更新日:2018/07/20
資金繰り表はエクセルと3つの情報があれば誰でも簡単に作れる!
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評価を設定してください ×会社を経営していると、
「月末になると会社の運転資金がいつもギリギリで大変」
「会社の資金が少ないと思っていたら、今月の売掛金の入金がまだだった」
「取引先への支払を忘れてしまって支払期日を過ぎてしまい取引先との関係が悪くなった」
「運転資金が不足して、明後日までに融資して欲しいと銀行にお願いしたが間に合わなかった」
などなど、資金繰りに起因するトラブルが、日々発生しまうものです。
そのようなトラブルにならないためにも、資金繰り表を作ることをおすすめします。
しかし、
「日々の仕事が忙しいし、専門知識も無いし・・・」
なんて色々言い訳しては資金繰り表を作るのを先延ばしにしている・・・そんな経営者の方も多いのではないかでしょうか。
実は、資金繰り表の作成には経理などの専門知識は不要です。
つまり、誰でも簡単に作成できるものなのです。
資金繰り表の作成に必要な情報は、
今いくらあるのか?
いつ、いくら入金されるのか?
いつ、いくら、支払わないといけないのか?
のたった3種類のみ。
しかも、必要な計算は、足し算と引き算。
今からでも遅くはありません。
資金繰り表の作成をしてみましょう!
資金繰り表作成に必要な3つの情報
早速、資金繰り表を作成する準備を始めてみましょう。
必要な情報は、「今、いくらあるのか?」、「いつ、いくら入金されるのか?」、「いつ、いくら、支払わないといけないのか?」の3つだけ。銀行通帳や取引先との契約書や注文書を集めて確認してみましょう。
今、いくらあるのか?
これは会社の資金の残高です。
現金のやりとりがほとんど無い会社であれば、銀行通帳の残高を見ればOK。手元の現金や現金取引が多い場合は、会社の金庫や出納庫にいくらの現金が残っているのかを確認する必要があります。
● いつ、いくら入金するのか?
入金については、大きなものが2種類あります。
ひとつは取引先からの売上の入金、もう一つは、銀行などからの借入金の入金です。
取引先からの売上の入金は、取引先との契約書や取引先からの注文書を確認するのが良いでしょう。銀行からの借入も、借入契約書などで確認することができます。
入金の予定日ごとに確認するのが重要です。
● いつ、いくら支払わないといけないのか?
出金についても大きなものが2種類あります。ひとつは、取引先への仕入れや経費の支払いです。もう一つは、銀行などへの借入金の返済です。
取引先への支払いは、取引先との契約書や請求書などで確認するのが良いでしょう。また、借入金の返済も、返済期日と返済金額を契約書で確認するのが賢明です。
この一連の確認作業で気をつけなければいけないのが、抜けや漏れ。銀行振込での入出金が多い場合、銀行通帳で確認すると抜け漏れの防止になります。もちろん、契約書、注文書、請求書といった書類を普段からきちんと管理しておくことが最も重要ですよね。
これらの情報が手元に集まれば、いよいよ資金繰り表の作成です。
資金繰り表作成の3ステップ
先ほどお話した「必要となる3つの情報」があればあとは簡単!
資金繰り表の作成は、次の3ステップで完成です。
まず、最初のステップは表作り
下記の見本をご覧ください。
《表1》
縦軸が日付、横軸が項目。
項目は、
・ 日初残高(始業時の残高)
・ 支払額
・ 入金額
・ 日末残高(終業時の残高)
大きく分けると4種類です。
支払額と入金額の欄は、取引先ごとに細分化したほうが使いやすいかもしれません。
2つめのステップ。
実際に金額を記入していきます。
始業時の残高(日初残高)、支払額、支払後残高、入金額をそれぞれ記入して行きましょう。
そして最後のステップ、計算をします。
日初残高から支払額を引き、入金額を足して、その日の終業時の残高(日末残高)を出します。そして、日末残高が次の日の日初残高になります。
ノートや紙に手書きで作成する方法もありますし、エクセルなどの表計算ソフトを使って作成する方法もあります。表計算ソフトが使える環境であれば(特に、入金項目や支払い項目が多数ある場合は)表計算ソフトのほうがおすすめです。計算間違いがほとんどなくなりますし、あとで修正するのも簡単です^^
これで資金繰り表が完成です。
先ほどの《表1》では、エクセルを使用して日毎の資金繰り表を作成してみました。
週毎、月毎の表でもOK
ここで、資金繰り表を作成するときに唯一重要なポイントについて紹介します。それは、時間軸についてです。
《表1》では、日毎の単位で表を作成しました。
これを、週毎、もしくは月毎で作成する方法もあります。
入金や支払いが1ヶ月に数回しか無いのに、日毎の資金繰り表を作成するのは面倒ですよね。
《表2》
上の表は、週毎にまとめた資金繰り表です。
ただ、週毎、もしくは月毎で資金繰り表を作成する場合、その期間内の入金で、その期間内の支払いを行うような場合は要注意です。
例えば、《表2》の最終週では、週頭に40万円の残高がありますが、週間の支払いは50万円となっています。週間の入金額が210万円なのでその入金でまかなえることになっていますが、もし入金日より支払日のほうが先だったらこの50万円は支払えないということになってしまいます。
週毎や月毎で資金繰り表を作成するときは、期間の初めに運転資金が確保できているかどうか、つまり、週初残高(もしくは月初残高)が、その週や月の支払いの総額よりも多いかどうか、確認しなければなりません。
また、同日の支払いに対して入金が微妙にずれてしまい資金が底をつくような事態を事前に避けるためにも、支払額と入金額の間に欄をもうけて、日初残高からその日の支払額を引いた残高を記載してみてはいかがでしょうか。
《表1》《表2》では、支払後残高という欄をもうけています。もちろん運転資金が支払い金額以上に潤沢にある場合は不要です。
逆に資金繰りが苦しい場合は、『資金繰りが苦しいときに真っ先にやるべきこととは?』をチェックしてみてください。資金繰りが苦しい時の対処法を紹介しています。
資金繰り表を作成するだけではダメ
いかがだったでしょうか?
ちょっと面倒な部分もありますが、「意外と簡単に資金繰り表って作れるんだ」と実感いただけたのではないでしょうか?
しかし、資金繰り表は、ただ作成するだけではその力を発揮しません。使いこなしてこその資金繰り表です。
たとえば、資金繰り表を元に、
入ってくるはずの売掛金が入ってきているかどうか?
払うべき支払いを期日通り支払うことができるか?
などを確認し、入金や支払いの管理を行うことがまず第1歩です。
そして、資金繰り表の定期的な更新は不可欠です。
新しい注文がきた、得意先から支払いを遅らせて欲しいと依頼があった、新しい請求がきた、などなど、会社の資金繰りに関係する話が日々入ってくると思うので、そういった新しい情報を、定期的に、資金繰り表に反映して更新することが重要です。
もちろん、更新した資金繰り表の残高の確認も必須。
残高がマイナスとなって資金不足になる日は無いか、あるならそれはいつなのか、もし資金不足となる見込みであれば、遅らせられる支払いを延ばす、入ってくる売掛金を前もってもらえるように依頼してみる、銀行から追加の資金を借り入れるといった手を打つ必要があります。
逆に、運転資金が潤沢であれば、その一部で借入金の早期返済をしてしまう、といったこともできます。
定期的に資金繰り表を更新して見直すことがすべての始まりです。その日になって資金が無いとなっても対応策は限られてしまいますが、例えば1ヶ月前に資金が不足することがわかれば、その分、対策を考える時間、対策をうつ時間が生まれます。
いかがでしょうか?
事業を行う上で、資金繰り表の作成、更新は不可欠なものだと思います。きちんと更新して常にお金の流れを把握するようにしましょう。
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