元職員に聞く!生活福祉資金制度の審査の流れと通りやすい人の共通点

前半では、生活福祉資金貸付制度(福祉貸付)の貸付金額や貸付けを受けられる人の条件について解説してきました。

後半では、福祉貸付の申請方法、必要書類、返済方法について解説していきます。

また、審査に有利な人・不利な人のそれぞれの共通点も紹介していますので、福祉貸付を検討している方は必見です。

福祉貸付の申請方法を教えて!

ここからは福祉貸付に申込み、貸付けを受けるまでの手順を紹介していきましょう。

総合支援資金(住宅入居費なし)へ申込むときの手順

総合支援資金(住宅入居費なし)の場合、下記のような手順で申込みます、

  • 1社会福祉協議会で相談
  • 2ハローワークで雇用保険(失業保険)状況等を確認
  • 3必要書類の準備(必要な場合は保証人を用意)
  • 4自立計画の作成
  • 5必要書類や申込書を社会福祉協議会に提出
  • 6審査
  • 7審査結果の通知(郵送)
  • 8借用書に署名して社会福祉協議会に提出
  • 9貸付け実行
  • 10(一時生活再建費も借入れる場合)借入れたお金の使いみちを証明する書類を社会福祉協議会に提出

1から9までで、最低1ヶ月はかかるようです。

福祉資金・教育支援資金へ申込むときの手順

福祉資金・教育支援資金に申込む場合は、下記の手順です。

  • 1社会福祉協議会で相談
  • 2必要書類の準備(必要な場合は保証人を用意)
  • 3民生委員が自宅を訪ねてくる
  • 4必要書類や申込書を社会福祉協議会に提出
  • 5審査
  • 6審査結果の通知(郵送)
  • 7借用書に署名して社会福祉協議会に提出
  • 8貸付け実行
  • 9借入れたお金の使いみちを証明する書類を社会福祉協議会に提出

4から8までで、最低1ヶ月はかかるようです(ただし、福祉資金の緊急小口資金に申込みをした場合は最短5営業日)。

社会福祉協議会へ相談に行くときの注意点

はじめに、社会福祉協議会(社協)へ相談に行きましょう。

社協の窓口は、すべての市区町村に設けられています。

窓口に着いたら、福祉貸付を希望していることと、現在の状況を説明してください。

ちなみに、このときに持っていったほうがいいものは下記です。

社会福祉協議会の元職員Aさん

次のものを持参すると話がスムーズに進みます。
1. 本人確認書類(例:運転免許証、保険証)
2. 生活の困窮度がわかるもの(例:解雇通知書、家賃の契約書、給与明細)
3. 借入れが必要な理由がわかるもの(例:教育支援資金の借入れを希望する場合は学校案内、未払授業料の督促状など)

ただし、持ち物は自治体によって異なるかもしれません。

事前に電話して問い合わせたほうがよいです。

そして、初回の相談の所要時間はどのぐらいでしょうか?

社会福祉協議会の元職員Aさん

初回の相談は、最低1時間かかります。

社会福祉協議会の元職員Cさん

最初は、世帯の状況について細かく尋ねることになるので、時間がかかります。事前に相談の予約をするか、時間に余裕をもって出かけたほうがいいですね。

連帯借受人・連帯保証人は必要?

福祉貸付は困窮した世帯に対しての貸付けですが、契約するのは(借り手になるのは)1人です。

福祉貸付の借り手を借受人と呼びます(通常、世帯の中でもっとも収入が多い人が対象です)。

連帯借受人・連帯保証人とは?

連帯借受人は、借受人と同世帯内で、借受人と同等の返済義務を負う人のことです。

一方、連帯保証人とは、福祉貸付を受ける世帯とは別世帯の保証人です。

こちらも借受人と同等の返済義務を負います。

連帯借受人・連帯保証人は必要?

貸付の種類、世帯の状況によって異なります。

資金の種類 連帯借受人の要否 連帯保証人の要否 利子
(連帯保証人なしの場合)
総合支援資金 不要 原則必要 1.5%
福祉資金 福祉費 「就職のために必要な経費」と
「技能習得に必要な経費」
必要
(※6)
原則不要
「就職のために必要な経費」と
「技能習得に必要な経費」
以外の経費
状況による
(※7)
原則必要 1.5%
緊急小口資金 不要 不要
教育支援資金 必要
(※6)
原則不要

連帯保証人が「原則必要」の場合でも、必ずではありません。

ただし、連帯保証人が「原則必要」のなのに用意できない場合は、1.5%の利息が発生します(連帯保証人がいれば無利子で借りられます)。

ちなみに、緊急小口資金、教育支援資金は連帯保証人不要で、かつ無利子で借りることができます。

※6
この場合、教育を受ける人や就職活動を行う人が借受人となります。そして、保護者が連帯借受人になるのです。たとえば、大学の進学費用の借入れを希望する場合、進学する子どもが借受人、親が連帯借受人となります。

※7
下記の場合は、連帯借受人が必要です。
・借受人が65歳以上
・借受人が返済できるかどうかわからない場合

連帯借受人・連帯保証人になれるのはどんな人?

下記の条件を満たす必要があります。

必要条件
連帯借受人
  • 借受人と同世帯(世帯内に条件を満たす人がいない場合は、別世帯の親族でも可能)
  • 収入があり、返済能力がある
連帯保証人
  • 借受人と別世帯
  • 低所得世帯以上の収入がある(借受人に代わって返済する能力がある)
  • 65歳以下
  • 福祉貸付を利用していない
  • 別世帯の福祉貸付の連帯保証人になっていない

社会福祉協議会の元職員Bさん

借受人の親戚で、お仕事をしている人が連帯保証人になることが多かったですね。

ちなみに、連帯保証人への調査や審査は行われません。

福祉貸付の申請に必要な書類は?

申請に必要な書類は、貸付の種類や自治体によって異なります。

東京の場合は下記の書類が必要です。

全員必要な書類

  • 申込書
  • 住民票(世帯全員が記載されている、3ヶ月以内のもの)
  • 収入証明書類(世帯内で所得のある人全員分が必要※8
  • 償還計画書(返済計画書)

※8
収入証明書類とは、収入額を示す書類です。源泉徴収票や課税証明書などがあてはまります。

連帯借受人をつける場合に追加で必要な書類

  • 連帯借受人の収入証明書

連帯保証人をつける場合に追加で必要な書類

  • 連帯保証人の住民票(世帯全員が記載されている、3ヶ月以内のもの)
  • 連帯保証人の収入証明書

社会福祉協議会の元職員Cさん

連帯保証人の収入証明書は必須ではありませんでしたし、なくても審査に通ることがありました。ただし、連帯保証人の収入証明書はあるほうが審査に有利でしょう。

総合支援資金(住宅入居費なし)に申込む場合に追加で必要な書類

  • 本人確認書類(例 健康保険証、運転免許証、パスポート)
  • ハローワークに相談に行ったことを証明できる書類
  • 失業(減収)する前の収入・支出がわかる書類(例 源泉徴収票、給与明細書、家計簿)
  • 勤めていた社名、住所、電話番号がわかる書類(例 源泉徴収票、給与明細書)
  • 退職してから 2 年以内であることがわかる書類(例 源泉徴収票、離職票)
  • 自立計画(生活再建や就職活動の具体的な内容・進展状況などを記すもの)
  • 見積書、請求書、督促状など資金が必要なことを裏付ける書類(一時生活再建費を利用する場合のみ)

福祉資金・教育支援金に申込む場合に追加で必要な書類

いずれも資金が必要なことを裏付ける書類が必要です。

福祉資金の場合(例)

  • 物品購入費用...見積書
  • 出産費用...母子手帳、入院費用の見積書
  • 運転免許証の取得費用 ...「働くうえで運転免許が必要であること」がわかる書類、教習所の見積書

教育支援金の場合(例)

  • 募集要項(学費や納入期限がわかる学校のパンフレット)
  • 合格通知書
  • 在学証明書
  • 制服のカタログ

状況に応じて追加で必要な書類

  • 公的な給付や貸付けを受けている場合はその事実が確認できる書類
  • 借金がある場合、残高や返済状況がわかる書類
  • 債務整理をしている場合、現在の状況がわかる書類

自宅訪問は本当にあるの?

福祉資金・教育支援資金に申込む場合は、民生委員(※9)の自宅訪問を受けなければなりません。

民生委員に生活の実態を見せ、民生委員からの質問(貸付けが必要な理由など)に答える必要があるのです。

このとき、民生委員に「実際は余裕があるのでは?」と疑われたら、貸付の対象から外される可能性があります。

たとえば下記のような場合です。

例)

  • 家のなかに高級品や大金がある
  • 高級車に乗っている

社会福祉協議会の元職員Aさん

自宅訪問で高級車や高級品を持っていることがわかり、貸付不可となったケースがありました。

一部の地域では民生委員がおらず、民生委員の自宅訪問を省略する自治体もあります。

※9
民生委員とは、ボランティアで地域の方々を支援する地方公務員のことです。

審査で有利になるのはどんな世帯?

必要書類や申込書を社会福祉協議会に提出すると、審査が行われます。

ここで社会福祉協議会の元職員3名のお話をもとに、福祉貸付の審査に有利な人、不利な人の共通点をまとめてみました。

審査で有利になるのは?

  • 明細・レシート・家計簿等を積極的に提出し、家計の実態がわかりやすい
  • 借金がない、もしくは少ない
  • 税金の滞納がない
  • 償還計画書(返済計画書)どおりに返済していく見込みがある
  • 緊急度が高い
  • 困窮度が高い
  • 連帯保証人がいる

社会福祉協議会の元職員Bさん

「償還計画書(返済計画書)通りに返済していけるか」については、家計の収支などの情報をもとに総合的に判断します。また、これが審査の重要なポイントになります。

社会福祉協議会の元職員Cさん

およそ6対4の割合で、連帯保証人をつける方が多かったですね。そのほうが審査にも有利です。

審査に不利なのは?

  • 明細・レシート・家計簿等の提出がなく、生活実態がはっきりしない
  • 自力での返済が難しいほどの借金を抱えている
  • 借金歴が多い
  • 借入れの妥当性が薄い(たとえば教育資金の場合、公立高校に進学できる状況なのに憧れで名門私立校に行こうとしているなど)
  • 民間の金融機関からでも問題なく借りられる(たとえば、働き手が多い世帯など)
  • これまでに福祉貸付を利用したことがあり、その返済を滞納している
  • 「お金があるのに税金・公的保険・公的年金を支払わない」など、悪質な滞納者
  • 実は贅沢な暮らしをしている
  • 家族や親戚に、生計を支えられるほどの十分な収入がある

社会福祉協議会の元職員Bさん

すでに福祉貸付を受けている世帯は、社会福祉協議会が把握しています。これまでの貸付けを滞納しているならば、追加の借入れは難しいでしょう。

社会福祉協議会の元職員Bさん

車両税を滞納していながら高級車を所有するなど、「支払能力はあるのに支払っていない」悪質な滞納者には貸付けできません。

社会福祉協議会の元職員Cさん

あくまでも自己申告ですが、家族や親戚の収入についても確認します。もし家族や親戚に十分な収入があったら、貸付け対象から外すかもしれません。ただし、家族や親戚をどこまで頼れるかはケースバイケースです。「父がいますが、疎遠なんです」と言われると、担当者はそれ以上追及できません。

いざ貸付けを受けるときに必要なものは?

審査結果は郵送で届きます。

審査に通った後、貸付けを受けるまでの経緯をまとめました。

貸付けを受けるにあたり必要なものは?

無事に審査に通ったら、借用書と印鑑証明書を社会福祉協議会に提出しなければなりません。

借用書には、借受人・連帯借受人・連帯保証人の署名・捺印が必要です。

また、借用書に署名・捺印した借受人・連帯借受人・連帯保証人の印鑑証明書が必要となります(借用書の印と印鑑証明書の印が一致する必要あり)。

借用書の内容は?

借用書には、返済期間、返済回数を記入します。

借受人が無理なく返済できるよう、社会福祉協議会の相談員と話し合って決めるのです。

この借用書の内容に沿って返済していくことになります。

どこに入金されるの?

お金は、借受人の口座に入金されます。

社会福祉協議会の元職員Aさん

金融機関への振込手数料は、社会福祉協議会が負担します。

あとから提出が必要なものは?

福祉資金・教育支援資金を借入れた場合、お金の使いみちがわかる領収書やレシートを提出しなければなりません。

社会福祉協議会の元職員Aさん

完済するまでは、定期的に社会福祉協議会の相談員と面談しなければなりません。面談時に、レシートや領収書を提出していただきます。

面談はいつどのように行われる?

社会福祉協議会の相談員との面談は、月1回、15~30分程度実施するところが多いようです(市区町村によっても異なりますが)。

また、面談では下記のようなことを確認されます。

  • 生活実態の確認
  • 家計簿の確認
  • 求職活動状況の確認
  • 返済状況の確認

社会福祉協議会の元職員Aさん

面談は、「きちんと返済を行いながら、安定した生活が送れるか」を確認するためにも必要なのです。

特に急いでいるときにおすすめの方法

通常の福祉貸付では、貸付けを受けるまで最低1ヶ月以上かかります。

そこで、緊急性が高い場合は、福祉金庫・緊急小口資金の利用を検討してみてください。

いずれも、比較的短い期間で貸付けを受けられる制度です。

福祉金庫

福祉金庫は、市区町村独自の貸付制度です(社会福祉協議会ではなく、役所・役場が窓口になっている場合もあります)。

福祉金庫を利用すれば、簡単な手続きだけで、数万円の貸付けを受けられるかもしれません。

ただし、財源に余裕のある一部の市区町村でしか実施されていない制度です。

また、貸付けの手続き、金額、基準は市区町村によって異なります。

社会福祉協議会の元職員Bさん

私の勤めていた社会福祉協議会には、福祉金庫がありました。緊急を要すると判断したら、無利息で2万~10万円まで貸付けていましたね。低所得世帯が対象で、連帯保証人が必要でした。必要書類は本人確認書類と印鑑証明のみ。手続きもはやく、その日のうちにお金を手渡すこともありました。

緊急小口資金

緊急小口資金は、福祉貸付の福祉資金の一種です。

急ぎでお金が必要な人を対象に、10万円程度を貸付けます。

緊急小口資金は、他の福祉貸付と比べて下記のようなメリットがあります。

  • 無利子
  • 連帯保証人不要
  • 民生委員の自宅訪問がない
  • 申請後1~2週間で貸付け

社会福祉協議会の元職員Aさん

緊急小口資金の場合は、おおむね1週間以内に手続きするように国から指導されていたので、他の福祉貸付より手続きを簡略化しています。

福祉貸付の返済方法・返済期限・遅れたときの対処法

ここからは、福祉貸付の返済について詳しく解説していきます。

いつから返済が始まるの?

福祉貸付には据置期間があるので、最終の貸付日から数ヶ月は返済を待ってもらえます。

福祉貸付の種類 据置期間 返済期限
総合支援資金 生活支援費 最終貸付日から6ヶ月以内 据置期間後10年以内
住宅入居費
一時生活再建費
福祉資金 福祉費 最終貸付日から6ヶ月以内 据置期間後20年以内
緊急小口資金 貸付日から2ヶ月以内 据置期間後1年以内
教育支援資金 卒業後6ヶ月以内 据置期間後20年以内

たとえば総合支援資金の場合、最終貸付日から半年以内に返済を開始すればいいのです。

もちろん、借受人の希望次第で据置期間を短くすることもできます。

いつまでに返済すればいいの?

さきほども説明したとおり、返済期間については、借受人と社会福祉協議会の相談員が話し合って決めます(上記の表の「返済期限」の範囲内で決められます)。

基本的に、このときに決まった返済期間内に返済しなければなりません。

たとえば、借用書に「据置期間後7年以内に返済」と記入したなら、その期限までに完済する必要があります。

社会福祉協議会の元職員Aさん

返済期間は、長めに設定していただくことが多かったです。無理なく返済してもらうことが大前提なので。

返済方法は?

社会福祉協議会が指定した返済期日に、借受人の口座から自動で引き落とされます(自治体によって、特定の金融機関を指定されることがあります)。

また、引き落としは、借用書の内容に沿って行われます。

たとえば、「10万円を計5回で返済する」と借用書に記入した場合、月々2万円を返済していくことになります。

返済が遅れたらどうなるの?

の期日までに引き落としできなかった場合、どのような措置が取られるのでしょうか。

  • 1回目の延滞
    返済期日に引落しできなくても、1回目なら督促はありません。この場合、社会福祉協議会から振込用紙が送られてくるので、それを使って金融機関で支払いましょう。
  • 2回連続の延滞
    2回連続で引き落としできなかった場合、電話や手紙で督促があります。それでも連絡が取れない場合は、自宅訪問されることもあります。
  • 3回連続の延滞
    3回連続で引き落としできないと、それ以降は自動引き落としができなくなります。そのため、社会福祉協議会から、「引き落しの再手続きのため、社会福祉協議会の窓口に来るように」と連絡があるでしょう。

返済期間を延ばすことはできる?

借用書に書かれた頻度での返済が難しい場合は、社会福祉協議会に相談してください。

相談すれば柔軟に対応してくれるはずです。

延滞利子は発生する?

借用書に書かれた返済期間を過ぎると、借入残金に対して延滞利子がかかります。

東京都の場合は、残金に対して5%の利子がかかります(現在は10.75%、平成28年3月より5%)。

社会福祉協議会の元職員Aさん

延滞利子については、都道府県によって対応が異なるようです。私の勤めていた社会福祉協議会では、借用書の返済期間を過ぎていても、延滞利子を取ることはほとんどありませんでした。

差し押さえられることはある?

規定上は、福祉貸付の返済に応じない人の財産を差し押さえることができますが、実際にはほとんどないようです。

社会福祉協議会の元職員Aさん

私の知る限り、実際に差し押さえが執行されたことはないです。

連帯保証人にも請求される?

 

借受人が返済できなくなった場合でも、基本的に連帯保証人に請求がいくことはないようです。

社会福祉協議会の元職員Bさん

世帯の異なる連帯保証人に連絡したことはありません。ただし、保証人が家族であれば、返済が遅れていると連絡を入れることがあります。

どんな人がいくら借りられたのか?実際の事例

どんな家庭がいくら借りて、いつまで返済していくことになるのか、東京都の元職員Aさんが担当した実際のケースを紹介していきます。

田中さん一家(仮名)の状況

田中さん一家の状況を簡単にまとめてみました。

  • 田中家は夫婦と中学生の子供2人の4人家族
  • 申請者である夫(50歳)がリストラに遭い、収入が途絶えてしまったが、現在正社員を目指して求職中
  • 妻は病気で仕事ができない
  • 住居は公営住宅(すでに住んでいる)
  • 妻の通院のため車を手放せないので、生活保護は受けられない

田中さんの希望額と実際の貸付額

田中さんは、社会福祉協議会に対して下記のような貸付を希望しました。

資金の種類 総合支援資金の生活支援費
希望貸付額 20万円×3ヶ月(計60万円)
返済計画 月5万円×1年間

これに対し、社会福祉協議会の見解は下記です。

  • 田中さん(夫)の場合、年齢的に正社員での再就職は難しいが、パートは見つけられるだろう
  • 再就職後の月収は、最大でも20万円くらいではないか
  • 妻の医療費負担を考慮すると、毎月5万円の返済は難しいのではないか

しかし、このような不安要素があったものの、結果は可決。

田中さんの希望通りの金額が貸付けられました。

なお、返済に不安があったため、返済計画は下記のように変更されたのです。

据置期間 最終貸付月から6ヶ月間
返済額 返済開始から毎月25,000円(2年間)
備考 返済に無理が生じるなら、月の返済を減らして返済期間を延ばすことも可能

福祉貸付けのメリット・デメリットまとめ

ここまでの話をまとめて、福祉貸付のメリット・デメリットを考えてみましょう。

福祉貸付のメリット

  • 無利子 もしくは 1.5%の超低利子
  • 返済開始までに数ヶ月間の据置期間がある
  • 返済期限が10年~20年と長期で返済が可能
  • 返済が遅れても、信用情報に傷がつくことはない
  • 返済が遅れても厳しい督促を受けることはない

福祉貸付のデメリット

  • 利用条件が多く、すべて満たしていないと貸付けを受けられない
  • 必要書類が多く、用意に手間がかかる
  • 何度も社会福祉協議会に行かなければならない
  • 第三者に連帯保証人を依頼する場合、お金に困っていることを知られてしまう
  • 貸付けを受けるまで、最低でも1ヶ月かかる
  • 貸付けを受けた後も、定期的に社会福祉協議会に行かなければならない

福祉貸付はどんな人におすすめ?

  • 貸付けを受けるのが1~2ヶ月以上先でも問題ない方
  • 必要な条件にすべてあてはまっている方
  • 連帯保証人を立てられる方(貸付の種類によっては不要)
  • 社会福祉協議会に何度か足を運ぶことができる方

このような方には、おすすめできます。

福祉貸付のような無利子(もしくは超低利子)での貸付けは、民間にはありません。

条件に合う場合は、ぜひ利用を検討してみてください。

社会福祉協議会の元職員Aさん

生活に困っている人を救済するための制度なので、条件さえ合致すれば、貸付けが見送られることはほとんどないと思います。現場では、実際の生活実態に合わせて柔軟に対応していますよ。

最後になりますが、他にもこんな方法があります。

お金がないときは、頼れる公的機関がないのかを検討してみてくださいね。

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