学費が払えない時に読んで欲しい学費の免除・延納・分納のまとめ

大学の学費に悩むご家庭って、実はすごく多いんです。

平成27年の文部科学省の調査によると、高校一年生の子どもをもつ保護者のうち、3人に2人がゆとりがないと回答しています。

毎年100万円弱のお金を4年間も支払っていくので、支払いが難しくなるのもムリないですよね。

そして、お金の悩みは相談相手がかぎられるのも特徴です。

ひとりで抱え込んでしまい、ドンドンと深みにはまっていく保護者が多いんですよ・・・

ですから、今回私たちがお伝えしたいのは、ひとりで悩む必要はないということ。

そして、みなさん意外と知らない便利な制度があるということです。

学費を払えないことを理由に、安易に退学を選択するご家庭がありますが、これは非常にもったいない。

まずはできるかぎりの手を尽くしましょう。

まだまだできることがたくさんあるんですから。

ということで、今回は大学の学費の支払いが難しくなったときに使えるテクニックをまとめて紹介していきます。

おもに、以下の内容を中心に進めていきますね。

  • 対策1・・・大学に学費の分納・延納・免除を申請
  • 対策2・・・日本学生支援機構の奨学金を申込む
  • 対策3・・・国の教育ローンに申込む
  • 対策4・・・しばらく休学し 働いて学費を稼ぐ

また、学費の滞納が続けば、最後は除籍になってしまうわけですが、そのタイミングはいつなのか?

一旦除籍されてしまうと、もう大学には戻れないのか?

除籍の条件についても調査しました。

ぜひ参考にしてみてください。

この記事の編集者情報

  • 木村 澪子私が編集者です!

    テレビ・雑誌等の取材歴15年。ファイグーではお金の話をわかりやすく、よりリアルにお伝えするために、背景や当事者の気持ちに寄り添う取材を心がけています。銀行マン、証券マン、利用者などからぶっちゃけたお話を聞くにつけ、「消費者も賢くならなければ…」と痛感する日々です。家族は夫・娘・ザリガニ2匹。

大学に学費の延納・分納・免除を申請しよう

大学の学費(主に授業料)が払えないとわかったら、学費の担当窓口である学生課・会計課・経理課・庶務課・財務課などに相談してください。

学費の払い方は、一括支払いだけではありません。

多くの大学では、学費の延納か分納に対応しています。

また、学費免除・学費減額・給付型奨学金(※1)等の救済制度を設けているところもあるので、まずは相談に行ってください。

ここで、学生数が多い主要大学20校(※2)について、

  • 学費延納の可否
  • 学費分納の可否
  • 学費免除・学費減額・給付型奨学金の有無

を調査してみました(基本的に平成29年度の情報です)。

大学名 学費延納 学費分納 学費免除・学費減額・給付型奨学金
日本大学 ×
早稲田大学 ×
立命館大学 ×
慶應義塾大学 ×
明治大学 ×
近畿大学
東洋大学 ×
法政大学 ×
関西大学
東海大学 ×
同志社大学
東京大学
中央大学 ×
関西学院大学
大阪大学 ×
京都大学 ×
帝京大学 ×
立教大学 ×
福岡大学 ×
龍谷大学

※1
今回、下記の2つは除いています。
・ 貸与型奨学金
・ 成績優秀者対象の給付型奨学金

※2
学生数の多い日本の大学ランキング上位20校(2016年5月 東洋経済新報社調べ)。

学費の延納とは?

大学によっては、学費の延納に対応しています。

経済的な理由で、期限内に学費を払えない場合、納入期限を延期できるのです(大学によっては、とくに理由がなくても延納可能なケースもあります)。

ただし、延期できる期間は大学や学部によって決められており、自分で指定することはできません。

本来の期限から2週間しか延期されない大学もあれば、半年ほど待ってくれる大学もあります。

ただ、いずれにせよ延滞金など追加料金がかかることはないので安心してください。

立教大学の場合(平成29年度)

たとえば立教大学の場合、秋季の学費の納入期限は、9月29日(口座振替の場合は10月5日)でした。

経済的な理由により間に合わない場合は、9月29日までに(口座振替の場合は9月15日までに)担当の課に「学費延納願」を申請しましょう。

学費延納願には、学生の氏名、住所、保護者の氏名、延納を希望する理由(学費を払えない理由)などを記入します。

学費延納願が受理され、認められれば、納入期限は12月8日まで延期されるのです。

延納のデメリット

学費の延納には、どんなデメリットがあるのでしょうか?

  • 延納の期限が決まっている(大学・学部によって決められている)
  • 大学によっては、延納申請時に「延納の期限を守れない場合、除籍になっても文句をいわない」という約束をさせられる場合がある
  • 延納をすると、次の学費納入までの間隔が短くなる

学費の分納とは?

学費の支払いは、前期と後期(春季と秋季)の2回に分けて行いますよね。

それぞれの期限内に全額支払うのが難しく、なおかつ大学に分納制度がある場合は、さらに2回~3回に分割して学費を支払うことができます。

もちろん、支払う総額は変わりません。

日本大学の場合(平成29年度)

日本大学藝術学部の場合、春季の学費納入期限は4月末です。

分納を希望するなら、納入期限までに担当課に「分納願」を提出しましょう。

認められれば、春季の学費は、5月末日・7月末日の2回に分けて支払うことになります。

分納のデメリット

学費の分納にはどのようなデメリットがあるのでしょうか?

  • 分納の期限・回数は自分では決められない(大学・学部によって決められている)
  • 大学によっては、分納の申請時に、「分納の期限を守れない場合、除籍になっても文句はいいません」という約束をさせられる場合がある
  • 支払回数が増える

学費免除・学費減額・給付型奨学金とは?

多くの大学では、「経済的な理由で学費の支払いが難しい学生を対象にした学費援助の制度」を設けています。

たとえば、下記のようなものです。

  • 給付型の奨学金・・・返済不要の奨学金。奨学金を使って学費を支払う
  • 学費免除・・・学費の支払いそのものが免除される
  • 学費減額・・・学費が割引される

今回調査した20校だと、給付型奨学金を設けている大学が多かったですね。

給付型奨学金というと、「成績優秀な一部の学生のみ対象」というイメージがありませんか?

でも実際は、経済的に困窮する学生向けの制度もあるのです。

学内の奨学金制度は種類が多いため、学生課などで情報を集めてみてください。

早稲田大学の場合(平成29年度)

早稲田大学では、学費の支払いが困難な学生のために、緊急奨学金を設置しています(1年に2回募集)。

以下2つの条件を満たす学生は、40万円の受給が可能です。

  • 過去1年以内に家計の急変(保護者の失業、減収、破産、病気、事故、死亡、被災など)があり、学費の支払いが難しくなった
  • 日本学生支援機構の「緊急採用(第一種奨学金)」「応急採用(第二種奨学金)」を申請している、もしくはすでに日本学生支援機構から貸与を受けている

緊急奨学金を希望する場合、下記の必要書類を準備して、締切期限までに担当課に提出する必要があります。

  • 大学指定の緊急奨学金願書
  • 家計が同じ家族全員分の収入証明書
  • 家計の急変を証明する公的書類

なお、この緊急奨学金の審査では、本人の成績は問われません。

学費免除・学費減額・給付型奨学金のデメリット

学費免除・学費減額・給付型奨学金には、どのようなデメリットがあるのでしょうか?

  • 申請時期が決められていることが多い(年度途中では申請できないケースもある)
  • 利用できる人数が限られている
  • 一定以上の成績を求められることも
  • 収入証明書などの書類が必要な場合も多く、手続きが面倒

日本学生支援機構の奨学金を利用しよう

奨学金で学費を借りるのもひとつの手ですね。

ここでは、もっとも利用者の多い日本学生支援機構の奨学金を紹介しましょう。

無利子で借りられる第一種奨学金、有利子の第二種奨学金があり、それぞれ利用条件や借りられる金額が異なります。

在学中の申込方法は、在学採用緊急採用・応急採用の2通りです。

在学採用に申込む

在学中でも奨学金を申込みできます。

ここで、4年制大学在学中に在学採用に申込む前提で、基本的な情報をまとめてみました。

基本情報 第一種奨学金 第二種奨学金
貸与金額 国公立・自宅通学:3万円、4万5,000円
国公立・自宅外通学:3万円、5万1,000円
私立・自宅通学:3万円、5万4,000円
私立・自宅外通学:3万円、6万4,000円
3万円、5万円、8万円、10万円、12万円
利子 無利子 0.01~0.33%
(平成28年度3月に卒業した場合)
学力・成績に関する利用条件 大学1年:高校2年~3年の成績が3.5以上
大学2年以上:大学の成績が、学部(学科)の上位3分の1に入っている
大学1年:高校の成績が平均水準以上
大学2年以上:大学の成績が平均水準以上
世帯の収入に関する利用条件
(※3)
国公立・自宅通学:742万円以下
国公立・自宅外通学:800万円以下
私立・自宅通学:800万円以下
私立・自宅外通学:847万円以下
国公立・自宅通学:1,096万円以下
国公立・自宅外通学:1,143万円以下
私立・自宅通学:1,143万円以下
私立・自宅外通学:1,190万円以下
契約者 学生本人
保証料 なし
(保証人と連帯保証人を設定しない場合は必要)
保証人・連帯保証人 両方必要
(保証料を支払えば不要)
主な申込方法 通っている大学を通じて申込む
申込み可能な時期 春頃と秋頃
貸与開始時期 春に申込みした場合は5月~7月頃
年1回申込みして審査に通れば、卒業まで貸与を受けられる
返済開始時期 貸与終了月の翌月から数えて7ヶ月目
他の奨学金や教育ローンとの併用 可能

無利子~1%以下の低金利で、毎月3万円~10万円程度を借りられるのは奨学金以外にありません。

ただし、在学採用の場合、申込時期が限られているので、緊急の場合は下記の「緊急採用・応急採用」を利用しましょう。

※3
保護者が給与所得者で4人世帯という前提の基準です。世帯人数や「給与所得者か否か」によって基準が変わりますのでご注意ください。

緊急採用・応急採用に申込む

過去1年以内に家計の急変(保護者の失業、破産、病気、事故、死亡、被災など)があり、学費の支払いが難しくなった場合は、緊急採用(第一種奨学金)、応急採用(第二種奨学金)に申込みできます。

基本情報 緊急採用
(第一種奨学金)
応急採用
(第二種奨学金)
貸与金額 国公立・自宅通学:3万円、4万5,000円
国公立・自宅外通学:3万円、5万1,000円
私立・自宅通学:3万円、5万4,000円
私立・自宅外通学:3万円、6万4,000円
3万円、5万円、8万円、10万円、12万円
利子 無利子 0.01~0.33%
(平成28年度3月に卒業した場合)
学力・成績に関する利用条件 大学の成績が平均水準以上 特になし
世帯の収入に関する利用条件
(家計の急変後)
国公立・自宅通学:742万円以下
国公立・自宅外通学:800万円以下
私立・自宅通学:800万円以下
私立・自宅外通学:847万円以下
(※3)
家計の急変により学費の支払いが難しい状態が続く
契約者 学生本人
保証料 なし
(保証人と連帯保証人を設定しない場合は必要)
保証人・連帯保証人 両方必要
(保証料を支払えば不要)
主な申込方法 通っている大学を通じて申込む
申込み可能な時期 家計が急変してから1年以内
貸与開始時期 申込みからおよそ1~2ヶ月以内(学校次第)
年1回申込みして審査に通れば、卒業まで貸与を受けられる
返済開始時期 貸与終了月の翌月から数えて7ヶ月目
他の奨学金や教育ローンとの併用 可能

こちらも、1%以下の低金利で、毎月3万円~10万円程度を借りられます。

ただし、手続きのスピードが在学採用より速いわけではありません。

貸与開始までに1~2ヶ月程度かかると思っておいたほうがいいでしょう。

※3
保護者が給与所得者で4人世帯という前提の基準です。世帯人数や「給与所得者か否か」によって基準が変わりますので注意してください。

すでに貸与を受けている方は貸与額の変更も可能

すでに日本学生支援機構から奨学金を借りている場合は、毎月の貸与額を増額してピンチを乗り切る方法もありですね。

ただし、第一種奨学金の場合、自宅通学から自宅外通学に変更しないと増額できません。

一方、第二種奨学金の場合、毎月の貸与額を3万円・5万円・8万円・10万円・12万円から選択できるので、最大12万円まで増額可能です。

金額の変更を希望する方は、在学中の学校を通じて「奨学金貸与月額変更願(届)」を受け取り、必要事項を記入して学校へ提出してください。

変更が反映されるまでは、1ヶ月程度かかります。

日本学生支援機構の奨学金のデメリット

超低金利で学費を借りられる日本学生支援機構の奨学金ですが、以下のデメリットもあります。

  • 原則として保証人と連帯保証人が必要
  • 学力・成績に関する条件、収入に関する条件をクリアする必要がある
  • 申込可能な時期が限られている(緊急採用・応急採用を除く)
  • 奨学金では一度にまとまった金額を借りられない(毎月3万円~10万円程度)ので、学費が足りない可能性がある
  • 奨学金の貸与開始時期によっては、大学の学費・入学金の納入期限に間に合わない
  • 卒業後は、学生本人が返済していかなければならない(第二種奨学金の場合は利息の支払いも必要)

日本学生支援機構の奨学金については、下記でより詳しく解説しています。

国の教育ローンを利用しよう

まとまった金額を借りたい場合は、日本政策金融公庫の「国の教育ローン」を検討してください。

国の教育ローンなら、1%台の低金利で最大350万円を借入れることができます。

また、申込みは年中受け付けているので、いつでも必要なときに申込み可能です(入学前でも申込みできるので、大学・短大の入学金、指定校推薦の入学金が払えないケースでも利用できます)。

基本情報 国の教育ローン
融資金額 向こう1年間に必要な金額(最大350万円まで)
利子 原則1.76%
利用条件
(※4)
世帯年収890万円以下
契約者 保護者
学生本人の
契約可否
20歳以上かつ自分で生計を立てていれば可能な場合もある
(アルバイト収入のみの学生は対象外)
保証料 不要
(連帯保証人を設定しない場合は必要)
連帯保証人 必要
(保証料を支払えば不要)
申込先 日本政策金融公庫
申込時期 いつでも可(お金が必要な時期の2~3ヵ月前までに)
融資時期 申込みから最短20日
返済開始時期 借入日の翌月または翌々月から
他の奨学金や
教育ローンとの
併用
可能

※4
保護者が給与所得者で子どもが2人という前提の基準です。子どもの人数や「給与所得者か否か」によって基準が変わりますのでご注意ください。

国の教育ローンのデメリット

低金利でまとまった金額を借りられる国の教育ローンですが、以下のデメリットもあります。

  • 日本学生支援機構の奨学金にくらべて金利が高い
  • 原則として連帯保証人が必要
  • 世帯収入に関する条件を満たす必要がある
  • 在学中に返済がはじまる(在学中は元金据え置きも可能)

国の教育ローンについては、下記でより詳しく解説しています。

しばらく休学して学費を稼ぐ

一旦休学してアルバイトなどで稼ぎ、学費を自分で払う方法もあります。

休学とは、大学に籍を残したまま、大学をお休みすることです。

休学中は、学費全額を支払う必要はありません。

また、休学期間が終了すれば復学可能です。

それでは、学生数の多い主要大学の「休学可能な期間」「休学中に必要な費用」についてみていきましょう(基本的に平成29年度の情報です)。

大学名 休学可能な期間 休学中に徴収される費用
日本大学 最大2年 休学在籍料:半期につき6万円
早稲田大学 最大4年
  • 在籍料:半期につき5万円
  • 学生健康増進互助会費等の諸費用
立命館大学 最大3年
  • 在籍料:半期につき5,000円
  • その他諸会費
慶應義塾大学 特になし 在籍費用:半期につき6万円
明治大学 最大4年
  • 休学在籍料:半期につき8万円
  • 学生健康保険互助組合費等の諸会費
近畿大学 不明
  • 在籍料:半期につき6万円
  • 諸会費(前期のみ、学部により金額は異なる)
東洋大学 最大4年
(通算して8学期)
  • 一般施設設備資金の半額
  • 諸経費
法政大学 連続して2年以内
通算して4年以内
  • 休学在籍料:半期につき5万円
  • 諸会費
関西大学 通算して4学期以内 休学在籍料:半期につき6万円
東海大学 通算して4年 授業料の半額
同志社大学 通算して4年 休学在籍料:半期につき6万円+諸費
東京大学 最大4年
(学部によっては6年)
なし
中央大学 最大4年
  • 当該年度施設設備費の1/2 相当額
  • 学友会費
  • 父母連絡会費
関西学院大学 通算2年 所定の在籍料
大阪大学 最大4年
(学部によっては6年)
なし
京都大学 通算4年 なし
帝京大学 通算2年
  • 授業料の半額
  • 施設拡充費などの半額
立教大学 最大4年 在籍料:半期につき6万円
福岡大学 通算して4年
  • 在籍料
  • 委託徴収金
龍谷大学 連続して2年
通算して4年
休学在籍料:半期につき11万円

病気や経済的理由、その他やむを得ない理由があると休学が認められます。

休学可能な期間は2~4年が多いですね。

ただし、「休学しなければならない理由を証明する書類(例 病気の場合は診断書)」が必要だったり、教員や教授の許可が必要だったりしますので、詳しくは大学に問い合わせてみましょう。

また、休学中は一切の支払いが不要になるわけではありません。

在籍料(半期につき数万円)や、授業料の半額程度の支払いを求められます。

さらに、大学・学部によって決められた期限までに休学の申請をしないとなりません。

期限を過ぎてしまうと、通常の学費を請求されてしまうので、注意してくださいね。

立命館大学の場合(平成29年度)

「病気や経済的理由などのやむを得ない事情があって2ヶ月以上就学できない」場合、最大3年間の休学が可能です。

ただし、年間休学を希望する場合は5月末まで、後期休学を希望する場合は11月末までに申請する必要があります。

また、所属する学部の教授会の許可が必要です。

休学期間中は、半期につき5,000円の在籍料を支払わなければなりません。

もちろん休学中は単位も取得できないので、結果的に留年することになってしまいます。

休学するデメリット

  • 無条件に休学を認められるわけではなく、やむを得ない理由が必要
  • 休学を申請できる時期は限られている(期限をすぎると、通常の学費を支払うことになる)
  • 休学中も一定の費用を納める必要がある(卒業までに支払うトータルの学費は高くなる)
  • 休学期間には制限がある
  • 結果的に留年となる(4年で卒業できない)

学費の滞納を続けると除籍になってしまう?

どうしても大学の学費を払えない場合、自主的に退学しなければ、学費の納入(支払い)遅れによる除籍(抹籍)となってしまいます。

留年して学費を払えない場合も同様です。

なかには、学費の払い忘れで除籍になってしまう方もいますので、注意してくださいね。

除籍(抹籍)と退学の違いは?

退学とは、自分から大学に「退学届」を出す自主的な退学を指します。

除籍とは、未届けのまま退学になる処分です(大学によって用語が異なります)。

除籍の場合は、下記の2パターンに分かれます。

  • 学費未納時期の単位は抹消されるが、「抹籍証明書」「退学証明書」等の発行は可能(大学に入学していたことは証明できる)
  • 学費未納時期の単位が抹消され、「抹籍証明書」「退学証明書」等の発行も不可(大学に入学していた事実も証明できない)

除籍により、大学入学の事実も証明できなくなってしまうことがあるんですね。

除籍になるのはいつ?

学費滞納により除籍になるタイミングは、大学によって異なります。

主要大学の除籍の時期と、復籍の可否について調べてみました(基本的に平成29年度の情報です)。

大学名 学費滞納による退学・除籍の時期 復籍の可否
日本大学 特別な理由がなく、3ヵ月以上学費を納付しなかったとき
早稲田大学 【未届けの場合】
春学期の学費滞納:9月20日抹籍、3月31日付退学
秋学期の学費滞納:3月31日抹籍、9月20日付退学
【延納願を出した場合】
春学期の学費滞納:翌年1月10日抹籍、3月31日付退学
秋学期の学費滞納:翌年7月1日抹籍、9月20日付退学
立命館大学 前期:8月末日
後期:2月末日
慶應義塾大学 4年生になって学費が納入されていなければ、卒業不可
明治大学 学期末
(卒業学期までは個別に相談可)
近畿大学 前期:7月31日
後期:1月31日
東洋大学 前期:9月30日
後期:3月31日
法政大学 春期:翌4月1日
秋期:翌9月16日
関西大学 春学期:7月31日
秋学期:1月31日
東海大学 納付状況により異なる
同志社大学 学年末
東京大学 督促状に書かれた納付期限から1年後
中央大学 督促の際に指定された期限の翌日
関西学院大学 本来の納入期限から6ヶ月後
大阪大学 当該年度の3月31日付
京都大学 授業料を2期分滞納後
(平成28年度以前の入学者は4期分滞納後)
帝京大学 督促状に記載の日付(本来の納入期限から1ヶ月後)を過ぎて数日以内
立教大学 3月30日
福岡大学 第一期:7月13日以降
第二期:12月15日以降
龍谷大学 学部により異なる

除籍になるデメリット

  • 除籍になった学期の在籍や単位はなかったことになる
  • 履歴書には「〇〇大学中退」と記入しなければいけない(就活で不利になることも)
  • 就職がすでに決まっている場合、取消しになる可能性もある

除籍になっても復籍(再入学)できる?

除籍後、一定期間内に学費の納入と申請を行えば、復籍(再入学)が可能な大学もあります。

たとえば、中央大学の場合、除籍から2週間以内に次の手続きを行えば復籍が可能です。

  • 除籍取消願を提出
  • 滞納した学費をすべて支払う

復籍可能な期間や復籍のための条件は、大学によって大きく異なりますので、よく確認してくださいね。

まとめ

今回の内容をおさらいしましょう。

納入期限に間に合わない場合は延納を申請しよう

  • 大学によっては、学費(授業料)の延納に対応している
  • 経済的な理由で期限内に学費を払えない場合、申請すれば納入期限を延期できる
  • 学費を取り扱う課に、「延納届」「延納願」などの届け出が必要
  • 延期される期間は大学によってさまざま(大学・学部によって決められているため、任意で指定することはできない)
  • 延納したからといって、延滞金など追加の料金がかかることはない

分けて支払いたい場合は分納を申請しよう

  • 大学によっては、学費(授業料)の分割・分納に対応している
  • 前期・後期(春季・秋季)の学費の支払いを、さらに2~3回に分割することができる
  • 学費を取り扱う課に、「分納届」「分納願」などの届け出が必要
  • 分納の納入期限、分割回数は大学によってさまざま(大学・学部によって決められているため、自分で指定することはできない)
  • 分納したからといって、延滞金など追加の料金がかかることはない

学費免除・学費減額・給付型奨学金を利用できる?

  • 大学によっては、経済的な理由で学費(授業料)の納入が難しい学生を対象にした「給付型の奨学金」「学費免除制度」「学費減額制度」をもうけている
  • 収入や成績に関して一定の条件があるケースも
  • 学費を取り扱う課に申請が必要(収入証明書などの添付が必要な場合も)
  • 申請時期や、利用人数が限られている

日本学生支援機構の奨学金で学費を借りよう

  • 無利子~1%以下の低金利で、毎月3万円~10万円程度を借りられる
  • 在学採用は申込時期が限られているので、緊急の場合は「緊急採用・応急採用」で申請すること
  • 原則として保証人と連帯保証人が必要
  • 学力・成績に関する条件、収入に関する条件を満たす必要がある(応急採用の場合をのぞく)
  • 奨学金では一度にまとまった金額を借りられない(毎月3万円~10万円程度)ので、必要な金額に満たないケースもある
  • 奨学金の貸与開始時期によっては、学費の納入期限に間に合わない
  • 卒業後は、学生本人が返済していかなければならない(第二種奨学金の場合は利息の支払いも必要)

国の教育ローンで学費を借りよう

  • 1%台の低金利で、最大350万円のまとまった金額を借りられる
  • 申込みは年中受け付けているので、いつでも必要なときに申込み可能
  • 原則として連帯保証人が必要
  • 収入に関する条件を満たす必要がある
  • 在学中に返済がはじまる(在学中は元金据え置きも可能)

しばらく休学して学費を稼ぐこともできる?

  • 病気、経済的理由、その他やむを得ない理由があると休学が認められる
  • 休学中は、学費を全額支払う必要がない(半期につき数万円の在籍料や、授業料の半額が徴収されることがある)
  • 休学期間が終了すれば復学も可能
  • 休学可能な期間は2~4年が多い
  • 決められた期限までに休学の申請をしないと学費が免除にならない
  • 休学すると事実上の留年となる(4年で卒業できない)

除籍になるとどうなるの?

  • 一定期間以上、学費の納入が遅れると除籍となってしまう
  • 除籍になった学期の在籍や単位はなかったことになる
  • 履歴書には「〇〇大学中退」と記入しなければならない
  • 除籍後、一定期間内に学費の納入と申請を行えば、復籍(再入学)が可能な大学もある

いかがでしたか?

学費(大学の費用)を払えなくて困っている大学生や保護者の方は、まず大学に相談してみてください。

早まって、あやしいアルバイトに手を出したり、高金利のキャッシングを利用する前に、冷静に判断してくださいね。

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