払い事業所等に関する届出」という書類を、管轄の税務署に提出する必要あり。
- 最初に届け出た金額の範囲で給与が出せる。(例えば、「専従者に年間100万円までの給与を払います。」と届けていた場合、払っても良い給与は年間100万円以下になります。最初に届け出た上限を越えてはいけません。それ以上の金額を払いたいときは、変更届を出す必要があります。)
ここでポイントなのは、「配偶者控除」と「配偶者手当」です。
専従者になれば配偶者控除が使えなくなり、配偶者特別控除も給与の金額に応じて段階的に利用できなくなります。
また、配偶者の年収が103万円を超えるとその収入に所得税がかかってきます。住民税は自治体によって微妙に異なりますが、年収93万円を超えると課税される場合があります。
年収の範囲 | 義務、制度など |
---|---|
38万円未満 |
|
38万1円~76万 |
|
76万1円~93万 |
|
93万1円~103万未満 |
|
103万~ |
|
130万円~ |
|
また、現在 会社から配偶者手当などの手当を支給されている場合、配偶者の収入に応じてそれらがなくなる可能性があります。
以上の条件を加味した結果、配偶者の年収を93~103万円程度におさめるよう調整している方が多いようです。
ちなみに、実際はほとんど仕事をしてない専従者に異様に高い給与を支払ったりすると、あらぬ疑いを招く恐れがあるので、避けたほうが無難でしょう。
サラリーマンもおなじみ!「生命保険控除」のお得な使い方
サラリーマンにもおなじみの生命保険控除。
これは、年間に支払った生命保険料のうち、一定割合を収入から差し引けるというものです。控除額は、生命保険会社から毎年送られてくる証明書の金額を基にして算出されます。
生命保険控除の限度額は12万円です。どうせ払うなら、上手に加入しておいて、きちんと控除を受けましょう。
社会保険料と生命保険料に関しては、「実際に払った人が控除を受けることができる」という決まりになっています。
そのため、例えば奥さんが無職だった場合、保険の契約者が奥さんでも、旦那さんの収入から一括して控除を行います。(保険料は旦那さんの収入から支払われたとみなされます。)
しかし、奥さんが専従者として旦那さんから給与をもらい、自分の生命保険料を自分で支払う、という形にすると、控除の限度額が2倍になります。
条件に適合すれば、2人で最大24万円まで控除を利用することができる、というわけです。
生命保険控除には細かい規定があるため一概にはいえませんが、最大限利用できた場合、約12,000円の節税効果があります。
つまり、
ご主人が夫婦二人分の保険料を一人で支払った場合 ... 最大12,000円の控除が利用可能。
共働きで、それぞれが生命保険料を支払った場合 ... 12,000円×2=最大24,000円の控除が利用可能。
ということです。
ただし、後者が認められるかどうかは税務署の判断によるので、事前に税務署に相談しておきましょう。
また、生命保険料を旦那さんと奥さん別々の口座から引き落とすなどの調整は必要になります。
やってしまいがち?身近な脱税行為に注意
ここまで、副業をしている人向けの基本的な節税方法について説明してきましたが、税金を減らしたいからといって、ただむやみに節税施策をとればいいというわけではありません。
節税は、あくまでも法律にのっとって行う必要があります。ルール無視の行き過ぎた節税は「節税」ではなく、「脱税」です。
例えば、
- 架空の領収証を計上する
- 赤字にするため、売上の金額をごまかす
- 仕事に関係のない支払いをなんでも経費にして申告を行う
以上は全て法律違反です。
中でも特にやってしまいがちなのが、3番目の「仕事に関係ない支払いをなんでも経費にして申告を行う」こと。
身に覚えのある方もいるのではないでしょうか?
「経費」とは、「売上を得るために支払ったお金」です。
関係のない支払いを混ぜてはいけません。
例えば、自宅兼事務所の家賃や光熱費を経費に計上する場合、生活スペースとして使っている分、休日の分を含めてはいけません。
ガソリン代も、プライベートで使った分と仕事で使った分は区別して計算しなくてはなりません。
領収証そのものは一括で計上していても、申告時にプライベートの分を割合で計算して差し引く必要があります。(これを「按分」といいます。)
副業をしていないサラリーマンも使える控除まとめ
ここからは、副業をしていないサラリーマンでも使える代表的な控除をまとめて紹介したいと思います。
- a医療控除
- b住宅ローン控除(住宅関連はいくつかあります。別表にまとめます)
- c寄付控除
- d雑損控除
これらは、主に支出が増えたときに利用できるものです。確定申告時に控除の項目として記載し、収入から差し引くことができます。
ただし、どの控除も必要な書類(証憑書類といいます)を添付しなくてはなりません。年間を通じて証憑書類を保管する癖をつけておきましょう。
支払った医療費に応じて控除が受けられる「医療費控除」
年間を通じて、世帯の医療費合計が10万円を超えた場合、超えた分の金額を収入から差し引くことができます。
医療費には、病院代の他に薬代、通院の際の交通費なども含まれます。
ただし、申告の際は、
- 各医療機関、および、医療を受けた人ごとに集計して表にまとめる
- すべての領収証を添付する
これら行う必要があるので、少し骨が折れるかもしれません。
ちなみに、バス代など領収証が出ないものについては半券を添付したり、メモ書きをするなど、かなりこまごまとした作業が必要になります。
例えば6月頃になって、「今年は医療費が10万円超えそうだから、今から領収証をためよう。」ではだめなのです。
年間の医療費が10万円超えるかどうかわからない場合が多いと思うので、とにかく医療費がかかったときは、その都度メモをして、領収証は確実に残しておくようにしましょう。
また、「治療した時期と医療機関は分かっているけど、領収証を紛失してしまった」という場合は、領収証の再発行をお願いしてみましょう。
「領収書をとっておくのが面倒くさい」という方には、医療費を全てデビットカードやクレジットカードで支払っておくことをおすすめします。
カードの利用明細と、薬の袋など通院した日付が分かるもの、通帳などの引き落とし記録を税務署に提示して領収証の代わりにすることができるのです。
また、医療費控除の計算が面倒という方のために、医療費の計算をしてくれるフリーソフトがネット上にたくさん公開されています。
いくつかダウンロードして、自分に合ったものを使ってみると良いでしょう。ひとつおすすめのソフト紹介します。
超絶カンタン!医療費控除フリーソフト
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/business/se481096.html
最低限の入力で医療費控除の計算と添付書類が作れるフリーソフト。OS汎用、エクセルでも動く。
領収証を全部そろえておいて、受診した人、医療機関別に分けておき、最初だけ受診者名、医療機関名を入力したら、あとは金額だけどんどん入力していけばOK。
住宅ローンを支払うなら絶対に受けたい「住宅ローン控除」
住宅ローンやリフォームローンなど、家に関するローンを支払っている方のために、各種住宅ローン控除が用意されています。
対象となるのは居住用住宅で、事務所や作業所、倉庫など事業用の建物の場合とは扱いが別になります。
また、自身が住むための住宅以外は対象とならないので要注意です。
例)
セカンドハウス
別居している両親の家をリフォームした
息子に住まわせるための家を建てた
賃貸用の中古住宅を買った
いずれも住宅ローン控除対象外となります。
控除の名称 対象となる要件 概要 住宅借入金等特別控除 住宅ローンを利用し、 住み始めた年の翌年から適用
- 家を新築した場合
- 中古住宅を購入した場合
(一定要件があるので、それに当てはまる必要あり)住宅の取得またはリフォームに関わる住宅ローンの年末残高の合計額を基準にして算出した金額を所得税額から控除します 特定増改築等住宅借入金等特別控除 ローンを組み、 住み始めた年の翌年から適用
- バリアフリーのためにリフォームした場合
- 太陽光発電を設置した場合
(一定の要件があるので、それに当てはまる必要あり)住宅特定特別税改修控除 自己資金により、
- 省エネ住宅にリフォームした場合
- バリアフリーのためにリフォームした場合
(一定の要件があるので、それに当てはまる必要あり)一定の条件にあてはまる場合、省エネ住宅で最高200万円(太陽光発電設備設置工事を含む時は最高300万円)の10%に相当する金額をその年分の所得税額から控除できる。
バリアフリー改修の場合、平成24年分は最高150万円
平成21年分から平成23年分は最高200万円の10%に相当する金額を所得税から控除できる。住宅耐震改修特別控除 昭和35年5月31日以降に建てられた建物に限り、自宅を耐震改修工事した場合 所定の計算方法により、最高20万円までの金額が控除できる 国税庁「No.1210 マイホームの取得等と所得税の税額控除」
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1210.htm
(2013/06/01)
住宅関連の控除で気を付けるのは、証明となる添付書類が多くなる点です。控除を受けるためには、指定された添付書類を確実に揃える必要があります。
また、一度に2つの控除を同時に利用できる場合と、そうでない場合があります。
個々の条件で変わってくることになるので、詳細は税務署で事前に確認しておきましょう。
プレゼント(地方の特産品)がもらえて一石二鳥!「寄付控除」
寄付控除とは、税法で定められた特定の団体へ寄付を行うと、「年間の寄付金-2,000円」または「年収×0.4-2,000円」のどちらか少ない金額を、収入から差し引いてもらえるというもの。
寄付の対象は、主に政党団体や大学などの学校法人、社会福祉法人などが多いようです。
寄付を行うと、寄付先から証明書が給付されるので、それを添付して申告を行います。
地方税の寄付控除の対象になる寄付で、お得感と人気が高いのが、地方自治体に対する「ふるさと納税」です。
ふるさと納税の人気の理由――それは、納税のお礼として贈られるプレゼントです。(プレゼントは主に、その地方の特産品などが多い)
一定額(例:5,000円、1万円)以上納税すると、納税者にお礼としてプレゼントが贈られます。モノによっては、納税額よりも高いプレゼントがもらえるということで、お取り寄せ感覚で利用する方も多いのだとか。
ふるさと納税応援サイト「税金控除額シミュレーター」
http://www.furusato-nouzei.jp/guide/simulator.html
ふるさと納税を行ったときの住民税の控除額を計算できるシミュレーター。
犯罪や自然災害に巻き込まれたときに使える「雑損控除」
犯罪に巻き込まれて被害に遭ったとき、被害額を収入から差し引いてもらえるのが雑損控除です。
自然災害などで家や畑が被害を受け、その修繕に費用が生じた場合、水産・農産物が被害をうけた場合も適用されます。
仕事に必要な支出は控除の対象になる?「特定支出控除」
給与所得者が、給与所得控除(65万円)を超える支出をしたときに認められる控除で、
- 1一般の通勤者として通常必要であると認められる通勤のための支出
- 2転勤に伴う転居のために通常必要であると認められる支出
- 3職務に直接必要な技術や知識を得ることを目的として研修を受けるための支出
- 4職務に直接必要な資格(一定の資格を除きます。)を取得するための支出
- 5単身赴任などの場合で、その者の勤務地又は居所と自宅の間の旅行のために通常必要な支出
国税庁「No.1415 給与所得者の特定支出控除」
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1415.htm
(2013/06/01)
以上のうち、給与支払者が証明を行った場合のみ適用されます。スタートしたばかりの制度ということもあり、まだあいまいな部分が多い制度です。
例えば、「花粉対策のマスク代も認められる?」「通勤用のスーツ代も認められる?」といった期待があるようですが、「給与支払者の証明が必要」というところがネックになっています。
ガイドラインが明確にされていないため、「仕事で必要だから」と、何でもかんでもつけてしまうと、後で修正申告を求められる可能性があります。
-おまけ- 海外で収入がある場合の注意点
ここ数年、海外不動産投資への人気が加熱しています。
海外のマンションを買って貸し出し、家賃収入を得るという手法が流行しているのか、こうした投資に関わるセミナーもよく開催されているようです。
海外で収入を得ている場合は、現地の税金に注意してください。
特に米国の場合、「全世界課税」方式を取っているため、米国内で得た収入は全て申告の対象となります。(米国籍がなく、米国内に住んでいない場合でも)
米国は源泉徴収が義務付けられていないので、原則として自分で確定申告を行わなくてはなりません。たとえ収入が少額であっても、必ず申告する必要があります。
なお、米国に限っては「日米租税協定」という協定が締結されています。
これは、米国で納税を済ませた所得に対して、日本で再度課税されるといった「二重課税」を避ける目的で締結されたものです。
米国に所得税を支払った場合、一定割合を日本の収入から差し引くことができる場合があります。
米国と日本の税制が異なるため、実際どの程度差し引きできるかについては、細かい確認が必要になります。詳細は税務署で確認してもらった方が良いでしょう。
国外での収入に関する税金については、それぞれの大使館でも情報提供を行っています。
【この記事の筆者】
槙野 由佳(仮名)
1960年代後半生まれ、浪費癖のある夫の度重なる転職のため、食費にも事欠く生活を強いられる。
物販系のクレジットカードでリボ払いの生活費を借りたことから、雪だるま式に膨らむ負債のために、夫婦の合算で700万の借金を負い、20代の大部分を、返済に追われる生活で過ごす。夫の自己破産をきっかけに離婚。自分名義の返済を続けるうち、金利の差額を利用して借り換えをすることで債務を縮小し、2年ほどで完済に成功する。
その後も、土地購入や再婚した夫の事業で巻き込まれ型のトラブルに遭遇する等、波乱に満ちた30代を過ごした。子供の手が離れた2年前より、夫の仕事の傍ら、フリーライターとして過払い金や借金返済、任意売却、公的福祉関連の記事を執筆している。
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