大手弁護士事務所の過払い金請求に注意。高額手数料、大幅減額の和解

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この体験談について

私は20歳から借金を繰り返していた多重債務者でした。とうとう返済がにっちもさっちもいかなくなったとき、自分一人で債務整理をすることを決意。結果、主人、家族に知られることなく無事全ての借金を整理できました。

前回のあらすじ

依頼が正式に受任されるまでの間に督促があったときの対処法について聞きました。また、大手の事務所は自分からこまめに連絡しないとなかなか報告してくれません。自分から連絡を取り、逐一 進捗状況をチェックするようにしましょう。

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ネットで弁護士に依頼。任意整理費用の相場、郵送のやり取り【体験談】

当初は、債務整理を弁護士さんにお願いしてから3、4か月あればチャチャっと終わるだろうと思っていましたが、依頼してから2か月が経ち、債務整理が終わったのはCFJのたった1社だけでした。

他の金融会社にいたっては、まだ和解交渉にすら入っていなかったのです。そして約1か月ぶりに弁護士事務所から連絡が入りました。

ネオラインキャピタルからの驚きの和解提示

過払い金満額の回収は無理とのことで予想はついていました。

しかし、「経営が悪化しており、かなりの減額なのですが172,000円の和解提示が出ております。入金予定日は12月29日でその日より早い入金は無理とのことです。」

なんと、690,192円減額された和解案でした!
しかも入金予定日が2か月以上先!

聞き間違いかとも思いましたので、再度確認してみましたがやはり同じです。

私はもう少し何とかならないものかと事務所の方に交渉してみましたが、「訴訟を起こしたところでこれ以上の回収はあまり見込めません。それよりも確実に和解をして、早く終わらせたほうが良いと思います。」と言われ、それ以上何も言えなくなり和解を承諾せざるを得ませんでした

その数日後、新生フィナンシャル(レイク)の集団訴訟の件で連絡がありました。

過払い金174,920円+5%(47,080円)=合計222,000円で決着がつきました。入金予定日は11月4日です。」

こちらは過払い金+5%の金利分まで回収できたようで、ネオラインキャピタルの後だったので正直驚きました。

その後、弁護士事務所から和解提示案の連絡が次々と入りました。

アペンタクル、お前もか・・・驚愕の和解案

アペンタクルの延滞がきっかけでこの債務整理を始めたのです。誹謗中傷になってしまうので、理由はあまり言いたくないなのですが、最も早く縁を切りたかった会社でした。

「過払い金935,472円に対しての和解提示案ですが、こちらもかなりの減額となっておりまして・・・74,000円、入金予定日は12月30日でお願いできないでしょうか?と言ってきております。アペンタクルに訴訟を起こしても、会社自体に資金がないため回収が不可能に近いと思いますので、この金額で手を打ったほうが賢明かと思います。」

こちらはなんと、861,472円もの減額!
本当に驚きました。

80万円以上の減額なんて到底納得できません。私は「訴訟を起こせばもう少し回収できる可能性もあるのではないのか?」と食い下がってみましたが、「まずないですね。やめたほうが良いですよ」と訴訟をさせてもらえずに、こちらの会社も泣く泣く和解しました。

その他の和解提示案

アコム

和解提示:12月初旬
過払い金:428,525円に対して420,000円
入金予定日:3月30日

完済済みの過払い請求でしたので、訴訟をして+5%を取ってもらえないかと希望を伝えると「こちらは満額に近い和解提示案ですので、このまま和解したほうが賢明です。アコムさんは+5%取れないと思いますので」とやはり訴訟をさせてもらえませんでした。

エヌシーキャピタル

和解提示:2月初旬
過払い金:290,880円に対して14,000円
入金予定日:5月25日

エネシーキャピタルもかなりの減額でしたが、ここまでくると何も言う気が起きませんでした。「どうせまた訴訟はさせてもらえないだろうからいいや」と投げやり状態で和解提示をのみました。

事務所への不信感

今回、債務整理をする上で、私が弁護士の方と直接お話させていただいたのは、無料相談と面談時のみです。

後の連絡はすべて事務の方からでした。

また、新生フィナンシャル以外訴訟はしませんでした。というよりも、新生フィナンシャルに関しては知らぬ間に集団訴訟という形になり、私への連絡は事後報告に過ぎませんでした。

何もわからなかった私は言いなりになるしかなかったのです。その後、自分なりに調べてわかったことですが、大手の弁護士事務所は基本的に儲けにならない仕事はいっさいしません

弁護士事務所に頼んでいるのですから、本来弁護士の方とやり取りをするのが普通ではないのでしょうか?

私の場合はほとんど事務の方が代わりに連絡をよこしてきました。その上で、事務手数料、過払い金に対する報酬、減額報酬は法律で定められている最高額を取るのです。

高額な手数料

事務手数料:1社につき42,000円
過払い報酬:取り戻せた金額に対して21%
減額報酬:過払い金発生においてなくなった借入金に対して10.5%
過払い+訴訟費用:取り戻せた金額に対して26.25%

事務手数料は全社にかかります。
私のように任意整理で借入金があり、なおかつ過払い金が発生した場合、まず減額報酬10.5%+過払い報酬21%が取られるのです。

  • CFJ
    過払い報酬:135,424円
    減額報酬:28,663円
  • 新生フィナンシャル
    過払い、訴訟報酬:58,275円
  • ネオラインキャピタル
    過払い報酬:36,120円
    減額報酬:32,909円
  • アペンタクル
    過払い報酬:15,540円
    減額報酬:15,995円
  • アコム
    過払い報酬:88,200円
  • エヌシーキャピタル
    過払い報酬:2,940円
    減額報酬:17,325円

報酬合計:431,391円
事務手数料合計:252,000円
総合計:683,391円

この合計額(弁護士事務所に支払う金額)を見て、やはりいろいろと調べてから依頼するべきだったなと後悔もしました。

しかし、何はともあれあとは残りの会社の入金を待つのみになったのです。

弁護士事務所に依頼してから10か月。
5月25日、エヌシーキャピタルからの入金を最後に債務整理が完了しました。

入金予定日といっても・・・

入金予定日とは、あくまで弁護士事務所に入金される予定日です。私の口座に入金されるのは、さらにその5日後になります。

これはどこの弁護士事務所に依頼しても同じです。弁護士事務所に支払わなければならない手数料などをすべて差し引いたあとで、依頼者の口座に入金されます。

私が依頼した弁護士事務所は案件ごとの入金だったのでとても助かりましたが、中には全ての会社からの入金を待って最後にまとめて依頼者へ入金される事務所もあると聞きます。

債務整理終了!

平成24年6月1日 エヌシーキャピタル分の過払い金が(弁護士事務所を通して)私の口座へ入金されました。手数料などを差し引いた結果、私のところに返ってきた過払い金は総額863,487円

1か月後の7月3日に弁護士事務所から、債権者一覧表1通・領収書1通・計算書1通・和解契約書6通そして事件終了報告書が届きました。

事件終了報告書には「本書面をもちましてすべての手続きが終了となります。」と記載されていました。依頼してから約11か月。やっと終わりました

最後まで隠しきった債務整理と今後

家族に秘密のまま債務整理をするのは、簡単なようで簡単ではありませんでした。

まず家に送られて来る書類や手紙は絶対に見つからないようにしなければなりません。依頼する会社の数にもよりますが、私は20通くらいやり取りがあったので隠すのに苦労しました^^;

書類や手紙は郵便局留めにも出来るらしいのですが、郵便局に行く時間がないためリスクを承知のうえ家に配達してもらい、電話は必ず携帯に連絡してもらっていました。

何度かハラハラしたこともありましたが何とか隠し通し、終了した今でも債務整理をしたことは誰にも言っていません。死ぬまで誰にも言わないでしょう。

この体験談を書き終わり次第、書類一式 債務整理に関するもの全て破棄するつもりです。

二度とお金で失敗しないよう、債務整理をした事実を肝に銘じて前を向いて人生をやり直したいと思っています。

弁護士事務所選びは慎重に!

私は弁護士選びを急ぎ過ぎたため失敗してしまい、かなり損をしてしまいました。今でも後悔しています。これから債務整理をお考えの方が私のように後悔しないよう、少しですがアドバイスをさせてください。

弁護士に依頼するか司法書士に依頼するかのボーダーラインは、借金の総額が140万円以上かどうかです。

総額が140万円以上になると、法律上、司法書士に依頼することが出来ません。

140万円以下の場合は、司法書士に依頼することをおすすめします。着手金や報酬額が弁護士より断然安いからです。払いすぎたお金が返ってくるのであれば、少しでも損はしたくありませんよね。

また、大手弁護士事務所はなるべく避けたほうが良いと思います。私は運よく11ヶ月で終了しましたが、案件終了までに2年かかったなんて方もいらっしゃいます。

大手は着手金や手数料は業界最高水準です。

弁護士選びは、時間をかけてよーーーく調べてからにしましょう。私は失敗したので、「良い弁護士事務所(司法書士事務所)の選び方」はわからないのですが、急いでろくに調査もせずに決めてしまうのだけはやめたほうがいいと思います。

あなたが後悔のない債務整理をされることを願っています。

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