高報酬!パチンコの打ち子!こんな勧誘にご用心。打ち子詐欺の実態【体験談】

「打ち子詐欺」の被害に遭い、130万円もの借金を背負ってしまった事を語ってくれた三浦さん

携帯電話やパソコンに、「パチンコの打ち子・高報酬」「副業・パチンコのサクラ」などの件名で、アルバイトの勧誘メールが送られてくることがあります。

「パチンコの打ち子」とは、パチンコ店が雇うサクラのことで、さも当たりが多く出ているかのように見せかけるものですが、違法とされている仕事です。

ただしそもそも「打ち子募集」自体が詐欺であることがほとんどで、逆にお金を騙し取られてしまう「打ち子詐欺」が多発しているのです。

今回はこの「打ち子詐欺」の被害に遭い、130万円もの借金を背負ってしまった男性からお話を聞くことができました。

体験者の情報

名前:三浦 雄一(仮名)
性別:男
職業:会社員
年齢:32歳
借入件数:3件
会社名(借入先):レイク・アコム・その他
利用時期:2009年12月~2011年4月
借金の合計額:約130万円
借金の理由:「打ち子詐欺」の被害に遭って

「高報酬アルバイト」の対価は「高額な借金」

お話をうかがったのは、会社員の三浦 雄一さん(仮名)32歳、真面目で優しそうな印象の男性です。

彼は5年ほど前に詐欺に遭い、その後人間不信に陥ってしまいました。

もともとパチンコが趣味だったという三浦さん。パチンコを打ちながら高額の利益を得ることができるという「打ち子募集」に惹かれてしまいます。しかし、実はそれは「打ち子詐欺」。

騙されてしまった彼は、複数の消費者金融から多額の借金を背負ってしまい、最終的には自己破産という道を選ぶことになりました。

今回は「打ち子詐欺」の巧妙な手口と、なぜ彼が悪質な業者に騙されてしまったのか、その経緯を詳しく語ってくれました。

パチンコを打つだけで高報酬なんて最高だと思った

― 「打ち子」のアルバイトを知ったのはどういうきっかけだったのですか?

ある日、携帯に、「グラッド」という会社から「高報酬アルバイト募集」というタイトルのメールが届きました。

硬くて丁寧な文章で、リンク先には「打ち子」の仕事の詳細が画像と一緒に載っていて、「主婦やサラリーマンでも効率よく稼げますよ」みたいなことが書いてありました。

もちろん最初は怪しいと思いましたよ。でも「熱意も必要」とか「選考がある」という文面で、かえって信憑性があるように思えたのです。

なによりも副業で稼ぎたいという気持ちが大きくて。

当時は勤めていた会社は手取りで20万円くらいあったのですが、家賃や生活費で理想通りの生活とはいかなかったので、もっと余裕や蓄えが欲しくて。

しかも以前からパチンコを打つのは趣味で、月に10万円くらいは使っていましたから「趣味で稼げたら最高じゃないか!」と思ったのです。

それでリンク先のエントリーフォームから、自分の長所とか短所とかを書いて応募しました。するとその1~2日後に、グラッドの「タナカ」と名乗る男性から電話がありました。

― 「タナカ」はどんな印象の人でしたか?

声の印象は30歳台半ばくらい。とても落ち着いたしゃべりかたで、いかにも事務系の真面目そうな雰囲気でしたね。

そのタナカが、「たくさんの応募がありましたが、書類選考にあなたが選ばれました」と。

ただこの時点で即採用という訳ではなくて「まだ第一段階だから、次のステップに進む必要がある。他にも選考に残っている人はいるけど、私が上司に推薦をすれば採用される」と。

「採用されるためには向上心を持って審査に臨んでください」としきりに「審査」という言葉を使って発破をかけてくるのです。

「審査をパスした厳選された人だけが仕事に就くことができます」と言われてしまうと、こちらもやってやろうという気になりますよね。

― 審査というのは、三浦さんがテストなどを受けるということですか?

いいえ、私はただタナカからの報告を受けるだけでした。

すべてこれらの会話も電話のみのやり取りで、「あと少しですね」「三浦さんを応援したい、勝ち抜いてもらいたい」と3~4回くらい電話があり、審査の状況をいちいち私に知らせてきました。

1回の電話で一つずつステップが上がっていると言われて、こちらも「もうちょっとで最終選考に残れる」「ここで辞めてしまっては、これまで頑張ってきたことが無駄になる」と完全に踊らされている状態でした。

もちろんまだ疑いは持っていましたよ。

でも打ち子の仕事について聞くと「パチンコ屋と提携しているから、実際にどこのパチンコ屋のどの台が良くて、どの台は良くないということを知っている。もし不利益を被ってもなんとかできる」と説明されて、こちらも信用してしまったんです。

130万円の保証金を要求

― 最初にお金を要求されたのは?

真面目で優しそうな印象の三浦さん

最初のコンタクトから1週間後くらいに「最終審査に通って三浦さんが選ばれました」と言われて、その時に初めてお金の話になりました。

タナカが言うには、仕事にはライト級、ミドル級、ハイクラスのコースがあって、それぞれにメリットとデメリットがあると。

ライト級は一番お金が掛からないけれど、そのぶん利益の取り分はあまり多くはない。逆にハイクラスになると保証金は多いけど、月収300万円は余裕だとサイトの一覧表もメールで見せられました。

そして保証金は「機密性の高い情報を提供するために必要」という説明を受けました。

会員になったらまず保証金を納めてもらって、初めて仕事ができる。保証金がないとお互いの信頼が築けないというのです。

ライト級で30~50万円、ミドル級で60~90万円、ハイクラスで100万円以上という説明を受けました。

― 「保証金」と言われてどう思いましたか?

「そうだよな。そんな美味しい話はないな」と思いました。でも騙されたとは感じませんでした。それだけ稼げるのだから、そういうルールがあってもしょうがないな、そういうものだと。

でも急にお金の話をされてもすぐには用意できません。

しかしそこで「早く保証金を入れないと自分以外に権利が譲渡される」と言われて、こちらを焦らせるんです。

今まで冷静に話していたタナカがやけに熱心に説得してくるものだから、私も「どうにかしないと」という気持ちにさせられてしまって。

怪しいと思っていても、これが本当ならこんなに効率の良い仕事はないと思って、可能性にかけてみたいと思いました。保証金も30万円くらいならどうにかできるかなと。

だから「騙されたら騙されたでいいや」と腹を括って、ライト級で検討したいとタナカに伝えました。

でもそのことを伝えた途端「ライト級ではあまり儲かりませんよ」と。

しかも「一度ライト級を選ぶと変更できなくなる、はじめからミドル以上のプランをおすすめしています」と、さも私のことを考えてくれているような口振りで言うんです。

それで最終的には一番上のクラスで130万円を提示されました。勿論そんなお金は持っていませんよ。

電話で指示を受けながらサラ金から借入れ

― どうやって保証金を工面したのですか?

サラ金からの借り入れを勧められました。

それまでサラ金からお金を借りた経験はないので二の足を踏んだのですが、「期限が迫っているので急ぐ必要がある」と言われました。

ギリギリだけど間に合うから、急いでお金を用意して、振込み明細を今日中に写メすれば間に合うと。

サラ金から借りることを、保証金の立替と表現していましたね。あくまでも返ってくるお金だからと背中を押されたかたちです。

でもサラ金から借りた経験もないから、今日中と言われても戸惑ってしまいました。するとタナカに「近くにあるレイクの無人契約機にすぐ向かって下さい」と言われて。

タナカは私の住所も知っているので、近所のどこにサラ金の無人契約機があるのかも分かっているんです。私はタナカに指示されて電話をしながらそこへ向かいました。

契約の時もタナカの指示通りに、借り入れの目的は「買い物のため」と答えて、限度額いっぱいの50万円を借りました。そしてその足で、アコムなどの無人契約機へも回り、全部で130万円をどうにか用意しました。

そのうちの10万円を軍資金として残すように言われて、あとの120万円はメールで指定された口座に振り込みました。

先輩の仕事を見学するように言われて

― 実際に打ち子として仕事をしたのですか?

「本当は忘れたい過去」と、苦々しげに当時のことを語ってくれた三浦さん

お金を振込んだら「即さようなら」ということはなくしばらく指示や連絡が来ていました。そしてタナカの指示で実際の勤務に就きました。

仕事や休みの日、指定されたパチンコ店に行き、そこからタナカに電話をしました。

この日は、タナカが指定した台にはすでに男の人が座って打っていました。

タナカから「今日は見学ですから、先輩が打つ様子を見て下さい」と言われたので、とりあえず何回出ているのかを黙って見ていました。

「話しかけてはいけない」と言われていたのでその通りにしましたが、その人がタナカとグルかどうかは今でもわかりません。

電話ではタナカが「大当たり本数26回」とか具体的な数字を言って、いかにもパチンコ店と情報を共有しているような表現をしていましたね。

他の店舗の指示された台に行くと若い男性やおばさんまでいて驚いたのですが、直接話しかけられないし、詐欺かもしれないと思うと、話しかけるのも怖かったです。

次の勤務では、実際に自分でパチンコを打たなくてはならなくて、でもただ指定の台に座るだけではなく一定の手順を踏む必要がありました。

一定の手順とは、レバーとかボタンとかを決まった順序で操作するとか、触れるとかそういったことです。本当にそうすると当たるかどうかはわかりませんが、それが意外と難しい。でも何度かやっているうちにそれなりにできるようにはなります。

でも手順どおりにやっているはずなのにまったく当たらなくて、結局限界まで打って止めてしまいました。

電話が繋がらなくなり詐欺だったことに気付く

― 当たりが出なかったこと相手に訴えたのですか?

その日の夜に電話をしたら「ちゃんと手順通りにしていただかないと意味がない」と苦言を呈されました。

こちらが成功したのか確信を持てないことを利用して、「当たらなければ手順が間違っている」と言うんです。そうなるといくらでも言い逃れができますよね。

それでそういうやり取りを1~2回しているうちに、連絡が取れなくなりました。

しかも連絡が取れなくなってしまった時に、不思議な現象が起きました。

電話のメモリにあるはずの相手の電話番号の表示が、000-0000-0000みたいに全部0に書き換わっていたのです。電話に出ないのではなく、こちらから掛けられない状態になっていました。

そこで初めて騙されたと気付いて。でもまだ間に合うかもしれないと思って、銀行に振込みの手続きが行われないよう凍結の手続きをしました。でも既に振込まれてしまった後で、間に合いませんでした。

結局最初にコンタクトを取ってから1ヶ月くらいでタナカとは連絡が取れなくなって、手元には130万円の借金だけが残りました。

警察の対応と自己破産

― 警察には相談されたのですか?

はい、相談しました。

こちらも断片的な情報しかありませんが、「東京の銀座にあるグラッドという会社で、担当者はタナカ」という情報提供をしました。

警察のかたも丁寧に対応してくださいましたが「まだこういった詐欺被害が出て間もない段階で、まだ数人しか被害に遭っている人が居ないので、情報が少ない」と言われてなんの成果も得られませんでした。

こちらも、これ以上被害が増えないようにしてくださいと言うしかなかったですね。

― 130万円の借金はどうなりましたか?

一社につき2~3万円の返済をしていたのですが、当然苦しくなってしまって7ヶ月目には挫折をしてしまいました。

自分で何かを買った借金だったらわかるけど、何も残らないどころか忘れてしまいたい人生の汚点にお金を払い続けるのは苦痛でした。

「なんの為に働いているのだろう」と苦しくて、結局返せなくなって自己破産を選択しました。

― 自己破産の手続きはどのようなものでしたか?

2009年に自己破産の手続きをしました。

その頃はテレビのCMで「債務整理」とか「自己破産」とかよくやっていたので、そういう方法があることは知っていました。そこでインターネットで専門の弁護士さんを見つけて相談をしました。

弁護士さんには、3ヶ月間の収入や支出を家計簿につけて、お金の流れが把握できるようにと指示されました。自己管理ができて初めて自己破産の免責が下りるのだそうです。

弁護士を通さず自分でやろうとすれば、もっと時間がかかったと思います。半年くらい必要だったかもしれませんね。でも私の場合は弁護士に依頼したので3ヶ月くらいで免責が下りました。弁護士費用は30万円くらいで、それは分割でお支払いしました。

過払い請求も考えたのですが、返済期間も短いし、条件に当て嵌まらなかったのだと思います。

― その時を振り返ってどのような感想をお持ちですか?

詐欺に遭い、人間不信に陥ってしまい、その傷は今も癒えていない様子の三浦さん

当時は本当に馬鹿だったと思います。

別に普段の仕事だとか、サラリーマンであることに不満があった訳ではないのです。

ただパチンコという趣味を仕事にできるなら、こんなにありがたいことはないと思ったのですが、そう旨い話は無いですよね。本当に人を簡単に信用し過ぎていました。

でもそのことを教訓に、今なら馬鹿をやらない自信が千倍くらいありますね。

ただ逆に今は人を疑ってかかるようになってしまったので、人付き合いの部分で相手に不快感を与えているのではないかと不安に思うこともあります。

自己破産をして1回リセットできたけど、人との接し方に問題が残ってしまいました。

インタビューを終えて

最後に「それでも人を信用できる世の中であって欲しい」と語っていた三浦さん。

ところどころ自嘲気味に話す様子からは、過去の自分への憤り、人間不信に陥ってしまった苦しい胸の内が伝わってきました。

そもそもパチンコやパチスロは、法律によって出玉率が細かく決められています。ですから必ず勝てる台があるとすれば、それは違法なものです。

打ち子の仕事とは違法に操作された台で打つことですから、それに関与した時点で犯罪を犯すことになります。

打ち子は業務上横領罪や窃盗罪にあたり、その場合10年以下の懲役か50万円以下の罰金が科せられます。

ただし「打ち子の募集」という名目のほとんどが、詐欺と考えていいでしょう。

このような募集は「パチンコモニター募集」や「月収100万円も夢じゃない」といった内容で、ある日突然携帯やパソコンのメールに送られてきます。

もちろんこうした募集をするのは、パチンコ店の関連企業などではなく、単なる詐欺集団です。

そして高報酬に惹かれて問い合わせてきた人に「登録料」「保証料」などの名目でお金を振込むように指定してきます。

お金を振り込んでしまうと、やがて連絡が途絶え、そこでようやく詐欺に気付くのです。

インターネットや携帯を使っている以上、「打ち子詐欺」など悪意のある情報や勧誘に遭遇する機会は多いでしょう。

「高収入」「趣味を仕事に」という言葉は確かに魅力的ですが、悪質な詐欺に遭うことがないよう気をつける必要があります。

パチンコの打ち子詐欺については、『闇バイトは絶対やるな!闇バイトの特徴、報酬、具体例、見抜き方』で特集しております。

→ 詐欺の被害事例と対処法

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