ビジネクストの利点・欠点を他社のビジネスローンと比較してみた

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個人事業を営むオーナーにとって資金繰りは重要な課題です。

最近は様々な金融機関から比較的簡単にビジネスローンを組める商品が出ていますが、ビジネクストはその中でも老舗です。

主に個人事業主、中小企業のサポートを行うスモールビジネス向けローンとして知られています。(三井住友信託銀行とアイフルの共同出資で設立されました。)

今回は、そんな老舗ビジネスローン「ビジネクスト」について...

  • メリット、デメリット
  • 他社ビジネスローンとスペック比較
  • 商品の詳細

を詳しく調査、検証していきたいと思います。

プロミスの詳細

ビジネクストのメリット

保証人・担保不要

原則として、担保不要(不動産担保ローン除く)、保証人も原則不要です。(法人の場合は代表者が連帯保証となります。)

法人、または個人事業主が融資を受けようする場合、保証人や担保が必要になるケースが多いと思いますが、その用意にはある程度の日数がかかります。

早急に資金調達をしたい場合は、保証人も担保も不要なビジネスローンが便利です。

来店不要

インターネットから申し込み可能で、店舗に行かなくても契約することができます。

申し込みから融資までの流れ

  • 1ビジネクストホームページより、申込フォームへ必要事項を記入して送信
  • 2仮審査
  • 3必要書類をビジネクストへ郵送、またはFAX
  • 4提出書類に基づき、本審査
  • 5審査に通ると、契約が行われ、融資が可能になる

用途自由

事業資金の範囲内で、資金用途は自由です。

一般的に、創業資金、事業拡大のための資金、一時的なつなぎ資金などに利用される場合が多いようです。(資金用途が設備資金の場合は、事業計画書の提出が必要)

また、急な取引停止や取引先の倒産など、突発的にまとまった資金が必要となる事態にも素早く対応できます。

審査~融資までは3営業日

審査に必要な書類を提出してから融資を受けられるまでに必要な日数は基本的に3営業日となっています。

最大融資額の大きさを考えると、3営業日以内に対応してもらえるのはとても嬉しいですね。

総量規制の対象外

ビジネクストの商品は、事業性融資のため総量規制の対象外となります。

(総量規制:個人の借入額が年収の3分の1を超えないように制限されています。)

個人事業主の方は、一定の要件を満たすことによって総量規制の例外として事業資金のお借入が可能です。(要慎重審査)

  • 1資金使途が事業資金であること。
  • 2確定申告書および当社所定の事業計画・収支計画・資金計画をご提出いただけること。
  • 3お借入金額が返済能力を超えない範囲であると認められること。

引用元:ビジネクスト公式HP「総量規制について」

年収の3分の1という規制にこだわることなく融資が受けられ、個人事業主にとっては大きなメリットとなるのではないでしょうか。

気軽に利用できる

ビジネクストの「カードローン」なら、提携ATMを使用して借入れ・返済ができます。また、電話1本で指定の口座へ入金してもらうことも可能です。

提携ATM

セブン銀行、アイフル、東京スター銀行

※ ATM利用時の手数料は利用者負担です。
※ 東京スター銀行に関しては借入のみ利用可能なので要注意。

返済シミュレーション

希望借入額や返済回数、利率を記入するだけで、毎月の利息額や返済額をシュミレーションできるサービスがあります。

利用を検討している場合は、申込前にシュミレーションしてみるといいでしょう。

返済額シュミレーション

カードローンの返済について

返済期限である5年を過ぎた場合、再審査が必要ですが、契約を更新することができます。

仮に更新ができない場合でも、分割での返済が可能です。

プロミスの詳細

ビジネクストのデメリット

審査について

審査について、「決算内容だけが審査基準とはならない」とホームページに記載がありますが、実際のところはどのような基準が設けられているのでしょうか。

最低限の基準については明記してあると良いと思います。

また、簡単な情報を入力するだけで融資が受けられるかどうか簡易審査できる「お試し診断」のようなサービスがあれば便利だと思います。

多種類あるローンが分かりづらい

ローンの種類が豊富なのは良いのですが、ローンごとに融資限度額や準備する書類、返済方法などに違いがあり、複雑です。

不動産担保ローンの返済について

返済年数の指定ができません。希望金額や年齢などを考慮した上でビジネクストが返済年数を決定します。

双方相談の上で、返済年数・回数が決められると良いのですが...。

他社ビジネスローンとの比較

ビジネクストの「ビジネスローン」と他社ビジネスローンを比較してみました。

比較対象ローン

  • セゾンファンデックスの「VIPローンカード事業コース」
  • 日本保証の「ビジネスローン エール500」
  • リコーリースの「ビジネスローン自融枠」
  • オリックス カードレスVIP
  • シンキ株式会社の「オーナーズセレクトカード」
              
  ビジネクスト
「ビジネスローン」
セゾンファンデックス
「VIPローンカード事業コース」
日本保証
「ビジネスローン エール500」
リコーリース
「ビジネスローン自融枠」
オリックス カードレスVIP 新生銀行グループシンキ株式会社 「オーナーズセレクトカード」
対象者 法人または個人事業主(お申込時年齢 満20歳~満69歳まで) 20歳から65歳までの毎月定期収入のある電話連絡可能な個人事業主(法人格を有さず事業を営む個人)の方。 - 業歴2年以上の法人 満20歳以上69歳以下で仕事をしていて毎月定期収入がある方。 法人
個人事業主
自営業経営者
金利 3.10%~18.0% 6.5%~17.8% 9.8%~18.0% 15%
(※1)
1.7~17.8%
(※3)
13.0%~18.0%
融資額 50万円~1,000万円 1万円~500万円 50万円~500万円 ~300万円
(※2)
30~800万円 ~300万円
保証料・年会費 不要 不要 不要 不要 不要 不要
融資までの期間 必要書類提出から3営業日 審査後、契約書類をFAXで送信することで即日振込可能 申し込みから融資まで最短2~3営業日 申し込みから融資まで10営業日程度 最短で即日融資可能 最短で即日融資可能
契約時来店 不要 不要 不要 不要 不要 不要
電話・ネット融資 電話 -
ネット -
電話 -
ネット ○
電話 -
ネット -
電話 -
ネット -
電話 -
ネット -
電話 ○
ネット ○
担保 不要 不要 原則不要(審査の結果、必要となる場合あり) 原則として不要 原則不要 不要
保証 原則不要(ただし、法人の場合は代表者が連帯保証) 不要 原則不要(審査の結果、必要となる場合あり) 代表者全員の連帯根保証 原則不要(審査の結果保証会社の保証が必要になる場合もあり) 不要

※1 リコーリースと一定の取引がある場合は年率が低くなります。(8.0~12.0%)
※2 リコーリースと取引がない場合・取引歴1年未満の場合は200万円までとなります。

※3 2020年11月2日以降、新しく申し込みした場合に適用される金利です。

対象者

意外に各社の条件が異なるのは、融資の「対象者」です。

法人・個人ともにOKだったのは、

  • ビジネクスト「ビジネスローン」
  • 日本保証「ビジネスローン エール500」

法人のみOKなのは、

  • リコーリース「ビジネスローン自融枠」

個人のみOKなのは、

  • セゾンファンデックス「VIPローンカード事業コース」
  • オリックスVIPローンカード

ある意味もっとも重要なポイントなので事前によく確認しましょう。

金利

金利に関しては、リコーリース「ビジネスローン自融枠」、オリックスVIPローンカードだけは少し低めに設定されていますが、あとはどこも似たりよったりといった感じですね。

融資額

ビジネクストの「ビジネスローン」が他社とくらべて優れているのは融資額です。50万円~1,000万円と、他社にくらべてずば抜けています

次いでオリックスVIPローンカードの30~800万円ですが、こちらは申込対象者が個人または個人事業主のみで、法人での利用はできません。

契約時の来店

今回の比較では、すべてのローンが「契約時の来店不要」となっています。

来店する時間がとれない事業主にとって、来店不要で契約まで済ませられるビジネスローンが多いのは嬉しいことです。

申し込みから融資までの期間

オリックスVIPローンカード、新生銀行グループシンキ株式会社「オーナーズセレクトカード」が最短で即日融資可能となっています。

インターネットからの申し込み + 振込みでの融資によって、よりスピーディーな資金調達が可能になっているんですね。

セゾンファンデックス「VIPローンカード事業コース」も即日融資をうたっていますが、念のため1~2日ほど見ておいた方が良いかもしれません。

ビジネクスト「ビジネスローン」、日本保証「ビジネスローン エール500」は、申し込みから融資まで大体3営業日となっています。

その点、融資までかなりの時間を要するのが、リコーリース「ビジネスローン自融枠」。10営業日程度必要なようです。

電話、インターネットからの融資

電話1本で指定口座への入金が可能なのは、新生銀行グループシンキ株式会社「オーナーズセレクトカード」。

こちらは、インターネットからの融資(インターネットバンキングを使った融資)も可能となりますので、ATMや店舗に出向かなくても融資を受けることができます。

また、セゾンファンデックス「VIPローンカード事業コース」もインターネットからの融資が可能なタイプです。

プロミスの詳細

ビジネクストのローンの種類

カードローン(法人・個人事業)

限度額の範囲内で何度も利用できる、手軽なカードローン。カードの発行手数料は不要、年会費も無料です。

                    
カードローンの詳細
年会費 無料
利用限度額 1万円~1,000万円(新規取引時は上限500万円)
審査時間 審査必要書類を提出してから3日程度(土日祝日除く)
申し込み方法 オンラインから専用フォームで・FAX
借入方法 提携ATM・電話での振り込み依頼
返済方法 元金定率リボルビング方式
利率(実質年率) 5.00%~18.0%
必要書類
  • 法人
    代表者本人を確認する書類・登記事項証明書(商業登記簿謄本)・決算書原則2期分など
  • 個人事業主
    本人確認書類・確定申告原則2年分など
総量規制対象 対象外
年齢制限 満20歳~満69歳まで
お試し審査 なし

ビジネスローン(法人・個人事業)

事業拡大や決算時など、まとまった事業資金が必要な時に便利なビジネスローンです。

                
ビジネスローンの詳細
利用限度額 50万円~1,000万円
審査時間 審査必要書類を提出してから3日程度(土日祝日除く)
申し込み方法 オンラインから専用フォームで・FAX
返済方法 元利均等返済 最長5年(60回以内)
元金一括返済 最長1年(12回以内)
利率(実質年率) 3.10%~18.0%
必要書類
  • 法人
    代表者本人を確認する書類・登記事項証明書(商業登記簿謄本)・決算書原則2期分など
  • 個人事業主
    本人確認書類・確定申告原則2年分など
総量規制対象 対象外
年齢制限 満20歳~満69歳まで
お試し審査 なし
 

不動産担保カードローン(法人・個人事業)

所有する不動産を担保としたカードローンです。カードの発行手数料、年会費ともに無料です。

              
不動産担保カードローンの詳細
年会費 無料
利用限度額 100万円~2,000万円
担保 土地・建物
審査時間 -
申し込み方法 オンラインから専用フォームで・FAX
返済方法 元金定率リボルビング方式
利率(実質年率) 5.0%~14.8%
必要書類
  • 法人
    代表者本人を確認する書類・登記事項証明書(商業登記簿謄本)・決算書原則2期分など
  • 個人事業主
    本人確認書類・確定申告原則2年分など
総量規制対象 対象外
年齢制限 満20歳~満69歳まで
お試し審査 なし
 

不動産担保ビジネスローン(法人・個人事業)

融資額が大きい、所有する不動産を担保としたビジネスローンです。

                                      
不動産担保ビジネスローンの詳細
利用限度額 100万円~1億円
担保 土地・建物
審査時間 -
申し込み方法 オンラインから専用フォームで・FAX
返済方法 元金一括返済 最長1年(12回以内)
元利均等返済 最長30年(360回以内)
利率(実質年率) 2.49%~14.8%
必要書類
  • 法人
    代表者本人を確認する書類・登記事項証明書(商業登記簿謄本)・決算書原則2期分など
  • 個人事業主
    本人確認書類・確定申告原則2年分など
総量規制対象 対象外
年齢制限 満20歳~満69歳まで
お試し審査 なし

その他

医療機関・調剤薬局・介護事業経営者向けの商品として「医療機関向けローン」「開業支援ローン」なども用意されています。

プロミスの詳細

【この記事の筆者】
前川ミオ(仮名)
1970年生まれ。大学卒業後から現在に至るまで、あらゆる仕事、アルバイトに就き、転職数は20を超える。中でも一番長く勤めた職種は、保育士・幼稚園教諭。転職の経験を活かして、就職系・教育系を得意とするライターとして活躍している。

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