更新日:2019/06/16
うつ病が原因で休職。元気な時に組んだローンに追い詰められました【体験談】
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評価を設定してください ×近年、仕事のストレスや人間関係が原因でうつ病を患う人が増加し、社会問題になっています。
うつ病と診断されたら、症状によってはしばらく仕事を休む必要がありますが、そうすると経済的な不安を抱えることになります。
そのため、「休職中は生活のためにキャッシングを利用した」という人も少なくありません。
今回は、うつ病を患って休職したために収入が途絶え、キャッシングを利用してしのいだという男性に話を聞くことができました。
体験者の情報
名前:飯島 浩二(仮名)
性別:男性
職業:会社員
年齢:40歳
会社名(借入先):三菱UFJ銀行、楽天銀行、モビット
利用時期:2013年4月~現在(2013年11月)
借金の合計額:約100万円
うつを患い休職制度を利用、しかし収入が激減して・・・
今回、お話をうかがったのは飯島浩二さん(仮名)、40歳。
真面目な印象の男性で、大手メーカーの子会社で技術職をされています。しかし現在は「うつ」を患い、休職中だそうです。
休職すると給料は減額される、もしくはほとんど支給されません。
しかし飯島さんは住宅ローンやクレジットカードの返済を抱えていました。それらの返済のために、彼は仕方なくキャッシングを利用することになります。
インタビューをしたのは、飯島さんが休職して半年ほど過ぎた頃です。
飯島さんに会社の休職制度やその期間のローン返済について、詳しく話をうかがいました。
うつ病で休職し、収入が激減
―キャッシングをすることになったきっかけは?
病院で「うつ病」と診断されて、休職することになったのですが、そのために収入が激減してしまって。
生活費やすでに抱えていたローンの支払いのためのお金が必要になって、「キャッシングをするしかなかった」というのが正直なところです。
― どういったお仕事をしていたのですか?
大手メーカーの子会社で技術職をしていました。具体的には、お客さんが持ち込んだ故障した携帯電話を販売店から預かって、故障原因を調べる仕事です。
でも実際は技術的なことより、「どうやって客や販売店を納得させるか」にばっかり神経を使わなくてはいけなくて、ある意味クレーム対応のような面もありました。
そういったことでストレスもたまり、「うつ病」を患ってしまったのです。
― 貯金はなかったのですか?
実は今度の休職が2度目なんです。2年ほど前に1度目の休職で半年程休んだ時に、蓄えていた40万~50万円は食い潰してしまいました。
ですから今回休職した時点で、貯金は20万~30万円くらいしか残っていなかったんです。
それも生活費やローン返済で、1~2ヶ月足らずで使い切ってしまいました。
― 会社からの保障はなかったのでしょうか?
もちろんありましたよ。
一応「休職手当て」というものがあって、ある程度健康保険組合から給付金が出ます。
ただ休職中でも、保険や税金は当たり前に引かれますし、欠勤で控除される分を除いても、手取りはだいぶ少なくなってしまうんです。
また一度目の休職の時よりも、「休職手当て」はかなり減額されました。
一度目は諸々引かれても、月に手取りで17万~18万円は残ったのですが、二度目は5万円くらいしか残らなくて。
すでにローンの返済だけでも10万円近くあったので、どんなに切り詰めても無理でした。
休職中も重くのしかかるローン
― ローンの返済とは、どのようなローンですか?
親が暮らしている実家の愛知に家を建てたのですが、その住宅ローンを抱えています。
ローンの返済は月に6万円程度なのですが、私はこちら(東京)で一人暮らしをしているので、二重で家賃を払っているかんじですね。
ただ私の住居は会社からの家賃補助があるので、月に3万円くらいで済んでいますが。
― 銀行に相談しなかったのですか?
休職後すぐに、住宅ローンを組んだ三菱UFJ銀行に相談をしました。
でも「支払いの保留や減額をするのならば、支払期間の延長しかない。でも、これ以上 ローン契約期間を延ばすことはできないと」とそっけなく断られてしまって。
もしかしたら、うつ状態が酷い時だったので、私の相談の仕方が悪かったせいかもしれません。
それでも念のためにと資料を送ってくれたのですが、当時は目を通す気力も無い状態で、その後、処分してしまったはずです。
― 住宅ローン以外にも返済があるようですね?
まだ元気な時「自身のステップアップのために」と受講した自己啓発セミナーのローンも抱えています。
三菱UFJニコスでカード払いしたのですが、休職した時点でまだ60万円くらいローンが残っていました。
― 自己啓発セミナーとはどういう内容でしょうか?
副業でやってみようと思ったインターネット関連のものです。
内容は今の仕事にも活かせるし、「最悪会社が潰れるようなことがあっても困らないように」と思って受講したんです。
初期費用に35万円。その後継続して受講するならば半年ごとに17万円かかります。
その中で課題をこなしたり、仲間とSNSで交流をしたり、ある意味、趣味と実益を兼ねていたと言えますね。
でも結局、体を壊して、それ以上続けられなくなってしまったので、返済だけが残ってしまいました。
自分のために色々投資したつもりが、自分自身に負荷をかけていたというか、勝手に煮詰まって追い詰められて、ダウンしてしまった訳です。
あっという間に限度額に到達
― 休職後、最初に利用したのは?
初めて使ったのはMUFGカード(三菱UFJ銀行のクレジットカード)のキャッシング枠です。
三菱UFJ銀行は、住宅ローン以外に給料の振り込みなどメインバンクとして使っていたので、カード自体は20年以上前から持っていました。でもキャッシング枠は、これまで極力使わないようにしていたんですが...。
クレジットカードに付いているキャッシング枠を使うだけなので、手続きや審査はありません。普通にATMから下ろしました。
限度額の30万円は1~2ヶ月で使ってしまったと思います。金利は14.5%でした。
その後 会社からボーナスが20万円くらい入ったので、ほんの少しだけ楽になった時期がありましたが、またすぐに生活が立ち行かなくなってしまって・・・
次は楽天カードから借りたんです。
― 楽天カードは新たに申込みしたのですか?
楽天のクレジットカードは「副業のために」以前作ったおいたものです。これにキャッシング枠が付いていました。
こちらも最初は必要な分をちょこちょこと使っていたのですが、あっと言う間に限度額30万円を使い切りました。
金利はMUFGと同じで14.5%です。
― 休職中にキャッシングすることに、不安はありませんでしたか?
もちろん不安です。ローン返済のためにキャッシングするなんて、明らかに悪循環ですよね。
けれど収入がないことにはどうしようもないのです。
それで、クレジットカードの限度額を使い切った後は、バンクイック(三菱UFJ銀行カードローン)やモビットなどにも申し込みました。
休職中であることを理由に融資を断られる!
― SMBCモビットの審査について教えてください
実はモビットに関しては、一度目の休職から復帰した後、「もしもの時のため」にと思って申込みだけはしていたんです。
でも会社への在籍確認まで済んでいたのに、必要な書類を送り返さずに放置したままになっていて、正式な契約はしていませんでした。
ですから今回、「まだ大丈夫ですか(以前の手続きは生きていますか)?」と電話で尋ねました。
そしたら「まだ大丈夫ですよ」と。
特に追加の審査もなく、契約できました。
限度額は30万円。金利は18%でした。
でも元気な時に在籍確認ができていたからすんなり審査に通っただけで、もし今在籍確認していたら無理だったかもしれませんね。
― バンクイック(三菱UFJ銀行カードローン)の審査はどうだったのでしょうか?
ホームページから申込みました。
申込用のフォームで、住所・氏名・電話番号、仕事や収入について入力すると、職場に在籍確認の電話があったようです。
ただその時に電話を取った人が、「飯島は休職中ですよ」と答えたみたいで。
恐らくそのことが原因で断られてしまいました。
もうすぐ復職予定だが返済は続く
― 返済は順調ですか?
さすがに今のままでは厳しいですね。モビットからもすでに27万円借りていて、限度額まであと少しです。
今の時点で、住宅ローンも合わせると、月に14万円くらい返済しなくてはいけないので。
ただようやく復帰のメドが立ったので、展望も見えてきたような気はします。
それに貯蓄型の生命保険を解約したので、50万円くらい返ってくる予定もあります。
― 体調はいかがでしょうか?
今は体の調子もだいぶ良いんですよ。
自分自身は「もう働ける」と思っているのですが、こればかりは産業医からの許可が出ないことには、自分で勝手に復帰できないんですよね。
主治医も含めて医者は「慎重に」という見解なんです。
これでけっこう予定が狂ってしまって、こんなに借金が膨らんでしまったんですよ!
休職期間が延びれば延びるほど、借金がかさんで追い詰められていくわけですから、逆にうつには悪影響だと思うのですが(笑)。
ただ復帰後の給料は未知数なので、今後返済がスムーズにいくかどうかはわかりません。
実はあまり上司によく思われていなくて(笑)。
上司の査定によっては、減額されたり、会社を辞めなければならなくなるかもしれないので、不安もあります。
― 休職制度を利用した感想は?
「うつ」で働けなくなってしまう...それは誰にでも起こりうることだと思います。
でも現段階では、他の怪我や病気のように、うつ病で労災が下りることはまずありません。もし下りたら、それはビッグニュースになるでしょうね。
自分のように休職制度を利用できるだけでも、幸運なケースだと思います。
しかし働いている人なら誰でも、「もしも」に備える必要があると思うんです。
大手の企業や、新興のIT企業だって退職者を募っているような時代ですよ?
仕事を失った時の逃げ道を用意しておいたほうが良いのかもしれません。
勤続14年目の自分ですら、明日はどうなるのか分からない身ですから。
インタビューを終えて
現在飯島さんが置かれている状況は大変厳しいものですが、復職のメドも立ったとのこと。
つつがなく仕事復帰して、返済が順調に滑り出すよう祈るばかりです。
近年、飯島さんのように、突然「うつ病」を患い、休職を余儀なくされる人が急増しています。
うつ病と診断されたら、症状によってはしばらく仕事を休む必要がありますが、そうすると経済的な不安を抱えることになります。
退職すれば「退職金」や「失業保険」が下りますが、「休職」の場合はこうした公的支援を受けることは難しく、多くの人が経済的に困窮してしまうようです。
そして、すでに住宅ローンなど大きなローンを抱えている場合、その状況は一層苦しいものになります。
そのような時は、無理に支払いを続けるよりも、まずは銀行に現状を説明し、今後の返済について相談してみましょう。
住宅ローンは金利も低いので、他のローンを新たに利用するよりはダメージも少ないはずです。
ただ飯島さんのように休職が長期に渡れば、それも難しくなるでしょう。
その時は返済そのものを諦めて、売却することも視野に入れる必要があります。
とにかく、安定した定期収入がないのに新たにローンを組むなど絶対にやってはいけないことです。
同じように、ローン返済のためにローンを組むのもいけません。借金が増え、苦しくなるだけで根本的な解決にはならないからです。
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57歳で離職を余儀なくされ、就職活動をしてましたが、この歳でなかなか仕事が決まらず、そうこうしてると鬱病になってしまい、通院がはじまりました。
実は住宅ローンを返済できない状況になってしまい、さらに再就職先が見つからない状況が重なり、今月27日の返済ができません。
どうなってしまうのか考えると、心臓が動悸します。
離職が本年3月末ですからもうすぐ3ヶ月が経つのですが、私はどうしたらいいのでしょうか。