【保存版】奨学金制度を徹底解説。これだけは申込み前に知っておこう!

「大学に進学したいけど、授業料を払っていけるほどの経済的余裕がない。」

そんな時、まず頭に浮かぶのが「奨学金制度」ではないでしょうか。

奨学金とは、経済的に余裕がなく進学できない学生を対象に、低金利で資金を貸し出す制度です。

しかし、一言で奨学金と言っても、種類や選び方、教育ローンとの違い、メリット・デメリットなど知っておいたほうがいいことは少なくありません。

そこで、今回は、奨学金を選ぶときにあらかじめ知っておきたいことをまとめてみました。(今回は主に、四年制大学の奨学金を受けるケースを想定して話を進めていきます。)

何も知らないままでいると、本来なら受け取り資格のある奨学金に気づかなかったり、自分に合った奨学金を上手に探すことができないもしれません。

奨学金の利用を検討している場合は、ぜひ一度目を通してみてくださいね。

奨学金は借金?

奨学金とは?

奨学金制度とは、

  • 学力や能力を持っている
  • 進学に対する意欲がある
  • 家庭の経済的理由により進学が難しい

以上の条件にあてはまる学生のために、国や民間の育英組織が学費の一部を負担したり、学費を貸し出す制度です。(家庭の経済的な問題にかかわらず、学生本人の卓越した能力や学力に対して給付される奨学金もあります。)

奨学金は、国や都道府県が行っている公的なものと民間が行っているものがあります。

  • 公的な奨学金(国、都道府県、市区町村)
  • 民間の奨学金(学校独自の奨学金、民間育英団体、新聞奨学金など)

国の奨学金としては、後述の「日本学生支援機構」があります。

都道府県の奨学金としては、本人の居住地、出身地、保護者の居住地、学校の所在地など地域に関する条件がありますが、47都道府県に奨学金制度があります。たとえば、「沖縄県国際交流・人材育成財団」や「東大阪市奨学金」など。

奨学金の種類については、後で詳しく説明させていただきます。

教育ローンと何が違うの?

奨学金は、学生本人が借りるローン、つまり借金です。

子供のために保護者名義で借りるローンではなく、学生本人が自分名義で借りるローンである、ということを念頭におきましょう。(ただし、保護者が保証人または連帯保証人になる必要があります。)

教育ローンとは、資金用途を 教育費関係に限定したローンのことです。教育ローンは、通常 保護者名義で借りることになります。

奨学金と教育ローンの違いを簡単にまとめてみました。

  奨学金 教育ローン
借主 学生 保護者
返済主 学生 保護者
申込時期 決められた時期 いつでもOK
申込窓口 在籍している学校 各金融機関
審査 あり あり
お金の受け取り方 定額が毎月振り込まれる 必要な額が一括で振り込まれる
利息 在学中は無利子 借りた時点から発生
返済開始時期 卒業後から 借りた翌月から

引用元:
返済金額節約術【奨学金なるほど相談所】「奨学金と教育ローンの特徴を理解して返済額を少なくしよう!」
http://www.shogakukin.jp/33setuy/index.html
<2013/8/28アクセス>

教育ローンは保護者名義で契約するローンなので、審査の対象も保護者となります。主に、保護者の収入や職業から「返済能力があるか?」をチェックされます。

では、奨学金の審査はどうなっているのでしょう?

基本的には

  • 学力や能力を持っている
  • 進学に対する意欲がある
  • 家庭の経済的理由により進学が難しい

これの条件を満たす必要があります。

細かい基準はそれぞれの奨学金制度によって異なりますが、学生本人の人物、健康、学力や家計、家族構成に関して審査が行われます。

ちなみに、こちらでは教育ローンと奨学金を比較していますので、興味があるかたはあわせて読んでみてください。

奨学金のメリット

経済的に困窮している家庭でも利用できる

本来、奨学金は経済的理由で進学が難しい学生のための制度なので、経済的に困窮している家庭でも利用することができます。

返済は、学生本人が仕事に就いてから開始される

返済開始は就業開始後という奨学金制度がほとんどです。

奨学金=社会的に受け入れられやすい借金

奨学金も実質「借金」であることに変わりないのですが、純粋に勉学のために借りたお金であるということで、社会的にも受け入れられやすいと思います。

低金利

金利の変動はありますが、上限が決められています。

最高でも3%の低金利です。

奨学金のデメリット

申請しても利用できない可能性がある

奨学金を申請すると、学生本人の人物、健康、学力や、家計、家族構成などに関して審査が行われます。この審査に通らないと奨学金を利用することができません。

審査基準は機関や学校によって異なるので、申込み前に自分が在籍している学校を通してよく確認しておきましょう。

留年・休学してしまうと...

奨学金を受け取れる期間は「卒業までの最短修業年限」とされています。

例えば、2007年4月に入学した場合、2011年3月を超えて受け取ることはできません。留年・休学した場合、卒業まで支給を受けることができなくなります。

返済は長期にわたる

返済は長期にわたる場合が多いようです。

例えば、日本学生支援機構の第一種奨学金を受け、四年制大学に通学した場合、返済期間はだいたい13~18年。(国公立か私立か、自宅通学か自宅外通学かによって年数は異なります。)

途中で繰り上げ返済をしなかった場合、完済するのは35歳~40歳ということになります。(卒業時の年齢が22歳の場合)

奨学金の種類は2つ-「給付奨学金」と「貸与奨学金」

奨学金には2種類あります。

給付奨学金

返済の必要がない奨学金のことです。給付奨学金は、自治体や企業が主宰となっていることが多いです。

例) 岩国育英財団 コカ・コーラ教育・環境財団 森下仁丹奨学会

給付される金額は各々で異なりますが、例を挙げますと、

アイザワ記念育英財団

コカ・コーラ教育・環境財団 ... 月額15,000円
森下仁丹奨学会 ... 月額30,000円
岩国育英財団 ... 年額300,000円

給付金額や、以下に述べる貸与奨学金との併用の可否については、それぞれ条件が異なります。

貸与奨学金

卒業後に返済義務のある奨学金です。無利子のものと有利子のものがあります。

また、返済された奨学金は、後輩たちの奨学金として再活用されることになります。

日本学生支援機構を徹底解説!

ここからは、数ある奨学金制度の中で、最も利用者の多い「日本学生支援機構」を例に挙げ、詳しく説明して行きたいと思います。

日本学生支援機構は、大学生、短大生の約3割が利用している最もメジャーな奨学金制度です。

日本学生支援機構は、

  • 奨学金貸与事業
  • 留学生交流事業や留学生に対して国が行ってきた奨学金の貸付事業
  • 学生生活の調査

などの事業を整理統合し、総合的に学生支援事業を行う組織です。

奨学金は返済義務のある「貸与型」ですが、第一種奨学金第二種奨学金があります。

第一種奨学金

給付型か貸与型か

第一種奨学金は貸与型(無利子)です。

金額

進学先と通学形態によって、月々の奨学金の金額が変わります。

  国公立 私立
自宅通学 自宅外通学 自宅通学 自宅外通学
第一種奨学金 45,000円 51,000円 54,000円 64,000円

引用元:
独立行政法人 日本学生支援機構 「奨学金の制度(貸与型)」
http://www.jasso.go.jp/shogakukin/seido/index.html
<2013/8/28アクセス>

利用条件

採用基準は大変厳しく、高い学力がなければ採用されません。

進学前の申し込みの場合、申込み時までの高校の成績が平均3.5以上(5段階評価)必要となります。

家計収入(前年)の上限額の目安は以下の通りです。

<収入・所得の上限額の目安>

世帯人数 給与所得者 給与所得以外
3人 752万円 303万円
4人 846万円 369万円
5人 904万円 418万円

引用元:
独立行政法人 日本学生支援機構 「奨学金の制度(貸与型)」
http://www.jasso.go.jp/shogakukin/seido/index.html
<2013/8/28アクセス>

例えば、世帯人数4人の家庭で、保護者がサラリーマンなど給与所得者の場合

年間の収入が合計 846万円以上 ⇒ 第一種奨学金利用不可
年間の収入が合計 846万円以下 ⇒ 第一種奨学金利用可

となります。(あくまで目安です)

返済期間

返済期間は、奨学金の総額および割賦方法に応じて決まります。

例えば、総額216万円の場合 返済期間は14年(返済回数168回)となります。

注意点、問題点

  • 高校の学内成績で審査されるので、出身校のレベルによって不公平が生じる
  • 財源不足のため、基準を満たしていても採用されないケースがある
  • 私立大学や専門学校へ進学する場合、第一種奨学金の金額ではまかなえないケースが多い

第二種奨学金

給付型か貸与型か

第二種奨学金は貸与型(有利子)です。

金利

金利は最大で年3%となっています。

また、在学中は利子が加算されません。卒業後、返済時から加算される仕組みになっています。

利用条件

学生本人は、以下の条件に該当する必要があります。

  • 申込み時までの成績が、通っている高校の平均水準以上である
  • ある特定の分野で、優れた能力や学力を持っていると認定される
  • 本人に学習意欲があり、学業を最後まで終了できる見込みがある

家計収入(前年)の上限額の目安は以下のとおりです。

<収入・所得の上限額の目安>

世帯人数 給与所得者 給与所得以外
3人 1,080万円 594万円
4人 1,171万円 685万円
5人 1,313万円 837万円

引用元:
独立行政法人 日本学生支援機構 「奨学金の制度(貸与型)」
http://www.jasso.go.jp/shogakukin/seido/index.html
<2013/8/28アクセス>

例えば、世帯人数4人の家庭で、保護者がサラリーマンなど給与所得者の場合、

年間の収入が合計1,171万円以上 ⇒ 第二種奨学金利用不可
年間の収入が合計1,171万円以下 ⇒ 第二種奨学金利用可

となります。(あくまで目安です)

金額

月額3万、5万、8万、10万、12万円から選択可能です。

有利子なので、将来の自分の返済能力をよく考えて金額を決めるようにしましょう。

返済期間

第一種奨学金と同様です。

例えば、奨学金の総額が240万円の場合、返済期間は15年(返済回数180回)となります。

ここより先は、第一種奨学金・第二種奨学金共通の条件について説明していきます。

申し込み方法

申込み方法は3種類あります。

  • 予約採用 ... 高校3年次に在籍高校を通じて進学後の奨学金を予約する
  • 在学採用 ... 進学後に申し込み
  • 緊急採用・応急採用 ... 失職、病気、事故、会社倒産、死別、離別、災害などによって家計の収入が激減し、奨学金が必要となったときに随時申し込み

予約採用の場合、高校3年次に奨学金を受けられるかどうか決まるので、進学後の経済的な心配をせずに受験に集中できるというメリットがあります。

申し込み時期

予約採用

手続きは、在学中の高校を通じて行います。

申し込みは、在学校で「奨学金を希望する皆さんへ」という冊子を受け取る ⇒ 「機構奨学金申込み専用ホームページ」にアクセスし、必要事項を入力して行います。(このことを、「スカラネットによって申し込む」と言います)。

募集時期については高校に確認してください。2浪までは卒業した学校を通じて申し込むことができます。

緊急採用・応急採用

申込み先は現在在学している学校です。年間を通じて随時募集しています。

ただし、家計急変の事由が発生してから12ヶ月以内に申し込まないといけません。

在学採用

在学中の学校の奨学金申込説明会に出席し、「奨学金案内」「奨学金確認書」「スカラネット入力用紙」の配布を受け、必要書類を学校へ提出することで申込みができます。

保証制度

「人的保証」もしくは「機関保証」の制度があるので、どちらかを任意で選ぶことができます。

人的保証

連帯保証人と保証人を設定する必要があります。

(「保証人とは何か?」「保証人と連帯保証人の違い」など、保証人について詳しくは、『意外と知らない保証人制度。見に覚えのない借金の恐怖』で詳しく説明しています。あわせてご確認ください。)

保証人、連帯保証人として選出できるのは、

連帯保証人・・・原則として父母。父母がいない場合には兄姉・おじおば等4親等以内の成人親族。

保証人・・・本人及び連帯保証人と別生計の4親等以内(父母は除く)の成人親族。

引用元:
独立行政法人 日本学生支援機構 「奨学金の制度(貸与型)」
http://www.jasso.go.jp/shogakukin/seido/index.html
<2013/8/28アクセス>

また、やむを得ない理由がある場合を除き、65歳未満の人であることが求められます。また、未成年や学生を保証人や連帯保証人として設定することはできません。

機関保証制度

保証機関(協会)の連帯保証を受ける制度です。協会に保証料を支払う必要がありますが、連帯保証人・保証人の設定が不要です。利用するのに必要な条件もありません。

ただし、学生本人以外の連絡先を届け出る必要があります。(万一、機構が本人と連絡が取れなくなったときのため)

保証料は、奨学金の貸与月額、貸与月数、返済期間などによって異なります。参考までに、平成25年度採用者の保証料は、以下の通りになっています。

<平成25年度採用者 保証料>

区分 貸与月額(円) 貸与月数 保証料月額(円)
第一種 大学 国・公立・私立・自宅・自宅外共通 30,000 48 1,114
国・公立 自宅 45,000 48 1,782
自宅外 51,000 48 2,143
私立 54,000 自宅 48 2,269
自宅外 64,000 48 3,137
第二種 大学 30,000 48 1,138
50,000 2,154
80,000 4,415
100,000 5,519
120,000 6,622

引用元:
独立行政法人 日本学生支援機構 「機関保証制度について」
http://www.jasso.go.jp/shogakukin/seido/hosho/kikan/index.html
<2013/8/28アクセス>

保証料は、毎月の奨学金から差し引く形で支払われます。

併用の可否

第一種と第二種は併用可能です。組み合わせることで、卒業後に支払う利息を軽減することができます。

その場合、学力の基準は第一種に準じますが、家計のより厳しい家庭が対象となっています。

<収入・所得の上限額の目安>

世帯人数 給与所得者 給与所得以外
3人 659万円 238万円
4人 746万円 299万円
5人 810万円 344万円

<引用元:
独立行政法人 日本学生支援機構 「奨学金の制度(貸与型)」
http://www.jasso.go.jp/shogakukin/seido/index.html
<2013/8/28アクセス>

また、第一種と第二種はいずれも、ほかの奨学金制度との併用が可能です。

返済期間・返済金額のシミュレーション

日本学生支援機構では、ホームページ上で奨学金の返済シミュレーションをすることができます。

独立行政法人 日本学生支援機構「奨学金貸与・返還シミュレーション」
http://simulation.sas.jasso.go.jp/simulation/index.action

例えば、

  • 第一種奨学金
  • 国公立の四年制大学へ進学
  • 自宅からの通学
  • 奨学金月額(貸与月額)は45,000円
  • 入学時特別増額を希望しない
  • 機関保証制度を利用しない
  • 金利は年3%

上記の場合、

奨学金の貸与総額 ... 216万円
返済期間 ... 14年(回数168回)
月ごとの返済額 ... 12,857円

となります。

また同じ条件で、

  • 第二種奨学金
  • 奨学金月額(貸与月額)は50,000円

の場合、

奨学金総額(貸与総額) ... 240万円
返済期間 ... 15年(回数180回)
月ごとの返済額 ... 16,769円

選択式で希望のコースを選んでいくだけなので、簡単にシミュレートすることが可能です。このツールを使えば、大まかな返済総額や返済回数を把握することができます。

繰り上げ返済

所定の手続きを行えば、いつでも繰り上げ返済を行うことができます。手数料は無料です。

繰り上げ返済すれば、その分、利息を減らすことができるので、余裕があればできるだけ多く繰り上げ返済をして、はやく完済してしまいましょう。

返済を滞納した場合

奨学金の返済を滞納した場合はどうなるのでしょうか?

督促はあるの?

返済を滞納すると、本人、連帯保証人、保証人に対して、文書と電話で督促が行われます。

電話による督促は、機構の職員のほか、督促業務を委託した債権回収会社が行う場合もあります。

督促の電話が来る時間帯は、平日休日ともに9~21時の間。自宅だけではく、勤務先に電話がかかってくることもありえます。

延滞金は?

返済を延滞している割賦金(月々の返済額 ※利子を除く)の額に対し、年10%の割合で延滞金がかかります。返済期日の翌日から延滞している日数に応じて課されます。

差し押さえはありえる?

長期間、滞納が続き、悪質と判断された場合は、裁判所の手続きを経て、強制的に給与や預金など財産を差し押さえられる可能性があります。

また、支払いの督促後、手続きにかかる費用については、全額借主の負担となります。

ちなみに、3ヶ月以上返済を滞納した場合、その情報が「事故情報」として全国銀行個人信用情報センターに登録されます。そしてその情報は、全ての返済を終えた後も5年は残ることになります。(事故情報について詳しくは、『消費者金融に事故者リストはホントに存在する!?』で解説しています。)

その間、新規のローンやクレジットカード契約、家賃保証会社利用時の賃貸契約が難しくなる可能性があります。

返済の猶予制度

病気や失業などやむをえない理由(経済的理由)で返済が難しくなった場合、所定の手続きをとることで一定期間返済が猶予されます。

ただし、この制度を利用するためには以下の条件にあてはまる必要があります。

給与所得者の場合 ... 年収300万円以下
給与所得者以外の者の場合 ... 所得200万円以下

猶予期間中は利息も掛かりません。

返済の減額制度

病気や失業などやむをえない理由(経済的理由)で奨学金の返済が困難になった場合、当初約束した割賦金を減額すれば返済可能である人に対して、一定期間返済額を減額する制度――「減額返還制度」が新たに設けられました。

ただし、この制度を利用するためには以下の条件にあてはまる必要があります。

給与所得者の場合 ... 年収300万円以下
給与所得者以外の者の場合 ... 所得200万円以下

適用期間は12ヶ月です。(6ヶ月分の割賦金を12ヶ月で返済する)適用期間終了前に再び申請すると延長可能です。適用期間は、最長10年となっています。

ただし、この制度を利用しても、返済期間が延びるだけで返済総額が減額するわけではありません。そこのところは要注意です。

その他、気をつけたいこと

大学の学費は、前期分、後期分 と二期にわけて納付することになりますが、学費は前払いが原則です。

合格発表後に納付が必要な費用は、

  • 入学金
  • 前期分の授業料
  • 前期分の施設費

など、合計すると高額になりますが、実際に奨学金の貸付が開始されるのは、進学後の5月以降になります。

つまり、入学前に支払う費用を奨学金でまかなうことはできないのです。このタイムラグをきちんと把握しておきましょう。

また、奨学金は毎月一定額が振り込まれますが、後先考えずに使ってしまうと、学費納付のタイミングで「お金が足りない...!」なんてことにもなりかねません。奨学金の利用は計画的に行いましょう。

また、奨学金は1年ごとの契約です。次年度以降も奨学金が必要な場合は、「奨学金継続願」の手続きを忘れないようにしましょう。

これを提出すると、書類内容や学業成績などで総合的に審査され、学校が奨学金継続の可否を判断します。(「適格認定」といいます。)審査の結果によっては次年度以降の継続が不可になります。

最近は、独自の奨学金制度、学費の減免制度、学費の分納制度など、費用面のサポートを強化する大学や専門学校が増えています。

そのような情報を把握するためにも、積極的に志望校のパンフレットやホームページをチェックしましょう。

特に、独自奨学金制度は、募集要項や入試要項に書かれていることが多いので、くまなくチェックしておきたいですね。

その他の奨学金制度も把握しておこう

学内奨学金制度

最近は、短期大学・大学・大学院が、それぞれ学内奨学金制度を用意している場合が多いです。私立大学はもちろん、国立大学でも独自の奨学金制度を設けているところが増えています。

大学によっては、経済面の基準を設けず、成績優秀な学生を対象とした特待生制度が制定されているところもあります。

また、語学や簿記、コンピュータ関連など、進学する学科やコースに関連した資格を持つ学生に、奨学金の給付や学費の減免を与える制度もあります。在学中、資格取得のための支援金を給付する学校も増加しています。

例)
秋田大学の学内奨学金制度
家庭の経済的な事情で、一時的に学費や生活費が捻出できなくなった学生に対し、生活費、入学金、授業料の貸付を行う制度があります。

例)
明治大学の学内奨学金制度
経済的理由により修学困難な者(上限300名)を対象に、授業料の2分の1相当額を貸し付ける学内奨学金があります。

民間育英会・公益法人の奨学金制度

民間育英会や公益法人による奨学金制度もあります。

団体や法人側から学校に対して奨学金を申し出る形になっているので、学校によって利用できる人数が異なります。大学は国立私立を問いません。

8割が給付型の奨学金です。学校が推薦した学生を、育英団体側が審査します。

例)
公益財団法人小野奨学会
大阪府下の大学に在学する学生が対象。「年齢30歳未満」「成績優秀で学長推薦を受けられる」という条件を満たすと、月額30,000円を、入学から卒業までの間(最短修業期間)受給することができます。いずれも給付型の奨学金なので、返済の義務はありません。

あしなが育英会

あしなが育英会は、高校、大学、専門学校などに進学を希望している、経済的に苦しい遺児に奨学金の貸し出しをしています。貸付型の奨学金です。

病気、災害、自殺など、自動車事故以外で保護者を亡くしたり、重度後遺障害で働けない家庭の子どもたちのための奨学金制度です。

この奨学金は、無利子で、卒業後20年で分割返済することになっており、他の奨学金との同時利用が可能です。

交通遺児育英会

交通遺児育英会奨学金の制度もあります。

対象は、保護者が交通事故で亡くなったり、後遺症のために働けない経済的に困難な家庭で高等学校以上の学校に在籍している生徒・学生です。

無利子で、他の奨学金との併用も可能です。

新聞奨学金制度

在学中に学生本人が新聞配達業務を行う代わりに、新聞社が学費の一部、または全額を支払います。返済不要の奨学金です。(希望者には無利子で貸付も行っています)

奨学金とは別に、給与も支給されます。新聞社によって条件や詳細が異なるので、詳しくは各新聞社に確認しましょう。

まずは通っている学校で情報収集を

ここまで、奨学金を検討するときに知っておきたいことを紹介してきましたが、奨学金は、在学中の学校を通じて情報収集を行ったり、申込みをすることになるので、まずは通っている学校の奨学金担当係に行って、情報収集をしましょう。

また時期が来ると奨学金に関する説明会を開く学校も多いので、それには必ず出席するようにしましょう。

奨学金は紛れもない「借金」

「奨学金」に、借金の暗いイメージはないかもしれませんが、奨学金も「借金」です。借りたら返さなければいけません。

近年、卒業後に「奨学金を返せなくなっている」若者が急増しているそうです。

奨学金を返済できない人が多くなると、奨学金を実施している機関の運営が立ち行かなくなり、奨学金制度自体がなくなってしまう可能性もあります。

学生のうちは返済が始まらないので、ついつい奨学金の存在を忘れてしまいがちですが、お金を借りて学校に通っていることを肝に銘じておきましょう。

学生のうちから節約して、「奨学金返済用貯金」を貯めておくのも良いと思います。学生のうちにまとまったお金を貯めておき、卒業後に繰り上げ返済すれば、その分、利息も節約できますよ。

この記事の筆者

坂口 未来(仮名)
1966年生まれ。
大学卒業後、外資系コンピュータ会社部長秘書勤務、その後国立大学研究室での秘書を経て結婚を機に退職。2児の母。育児・子育て関係の記事やブログの執筆を続け、現在に至る。

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