生活保護費の計算方法を初心者向けに解説!あなたはいくらもらえる?

生活保護という言葉を聞いてどんなイメージをしますか?

"収入がない人が国からお金をもらえる制度"
"毎月の収入だけでは生活していけない人が国からお金をもらえる制度"

といったところでしょうか?

最近だと、某有名お笑芸人の親が不正受給していた(?)という問題が世間をにぎわせていたことが記憶に新しいですね。

2010年にGDP (国内総生産)で中国に抜かれ、世界第三位になった日本。景気も決して明るい話題がないなかで、漠然と未来の生活に不安をもつこともあるのではないでしょうか。

もし病気をして仕事ができなくなったら?
リストラされて収入がなくなったら?
貯蓄が底をついて生活ができなくなったら?

このようなことは誰にでも起こりうることです。
決して人ごとではないのです。

ところで、生活保護って受給すると一体いくらもらえるのでしょうか?

実際に受給するとなったら、そこがいちばん気になるところですよね。

今回は、生活保護の内訳と具体例に基づいた計算方法を紹介していきます。

ちなみに、生活保護に関しては、生活保護の申請の流れや必要書類についてまとめた記事生活保護のメリット・デメリットについてまとめた記事もありますので、よかったらあわせて見てみてください。

生活保護費って実際いくらもらえるの?

気になる生活保護費、その内訳は?

生活保護費は、国の定めた基準により世帯の必要に応じて受けることができます。

生活保護法第8条第2項では以下のように記しています。

生活保護基準は、要保護者の年齢別、性別、世帯構成別、所在地域別その他保護の種類に応じて必要な事情を考慮した最低限度の生活の需要を満たすに十分なものであつて、且つ、これをこえないものでなければならない。(生活保護法第8条第2項より引用)

基本的な生活保護費の算出方法は以下のようになっています。

扶助 + 加算額 + 一時扶助 = 生活保護費

一律に支払われるのではなく、必要に応じて項目が分かれているようです。では、扶助、加算額、一時扶助とは具体的にどのような内容なのでしょうか。説明していきましょう。

扶助の種類

扶助の種類は8種類あります。
実際の支出は、医療扶助、生活扶助、住宅扶助が全体の9割以上を占めるとされています。

※金額はすべて東京都(1級地)の値を例として表示しています。
※厚生労働省社会・援護局保護課『生活保護基準の体系等について(平成23年5月24日資料)』より引用

生活扶助

日常生活に必要な費用(食費・被服費・光熱水費等)

1) 生活扶助基準(第1類費):食費・被服費等個人単位に係る経費

対象者年齢 食費・被服費等個人単位に係る経費
0歳~2歳の場合 月20,900円
3歳~5歳の場合 月26,350円
6歳~11歳の場合 月34,070円
12歳~19歳の場合 月42,080円
20歳~40歳の場合 月40,270円
41歳~59歳の場合 月38,180円
60歳~69歳の場合 月36,100円
70歳~ 月32,340円

2) 生活扶助基準(第2類費):光熱費・家具什器等の世帯単位の経費

世帯人数 光熱費・家具什器等の世帯単位の経費
1人 月44,270円
2人 月49,740円
3人 月55,280円
4人 月57,410円
5人以上 5人以上は一人増すごとに加算

※入院患者等を除いたすべての世帯員を合計

教育扶助

義務教育を受けるために必要な学用品費

費用内訳 義務教育を受けるために必要な学用品費
学用品費 小学生 月2,150円
中学生 月4,180円
教材代 正規の教材として学校長又は
教育委員会が指定するものの購入に必要な額
学校給食費 保護者が負担すべき給食費の額
交通費 通学に必要な最小限度の額
学級費等 小学生 月620円以内
中学生 月740円以内
校外活動参加費 (修学旅行を除く校外活動) 必要最小限度の額
学習支援費
(学習参考書等(正規の教材費を除く)の購入費及び
クラブ活動に要する額)
小学生 月2,560円
中学生 月4,330円

医療扶助

医療サービスの費用

国民健康保険並びでの給付

介護扶助

介護サービスの費用

介護保険並びでの給付

出産扶助

出産に伴い必要となる費用(施設分娩・居宅分娩)

施設 231,000円以内

居宅 249,000円以内

生業扶助

就労や生計の維持を目的に支払われる費用

費用内訳 就労や生計の維持を目的に支払われる費用
生業費 月45,000円以内
技能修得費 年間73,000円以内
高等学校等就学費 月基本額5,300円
就職支援費 月28,000円以内

葬祭扶助 

葬祭費用

大人201,000円以内

子供160,800円以内

住宅扶助

家賃・間代・地代等の支払い費用

世帯人数 家賃・間代・地代等の支払い費用
単身世帯 月53,700円
2~6名の世帯 月69,800円(単身世帯の1.3倍額)
7名以上の世帯 月83,800円

生活保護の総合情報(条件 申請 基準 他)

「東京都の住宅扶助額上限額(家賃補助)」
http://seikatuhogo.info/archives/1247より引用
<2012/12/27アクセス>

加算の種類

加算は必要に応じて、扶助に加算されます。

※ 以下、金額はすべて東京都(1級地)の値を表示しています。
※ 以下、厚生労働省社会・援護局保護課 『生活保護基準の体系等について(平成23年5月24日資料)』 より引用

妊産婦加算

妊産婦に加算されます

  妊産婦加算費用
妊娠6カ月未満 月9,140円
妊娠6カ月以上 月13,810円
産婦 月8,490円

母子加算

父母の一方若しくは両方が欠けているか又はこれに準ずる状態にあるため、父母の他方又は父母以外のものが児童(18歳に達する以後の最初の3月31日までの間にある者)を養育しなければならない場合に支給されます。

子供1人在宅 月23,260円
子供1人入院 月19,380円

障害者加算

  • 1障害等級表の1級若しくは2級又は国民年金法施行令に定める1級のいずれかに該当する障害のある者
  • 2障害等級表の3級又は国民年金法施行令に定める2級のいずれかに該当する障害のある者

障害者1人在宅 月26,850円
障害者1人入院・入所 月22,340円

在宅患者加算

在宅患者の療養専念、栄養補給等のための特別な需要に対応されます。

結核患者や、結核患者以外の患者であって、3か月以上の治療を必要とし、かつ、医師の診断により栄養の補給を要するものに支給されます。

在宅患者1人 月13,290円

児童養育加算 

中学校修了までの児童を養育する者に支給されます。
子供手当と同額相当額を支給されます。

一時扶助の種類

一時的な需要に応じるための扶助として必要に応じて加算されます。

※ 以下、金額はすべて東京都(1級地)の値を表示しています。
※ 以下、厚生労働省社会・援護局保護課 『生活保護基準の体系等について(平成23年5月24日資料)』 、新宿区ホームページ「生活保護について」(http://www.city.shinjuku.lg.jp/fukushi/file04_01_00002.html) より引用

被服費

学童服・紙おむつ等・ふとん代(再生か新規購入)など

保護開始時、出生、入学、入退院時などに際して、必要不可欠の物資を欠いており、かつ緊急やむ得ない場合に対応

家具什器費

炊事用具・食器代など(新たに自活する場合などで持ち合わせがないとき)保護開始時、出生、入学、入退院時などに際して、必要不可欠の物資を欠いており、かつ緊急やむ得ない場合に対応

移送費

転居、入退院、肉親の葬式に行く交通費など。各家庭の生活状況に応じて支給されます。

保護開始時、出生、入学、入退院時などに際して、必要不可欠の物資を欠いており、かつ緊急やむ得ない場合に対応

入学準備金

小学校・中学校入学の際、入学準備のために必要な費用

小学校:39,500円以内
中学校:46,100円以内

このほか、転居する場合の敷金・礼金・運送費、契約更新料や配電設備費と水道・井戸または下水道設備費などがありますが、いずれも各家庭の生活状況に応じて支給されます。

費用を細かく項目分けし、各家庭の必要に応じた金額を支給しているようです。

実際どれくらいもらえるの!?

生活保護費は地域、支給を受ける家庭状況によって支給額が変動します。各家庭の支給額の詳細は、役所等窓口で相談をしないと、分からないのが現状です。

それでも、「自分が住んでいる地区だとだいたいどれくらいもらえるのか」を知りたい場合は、厚生労働省のホームページの生活保護制度のコーナー
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/seikatuhogo/index.htmlを参照してください。

PDFファイルの『お住まいの地域の級地を確認』で、まず自分が住んでいる地域の級地を確認し、それをもとに『生活扶助基準額について』を参照し、もらえる基準額を確認してみてください。

最後に、4つの家庭モデルをもとに、算出上の基準額を計算してみましたので、参考にしてみてください。

標準家庭でどれくらいもらえる?具体的に解説!

東京に住むA作さん33歳、妻29歳、子4歳の場合

  • 1生活扶助基準(第1類費)
    40,270(A作さん分) + 40,270 (妻の分) + 26,350(4歳の子供分) = 106,890
  • 2生活扶助基準(第2類費)
    53,290(3人分)
  • 3加算額 児童養育加算
    5,000 (小学校第3学年修了前の児童) × 1 = 5,000

合計: 165,180円 が生活扶助基準額になります。
上記の合計に必要に応じて、他の扶助や加算、一時扶助が加えられます。

高齢家庭はどのくらいもらえるの?

生活保護受給家庭の構成割合の約半数は高齢者世帯だと言われています。

これから超高齢化社会をむかえる日本。実際、いくら貰えるのでしょうか?

東京に住むB男さん68歳、妻65歳の場合

  • 1生活扶助基準(第1類費)
    36,100×2= 72,200
  • 2生活扶助基準(第2類費)
    48,070(2人分)

合計: 120,270円 が生活扶助基準額になります。
  上記の合計に必要に応じて、他の扶助や加算、一時扶助が加えられます。

病気で働けなくなったら?等級によって変わる支給額

もし不慮の事故等で怪我や病気をした時、どれくらい支給されるのかも気になりますよね。

東京に住むC夫さん30歳一人暮らし

不慮の事故で身体障害者障害程度等級表の1・2級に該当した場合、

  • 1生活扶助基準(第1類費)
    40,270
  • 2生活扶助基準(第2類費)
    43,430
  • 3加算額 障害者1・2級
    26,850

合計: 110,550円 が生活扶助基準額になります。

上記の合計に必要に応じて、他の扶助や加算、一時扶助が加えられます。

シングルマザーの場合は?子供の年齢、数で変化する支給額

東京に住むD子さん32歳シングルマザーで2歳と4歳の子供2人

  • 1生活扶助基準(第1類費)
    40,270(D子さん分) + 20,900(2歳の子供分) + 26,350(4歳の子供分) = 87,520
  • 2生活扶助基準(第2類費)
    53,290(3人分)
  • 3加算額
    一人親世帯児童2人の場合 25,100
    児童養育加算 5,000(小学校第3学年修了前の児童) × 2 = 10,000

合計: 175,910円 が生活扶助基準額になります。

上記の合計に必要に応じて、他の扶助や加算、一時扶助が加えられます。

この金額を見てあなたはどう思われましたか。
結構もらえるんだな・・・というのが正直な感想ではないでしょうか。

しかし、実際支給を受けるにはかなりハードルの高い生活保護費制度。いざという時の制度として、その存在を知っておくのは損ではない?かもしれませんね。

生活保護が認められない事例まとめでは、生活保護を申請したけど認められないケースについてご紹介しております。

この記事の筆者

玉置 かおる(仮名)
1978年生まれ。金融、お金問題に興味のある主婦。今までの仕事の経歴は金融とは関係のない一般職。攻めの姿勢で臨んだ運用でFXで250万円の損失歴あり。

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