今さっきお金を振り込んでしまった人向け!特殊詐欺の緊急対処法

「ついさっきお金を振り込んでしまった!」

「少し前にお金を振り込んでしまった!」

「お金を郵便や宅配便で送ってしまった!」

「お金を犯人に手渡してしまった!」

今、あなたがこんな状況にあるなら、ぜひこの記事を読んでみてください。

今すぐに対処すれば、お金を取り返せるかもしれません。

振り込め詐欺やレターパックで送金させる詐欺、儲け話を持ち掛ける劇場型詐欺など、これらの詐欺は総称して特殊詐欺と呼ばれます。

特殊詐欺の2015年の被害件数は1,879件。

被害総額はおよそ67億円にものぼります(2015年警視庁調べ)。

これらの詐欺被害では、大金を奪われ、何もできず泣き寝入りになってしまうケースが多いのですが、今回はそうさせない方法を徹底して調べてみました。

場合によっては、お金を全額取り戻せたり、一部を取り戻せた事例もありますので、絶対に諦めないでください。

ここでは、特殊詐欺の被害に遭った4つのパターンで取るべき対処法を紹介します。

  • ついさっきお金を振り込んでしまったときの対処法
  • 少し前にお金を振り込んでしまったときの対処法
  • お金を郵便や宅配便で送ってしまったときの対処法
  • お金を犯人に手渡してしまったときの対処法

それぞれのケースで、どこに相談すればいいのか、お金を取り返すまでの流れをまとめました。

振込んでしまったお金を取り戻す方法

まずは、振込め詐欺に遭いお金を振込んでしまったときの対処法です。

代表的な事例

息子を名乗る人物から、

「不倫相手を妊娠させてしまい、慰謝料として100万円を請求されている」

という電話を受けた被害者。

被害者は電話の相手を息子だと思い込み、指定された口座に100万円を振込んでしまいました。

振込み後の対処法(1)組戻し

お金を振込んだ直後ならば、組戻しという方法でお金を取り戻せるかもしれません。

組戻しとは、金融機関での振込み・送金を取り消してお金を戻してもらう手続きのことです(※1)

※1
本来、組み戻しは振込先を間違えて振込んでしまったときの取り消し手続きです。通常は、振込先の方の了承がなければ、組戻しできません。しかし、金融機関が「振込め詐欺の疑いがある」と判断した場合は例外的に振込先の了承なしで手続きできます。

手順

  • 1振込み手続きをした金融機関の窓口で事情を説明し、組戻しを請求してください。このとき下記のものを持参してください。
    • 通帳など口座情報が確認できるもの
    • 印鑑
    • 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
    • 振込みの際に受けとった明細
    • 振込みが記帳された通帳(明細がない場合)
  • 2詐欺と疑われる場合、金融機関は組戻し手続きを実行します。組戻しが成功すれば、振込みは取り消され、被害者の口座にお金が戻ります。
  • 3金融機関が組戻しに応じない場合は、すぐに警察署に行って事情を説明してください(緊急の場合は警察署に電話しつつ警察署に向かってください)。そして、警察から金融機関に組戻しを請求してもらいましょう。

すぐに組み戻しを請求することが大事

詐欺かもしれない!と思ったら、すぐに振込み手続きをした金融機関へ行き、

「先ほど振込んだお金を組戻ししてください!」と頼みましょう。

振込んだお金を犯人が引き出したらアウトなので、1分でも早く組み戻しを請求することが大切です(遅くても数十分以内に組戻しを請求しなければ成功しません)。

詐欺グループは、振込みが反映された直後にお金を引き出せるように、役割分担を徹底しています。

被害者に振込先を指定する「電話役」と、現金の「引出し役」が分かれていて、両者が振込みの瞬間を把握するために、密に連絡を取っているのです。

そのため、「組み戻しを請求したけど、すでに口座からお金を引き出された後で、手遅れだった」というケースも少なくありません。

振込み後の対処法(2)口座の凍結

組戻しに間に合わなかった場合や組戻しに応じてもらえなかった場合、次の対処法として考えられる手段が、口座の凍結です。

犯人の口座を凍結すれば、自由にお金を引き出せなくなります。

また、犯人の口座に振込まれた被害金が被害者に分配される可能性があるのです(被害回復分配金制度)。

手順

  • 1警察署に行って事情を話し、犯人の口座凍結を依頼してください(緊急の場合は警察署に電話しつつ警察署に向かってください)。このとき下記のものを持参してください。
    • 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
    • 振込みの際に受けとった明細
    • 振込みが記帳された通帳(明細がない場合)
    • 詐欺グループから指示された内容を書いたメモ
    • 詐欺グループから送られてきたパンフレットや案内用紙
  • 2警察は、金融機関に犯人の口座を凍結するように要請します。
  • 3「詐欺に使われている疑いがある」と金融機関が判断すれば口座を凍結します。
  • 4被害回復分配金制度により被害者へ被害金が分配されます。

振込め詐欺に使われる口座の特徴とは?

振込め詐欺に利用される口座の典型的な特徴を下記にまとめてみました。

  • 最近開設されたばかりの口座
  • 開設されてから全く動きがなかったのに、最近突然動き出した口座
  • 公共料金の引き落としや給料の振込みなどの生活感が一切ない口座
  • 短期間で不特定多数の個人から振込みを受けている口座

このような特徴があれば、金融機関は「詐欺に使われている疑いあり」と判断し、口座を凍結します。

被害回復分配金制度とは?

凍結した口座にお金が残っていたら、被害者に分配されます。

同じ口座に振込みした被害者が複数いて、なおかつ複数の被害者が被害回復分配金制度に申込みした場合、口座にあるお金は、それぞれの被害金額に応じて分配されるのです。

たとえば、AさんとBさんが同一犯人にだまされ、同じ名義の口座に振込みをしたとします。

この場合、どのように分配されるのか、例をあげてみましょう。

一人目の被害者Aさんが犯人の口座に100万円を振込み、犯人がすぐに引き出し(口座の残高は0円に)

二人目の被害者Bさんが犯人の口座に100万円を振込む

詐欺と気付いたBさんが警察に通報、口座は凍結(口座の残高は100万円)

この時点で口座に残っているのは、すべてBさんが振込んだお金ですが、被害回復分配金制度では、被害金を被害者2人に分配することになります。

そして、分配額は、被害額の割合によって変わるのです。

この例では、AさんとBさんの被害額はそれぞれ100万円。

被害総額200万円のうち、

Aさんは50%、

Bさんは50%を占めるので、

AさんとBさんそれぞれに50万円ずつ(100万円×50%)分配されます。

仮にAさんの被害額が100万円、

Bさんの被害額は300万円だった場合、

被害総額400万円のうち、

Aさんは25%、

Bさんは75%を占めるので、

100万円をその割合で分けることになります。

この場合、Aさんには25万円(100万円×25%)、Bさんには75万円(100万円×75%)が分配されるのです。

レターパックや宅配便で送ったお金を取り戻す方法

では、レターパックや宅配便で送ってしまったケースはどうでしょうか?

代表的な事例

ある日、

被害者のもとに宝石会社からのパンフレットが送られてきました。

内容は、

「ダイヤモンドを100万円で購入する権利を贈呈します」

という案内。

その後、ある有名デパートの店員を名乗る男性から電話があり、

「あなたが購入できるというダイヤモンドを200万円で譲ってください!」

「購入手続きはこちらで行うので、100万円を送ってくだされば、後から200万円をお支払します」

と説得されます。

被害者はおいしい話に目がくらみ、レターパックで100万円を送ってしまいました。

お金を送った後の対処法(1)配達停止の依頼

まだ宛先に荷物が届いていなければ、配達を止めてもらえるかもしれません。

手順

  • 1すぐに荷物を送った郵便局や宅配業者に電話し、配達停止をお願いしてください。ただし、荷物の問い合わせ番号がわからないと、配達停止が間に合わないおそれもあります。伝票の控えを紛失していて、問い合わせ番号がわからない場合は、郵便局や宅配業者の支店を訪ねて調べてもらいましょう。
  • 2普通郵便など、問い合わせ番号がない方法で送金した場合は、すぐに警察署に行って事情を説明してください(緊急の場合は警察署に電話しつつ警察署に向かってください)。このとき下記のものを持参してください。
    • 配達先住所がわかるメモやパンフレット
    • 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
  • 3無事配達を止められたら、荷物の返還をお願いしてください。

お金を送った後の対処法(2)私書箱をおさえる

すでに宛先に配達済みの場合でも、まだあきらめないでください。

送り先が私書箱(※2)ならば、犯人への受け渡しをストップすることができるかもしれません。

※2
犯人が被害者にお金を送らせる場合、宛先はたいてい私書箱となります(犯人が被害者に自宅や拠点を公開するはずがないので)。私書箱とは本人のかわりに郵便や荷物を受取り、預かるサービスのことです。受けとったものを指定の宛先に送ることもできます。

手順

  • 1警察署に行ってください(緊急の場合は警察署に電話しつつ警察署に向かってください)。そこで事情を話し、「犯人に荷物が渡らないよう」お願いしましょう。このとき下記のものを持参してください。
    • 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
    • 詐欺グループから指示された内容を書いたメモ
    • 詐欺グループから送られてきたパンフレットや案内用紙
  • 2警察は、宛先が私書箱であるかどうか調べます。
  • 3(宛先が私書箱だった場合)警察から私書箱の運営者に、「被害者からの荷物を誰にも受け渡さないように」と要請します。
  • 4荷物がまだ私書箱にあるなら、犯人に受け渡されたり転送されたりすることはなく、警察が一旦証拠品として押収します。
  • 5捜査が終わったら、荷物は被害者に返還されます。

私書箱業者がグルの場合もある?

一部の私書箱業者は、犯人とグルになっています。

この場合、私書箱業者は警察からの要請に応じるのでしょうか?

なかには、「詐欺の共犯」と疑われることをおそれて警察のいうとおりにする業者もあります。

ただ、警察からの要請に応じるふりをして、送られてき荷物(お金)を詐欺グループに手渡す悪質な私書箱業者もあるのです。

後者の場合、この段階でお金を取り戻すのは難しくなりますね。

しかし、詐欺グループと癒着している私書箱業者は、そのぶん詐欺の共犯として検挙される可能性も高くなります。

いつお金が手元にもどってくるの?

私書箱の契約者が詐欺グループとわかったら、警察は被害者が送った荷物を証拠品として押収します。

その後、「証拠品として保管する必要がなくなった」と警察が判断すれば、荷物は被害者に返還されます。

返還までの日数は、捜査方針によって変わりますが、押収した日か数日以内に返してもらえることが多いでしょう。

ただし、なかには裁判が結審するまで(数ヶ月以上)返してもらえないケースもあります。

手渡してしまったお金を取り戻す方法

では、お金を手渡しした場合はどうなるのでしょうか?

代表的な事例

「お母さん助けて!会社のお金が入ったカバンをなくしちゃった。このままじゃ会社をクビになっちゃう!」

ある日、被害者のもとに息子を名乗る人物からこんな電話がかかってきました。

被害者はすぐに口座から数百万円を下ろし、息子に指示された場所へ向かいます。

そこへ現れたのは、息子の同僚という真面目そうなサラリーマン。

「OO君のお母さんですよね?息子さんから言われて、僕が代わりにお金を受取るように言われました...」

被害者は疑うことなく、その人物に現金を渡してしまいました。

手渡したお金を取り戻す方法(1)捕まった犯人から支払いを受ける

お金を手渡してしまった場合、すぐに取り返すのはほぼ不可能です。

しかし、手渡しの場合は犯人が姿を現すので、逮捕できる可能性が高くなります。

犯人が捕まった場合(※3)は、犯人に支払いを請求するという方法があります。

※3
警察庁の資料によれば、年間で2,000人弱が特殊詐欺グループの関係者として検挙されています(2016年現在)。

手順

  • 1詐欺に遭ったことを警察に相談し、犯人の逮捕を待ちましょう。
  • 2犯人が逮捕されます。
  • 3捕まった犯人は、犯人側の弁護士を通じて、被害者に「お金を支払うので被害届を取り下げて欲しい」と求めてきます。
  • 4弁護士に犯人側との交渉を依頼しましょう。
  • 5交渉がうまく行けば、犯人から支払いを受けることができます。

どうやって犯人を捕まえるの?

特殊詐欺の被害届けがあったら、周辺の都道府県にも情報が共有されます。

たとえば、「中国地方で被害が起こると、九州地方でも警戒する」というように、各都道府県警が連携して犯人逮捕にあたるのです。

また、最初に詐欺グループの末端を捕まえて、そこから芋づる式にグループ構成員を捕まえていきます。

そもそも、特殊詐欺グループの役割分担は、下記のようになっています。

首魁(しゅかい) グループの主犯格
架け子 電話で被害者を騙す役
出し子 口座から現金を引き出す役(振込め詐欺の場合)
受け子 被害者から直接現金を受取る役

このうち、もっとも捕まえやすいのはお金を受取りにくる受け子、お金を引き出しにくる出し子です。

そのため、まずは受け子や出し子を捕まえて、誰の指示で動いていたか自供させます。

その情報を元に他のメンバーを特定し、逮捕していくのです。

犯人はいくら弁済してくれるの?

詐欺グループが被害者から奪ったお金は、すぐに暴力団などの組織に上納されるため、逮捕されても手元に残っていないケースがほとんどです。

残念ながら、すでに上納されたお金を取り返すことはできません。

しかし、それとは別に、捕まった犯人が被害者にお金を支払う可能性はあります。

実際に犯人側が被害者に「お金を支払うので被害届を取り下げて欲しい」とか「刑罰(※4)を軽くするように求める書類に署名をして欲しい」と求めてくるケースはあります(※5)

ただし、被害金をすべて支払ってもらえるとは限りません。

多くの場合、お金を用意するのは、「少しでも罪を軽くしたい」と願う犯人の家族や親族です。

その懐事情によって、被害者に支払いできる金額も変わってきます。

※4
特殊詐欺に対する刑罰は、首魁や主犯格だと懲役3~5年程度(実刑)、出し子や受け子で懲役1~3年程度(実刑)です。もし被害者に被害金を支払うことができれば、刑事裁判で「反省の姿勢が見受けられる」と認められます。結果、懲役刑が数年短縮されたり、執行猶予判決になるケースもあるでしょう。

※5
犯人側から支払いの提示がなかった場合、被害者側から交渉を持ちかけることもできます。

弁護士を雇わなければならないの?

もし犯人側の弁護士から、支払いについての提示があったら、そこからは警察に頼ることができません。

「犯人側と交渉して支払いを受ける」のは刑事ではなく民事の領域なので、警察は何もできないのです。

また、実際の交渉には専門的な知識が必要となるため、被害者が1人では行うには困難が伴います。

通常は、詐欺事件などを専門とする弁護士に交渉に依頼する必要があります。

警察に反対されたらどうすればいいの?

「被害金を支払ってもらう代わりに被害届を取り下げる」と警察に話したら、「そんなことはしないでください!」と断固反対されるでしょう。

被害届を取り下げられたら、「被害者の協力」という最大の武器を奪われることになるからです。

でも、警察が犯人と被害者の交渉を禁止することはできません。

犯人が重い罪に問われることより、お金を返して欲しい気持ちが強ければ、警察に反対されても交渉をするしかないでしょう。

まとめ

最後に、今回のポイントをまとめました

振込んでしまったお金を取り戻す方法

  • 振込み手続きをした金融機関に事情を説明し、組戻しを請求する(金融機関が組戻しに応じない場合はすぐに警察に相談)
    • 成功すれば被害金はすべて返ってくる
  • 警察に事情を話し、犯人の口座の凍結を依頼する
    • 成功しても被害金がすべて返ってくるとは限らない

どちらの方法もスピードが命です。

一刻も早く行動を起こしましょう。

レターパックや宅配便で送ったお金を取り戻す方法

  • 荷物を送った郵便局や宅配業者に連絡し、配達の停止をお願いする(普通郵便など、問合せ番号がない方法で送金した場合は、すぐに警察に相談)
    • 成功すれば被害金がすべて返ってくる
  • 警察に事情を話し、私書箱に届く荷物が犯人の手に渡らないようにしてもらう(宛先が私書箱の場合のみ有効)
    • 成功すれば被害金がすべて返ってくる

こちらもスピード命です。

すぐに行動してください。

手渡してしまったお金を取り戻す方法

  • 犯人の逮捕後、弁護士を雇い、犯人側の弁護士と交渉する(被害届けを取り下げるかわりに被害金の支払いを要求するなど)
    • 成功しても被害金がすべて返ってくるとはかぎらない

いかがでしたか。

詐欺に遭ったことに気づくのが早ければ、これらの方法でお金を取り返せるかもしれません。

「詐欺かどうか確証がもてない」という場合でも、すぐに行動を起こしてください。

もしも、パニックになってどうしていいかわからない場合は、すぐに警察に連絡してください。

落ち着いて被害の状況を説明すれば、警察が手を貸してくれるでしょう。

あきらめずに迅速に行動することが大事です。

最後にオレオレ詐欺の対処法を楽しく学べるマンガを作ってみましたので、ぜひお読みになってみてください。

→ 詐欺の被害事例と対処法

にゃんきちくーん、詐欺に遭って僕のメープルシロップを盗まれちゃったよ~

それは大変だね!

うん。ATMにメープルシロップを流し込めって言われて、まんまと・・・

・・・

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