債務整理後に取り立てにあった時の対応。弁護士の力は凄い【体験談】

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この体験談について

私は20歳から借金を繰り返していました。
とうとう返済がにっちもさっちもいかなくなったとき、自分一人で債務整理をすることを決意。結果、主人、家族に知られることなく無事全ての借金を整理できました。

前回のあらすじ

気軽に借りたクレジットカードのキャッシングがはじまりで、どんどんと膨らんでいった借金(最高320万円)。毎月12万円の返済を何年も続けていたものの、あるとき手違いで支払いを延滞してしまい、督促がきてしまいました。
そのことをきっかけにインターネットで偶然見つけた大手の弁護士事務所で債務整理をすることに。委任契約特例措置で事務所に出向かないで(郵送のみで)契約できました。気になる費用の相場は、大手だけに高め・・・。分割で支払うことにしました。

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ネットで弁護士に依頼。任意整理費用の相場、郵送のやり取り【体験談】

弁護士事務所に債務整理を依頼しただけだと、取り立ての電話は続きます。私の場合、郵送で契約を交わしたので正式に受任されるまで少し時間がかかりました。

取り立てにはどう対処すればいい?

正式に受任されるまでの間に、返済期日を過ぎてしまう消費者金融が3社ありました。返済を求める電話がかかってくることはわかっていましたので、電話がかかってきた場合の対応を弁護士の方に相談してみました。

「○○弁護士事務所で債務整理の手続きを開始しましたので、今後はそちらの○○先生に連絡をしてください。」と伝えれば大丈夫とのこと。

後日、やはり消費者金融から電話がかかってきたので、教えていただいた通りに対応すると、各社「わかりました。ではそちらの弁護士事務所に連絡を取り、お話を進めさせていただきます。」と消費者金融の方も手なれた感じで、何か言われるのではないかと身構えていた私は、あっけにとられた半面、「弁護士ってやっぱりすごいな」と再認識しました。

受任通知発送

書類が弁護士事務所に届き契約の手続きが完了すると、「これから各社に受任通知を発送します。また、正確な数字を出すため、全社に取引履歴開示請求をします。取引履歴が届いた会社から引き直し計算を行い、その都度依頼者様へご連絡いたします。全社引き直し計算の結果がでたら、郵送にて連絡いたしますので、しばらくお待ちください。」と連絡がありました。

受任通知とは「債務者が弁護士に債務整理を依頼しました。以降の取立ては禁止です。今後のやり取りは担当弁護士までお願いしたします。」簡単に言うと、このような意味合いを持つ書類です。

これにより一切の取立てがなくなります。

私は言われた通り弁護士事務所からの連絡を待つことにしたのですが、待てど暮らせど連絡はきませんでした。

最後の連絡があってから3週間後、私はさすがに不安になり、放置されているのでは?と感じ始めました。

待っているだけではダメ!行動を起こせ

「何で何も連絡がないの!?」
不安と疑問を感じた私は、連絡を待たずして弁護士事務所へ進歩状況を確認するために電話をかけてみました。

ずっと連絡がない旨伝えると、「ただ今何社か取引履歴が到着していまして、引き直し計算が終了している会社が1件あります。事務から連絡が入ってないですか?」と、逆に質問されたので驚きましたが、何の連絡もないことを伝えると、「詳細を確認して折り返し事務の者から連絡させますのでしばらくお待ちください。」とのこと。

どうやら、大手の事務所でこまめに連絡してくれるところは少ないようです。

こちらから1週間もしくは2週間おきに連絡を入れて、ある程度急かさなければ放置されたり、先延ばしにされてしまうようなので、今後は自分から状況確認の連絡を入れようと思いました。

まず1社の計算結果

取引履歴は会社によって到着にバラつきがありますが、早いところで2週間前後、遅いところでは1か月以上もかかるとのことです。

一番対応が早かったのは、CFJ(ユニマットレディース)でした。

【計算結果】
会社名:CFJ(ユニマットレディース)
借入残高:272,983円
過払い額:716,525円
進歩状況:交渉中

債務整理を依頼したのが8月3日、こちらの結果が出たのが9月5日だったので約1か月。

「CFJから過払い金644,878円でしたら10月14日にお振込み出来ます。金額の折り合いがつかない場合は振込みの日にちが大幅に遅れるほか、訴訟にて返還請求になると思います。こちらで和解いただけないですか?と和解案が提示されましたがどうでしょう。」

私としては満額いただければありがたいですが、何より早期にすべて終わらせたい気持ちが強かったので、こちらで和解することにしました。

次々に計算結果到着

数日後、新生フィナンシャル(レイクALSA)の件で連絡がありました。

「新生フィナンシャルに関しては集団訴訟で過払い返還請求を行います。満額+5%取りに行きます。訴訟費用は人数割になりますので1万円もいかないと思います。」

※ 集団訴訟とは
同一の事件について利害関係を共通にする複数の人間が、同時に原告側となって起こした民事訴訟のこと。(Wikipediaより)

【計算結果】
会社名:新生フィナンシャル
過払い金:174,920円
進歩状況:集団訴訟中

【計算結果】
会社名:ネオラインキャピタル
借入残高:152,336円
過払い額:862,192円
進歩状況:交渉中

【計算結果】
会社名:アペンタクル
借入残高:313,418円
過払い金:935,472円
進歩状況:交渉中

【計算結果】
会社名:アコム
過払い金:428,525円
進歩状況:交渉中

【計算結果】
会社名:エヌシーキャピタル
借入残高:164,998円
過払い金:290,880円
進歩状況:交渉中

6社全ての引き直し計算が提示されました。

引き直し計算後、発覚した過払い金の合計額は3,408,514円

これらを全て回収できれば一番いいのですが(借入残高分は余裕で超えていますね)、消費者金融が過払い金返還請求ブームで倒産してしまう時代です。CFJも減額で和解しましたので、高望みせずあまり期待しないで待つことにしました。

当初は、債務整理を弁護士さんにお願いしてから3、4か月あればチャチャっと終わるだろうと思っていましたが、依頼してから2か月が経ち、債務整理が終わったのはCFJのたった1社だけでした。

他の金融会社にいたっては、まだ和解交渉にすら入っていなかったのです。そして約1か月ぶりに弁護士事務所から連絡が入りました。

ネオラインキャピタルからの驚きの和解提示

過払い金満額の回収は無理とのことで予想はついていました。

しかし、「経営が悪化しており、かなりの減額なのですが172,000円の和解提示が出ております。入金予定日は12月29日でその日より早い入金は無理とのことです。」

なんと、690,192円減額された和解案でした!
しかも入金予定日が2か月以上先!

聞き間違いかとも思いましたので、再度確認してみましたがやはり同じです。

私はもう少し何とかならないものかと事務所の方に交渉してみましたが、「訴訟を起こしたところでこれ以上の回収はあまり見込めません。それよりも確実に和解をして、早く終わらせたほうが良いと思います。」と言われ、それ以上何も言えなくなり和解を承諾せざるを得ませんでした

その数日後、新生フィナンシャル(レイクALSA)の集団訴訟の件で連絡がありました。

過払い金174,920円+5%(47,080円)=合計222,000円で決着がつきました。入金予定日は11月4日です。」

こちらは過払い金+5%の金利分まで回収できたようで、ネオラインキャピタルの後だったので正直驚きました。

その後、弁護士事務所から和解提示案の連絡が次々と入りました。

アペンタクル、お前もか・・・驚愕の和解案

アペンタクルの延滞がきっかけでこの債務整理を始めたのです。誹謗中傷になってしまうので、理由はあまり言いたくないなのですが、最も早く縁を切りたかった会社でした。

「過払い金935,472円に対しての和解提示案ですが、こちらもかなりの減額となっておりまして・・・74,000円、入金予定日は12月30日でお願いできないでしょうか?と言ってきております。アペンタクルに訴訟を起こしても、会社自体に資金がないため回収が不可能に近いと思いますので、この金額で手を打ったほうが賢明かと思います。」

こちらはなんと、861,472円もの減額!
本当に驚きました。

80万円以上の減額なんて到底納得できません。私は「訴訟を起こせばもう少し回収できる可能性もあるのではないのか?」と食い下がってみましたが、「まずないですね。やめたほうが良いですよ」と訴訟をさせてもらえずに、こちらの会社も泣く泣く和解しました。

その他の和解提示案

アコム

和解提示:12月初旬
過払い金:428,525円に対して420,000円
入金予定日:3月30日

完済済みの過払い請求でしたので、訴訟をして+5%を取ってもらえないかと希望を伝えると「こちらは満額に近い和解提示案ですので、このまま和解したほうが賢明です。アコムさんは+5%取れないと思いますので」とやはり訴訟をさせてもらえませんでした。

エヌシーキャピタル

和解提示:2月初旬
過払い金:290,880円に対して14,000円
入金予定日:5月25日

エネシーキャピタルもかなりの減額でしたが、ここまでくると何も言う気が起きませんでした。「どうせまた訴訟はさせてもらえないだろうからいいや」と投げやり状態で和解提示をのみました。

事務所への不信感

今回、債務整理をする上で、私が弁護士の方と直接お話させていただいたのは、無料相談と面談時のみです。

後の連絡はすべて事務の方からでした。

また、新生フィナンシャル以外訴訟はしませんでした。というよりも、新生フィナンシャルに関しては知らぬ間に集団訴訟という形になり、私への連絡は事後報告に過ぎませんでした。

何もわからなかった私は言いなりになるしかなかったのです。その後、自分なりに調べてわかったことですが、大手の弁護士事務所は基本的に儲けにならない仕事はいっさいしません

弁護士事務所に頼んでいるのですから、本来弁護士の方とやり取りをするのが普通ではないのでしょうか?

私の場合はほとんど事務の方が代わりに連絡をよこしてきました。その上で、事務手数料、過払い金に対する報酬、減額報酬は法律で定められている最高額を取るのです。

高額な手数料

事務手数料:1社につき42,000円
過払い報酬:取り戻せた金額に対して21%
減額報酬:過払い金発生においてなくなった借入金に対して10.5%
過払い+訴訟費用:取り戻せた金額に対して26.25%

事務手数料は全社にかかります。
私のように任意整理で借入金があり、なおかつ過払い金が発生した場合、まず減額報酬10.5%+過払い報酬21%が取られるのです。

  • CFJ
    過払い報酬:135,424円
    減額報酬:28,663円
  • 新生フィナンシャル
    過払い、訴訟報酬:58,275円
  • ネオラインキャピタル
    過払い報酬:36,120円
    減額報酬:32,909円
  • アペンタクル
    過払い報酬:15,540円
    減額報酬:15,995円
  • アコム
    過払い報酬:88,200円
  • エヌシーキャピタル
    過払い報酬:2,940円
    減額報酬:17,325円

報酬合計:431,391円
事務手数料合計:252,000円
総合計:683,391円

この合計額(弁護士事務所に支払う金額)を見て、やはりいろいろと調べてから依頼するべきだったなと後悔もしました。

しかし、何はともあれあとは残りの会社の入金を待つのみになったのです。

弁護士事務所に依頼してから10か月。
5月25日、エヌシーキャピタルからの入金を最後に債務整理が完了しました。

入金予定日といっても・・・

入金予定日とは、あくまで弁護士事務所に入金される予定日です。私の口座に入金されるのは、さらにその5日後になります。

これはどこの弁護士事務所に依頼しても同じです。弁護士事務所に支払わなければならない手数料などをすべて差し引いたあとで、依頼者の口座に入金されます。

私が依頼した弁護士事務所は案件ごとの入金だったのでとても助かりましたが、中には全ての会社からの入金を待って最後にまとめて依頼者へ入金される事務所もあると聞きます。

債務整理終了!

平成24年6月1日 エヌシーキャピタル分の過払い金が(弁護士事務所を通して)私の口座へ入金されました。手数料などを差し引いた結果、私のところに返ってきた過払い金は総額863,487円

1か月後の7月3日に弁護士事務所から、債権者一覧表1通・領収書1通・計算書1通・和解契約書6通そして事件終了報告書が届きました。

事件終了報告書には「本書面をもちましてすべての手続きが終了となります。」と記載されていました。依頼してから約11か月。やっと終わりました

最後まで隠しきった債務整理と今後

家族に秘密のまま債務整理をするのは、簡単なようで簡単ではありませんでした。

まず家に送られて来る書類や手紙は絶対に見つからないようにしなければなりません。依頼する会社の数にもよりますが、私は20通くらいやり取りがあったので隠すのに苦労しました^^;

書類や手紙は郵便局留めにも出来るらしいのですが、郵便局に行く時間がないためリスクを承知のうえ家に配達してもらい、電話は必ず携帯に連絡してもらっていました。

何度かハラハラしたこともありましたが何とか隠し通し、終了した今でも債務整理をしたことは誰にも言っていません。死ぬまで誰にも言わないでしょう。

この体験談を書き終わり次第、書類一式 債務整理に関するもの全て破棄するつもりです。

二度とお金で失敗しないよう、債務整理をした事実を肝に銘じて前を向いて人生をやり直したいと思っています。

弁護士事務所選びは慎重に!

私は弁護士選びを急ぎ過ぎたため失敗してしまい、かなり損をしてしまいました。今でも後悔しています。これから債務整理をお考えの方が私のように後悔しないよう、少しですがアドバイスをさせてください。

弁護士に依頼するか司法書士に依頼するかのボーダーラインは、借金の総額が140万円以上かどうかです。

総額が140万円以上になると、法律上、司法書士に依頼することが出来ません。

140万円以下の場合は、司法書士に依頼することをおすすめします。着手金や報酬額が弁護士より断然安いからです。払いすぎたお金が返ってくるのであれば、少しでも損はしたくありませんよね。

また、大手弁護士事務所はなるべく避けたほうが良いと思います。私は運よく11ヶ月で終了しましたが、案件終了までに2年かかったなんて方もいらっしゃいます。

大手は着手金や手数料は業界最高水準です。

弁護士選びは、時間をかけてよーーーく調べてからにしましょう。私は失敗したので、「良い弁護士事務所(司法書士事務所)の選び方」はわからないのですが、急いでろくに調査もせずに決めてしまうのだけはやめたほうがいいと思います。

あなたが後悔のない債務整理をされることを願っています。

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