意外と知らない?NHK受信料を払わなくていい世帯と契約解除の方法

「ウチはNHKを見ないので、受信料は払いません」

残念ながら、この言い分で受信料の支払いを免れることはできません。

NHKの受信料は、番組視聴に対する料金ではなく、公共放送を維持するためにみんなで負担する費用です。納得いかないかもしれませんが、そのように決められています。

では、受信料の支払いは国民の義務なのでしょうか?
いいえ、それも違います。

今回は、受信料を支払わなければならない世帯と支払わなくていい世帯の条件について詳しく解説していきます。

また、NHKは、契約時にはとても丁寧・親切である一方、解約に関してはかなり不親切です。ですから、解約方法・ポイントについても紹介しています。

受信料支払いの条件がわからない方、解約の方法を知りたい方はぜひご一読ください。

  • 目次
  • 受信料を支払わなくてはならない世帯と支払い義務が発生する受信機
  • 受信料を支払わなくてよい世帯の条件
  • 解約方法についてくわしくおしえて!
  • まとめ

受信料を支払わなくてはならない世帯と支払い義務が発生する受信機

先ほど「受信料の支払いは国民の義務ではない」と説明しましたが、では受信料支払いの条件とはどのようなものでしょうか?

放送法には、「NHKの放送を受信することのできる受信機を設置した者は、NHKと契約を結ばなければならない」とあります。

つまり、受信機を持っていて、それがテレビ放送を受信できる状態であれば、NHKと契約を結ばなければならないということですね。

受信機ってなに?

では、受信機とは具体的に何を指すのでしょうか?

NHKの公式ホームページを見ても、「家庭用受信機、携帯用受信機、自動車用受信機、共同受信用受信機等、NHKのテレビジョン放送を受信することのできる受信設備」としか書かれていなかったので、下記に代表的な受信機をまとめてみました。

代表的な受信機

家庭用受信機
  • テレビ
  • ポータブルテレビ
  • ビデオレコーダー(受信機能付き)
  • テレビチューナー付きパソコン(※1)
携帯用受信機
  • ワンセグ付き携帯電話(※1)
  • ワンセグ付きタブレット端末(※1)
自動車用受信機
  • チューナー付きカーナビ(※1)
共同受信用受信機
(マンションなどの共同アンテナ)
  • ケーブルテレビ(※2)
  • 地上デジタル放送用UHFアンテナ(※2)
  • BS/CSデジタル対応アンテナ(※2)

※1 「チューナー付き」「ワンセグ付き」は、内蔵・外付けいずれも含む
※2 アンテナの場合、テレビなど映像を観るための機器とセットで受信機とする

このように、受信機とはテレビ放送をみるのに必要な機器のことです。テレビが受信機となるのはわかりますが、ワンセグ付き携帯も対象になるのですね。

NHKと契約すると受信料支払いの義務が発生

先ほど述べたとおり、受信機がテレビ放送を受信できる状態なら、NHKと契約する必要があります。

そして、契約内容には受信料を支払う旨が記載されています。

したがって、「NHKと契約しなければならない」=「受信料を支払わなければならない」ということなのですね。

契約は世帯ごと

契約は世帯ごと、つまり受信料も世帯ごとに支払えばOKです。

「ウチにはテレビが2台、ワンセグ付き携帯電話が1台、チューナー付きカーナビが1台あるから、4件分支払わなくてはいけないの!?」とあわてる必要はありません。

同一住居内 かつ 同家計内にある受信機はまとめて1件扱いとなります。

家の中にテレビが何台あろうと、支払う受信料は1件分でOKです。

受信料を支払わなくてよい世帯の条件

では、受信料を支払わなくてもいい世帯はあるのでしょうか?

実は、下記の3つのうちいずれかにあてはまる世帯は、受信料を支払う必要なし、もしくは受信料が減免されます。

  • 受信機がない
    ⇒そもそも契約する必要がありません(=受信料を支払う必要なし)
  • テレビ放送受信不可の受信機しかない
    ⇒そもそも契約する必要がありません(=受信料を支払う必要なし)
  • 受信料の免除規定に該当する
    ⇒契約の必要はあるものの、受信料が減免される

それぞれについて詳しくみていきましょう。

受信機がない

最近は、若い単身者を中心にテレビを持たない世帯も多いですよね。

当然ですが、受信機がないなら契約の義務も発生しません。

ただ、ここで重要なのは 受信機の有無です。

使用の有無は問わないので、たとえば「一切見ないけど、テレビは持っている」という場合は契約する必要があります。

テレビ放送受信不可の受信機しかない

テレビなどの受信機があっても、放送を受信できない状態なら契約する必要はありません。

では、放送を受信できない状態とは、具体的にどのような状態でしょうか?

アンテナがない

住居にアンテナがなければ放送を受信できません。
一軒家など、アンテナを自己判断で撤去できる場合は外してしまいましょう。

問題は、アンテナが棟ごとに設置されている集合住宅ですね。当然ですが、アンテナは共有物なので自分勝手に撤去できません。集合住宅の場合、「アンテナがない」状態にするのは難しいですね。

また、放送を受信するためには、通常アンテナケーブルや分波器が必要ですが、それらがないだけでも「アンテナがない」という判断になるのでしょうか。

いいえ。
そのような「簡単に設置できるもの」がないだけですと、受信機がないという判断にはならないようです。つまり、「放送を受信できる状態」とみなされる可能性が高いです。

もちろん、アンテナ等がつながっているのに「このテレビはDVDやゲーム専用だから...」と言い訳してもダメです。認めてもらえません。

壊れている

受信機があっても壊れていては放送を受信できません。したがって、契約の対象外になります。

受信料の免除規定に該当する

NHKの受信料の免除規定に該当すれば、受信料の全額または半額が免除されます。

ただし、この場合、契約の義務が発生しないわけではないので、契約を結んだうえで受信料が減免される、ということになります。

全額免除となる世帯

  • 生活保護世帯
  • 市町村民税非課税で身体障害者を含む世帯
  • 市町村民税非課税で知的障害者を含む世帯
  • 市町村民税非課税で精神障害者を含む世帯
  • 社会福祉事業施設(老人ホーム等)入所者

半額免除となる世帯

  • 視覚・聴覚障害者が世帯主かつ契約者の世帯
  • 身体障害者(1級または2級)が世帯主かつ契約者の世帯
  • 重度の知的障害者と判定された人が世帯主かつ契約者の世帯
  • 精神障害者(1級)が世帯主かつ契約者の世帯
  • 戦傷病者(特別項症から第1款症)が世帯主かつ契約者の世帯

参考
NHK受信料の窓口「放送受信料の免除について」
https://pid.nhk.or.jp/jushinryo/taikei-henkou.html

受信料の免除規定に該当するのは、生活保護世帯など一部の世帯だけ。単に「生活が苦しい」「所得が低い」だけでは免除してもらえないのですね。

解約方法についてくわしくおしえて!

NHKのホームページには、下記のように記載されています。

テレビを設置した住居に誰も居住しなくなる場合や、廃棄、故障などにより、放送受信契約の対象となるテレビがすべてなくなった場合は、NHKにご連絡ください。こうした場合以外は、放送受信契約の解約はできません。

NHK受信料の窓口「テレビ放送受信契約・放送受信料についてのご案内」
https://pid.nhk.or.jp/jushinryo/about_5.html
<2014/12/10アクセス>

つまり、 "テレビ放送の受信可能な受信機"がなくなった場合は解約も可能ということです。

※ ここで紹介するのは、NHKの規定に沿った正式な解約方法です。一部、インターネット上で武勇伝的に掲載されている強引な解約方法ではありませんのでご了承ください。

解約の流れは下記です。

  • 1契約者の家から"テレビ放送の受信可能な受信機"がなくなる
  • 2契約者がNHKに電話し、解約希望の意思を伝え、解約届の用紙を送ってもらう
  • 3契約者は「解約届」の用紙に記入してNHKに返送する
  • 4NHKによる審査後、解約が成立する

(1) 契約者の家から"テレビ放送の受信可能な受信機"がなくなる

まず、"テレビ放送を受信できる"受信機が完全にない状態でないと解約できません。

例)

  • 受信機の廃棄・売却・譲渡
  • 受信機の故障
  • アンテナの撤去
  • アンテナの故障

受信機がない状態、もしくはテレビ放送を受信できない状態になれば、解約可能です。

(2) 契約者がNHKに電話し、解約希望の意思を伝え、解約届の用紙を送ってもらう

NHKのフリーダイヤル(0120-151515)へ電話をして、下記を伝えましょう。

  • "テレビ放送の受信可能な受信機"がない
  • 解約を希望する

ただ、この番号がなかなかつながらないと不評です(私が電話したときもずっとつながりませんでした...)。

地方放送局のほうがつながりやすいという話もあるので、上記のフリーダイヤルにつながらなければ、お近くの放送局の窓口に電話してみてください。

NHKオンライン「全国のNHK」
http://www.nhk.or.jp/toppage/zenkoku/

さらに、電話がつながったとしても、なにかと理由をつけて解約届の送付を拒んでくることもあるようです。

そんなときは、受信機がないことを証明する書類があると強いです。

例)

  • リサイクル券
  • 買い取り証明書

このような書類を用意できる場合は、そのことをNHK側に伝えてください。
話が早く進みます。

なお、受信機をどなたかに譲った場合は、NHKに譲渡先の住所や連絡先を伝える必要があるので、譲渡相手にことわりを入れておきましょう。

(3) 契約者は「解約届」の用紙を記入してNHKに返送する

先ほどあげたように、受信機がないことを証明する書類があれば、解約届に添付して送りましょう。

(4) NHKによる審査後、解約が成立する

審査は、特になにもない(提出書類のみで審査される)場合もあれば、電話や訪問で確認されることもあります。

訪問では、NHKの担当スタッフが訪ねてきて「受信機がないか」また「テレビ放送を受信できない状態になっているか」などを確認されます(家の中を好き勝手にチェックされたり、ひっかきまわされるわけではありません)。

家に上がられるなんていい気はしませんが、こちらにやましいところがないなら堂々と対応しましょう。

また、NHKが正当な理由もなく解約を拒んできた場合は、毅然として対応しましょう。

まとめ

受信料の支払いについては、正直、納得いかないところも多いですよね。

たとえば、NHKをまったく見ない人は「なんで受信料を支払わなければいけないの?」と不満に思うでしょう。

しかし 放送法が改正されないかぎりはどうしようもないのです。

また、インターネット上では、受信料に関してさまざまな噂や裏ワザが見受けられます。

「こうやったら受信料を支払わないで済む!」というノウハウも多いですが、なかにはかなりグレーな方法もあります。すべてを真に受けるのは非常に危険です。

なお、NHKの公式ホームページでは、受信料支払いや契約についてよくある質問とその答えを掲載しています。

NHKオンライン「NHKよくある質問集 受信契約、お支払いについて」
http://www.nhk.or.jp/faq-corner/03jushinryou/02.htm

「2世帯住宅の場合は世帯ごとに契約が必要なの?」「NHKを見ていないので、支払いたくない」など、受信料に関するあるあるなQ&Aが多いので、ぜひチェックしてみてください!

また、最近はNHKも強気に出ていて、支払い拒否世帯や未契約世帯に対して数々の訴えを起こしています。

受信料訴訟に関する判例

支払い拒否を続けていたら、ある日突然訴状が...!なんてこともじゅうぶんありえるのです。

受信料を支払いたくない気持ちもわかりますが、くれぐれも法律にのっとった行動を取るようにしましょう。

なお、NHKの受信料滞納や差し押さえについては、他の記事で詳しく紹介しているので、そちらもご覧になってみてください。

【この記事の筆者】
正岡 さな(仮名)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。元外資系経営コンサルタント、現在は2児の母をしながら在宅フリーランスで働く。得意分野は「お金」。好きなものも「お金」。売る側の論理ばかりが多いキャッシングに関する情報を、買う側の視点から徹底解説します。

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