リボ払いは怖いですよ。こんな年まで返済することになるなんて【体験談】

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複数のクレジットカードでキャッシングした結果、20年もの間返済に追われる身になってしまった相馬さん

「友達から、リボ払いはやばいから、クレジットカードは一括払いだけにしておいたほうがいいといわれました。なにがそんなに危険なんでしょうか?」

「リボ払いにした記憶がないのに、勝手にリボ払いになっています・・・」

「分割払いとリボ払いではなにが違うのでしょう?」

支払いが重なったときに便利なクレジットカードのリボ払い

毎月の支払額を一定におさえられるので、急場しのぎには便利ですよね。

そんなリボ払いですが、便利な一面がある一方で、その裏には非常にコワい一面もあります。

もし、あなたがその危険性を知らずにリボ払いを利用しているとしたら、あっという間に払えないほどの借金を抱えて、借金地獄へ落ちてしまうかもしれないのです・・・。

こんにちは。
当サイト、ファイグー編集部でキャッシング(カードローン)利用者や金融業者元社員にインタビューを続けて早4年が経つベテラン編集者の田中です。

この記事をご覧になっているということは、

「リボ払いがよくないのはなんとなくわかるけど、なにがどう危険なのかよくわからない」

と不安に感じているのかもしれませんね。

今回取材をした相馬さん(仮名)もあなたと同じ。リボ払いについてよく知らないまま利用をはじめてしまったひとりです。

「リボ払いだったら、月々の返済もせいぜい1~2万円。このぐらいなら大丈夫だろう・・・」

リボ払いについて、相馬さんはこんなふうに思っていたそうです。

しかし、このリボ払いをきっかけに、借金総額は150万円に・・・。

20歳から40歳までの20年間、借金返済に消耗する生活を過ごすことになります。

「自分の青春はリボ払いで終わった・・・」

相馬さんはこうもおっしゃっていました。

いくらなんでも大変すぎますよね・・・。

なぜこのような悲劇が起きてしまうのでしょう。

それは、クレジットカード会社が安易にリボ払いを勧めていることにも原因があります。

「リボ払いに変更することで10,000ポイントプレセント!」

あなたもこんなキャンペーンをご覧になったことがありませんか?

こんなふうに積極的なキャンペーンをおこなうのは、リボ払いがカード会社にとっておいしい商売だからです。

もちろん、どんなリスクがあるのか、十分な説明もなし。

これじゃ騙される人がいるのも仕方がないですよね・・・。

それならということで、今回は先ほど紹介した相馬さんをはじめ、そのほかのリボ払い経験者にもインタビューを実施。

なぜリボ払いによって途方もない借金を抱えてしまうのか、具体的に解説していきます。

「軽い気持ちでリボ払いを利用する方がひとりでも少なくなればいい」

今回はそんな思いで執筆しました。

また、すでにリボ払いを利用している方に向けて、借金問題を解決する方法もお教えしていますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。

それでは本編にまいりましょう!

この記事のアドバイザー情報

  • 田中 靖子 編集者

    田中 靖子編集者

    編集・ライター歴20年。読み手にわかりやすく、正確・誠実に情報を伝えることをモットーにしています。ファイグーでは読み手が求める情報をいかに適切に把握し、発信できるかを日々模索中。ささやかでも生活に役立つヒントをお届けできたら幸いです!現在は保育士とのダブルワーク中。高校球児の母。朝5時起きで白飯大盛弁当づくりが日課です。

青春はリボ払いで終わった・・・返済に追われた20年(体験談)

今回お話をうかがったのは相馬重則(仮名)さん、45歳。

とても真面目な印象の男性ですが、20歳から40歳まで借金返済に追われる生活を送ってきたそうです。

今回は相馬さんがはじめてキャッシングをしたきっかけと、20年にわたる返済生活の原因になった『リボ払い』について、当時を振り返りながらお話いただきました。

体験者の情報

名前:相馬 重則(仮名)
性別:男性
当時の職業:大学生~会社員
当時の年齢:20歳~40歳
借入件数:クレジットカード3件
利用時期:1988年ごろ~2008年頃
借金の合計額:およそ150万円

クレジットカードを作ったことがすべてのはじまり

― 最初にキャッシングをしたきっかけは?

爽やかで優しい雰囲気の相馬さん

大学生の頃、たまたま訪れた西武百貨店でセゾンカードの入会キャンペーンをやっていたので、なんとなくカードを作りました。

そのカードにキャッシング機能が付いていたので、遊ぶお金のために2~3万使うようになりました。

当時はお金に困っていたわけではありません。

実家暮らしでしたし、コンビニや単発バイトで月に5万円くらい収入がありましたから。

少し足りないときに使うという感じでしたね。

― キャッシングの金利や枠はどのくらいでした?

金利は27%でしたね。

今から思えばずいぶん高いですけど、そういう時代でした。

キャッシング枠は、学生なのに30万円もありましたね。

当時は保証人さえいれば、借りることができたんです。

私の場合、保証人の欄に母の名前を勝手に書いて、それで審査に通りました。

母への本人確認とかもなかったですね。

バブル崩壊で失業・家族の入院をきっかけに膨らむ借金

― 30万円分、すべて借りてしまったのはなぜでしょうか?

過酷な半生を、落ち着いた静かな声で話してくれた相馬さん

就職3年目、26歳の頃に、バブル崩壊の影響でリストラされてしまったんです。

リストラされる前は責任ある仕事も任されていて、月収も30万円ほどありました。

でもそれが途絶えてしまい、生活費のためにカードでキャッシングするようになったのです。

すると、あれよあれよという間に30万円の枠いっぱいまで借りてしまいました。

でもそのときは、「リボ払いだったら、月の返済もせいぜい1~2万円だから大丈夫だろう!」と安易に考えてしまったんですよね・・・。

― 30万円の枠を使い切ったあとは、どうしましたか?

今度はオリコカードのキャッシングを使うようになりました。

オリコカードは、オリコで自動車のローンを組んだときに、自動で付いてきたものです。

こちらもキャッシング枠は30万円だったのですが、すべて生活のために借りてしまいましたね。

しかもこの頃、両親が病で倒れてしまって、医療費の負担も大きかったんです。

自分も貯金を切り崩して、どうにかお金を捻出しようとしたのですが、それでも厳しくて。

― 別のカードにも申込みしたのでしょうか?

はい。とにかく生活費が足りなくてジャックスカードに申込みました。

ジャックスカードもキャッシング枠が30万円分ありましたが、これもすぐに使ってしまいましたね。

最終的に医療費が100万円以上に膨れ上がり、実家も手放すことになってしまって。

家を失ってからは、家族でアパートに引っ越したんです。

リボ払いの無限ループ!毎月返しているのに元金が減らない・・・

― その後の返済は順調でしたか?

私の就職先がなかなか決まらず、半年~1年ほど失業していたので、かなりキツかったです。

月々の負担をおさえられるリボ払いでも、セゾン・オリコ・ジャックスの3社を合計すると月6~7万円返済が必要でしたからね。

さらに、転居先のアパートの家賃も払わなければならず、家計は常に火の車です。

リボ払いだと返済総額も見えにくいので、「いつまでも返済が終わらないのでは?」と不安なまま返済を続けていましたね。

― その後、お仕事は見つかったのでしょうか?

実は、その頃の自分は精神的に追い詰められていて、電車も乗れないような状態でした。

正社員になるのはとうていムリで・・・。

1年後にはどうにか外で働けるようになりましたが、派遣の仕事しかありません。

特別なスキルを持っているわけでもないので、契約更新が難しく、3ヶ月ごとに仕事が変わるような生活でした。

そんななか、月6~7万円返済するのは本当に大変でしたが、こんな生活が2年ほど続きました。

― 結局支払いはどうなりましたか?

実は、2000年頃親戚が亡くなって、いくらか相続があったんです。

その遺産により、合計100万円の借金を、一旦すべて完済することができました。

― でもそのあと再びキャッシングをしてしまったんですよね?

はい。相変わらず仕事が安定せず、生活が苦しかったのでキャッシングしてしまいました。

幸か不幸か、3枚ともキャッシング枠が50万円まで上がったんですよ。

おそらく一度完済したため信用ができたんでしょうね。

それからというもの、カードのキャッシングで生活費・家賃をまかなうようになり、数ヶ月のうちに枠いっぱいまで借りてしまいました。

気がつけば合計150万円の借金。

本当にバカだったと思います。

このときも返済はすべてリボ払いにしていました。

そして、返済が苦しくなればまた借りるという自転車操業状態になっていたので、いつまで経っても元金が減りません・・・。

結局、それから8年近く返済を続けることになります。

相続で借金を完済!約20年のリボ払い生活から解放される

― 現在も返済を続けているのですか?

実はまた相続が発生して、2008年に200万円近いお金が入ってきました。

その遺産で再び完済することができたので、もう借金はありません。

その頃にはもう40歳になっていましたけどね・・・。

― クレジットカードは今も手元にあるのですか?

そうですね、まだ手元にあります。

ただ、ときどきネットショッピングに使うぐらいのもので、キャッシング枠を使うつもりはありません。

― 現在、お仕事は順調ですか?

はい、おかげさまで。

35歳までは派遣の仕事しかできなかったのですが、今は正社員として働いているので、それなりに安定しています。

ただ、余裕のない生活を送ってきたせいで結婚できず、40歳を過ぎた今も独身です。

よくよく考えると、クレジットカードを作ってから20年近く返済に追われてきたんですよね・・・。

債務整理をしなかったのは誤った思い込みのせい

― 途中で債務整理(※1)を検討しなかったのですか?

「若いころの愚かな自分をさらけ出すのは勇気がいりました」と話す相馬さん。

当時、身近に破産(※2)した人がいて、できれば自分もそうしたかったんです。

でも、「破産できるのは300万円以上の借金がある人」と、どこかで聞いたことがあったので、「自分の場合は金額が中途半端だからムリだ」と思いこんでいたんです(※3)

結局、債務整理に関する知識がなかったせいで、機会を逃してしまったんですね。

※1
合法的に借金を整理すること。債務整理の詳しい説明はこちら。

※2
裁判所に破産を申し立て、免責が認められれば、すべての返済義務がなくなります。ただし、自分の財産はほぼすべて手放すことになります。

※3
この認識は誤りです。破産できる金額に決まりはありません。

― 過払い金請求(※4)はしたのですか?

一応、司法書士にお願いして、10万円ほど返ってきました。

当時はちょうどメディアで過払い金請求が取り上げられるようになった時期で、たくさんの司法書士がその看板を掲げていました。

それで自分も申込みしてみたんです。

ところが、どうも担当の司法書士があまりよくなかったみたいで・・・。

本来は私(依頼主)に有利になるようクレジットカード業者と交渉するものだと思うのですが、担当の司法書士は業者の意見を丸呑みしてしまったんです。

業者に、「うちは違法な金利なんて取っていない!」といわれたら、カンタンに折れてしまいました。

今思えば、弁護士にお願いしたほうがよかったのかもしれませんが、「150万円未満なら司法書士に依頼するもの」と思い込んでいたんです(※5)

これも自分の知識不足ですね。

※4
法律で定めている上限金利を超えて支払った利息を返還請求する手続きのこと。

※5
過払い金請求は、金額に関係なく弁護士に依頼することができます。

― 今、当時を振り返って思うことはありますか?

私の場合、リボ払いしながら延々借入れを続けてしまったのが、一番マズかったのではないかと。

そのせいで、20年も返済を続ける末路をたどったのですから・・・。

まとめ

最後に今回のポイントをまとめていきましょう。

リボ払いが怖い理由

  • 手数料が高い(銀行カードローン並みの年15%)
  • 月々の支払額が低くおさえられているため、返済が長期におよび、手数料もかさむ
  • 支払残高が減るにしたがって月々の支払額も低くなるため、返済が長期におよび、手数料もかさむ
  • 月々の支払いがラクになるので、どんどん使ってしまいがち
  • 自動リボ払いに設定されていると、カードを利用した分がすべてリボ払いで決済されてしまう

リボ払いから脱出する方法

  • 自動リボ払いになっている場合は、その設定を解除する
  • 余裕のあるときに繰上げ返済をしたり、月々の支払額を増額する
  • 自力での完済が難しいときは債務整理を検討する

いかがでしょうか。

恐怖のリボ払いについて、なぜ怖いのかおわかりいただけたと思います。

すでに利用している場合は今後一切使わないようにして、できるだけ早い完済を目指しましょう。

ずるずる使い続けてしまうと、あとで多額の手数料を払って後悔することになりますよ。

最後になりましたが、ほかにもリボ払いの特集を組んでいる記事がありますので、あわせて読んでみてくださいね。

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