NHK受信料の滞納と差押えについて最低限知っておきたいことまとめ

2015年4月15日、受信料18万円の支払いを求めた簡易裁判においてNHK側の請求が棄却されました。受信契約書への署名が争点となった今回の裁判ですが、契約書内の署名が自筆でないことを理由にNHK側の主張は棄却されました。今回の請求棄却を受け、ファイグーでは本記事の改修についての審議を行なっております。ただし、過去にはNHKが契約を申し入れてから2週間で契約が成立する趣旨の判決もされており、高裁の司法判断が待たれるところです。

NHKの受信料、きちんと支払っていますか?

受信料を支払わなくてもテレビは映りますから、「支払いたくない!」という方もいるでしょう。

気持ちはわかります。

しかし、受信料の滞納をずーっと放置しておくと、最終的に財産(預金や給与)を差し押さえられる可能性があります。

これまでNHKは、滞納者を比較的大目に見ていました。

しかし、2004年、不祥事が立て続けに発覚したことをきっかけに滞納者が激増、収入が大幅に減ってしまったのです。

NHKもボランティアで番組を放送しているわけではないので、滞納者が増えると法的な手段に訴える必要が出てきます。

今回は、NHKの受信料滞納と差し押さえについて調査しました。差し押さえまでの過程や、差し押さえを回避する方法を詳しく解説しています。

  • 目次
  • 見てないのに払わなきゃいけない?NHKの受信契約
  • NHKの受信料を少しでも安くするには?
  • 「支払いのお願い」を無視し続けると?
  • 恐怖の差し押さえ!そのとき何が起こるのか?
  • 差し押さえを阻止せよ!じゃあ、結局どうすればいいの?対策まとめ
  • 古すぎる滞納分は支払わなくていい?時効は5年!

見てないのに払わなきゃいけない?NHKの受信契約

「うちはNHKを見てないから受信料を支払う必要ない!」と思っている方は多いと思います。

でも、ちょっと待ってください。
あなたのご家庭にテレビはあるのなら、たとえNHKを見ていなくても、受信料の支払い義務は発生します

その根拠となるのが、放送法第64条です。

放送法第64条によると、「NHKの放送を見ることができるもの」を「設置した」人は、NHKと受信契約を結ばなければなりません。

「NHKの放送を見ることができるもの」とは、主に下記のこと。

  • 地デジ対応のテレビ
  • ワンセグを受信できる携帯電話
  • 地デジチューナー付きパソコン
  • 地デジチューナー付きカーナビ

では、「設置した」とはどういうことでしょうか?

ここでいう「設置した」とは、"放送を受信できる状態にした"ということ。

つまり、放送を受信できるテレビその他電子機器を持っていれば、それだけでNHKと受信契約を結ばなくてはならない(つまり、受信料を支払わなくてはならない)のです。

裏を返すと、テレビがあっても放送を受信できる状態でなければ、受信契約を結ぶ必要はありません(受信料を支払う必要はありません)。

たとえば、下記のようなケースです。

  • テレビは持っているが、故障している
  • テレビは持っているが、アンテナがない

受信契約を結ぶ必要がない場合は解約しよう

テレビの類がない、もしくはテレビが壊れているなど、法律上、NHKと受信契約を結ぶ必要がない場合は、もったいないので解約しましょう。

詳しくは、NHKの解約解除の方法をお読みください。

ただし、NHKに解約を申し出ても、スムーズに対応してくれないことが多いようです。解約しないよう説得してきても毅然と対応しましょう。

また、場合によってはNHKの職員が自宅まで確認にくることもあります。それも心得ておきましょう。

NHKの受信料を少しでも安くするには?

滞納や差し押さえの話に入る前に、NHKの受信料・支払方法を改めて確認しておきましょう。

受信料

2014年7月現在の受信料は、下記のとおりです。

契約種別 支払方法 2ヶ月前払額 6ヶ月前払額 12ヶ月前払額
地上契約 口座振替
クレジットカード
2,520円 7,190円 13,990円
振込 2,620円 7,475円 14,545円
衛星契約 口座振替
クレジットカード
4,460円 12,730円 24,770円
振込 4,560円 13,015円 25,320円
特別契約 口座振替
クレジットカード
1,970円 5,620円 10,940円
振込 2,070円 5,905円 11,490円

※沖縄県は本表より月額あたり155円安くなります

ご覧のとおり、契約の種類によって金額が異なります。

  • 地上契約...地上デジタル放送のみ視聴できる
  • 衛星契約...地上デジタル放送だけではなく衛星放送も視聴できる
  • 特別契約...衛星放送のみ視聴できる(山間部などの地形が影響して地上デジタル放送の視聴が困難な地域や、電車やバスなどの営業用車両など)

支払方法

支払方法は、口座振替、クレジットカード、振込の3種類です。振込より、口座振替やクレジットカードで支払うほうがすこしだけお得になりますね。

また、受信料の支払いは2ヶ月前払いが基本ですが、6ヶ月前払い、12ヶ月前払いなど、まとめて支払うこともできます。前払期間が長いほど割引率が高くなります。

たとえば、地上契約の場合、2ヶ月分前払いよりも12ヶ月分前払いのほうが1,000円ほど安くなります。

また、衛星契約なら、2ヶ月分前払いよりも12ヶ月分前払いのほうが2,000円ちかく安くなります。

家族割引

家族割引は、別居中の家族がそれぞれ受信契約を結んでいる場合、一定の条件を満たすと適用されます。

親元を離れて暮らす家族や、単身赴任している家族がいる場合は、家族割引が適用されるか確認しましょう。50%も安くなるのでオススメです。

くわしくは、公式ホームページを確認してみてください。

NHK「放送受信料 家族割引のお手続き」
https://pid.NHK.or.jp/jushinryo/FamilyPlanPostExp.do

「支払いのお願い」を無視し続けると?

では、いよいよ受信料滞納の話に入っていきましょう。

受信料を滞納すると、NHKは書面や訪問で滞納者にアプローチしてきます。

それらを無視し続けると、最悪の場合 裁判所を通じて「NHKが受信料を請求している」という内容の書面が届くことがあります。

これは、「支払督促」という制度によるもの。

支払督促とは、簡単に言うと、裁判所に督促状を出してもらう制度です。NHKが申し立て、裁判所に滞納者宛の督促状を出してもらいます。

支払督促は、主に下記のような流れでおこなわれます。

支払督促の流れ

参考:裁判所「支払督促」
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_minzi/minzi_04_02_13/
<2014/09/03アクセス>

この支払督促の書面がきたら、絶対に無視してはいけません!

支払督促の書面を受け取ってから、2週間以上なにもせず放置した場合、裁判所が「仮執行宣言」を出します(仮執行宣言が出されると、書面が送られてきます)。

仮執行宣言が出されれば、NHKはいつでも差し押さえを申し立てられます。つまり、いつ、財産を差し押さえられてもおかしくない状態ということです。

恐怖の差し押さえ!そのとき何が起こるのか?

さきほども述べましたが、仮執行宣言後、NHKはいつでも差し押さえを申し立てることができます。

申し立ての時期はNHKの判断に委ねられますから、すぐに差し押さえられるとはかぎりません。

仮執行宣言後、しばらく音沙汰なしで安心していたら、ある日いきなり...!なんてこともありえます。

ところで、いよいよ差し押さえになったら、何を差し押さえられるのでしょうか?

受信料の場合、差し押さえの対象となる可能性が高いのは、銀行の預金と給与です。この2つにしぼって説明していきましょう。

預金を差し押さえられたらどうなるの?

NHKが差し押さえを申し立てると、銀行に通知書が届きます。銀行は、その指示にしたがってあなたの口座にある預金を差し押さえるのです。

このとき、日頃 何かの支払いで口座振替を利用している方は注意が必要です。

なぜなら、口座の残高と差し押さえのタイミングによっては、残高不足で引き落としできず、結果的に滞納扱いになってしまう可能性があるからです。

給与を差押さえられたらどうなるの?

NHKが差し押さえを申し立てると、勤務先に通知書が届きます(この時点で、勤務先に滞納のことがバレてしまいます)。

ここまでは預金の場合と一緒ですが、給与の場合は全額一気に差し押さえることができません。そうしてしまうと、滞納者が生活できなくなる可能性があるからです。

したがって、原則として、給与から税金や社会保険料、通勤費を差し引いた残額の4分の1までしか差し押さえできないことになっています。

そのため、勤務先の担当者は複雑な計算をして、差し押さえできる金額を算出しなくてはなりません。会社員の方は会社に迷惑をかけてしまうことになりますね。

また、給料の差し押さえは解雇理由として認められませんが、裁判沙汰には偏見が多いものです。

裁判所から差し押さえの通知がきただけで社内にウワサが広がり、あなたが会社に居づらくなってしまう可能性はじゅうぶんあります。

ちなみに、預金や給与がどのように差し押さえられるかはこちらをご確認ください。

差し押さえを阻止せよ!どうすればいいの?対策まとめ

預金にしても、給与にしても、差し押さえは避けたいですよね。

では、具体的にどうすれば良いのでしょうか。段階に分けて説明しましょう。

滞納しているが、まだ支払督促がきていない

まずNHK(最寄りの営業センター)に連絡しましょう。滞納額の一括支払いが難しい場合は、NHKと担当者に相談してみてください。

相談の結果、支払いを分割にできる可能性もあります(過去にそのような事例もあります)。

なお、担当スタッフから「滞納額のうち一部を免除するから残額を支払ってください」というような話をもちかけられても絶対に応じてはいけません!

NHKは、個々のスタッフに受信料免除の権限を与えていません。

あとから「免除してくれるって言ってたのに!」「そんなこと言ってません!」という水かけ論になるのは目に見えています。一部免除の話を聞かされても、乗らないように気をつけましょう。

裁判所から支払督促が届いた

支払督促を受け取ってから2週間以内に裁判所に連絡してください。

具体的には、「督促異議申立書」という書面を提出します(郵送可)。

督促異議申立書は支払督促に同封されている書類で、なかに書き方の説明書も入っています。

督促異議申立書なんて名前は難しいですが、簡単に記入できる形式のものが多いようです。

例)
「和解」や「分割払い」など、選択肢の中から希望欄に印をつけるだけ

ただし、簡単だからといって適当に記入してはいけません。説明書をよく読んで慎重に記入しましょう。

また、裁判所に行く日時(初回)はすでに決まっていますが、都合が合わない時は欠席できます(ただし、それでも督促異議申立書を提出する必要があります)。

2回目以降の日程については裁判所から連絡があるので、都合をつけて必ず出席してください。

督促異議申立書を期間内に提出すると、手続きは一般の裁判に移行します。

裁判になったら、そこで分割払いなどの相談をしていくことになります(和解の手続き)。

いくら話し合っても折り合いがつかなかった場合、裁判所の判断で和解の手続きが打ち切られ、判決が出てしまうことがあります。

この場合、裁判所から仮執行宣言が出されることになるので、すぐに一括払いをしなければなりません。

なお、裁判所での和解後、支払いをしないなどの和解内容に違反した場合は、即刻差し押さえになることもあります。和解できまったことは必ず守るようにしましょう。

いかがでしょうか。
この支払督促後のくだりはただでさえわかりにくいうえ、裁判所によって異なることも多いです。

支払督促がきてしまったら、自分だけでどうにかしようとせず、弁護士や司法書士など専門家に相談する方が無難でしょう。

市区町村など、自治体に無料法律相談窓口が設けられていることがあるので、ぜひ足を運んでみてください。

仮執行宣言が出てしまった!

仮執行宣言が出てしまったら、もういつ差し押さえられてもおかしくありません。

ただし、NHKのような大きな組織が仮執行宣言の直後に差し押さえを申し立てる可能性は低いでしょう。

ですから、一刻もはやくNHKの営業センターに連絡して、滞納分を支払うようにしてください。もちろん一括です。

万が一、支払いと行き違いに差し押さえられてしまった場合は、差し押さえに対する「請求異議の申立て」が必要になります。めんどうですが、それをしないと二重で料金を支払うことになってしまいますからね。

請求異議の申立ては、素人の手に負える問題ではありません。とりあえず弁護士や司法書士など専門家に相談しましょう。

古すぎる滞納分は支払わなくていい?時効は5年!

NHKの受信料は、5年で消滅時効になります。

したがって、5年以上前の受信料を請求されても「時効なので支払いません」と主張できるのです。

ただし、NHKや裁判所が消滅時効のことを教えてくれることはありません。

時効を主張したい場合は、自分で明言する必要があるのです。

時効は法律で認められた正当な権利です。恥ずかしがらず、きちんと主張しましょう。

いかがでしたか?
いくら滞納を放置したところで受信料は踏み倒せません。

最終的に預金や給与を差し押さえられてしまう可能性もあります。

受信料の支払いが難しくなったら、はやめにNHKの営業センターへ連絡、相談しましょう。NHKは支払う意思がある契約者には比較的柔軟に対応してくれます。

「放置」は問題を先延ばしにするだけ。
なんの解決にもならないですよ。

→ 税金滞納・料金滞納の事例と対処法

この記事の筆者

相羽 あさひ(仮名)
夫婦二人世帯の気楽な専業主婦です。若い頃はプログラムを組んでいたこともありました。現在は自分の糧を増やすべく、色々なことに興味を持ちながら文章を書く日々を過ごしています。

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