贅沢はいっていられない!70代男性の誘いもOKするシングルマザーの婚活

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70代男性の誘いもOK?シングルマザーの婚活の現実

最近、小さな子どもを連れて離婚することが珍しくなくなり、シングルマザーが増えましたよね。

一人で子育てや仕事に奔走して大変そう・・・

けどまだ若いんだし、早くいい人を見つけて、再婚すればいいんじゃない?

なんて、周りは勝手なことを考えます。

でも、子連れ再婚ってそんなに簡単にできるものではなさそうです・・・。

こんにちは。
母一人、子一人・・・ついでに夫も一人いる、ファイグー編集部の木村(40代)です。

私の周りにもいます。シングルマザー。

もちろん、私だっていつシンママ(シングルマザー)になるかわかりません。

結論から申し上げます。

35歳以上のシンママの再婚は、ハッキリいって厳しいです。

今回、当サイト、ファイグーの取材に応じてくれたのは、2人のお子さんがいらっしゃるシンママのチカコさん、42歳。

コンサバファッションに身を包んだ、美人キャリアウーマンです。

20代~30代前半の独身時代は、「モテていた」というチカコさん。

ところが、すぐに再婚する気で挑んだ婚活は、想像よりもはるかに厳しいものでした。

同年代の男性からは相手にされず、求めてくるのは高齢男性ばかり・・・。

そう、たとえ美人でも、シンママの婚活は苦戦するものなのです!

チカコさんには、婚活で出会った男性たち、さらには過去の恋愛遍歴と男性観、結婚と離婚までを赤裸々に語っていただきました。

彼女の告白からわかってきたのは、初婚だろうが再婚だろうが、婚活で成功したいなら、「ぜいたくを言ってはいけない・・・」ということのよう。

それでは、さっそくチカコさんの独白をスタートしていきます!

今回の告白者

チカコ(42歳)
地方出身で、都内の中堅大学卒。英語が得意。
正社員として働きながら、男の子2人を育てるシングルマザー。
幸せな再婚をめざして婚活中(迷走中)。

※ 文中に登場する人物の名前はすべて仮名です。

この記事のアドバイザー情報

  • 木村 澪子 編集者

    木村 澪子編集者

    テレビ・雑誌等の取材歴15年。ファイグーではお金の話をわかりやすく、よりリアルにお伝えするために、背景や当事者の気持ちに寄り添う取材を心がけています。銀行マン、証券マン、利用者などからぶっちゃけたお話を聞くにつけ、「消費者も賢くならなければ...」と痛感する日々です。家族は夫・娘・ザリガニ2匹。

さみしい老後は絶対にイヤ!

私はチカコ、現在42歳。

9歳と5歳の二人の息子を持つシングルマザー。

再婚をめざして婚活中の身。

自分でいうのもナンだけど、美人なほう。

若い頃は一青窈に似ているとか言われてたかな。

今でも年齢より、下に見られることのほうが多い。

離婚してすぐに結婚相談所に登録。婚活をはじめて2年が経った。

私が元夫と離婚した理由は、今はやりのDVやモラハラではない。

性格の不一致ってやつ?

それから、シンママといえば、世間から『貧困家庭の代表』みたいなイメージで見られるけど、それは単純すぎる。

たしかに、そういうシンママ家庭もあるけど、私はずっと正社員として働いてきたから、そこまで深刻ではない。

じゃあ、なんで婚活しているのかというと、やっぱり孤独な老後は嫌だから。

子どもたちは、あと10年もすれば巣立ってしまう。

そのあと、私はひとりで生きていくのかなと考えると、すごく不安・・・。

女として、このままで終わりたくない。

そんな理由で、私は婚活している。

くまお

「年齢より下に見える」っていうのは、キホンお世辞だからねー!

ガストじゃなくてデニーズに行きたい

私はいわゆる就職氷河期世代。

今の会社は大学卒業後にアルバイトから入って、数年後に正社員に昇格した。

以来20年ほど勤めている。

フルタイムで働いて、月収は手取りで30万円、ボーナスは年に2回で合計40~60万円。

それほど待遇がいいとはいえないけど、ブラック企業というわけでもない。

もっと条件のいい会社に転職できるならしたいけど、今の現状に納得はしてる。

とはいえ、3人分の家賃と食費だけで月収の3分の2はなくなるから、毎月カツカツの状態。

<経済状況>
月収 30万(手取り)
家賃 11万5千円
食費・外食費 9万円
通信費 2万円
昼食代 3.5万円
生命保険 (手術保障あり、死亡保障200万)
7000円
子どもの教育費、書籍代 5000円
次男の保育料 2万円
長男の学童・給食費 1万円
※ボーナスの半分は帰省費用(5.5万円×年2~3回)残りは服飾費など。

でも、これとは別に子ども手当と、元夫からの養育費の合計月7万円は1円も手をつけずに貯金。

さらに、元夫には子どもたちの大学進学費用として20歳になるまでに1,000万円貯まる額を毎月貯めてもらっている。

つまり、貧困家庭ではないよね。

けれど、外食する時は安めのガスト。

旦那さんがいたら、家族でデニーズに行けるよなーと思うと、やっぱりシングルはつらい。再婚したいって思うのよ。

さらに、シンママの中には本当のセレブもいたりするから嫌になっちゃう・・・。

シングルマザーにも格差がある

シンママの世界にも、格差というやつがある。

うちは中流シングル家庭に入るのかな。

シンママのセレブといえば、私の知り合いの東大卒シンママ(子ども1人)。

大企業で管理職に就いて、年収は1,200万円。要するにお金持ち。

泊りの出張が頻繁にあって、そのときにだれかに子どもの面倒をみてもらう必要があるのだけれど、賢いシンママはそれも解決済み。

彼女は彼氏と一緒に住んでいて(しかも彼氏が時間の融通がきく仕事をしているという!)不在時は彼氏が子どもの面倒をみてくれるんだそう。

シングル歴1年でもう彼氏がいるっていういのも、シンママの勝ち組ってかんじ・・・。

私もそういう彼氏が欲しいな~・・・。

そんなことを考える時、私はむかーし付き合っていた同い年のノブユキを思い出す。

いまでも私が一番好きなのはノブユキかもしれない・・・。

今でも忘れられない芸術家肌の彼

ノブユキは21歳のときにバイトで知り合った、私の20代を捧げた男。

大学卒業後、ノブユキは広告会社のデザイナーになった。

でも、普通のサラリーマンとは価値観や生活スタイルが違ってて、とにかくカッコいい。

きれい好きで料理も上手。

何でもよく気がつくし、一緒にいると前向きになれる頼もしい人。

もし彼と結婚していたら、家事も子育ても協力しあって、幸せになれたと思う。

でも、結婚を期待していた私にノブユキは言った。

「オレ、35歳までは結婚しないから・・・」

「は?それって35歳まで待てってこと?」

すごくショックだった。

私は30歳くらいまでに結婚して子供を産みたいと思っていたから。

そんな彼を待ち続けられず、別れたのが28歳のとき。

で、それからは「結婚したい!」という一心で男を漁るうち、30歳を過ぎてしまった。

そんな時に現れたのが、子どもたちの父親、元夫のトシオだったというわけ。

くまお

普通に考えて、ノブユキはあなたと結婚するつもりない感じだよね?

未婚の母になろうと決心

元夫のトシオは国立大学出身で役所系の財団職員。

共通の友人の飲み会でたまたま知り合ったんだけど、

「見た目さわやかだし、やさしそうかも・・・」なんて最初は思って、1~2回のデートでもう関係ができてしまった。

でも、話をするうちに、彼の薄っぺらい価値観や話題に耐えられなくなる。

そして、付き合いはじめて3~4ヶ月目。

「この人とは絶対に結婚できない、別れよう!」って思っていた矢先に、妊娠していることに気が付いた。

実はその2日後、次の結婚相手を探そうと、ある結婚相談所の説明会に参加する予定を組んでいたのに。

なんというタイミング・・・。

でも、すでに33歳になっていた私は、「子どもができた!」って舞い上がってしまった。

今なら33歳で初妊娠なんて普通かもしれないけど、当時はちょっと遅すぎるくらい。

「これを逃したらもう次はない。堕ろすなんて考えられない」と思ってしまった。

私はつわりに苦しみながら、「トシオと入籍はムリ。一人で子どもを育てよう!」と未婚の母になる決心をした。

ところが、妊娠から数ヶ月経って、安定期に入って身体が落ち着いてきたら、心もすっかり穏やかになって、考えが変わっていく。

「結婚したほうが世間的に丸く収まるんじゃない?子どもにとっても、父親がいたほうがいいよね」。

うーん、あの時の私、どうかしている。

私はこれを『妊娠マジック』と呼んでるんだけどね。

こうして私は好きでもないトシオと結婚してしまったのだ。

夫の靴下のニオイに嘔吐

トシオは収入も安定しているし、家事や育児は『頼めばやってくれる夫』だった。

暴力をふるうわけでも、浮気するわけでも、家にお金を入れてくれないわけでもない。

でも、ハッキリ言って気が利かないし、話していても自分の主張というものがないし、そのくせ変な見栄を張りたがるつまんない男。

結婚生活の最後まで、まったく好きになれなかった。

それでも、がんばって3年後に2人目も生まれた。

しかし、2人目の息子が生まれてからは寝室も別。

もちろん夫婦生活も皆無。

身体を近づけるのも嫌、ニオイや気配を感じるのも嫌になり、視界に入るのも我慢ならなくなった。

会話も必要以上のことは話さなくなり、最終的には「こいつを傷付けたい、攻撃したい」という殺意に似た気持ちまで出てきた。

ある時、トシオの靴下を洗濯しようとして、靴下がたまたま鼻をかすめた瞬間、嘔吐してしまったこともある。

もちろん、冷え切った夫婦関係にトシオのほうも疲れたみたい。

私が「離婚したい」と切り出した時には、あっさり快諾。

子どもの養育費もすぐに話がまとまり、結婚7年目ですっぱり別れることができた。

今度こそ本当の幸せを掴みたい!

私は離婚したとたん、速攻で大手の結婚相談所Aに登録。

こうしてシングルマザーの婚活がはじまったのだ。

くまお

旦那見ただけで吐くっていう人もいるしね。

結婚したら専業主婦になって

結婚相談所Aでは、こちらの条件にあう男性を毎月3人選んでくれ、そのプロフィールが手元に届く。

私は入会金5万円、月会費1万円の一番安いプランで入会したから3人までしか紹介されないのだが、高額なプランになると紹介人数が増えていく仕組み。

プロフィールを見て、気に入ればお見合いをリクエスト。

独身に戻ってギラギラしていた私は、さっそく最初に紹介された1人にお見合いを申込んだ。

ローカルCMで見たことのある企業の統括部長とかで、40代後半の初婚、年収700万円。

写真の雰囲気から「将来ハゲなそう」と思ったのが選んだ理由だ。

相手からもOKが出て、さっそく結婚相談所Aのマッチングルームでお見合いした。

クールビズ風のファッション。
「ちょっとオシャレしてきてくれているな」という雰囲気に好感を持った。

趣味は釣りで、徒歩数分のところに住む実母が家事をやってくれていることを穏やかに話す。

「徒歩数分の距離に姑?でも、優しそうだし、まあいいか・・・」。

なにより「子どもが好き」だというし。

男性も私を気に入ってくれたようで、その後も3回ほど会って話をした。

これなら次回は子ども同伴の遊園地デートでもいけるのでは?

そんな期待を膨らませていたところ、突然、破局を迎えた。

相手が急に「結婚したら専業主婦になってほしい」と言い出したのだ。

え?こんなに穏やかそうなのに、「女は家にいろ」タイプの男ってこと?

私はそういう男って大嫌い。ムリ。

すぐに交際をお断りした。

でも、この判断は大間違いだったと、ずいぶん後になって気が付くことになる。

40代子持ちは婚活市場で価値なし

私が相手に求める条件は、

「職業にはあまりこだわらない」
「年収は最低500万円あればいい」
「年齢は同い年から5歳上くらいまで」というもの。

これでも、私的には相当レベルを下げたつもりだった。

かつての恋人ノブユキのような人が理想だけれど、ぜいたくはいっていられない。

ところが、いざやってみると、オファーをくれる男性は50代以上の『おじいさま』ばかり。

私がリクエストする40代男性からはほぼスルー。

お見合いまで漕ぎ着けることができない。

最初に40代の男性とお見合いできたのは、たまたま運がよかっただけだったのだ。

そもそも婚活市場での女は、40代に入った途端、商品価値が大暴落する。

私はそこに『子持ちという条件』が加わるから、さらにガタ落ちなのだ。

しかし、その時の私はまだ、その現実に気がついていなかった。

「私の見た目だったら、まだまだ相手を選ぶだけの魅力がある」と思っていたのだ。

当時の私をぶん殴ってやりたい・・・。

今の私なら、最初のお見合い男性の希望通り、すんなり専業主婦になっていただろう。

結局、結婚相談所Aでお見合いできたのはたったの1人。

会費に見合う成果は出せなかった。

業を煮やした私は、出会い系サイトにかぎりなく近い、スマホのマッチングアプリBにまで戦闘範囲を広げることにした。

通勤中におじいさんの『仕分け』

マッチングアプリといっても、入会費を支払う必要があるの。

そのため、出会い系サイトよりはメンバーが絞り込まれている。

気軽にメッセージをやりとりできるし、直接会うことへのハードルは結婚相談所より低い。

しかし、結婚への本気度が下がるのも事実。

マッチングアプリに入会すると、登録されている膨大な数の男性写真とプロフィールを閲覧できる。

とにかく数が多いので、『年齢40歳代』『年収500万円以上』といったフィルターをかけても、まだ見切れないくらい。

私の通勤時間は、これらのデータの『仕分け』に費やされるようになった。

OKした相手が、自分にもOKを出せば、マッチングは成立。

すると相手とメッセージのやりとりができるようになる。

「はじめまして」にはじまり、

「お休みの日はなにをされているんですか?」
「どんなお仕事ですか?」
「好きな食べ物は?」みたいな当たり障りのない会話が続く。

しかし、話が盛り上がって、「直接会いましょう」となるケースはごくわずか。

たいていはどちらかが返事をしなくなって、フェードアウト。

それにメッセージの相手も50代が半分、60代が3割くらい。

おじいさんの写真ばかりスクロールして、頭がおかしくなりそうになる。

私の希望する40代男性とのやりとりは1割程度しかない。

そのわずかな40代の中から、会ってくれそうな人を探さなければならないのだ。

くまお

おじいさんの仕分け作業、電車で隣の人がやってたら恐怖だよね。

土曜日はゴルフしたい男

私はフルタイムで働いているし、子どもたちの世話もあるから、男性と会う時間も限られる。

「平日の夜か日曜日に会えませんか?」と聞かれることが多いけれど、私はNG。

ある時、45歳くらいのサラリーマンとのやりとりで、「会いましょう」という話になった。

私にとっては唯一のデートタイムは土曜の日中のみ。

仕事は休みで、学童や保育園で子どもを預かってもらえるからだ。

ところが、この男性ときたら、「土曜の昼間はゴルフに行きたいので、昼間に会うのはムリです」という。

「は?ゴルフしたいから土曜の昼間はムリ?」

こんな男と結婚しても、週末はゴルフに行ってしまうだろう・・・。

ハイ、終了。

いくら「会おう」という話になっても、「この日はダメだし、この日もダメ・・・」というやりとりが続くと、そのうちに返事が来なくなる・・・。

「そんなんで、結婚する気あるんですか?」なんて説教をうけることも。

子どもと一緒なら会えるけれど、一回目のお見合いから子供を連れて行って喜ぶ男性などいないから仕方ない・・・。

そんな中、やっとのことで40代の男性と会う約束をすることができた。

謎すぎるLINEスタンプ男

映像制作の仕事をしているという45歳くらいの人。年収は600万円。

ハンサムではないが笑顔がやさしそう。

無精ひげが映像制作という感じ。

「仕事が忙しくて、出会いがないんですよー!アハハ!」

仕事が充実しているみたい、そこは好感がもてた。

別れ際には「またぜひ会いましょう!」といわれた。

私もその気になって、LINEのやり取りをはじめたのだが、その後が謎だった。

この男性、LINEではメッセージではなく、やたらスタンプばかり送ってくるのだ。

「おはよう」「おつかれさま」「おやすみ」といった「イラスト+文字」のスタンプが、1日に何通も届く。

こちらが「今日はいい天気ですね、お仕事頑張りましょう」というふうに文字で返しても、スタンプでしか返ってこない。

「おはよう」とか「元気?」のスタンプならまだいい。

「シュワッチ」とか「オスカル様!!」とか、今なぜこれを?というスタンプを、次々に送ってくるのだ。

私もそのうちメッセージを止めて、スタンプにスタンプで返すようになった。

毎日お互いに、スタンプだけを送り合うという不毛な日々が半月ほど続いた。

結局、送るのをやめると、向こうのスタンプもストップ。

あっけなく終わり。

一体なんだったのだ。

こんなのばかりで、2回目に続くことはほぼない。

その後、会うことができた40代は、保険外交員、食品会社の営業職、ディーラー営業マンのわずか3人で、どの人も一度っきりで終わり。

まぁ・・・、つまりフラれたってことだよね。

もう40代へのこだわりは捨てるしかない。

私は心を入れ替えて、50代男性のオファーを少しずつ受け入れることにした。

くまお

LINEスタンプは、すぐ断れない男性の精いっぱいのやさしさ?

年収1,800万円の50代会計士

ある時、マッチングアプリBで知り合った56歳の公認会計士の男性と会うことになった。

バツイチ子持ちだが、子どもは成人しているので、面倒がなさそうな人だ。

年齢的にはちょっと上すぎるけれど、都内で事務所を営む会計士で年収は1800万円(っしゃあ!)。

でも、やっぱり年齢の壁は大きかった・・・。

会計士はスラリとしたやせ型だが、髪はすでにロマンスグレー。

恋人や夫と呼ぶにはおじいさんだよね・・・。

はたから見ても、スーツをきっちり着た初老の男性と私のツーショットは、お見合いというより、仕事の打ち合わせかのように映っていたと思う。

年の差のせいか、会話もしっくりこない。

ありきたりな「休みの日は何をしていますか?」「どんなお仕事ですか?」といったトークが続いたけれど、ビジネスライクの域を出ないまま。

新宿御苑を散歩したが、話題はお互いの子どものことに終始して終了。

LINEを交換し、「今日はありがとうございました」「次はいつお目にかかりましょうか?」というやりとりもしたが、婚活では社交辞令のようなもの。

やはり次の予定を立てることなく、そのまま途絶えてしまった。

「あ~、40代もダメ・・・ 50代もダメ・・・」

私の婚活は、完全に迷走期に突入していた。

そして婚活開始から1年をすぎる頃。

私のアプリ内は気味の悪い男性からのブキミなメッセージであふれかえるようになっていた。

キモ男の大量増殖

婚活サイトで自分にメッセージが届くと、「○○さんからメッセージが届きました」という通知が来る。

「え?どんな人かな?うれしい!」

やっぱり、プロフィールを見て、私のことを気に入ってくれる人がいると思うと浮かれてしまう。

ところが、なにか様子が変なのだ。

50代のハゲ男性からの最初のメッセージ。

「可愛い・・・みとれます」

同じく50代別ハゲからのメッセージ。

「あなたは天使のようです」

まあ、私が美人なのは事実。

けれど、カワイイ系とか癒し系ではなく、私はキレイ系。

そもそも、最初に送るメッセージとしては0点。

「はじめまして、プロフィールを拝見して興味を持ちました。お写真とっても素敵ですね!よかったらお友達になっていただけませんか」みたいなのが普通だろーが!

いきなり「天使のようです」ってどうなってんじゃ?

もちろん、こんなキモいメッセージに返信はしないし、すぐに「受取り拒否」を設定して、相手のアカウントごと自分のページから削除。

しかし、消しても消してもゾンビのように、別のキモ男からのメッセージがドンドン来るのよ。

どうやらマッチングアプリBが、キャンペーン期間に会員費を下げたことで、ヤバキモ会員が大量に入ってきてしまったらしい。

こうしてキモいメッセージを消去することが、私の婚活の一環になってしまったのだ。

「どうしてこうなっちゃうの?この美人の私が!?」

モテなさ過ぎてイラついた私は、ついに冷静な判断を失い、74歳のおじいちゃんと会う約束をしてしまう・・・。

くまお

溺れる者は藁をもつかむな。

74歳男性からの交際オファー

なにごとも「やるぞ!」と決めた勢いのあるうちに、結果を出すことがベストなのだろう。

長引けば長引くほど、本来の目標を見失い、何のためにやっていたのかがわからなくなってくる。

私の勢いは徐々に失速し、「もう婚活をやめようかな・・・」と思うようになっていた。

そんな時に届いた74歳のおじいちゃんのメッセージ。

婚活初期のころは、おじいちゃんからメッセージが届くと、思わず悲鳴が出ていた。

しかし、おじいさんスクロールが日常になっているためか、恐怖心はマヒ状態。

その74歳のおじいちゃん曰く「亡くなった妻は20歳以上年下でした。若さには自信があります」とのこと。

たしかに、このおじいちゃんの見た目は、その辺の50代より若い。

西岡徳馬(東京ラブストーリーの鈴木保奈美の不倫相手役)をちょっと庶民的にしたような感じ。

話も合いそうだし・・・。

私は茶飲み友達の気分で、おじいちゃんの誘いを承諾してしまった。

しかし・・・

どう考えても74歳の男性と再婚なんて想定から外れ過ぎている!

冷静になれ!チカコ!!

本当に幸いなことに、約束の日の直前に急な仕事が入った。

その瞬間に、私は目が覚めて、約束をキャンセルさせてもらった。

というわけで、結婚相談所もマッチングアプリも何の収穫も得られないまま、私の婚活は2年目に突入したのだ。

でもね・・・

実は今、

恋人っぽい人がいるんだよね、私。

「収穫ナシっていってたのに、どういうこと?」って思うよね。

なんとお相手は、私がまったくターゲットにしていなかった外国人。

ダーリンは外国人?

実は、数年前から転職を視野に英語をがんばって勉強していた。

仕事の合間に英会話のスクールに通ったり、サークル活動に参加したり。

インターネットの語学交流サイトを通じて、外国人の友だちもつくることができた。

そこで知り合ったのが、現在の友達以上恋人未満のニュージーランド人、ジェームズ。35歳。

英会話講師でバツイチ。
会話はすべて英語。

ジェームズとは、月に一度のペースで食事したりしている。

会うときは、子どもたちも一緒。

これまでやりとりした日本人男性には、「最初から子どもと一緒に会うのはムリ」といわれてきた。

でも外国人は離婚経験をポジティブに考えていて、シングルマザーに対する接し方が根本から違う。

日本人男性は子どもがいるということに、おっかなびっくりなんだけど。

彼は子連れでも気にしないし、子どものことをすごくかわいがってくれる。

しかし、いつも子連れだから恋人っぽい雰囲気にはなりにくい。

だから、このまま発展しないで終わってしまうのかも・・・という感じもする。

でも、さりげなく私の腰に手をまわしてきたりして、お互いに好意があることはわかる。

食事の好みとか文化の違いも少しずつ受け入れていければいいんだけど。

外国人に味を占めた私は、もう1人日本語が話せるフランス人、40歳のピエールとも会いはじめた。

婚活アプリをみかぎって、語学交流サイト荒らしになってるわよね・・・。

もう外国でいい、むしろ外国がいいかも!

もう一度パパと結婚して

私の2年間の婚活を振り返ると、

40代にこだわる

50代に範囲拡大

キモイ男に振り回される

60~70代に血迷う

(ゴール)外国人

でもいまさらながら、私の一番の目的は、子どもたちを幸せにしてくれる人だってこと。

子どもたちは今、9歳と5歳。

もし再婚するとしたら、子どもの成長を一緒に見守っていくことになる。

もちろん、子どもたちを一番幸せにできるのは、私の大嫌いな元夫のトシオだということはわかっている。

子どもたちは「もう1回、パパと結婚してほしい」といっているからね・・・。

それを聞くと胸がズキズキと痛む。

今も子どもたちが元夫に会う機会はあるし、私も年に一度くらいは一緒に食事する。

そんな時、子どもたちは「またパパと一緒に住めるようになるかもしれない」って期待してしまうみたい。

かわいそうだけど、「それはないよ」とはっきりいっている。

子どもたちはやっぱり父親が大好きなんだな。

こんな母親でゴメンね。

でも、もっといい人に会えるかも・・・

その希望はまだ捨てきれないの。

私はもうしばらく婚活を続けてみようと思う・・・。

体験インタビューを終えて

チカコさんの婚活、いかがでしたか?

シングルマザーといってもいろいろな人がいますから、すべてのシンママ婚活が難しいわけではありません。

エネルギッシュに子育てや仕事に取り組むシングルマザーは、人生経験豊富な点が魅力。

もちろん、高齢男性も人生経験豊富でステキな人が多いと思いますが、シングルマザー婚活の選択肢が増えていくことを期待したいですね。

チカコさんの話、どう思う?

たぶんノブユキを引きずってる感じだね。それから若い時の恋で楽しちゃうと、年とってから痛い目にあうってことなんだろうね。

・・・

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