上司の凄まじいパワハラに耐えかね退職。住宅ローンが払えず危機に...【体験談】

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今回は、上司からのパワハラで退職を余儀なくされ、住宅ローン延滞危機に瀕した吉田さんの体験談をご紹介します。

そして、後半では住宅ローンの返済が困難になったとき、どう対処すればいいのかについて住宅ローン担当の元銀行員2名に聞きました。

もしあなたが、

  • 退職したため住宅ローンの返済が難しくなった
  • まとまった退職金をもらえなかった
  • 家は手放したくない

このような状態なら、ご紹介する対処法は必ず役立つ内容になっていると思います。

いますぐ住宅ローンの返済が困難になったときの対処法を知りたい場合は後半からお読みいただいても問題ありません。

さて、吉田さんは、退職金も一切なく、住宅ローンを返済するあてがなくなってしまいました。

しかも、ボーナス払いの支払期限まであと1週間。

彼はこのピンチをどうやって乗り切ったのでしょうか。

体験者の情報

名前:吉田 和夫(仮名)
当時の年齢:42歳
性別:男性
当時の職業:不動産会社勤務
お金に困った理由:退職により収入がなくなった
当時のローンの合計額:900万円

すべてのはじまりは人事異動から

今から6年前、私は一部上場の不動産会社に勤務していました。

主な仕事はマンションの販売、つまり営業です。

毎月の手取りは30万円、ボーナス1回50万円でしたが、毎日残業続きで疲れ切っていました。

そんなとき、新しい営業部長が業績向上のため私の部署に異動してきたのです。

部長の年齢は55歳、元銀行マンのとのこと。

「体格のいい人だなぁ」というのが第一印象でした。

当時の私は営業課長として5人の部署をとりまとめていたので、部長の直属の部下となります。

よく部長は、「吉田君、吉田君」と私を呼び出し、いろいろ聞いてきました。

転勤してきたばかりということもあって、直属の部下である私が一番話しやすかったのでしょう。

私は部長に対し、「けっこう親しみやすい人だな」と好印象を受けました。

そんな部長のためにも、なるべく細かく報告・連絡・相談するように心がけ、神経を使って対応していたつもりだったのです。

不祥事をきっかけに始まった部長のパワハラ

ところがある日、事件が起こりました。

部下の一人が、お客様から預かったお金を着服していたことがわかったのです。

私は部長から呼び出され、「吉田君、どうなっているんだ?」と問いただされます。

私にとっても寝耳に水の事件だったため、状況を把握するのに時間がかかってしまいました。

そのあたりから、部長の私に対する態度が変わり始めます。

毎日、状況確認に呼び出されるようになり、返答できないと机を叩いて怒鳴るようになりました。

そんな様子を部下のAが見ていましたが、きっと「課長はたいしたことないな」とでも思ったのでしょう。

Aは急によそよそしくなり、仕事の報告も私ではなく部長に直接するようになっていきました。

そして何日か経ち、いつものように部長に呼び出されます。

「吉田君!A君が例の着服の件で新しい情報を報告してくれたのだが、君からは聞いていない。どうなっているんだ!?」

「その話は初めて聞きました。確認します」

「君は部下の1人も満足に管理できないのかね?」

私はその足ですぐ部下のAを捕まえ、どういうことか問いただしました。

「いや、急いで報告したほうがいいと思いまして」

Aはそう言うと、何気ない顔でその場から立ち去ってしまいます。

私はその時「やられた!」と思いました。

Aは部署内で好成績でしたから、私の存在がけむたかったのでしょう。

その後、部長に改めて報告したのですが、怒鳴られてしまいました。

「バカヤロウ!お前みたいな奴のことを給料泥棒っていうんだ!」

「バカヤロウ」は、不動産業界では挨拶がわりのようなもの。

そう自分に言い聞かせ、やり過ごすつもりでいたのですが、この後もパワハラがエスカレートしていきます。

エスカレートするパワハラ!社内でさらしものにされた私

「おい!吉田!」

不祥事のことがあってから、私は部長に呼び捨てされるようになりました。

部長は機嫌が悪いのだろうと思ってやりすごすようにしていましたが、状況は悪化するばかり。

ついに、インターネットの掲示板を使って嫌がらせされるようになったのです(会社には、全社員が業務上必要なことを投稿できるインターネット上の伝言掲示板がありました)。

私が掲示板に投稿すると、必ず部長に「部下の管理もできない給料泥棒がえらそうなこと言うな!」と書かれます。

これじゃあ全社員の前でさらしものにされているようなものです...。

また、私の投稿を部長が勝手に削除されました。
一度や二度ではありません。

Aはそんな私をみて、ほくそ笑んでいたことでしょう。

部長にもAにも腹が立っていましたが、住宅ローンの支払いなど家庭のことを考えるとむやみに辞めることもできず、しばらくは我慢して出社していました。

しかし、そんな日々が長く続くはずもありません。

毎日我慢を重ねているうちに、私のストレスは極限まで大きくなっていました。

思い切った私は、とうとう社長に報告することにしたのです。

社長にまで手を回していた部長

私は、社長にこれまでの経緯を説明しました。

すると、社長から衝撃の発言があったのです。

「部長から聞いているが、君は病気じゃないのか?」

「え...?」

私は驚きで言葉が出ませんでした。

推測ですが、部長は私の行動を予測し、先回りして手を打っていたのでしょう。

この後、私は怖くて出社できなくなりました。

「せめてボーナスをもらうまではがんばろう」と思っていたのですが、ついに限界を迎えてしまったのです。

直前に迫ったボーナス払い!カードローンで資金調達

私は家族や親に事情を話し、会社を退職することにしました。

しかし、会社は私を給料泥棒のように扱っていたため、退職金は0円です。

このことはもちろん労働基準局にも相談しましたが、局の調査をのんきに待てる状況ではありませんでした。

なぜなら、住宅ローンのボーナス払いがちょうど1週間後に迫っていたからです。

住んでいるマンションを手放さないため、なんとしても40万円を用意しなければなりません。

そこで私は、在職中に三井住友銀行カードローン(限度額200万円)を作っていたことを思い出しました。

他に金策も思いつかなかったので、ひとまずカードローンでお金を借りることに。

それでどうにかボーナス払いを乗り切ると、その後はアルバイトをしながら次の仕事を探す生活が始まりました。

アルバイトは、新聞配達とコンビニ店員の2つ掛け持ちをしましたが、毎月15万円稼ぐのが精いっぱい。

住宅ローンの支払いや生活費もあるので、15万円ではとうてい足りません。

結局、カードローンでさらに50万円借りることになりました。

いまだに終わらないカードローンの返済

半年後、ようやく次の会社が決まり、再就職できました。

新しい仕事は、手取り25万円程度です。

このお金は住宅ローンと生活費ですべて消えてしまうため、自由に使えるお金は1円もありません。

また、カードローンを利用してからもう6年経ちますが、いまだに毎月1万円の返済を続けています。

私の場合、最低でも月2万円は返済しなければならないのですが、三井住友銀行に無理言って、月1万円にしてもらいました。

金利は10%なので、元金はなかなか減っていきません。

とはいえ、カードローンを利用しなかったら、マンションを手放すことになっていたでしょう。

私の場合、退職によって住宅ローンのボーナス払いが非常にリスクの高いものになってしまいました。

しかし、あの部長の威圧感を味わうくらいなら、借金があっても心静かに暮らすほうが幸せです。

今後もコツコツと返済を続けていくことにします。

ただ、正直なことを言うと、もうローンはこりごりです。

最後に

いかがでしたか?

もし返済が難しくなりそうなら、まず金融機関に相談してみましょう。

彼らとしても、「どうにかきちんと返済してもらいたい」と考えているので、進んで相談にのってもらえます。

滞納を放置しても何も改善しませんよ。

なお、住宅ローン延滞後の流れについてはこちらでも詳しく解説しています。

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