父の机に消費者金融の借金の明細を発見!問い詰めてみると...【体験談】

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借金を抱えた父親を助けるために、自分も複数の業者からキャッシングをした事を語ってくれた山口さん

もしあなたの家族が、消費者金融から多額の借金をしていることが分かったら、どうしますか?しかも家族は返済に追われていて、お金を貸して欲しいと頼んできます・・・。

今回は、借金を抱えた父親を助けるために、自分も複数の業者からキャッシングをしたという男性から話を聞くことができました。

体験者の情報

名前:山口 ゆうすけ(仮名)
性別:男性
当時の職業:塾講師
当時の年齢:25~33歳
借入件数:クレジットカード3件、銀行1件
会社名(借入先):ジャックス、イオン、ニコス、肥前鹿島信用金庫(おまとめローン)
利用時期:2005~2013年現在
借金の合計額:150万円

父親の借金が発覚!その時息子は...

お話をうかがったのは、山口ゆうすけさん(仮名)、33歳。さわやかな好青年といった印象で、一見したところ借金とは無縁の生活を送っているように見えます。

そんな彼ですが、借金を抱えた父親の返済を助けるため、自身も複数の業者から借入れをしてしまいます。

今回はキャッシングしたきっかけと、おまとめローンを組んだ経緯、そして返済を続けている現在の状況について詳しく語っていただきました。

父が自分の貯金を勝手に使い込んでいた!

― お父様の借金が分かった時は、どんな状況だったのですか?

25歳の頃、私は地元の長崎で、ハウスクリーニング業を始めたばかりの父を手伝っていました。

しかしこの仕事はまだ軌道に乗っていなくて、あまり景気が良くなかったんです。

そこで私は、塾講師のアルバイトをかけ持ちしていました。この時私は月1万円の奨学金の返済を抱えていましたが、その支払いを苦しいと思ってはいませんでした。

そんなある日、父から突然、「30万円くらい貸してくれないか?」と言われたんです。

実はそれと同じ頃、父の机の上に消費者金融の明細が置きっぱなしになっているのを見つけていました。

それで父を問い詰めると、信用金庫からの事業立ち上げ資金の他に、複数の消費者金融からも借金があって、それが総額1千万円にもなることが分かりました

もちろん父を責めたい気持ちはありましたが、「ここまで気が付かなかった自分にも責任はあるだろうな」と、その時は思ったんです。

― 30万円ものお金をどうしたのですか?

その頃、毎月14~15万円あった塾講師の稼ぎの大半は、母に預けていました。

自分は「あればあるだけ使ってしまう」という性格を自覚していたので、必要なお金だけを手元に残して、あとは母に管理してもらっていたのです。それが30万円くらいは貯まっていたはずでした。

ところがそれも、すでに全額父親に使い込まれていたことが分かったんです。

母としては父を信用して、預けていたのでしょうが...。

― 親子の信頼関係は壊れませんでしたか?

もちろんこれ以降は、自分でお金の管理をするようになりましたよ。

父に対しては腹も立ちましたが「言っても仕方ない」と、あきらめの心境というか、母を信じてしまった自分が迂闊だったというか。

でも突き放して違法な業者から借りられても困るので、とりあえず「目先の借金をどうにかしなくては!」と思いました。

それで今度は、父親の借金を返すために自分が借金をするという、手段を取ってしまったんです。

苦しい返済生活のはじまり

― 業者からいくら借りたのですか?

さわやかな印象のゆうすけさん

今度のことで新たにカードを作ったり、ローンを申し込んだりはしませんでした。手持ちのクレジットカードでキャッシング機能の付いているものを使いました。

ルネサンスというスポーツクラブの会員証についていたジャックスは、限度額が50万円ありました。ニコスは限度額いっぱいで10万円。そしてその60万円を全部父親に渡しました

― 返済は順調だったのですか?

ジャックスとニコスの返済はどちらもリボ払いでした。

それだけで合計6万円くらいあったのですが、さらに奨学金の返済もあるので、赤字になってしまう月もありました。

というのも、塾講師の仕事はどれだけ授業を受け持ったかで収入に変動があり、少ない時は月8万円しか入らないということもあって。

ただし実家暮らしですから、どうにか生活だけはできていたんです。もちろん自由に使えるお金はありませんが。

奨学金もこの頃は負担に感じるようになり、返せない月もありました。

金利は0.1%くらいしかないのですが、それでも苦しかったです。

― イオンカードも利用されたようですが?

イオンカードは使おうと思って作ったのではなく、たまたまイオンに行ったら「お客様感謝祭」みたいなものをやっていて、カードを持参しなければ入れなかったんです。だからその時に作りました。

でも生活費が足りない状況になっていたので、結局は手を出してしまって。

しかも当時は深く考えず、どんどんリボ払いで買い物をしていたんです。

金利はこれも18%。結果的にショッピングだけでなく、キャッシングの限度額30万円も使い切ってしまいました。

自動車ローンの返済も

― その後、お父様の借金はどうなったのですか?

実は弟が消費者金融に勤めていて、そちらの方面の知識が豊富だったんです。

最初は弟には内緒にしていたのですが、自分が父の借金を知ってからちょうど1年後くらいに、弟も知ることになって。

すると「すぐに弁護士を入れて債務整理をしたほうが良い!」と言われました。

この債務整理の結果、利息は免除されて、元本だけの返済をすることになりました。

今も返している最中だと思いますが、もうちょっとで終わるみたいです。

― それに対して、ゆうすけさんはこの頃、自動車ローンも組んだのですね?

父の件もひと段落したし、この辺りは(長崎)はどうしても車が必須の地域なので。

三菱で新車を購入して120~130万円でディーラーローンを組むことになったのですが、自分の借金がどう影響するのか心配でした。

でも借金があるといっても、遅延はなかったので、審査には通りました。

ただし保証人を立てるように言われて。もちろん父には頼めないので、母に頼んで7年間のローンを組みました。

金利は4~5%の間くらいだったと思います。

― 月々の返済額は合計でどのくらいになりましたか?

キャッシング、奨学金、車のローンを合わせて8万円くらいです。

ただキャッシングに関しては、返済して空いた枠をまた他のカードの返済に充てたりして、自転車操業状態に陥っていました。

本当に「リボ払いは危険」ですよ!
それから7年以上も、返済する日々が続いたんですから!!

事故でマイカーローンを完済するハメに

― その後、ローンを組んだ自動車が事故に遭ってしまったそうですね?

そうなんです。1年くらい前にもらい事故の被害者になってしまい、まだローン残っている車を廃車にするはめになってしまって。

それで残った自動車ローンの80万円を完済させる必要が出てきました。

― なぜ完済しなくてはならないのですか?

ローンが残っているうちは、車の所有者がローン会社名義になっているんです。

だから廃車をするためにはローンを完済させて、自身の名義に変更しなければなりません。

相手の保険会社から67万円までは出ました。ただ残りの13万円が都合できなくて。

どうしようかと思っていたら、幸いにも友人から借りることができて。こちらの事情も全部知っている古い友人なんです。

それでどうにか廃車の手続きもできて、また新たに同じ三菱でディーラーローンを組んで、今度は180万円の新車を購入しました。

この時には資格取得を目指して法律事務所で働きはじめていたので、収入も安定していました。

それで余裕をもって返していけると考えていたのですが。

信金に勤める友人に、「おまとめローン」をすすめられる

― おまとめローンを申し込んだきっかけは?

事故に遭った直後は気が付かなかったのですが、後々になって後遺症のようなものが出てきて、座って仕事をするのが辛くなってしまったんです。

でも「全治2週間」で診断も下りているから、後から訴えたところでどうにもならなくて。

法律事務所の仕事はデスクワークがほとんどですから、これ以上迷惑を掛ける訳にはいかないと辞めてしまいました。

幸い、以前働いていた学習塾に復帰できたのですが、年度の途中では時間割の枠も空いてなくて、週4回くらいしかシフトに入ることができなかったんです。

そうなると収入も全盛期の半分程度ですし、すぐに支払いが厳しくなってしまいました。

そんな時、肥前鹿島信用金庫で働いている後輩が、折に触れて「うちでローンを組んでくださいよ~」と言っていたことを思い出したんです。

だから思い切って相談をしてみたら、「おまとめローンを組んだらどうですか?」と言われて。

― 手続きや審査は?

それは「させません」と。友人の縁だからといって、審査すらありませんでした。

ですから今年(2013年)の1月に、肥前鹿島信用金庫から金利10%で120万円を借りて、ニコス、イオン、ジャックスからの借りた分を完済することができました。

リボ払いし続けていたキャッシング返済が、これでようやく終わったんです。

現在、信用金庫への月々の返済額は2万5千円です。車のローンと奨学金と合わせると6万円になります。

仕事も少しずつ軌道に乗ってきて、月収も16~17万円にもどったので、問題なく返せるようになりました。

おまとめローンは4年くらいで完済させる予定です。

消費者金融で働く弟の話が教訓に

― 弟さんが消費者金融で働いていたそうですが、印象に残った話はありますか?

リボ払いについて熱く語っていたゆうすけさん

色々な裏話を聞く機会も多かったですね。

弟は当時、プラムという大手の消費者金融で顧客対応の仕事をしていました。

強制執行の立会いをすることもあったらしいのですが、それがまさに、「テレビで見たまんま」の世界なんだそうです。

弟自身も顧客から「帰り道には気をつけとけよ!」と脅されるようなこともあったみたいで。

でも弟も気が強いし、逆に「自分もスーツを脱いだら(顧客と社員という立場でなかったら)何をするかわからんよ」と言い返せるくらい、胆の据わったやつなんです。だからこそ務まっていたのかもしれませんね。

その弟もグレーゾーン金利が撤廃された頃、勤め先の事業縮小もあって、「このままじゃ未来がない」と転職をして、今は別の仕事をしています。

― 今の生活はいかがですか?

おまとめをしたおかげで、今は無茶苦茶楽になりました。

これからは、少しずつ貯金もしていくつもりです。

父は事業を縮小して、今は時々お得意様の仕事を請け負うくらいに留め、普段はハローワークの職員として働いています。

一時はどうなるかと思いましたが、どうにか丸く収まってホッとしています。

インタビューを終えて

インタビューの途中で何度も「リボ払いは地獄のはじまり」と語っていたゆうすけさん。

「今回のインタビューを通して、このことを一人でも多くの人に伝えられたら良いのですが」と熱く訴えていました。

しかしゆうすけさんのターニングポイントは、リボ払いよりも、家族の借金に手を出してしまったことではないでしょうか?

彼のように、家族の返済を手伝った結果、自分まで泥沼にハマり込んでしまう人がいます。

しかし家族だからと言って、身内が借金を肩代わりする義務はありません

山口さんも自分がキャッシングを利用する前に、お父様に債務整理をすすめていたら、もっと傷は浅くて済んだのかもしれません。

また家族に内緒でキャッシングをする人は、借金の癖がついてしまい、すでに複数の借金を抱えている可能性があります。

例え深刻な額が家族内で明るみになっても、返済を焦ったりせず、まずは専門家に相談をすることをおすすめいたします。

なお、家族の借金が気になるなら、『【保存版】家族の借金を本人以外がこっそり調べる方法』もあわせて確認してみてください。

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