アコムの増枠交渉に失敗する人は実績、他社借入れ、利用頻度に問題あり

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「もう少しだけお金を借りたい」

そんな時に便利なのが、キャッシングやカードローンの増枠(利用限度額の増額)です。

しかし、実は増枠するには改めて審査を受けなければなりません。

誰もが簡単に増枠できるわけではないのです。

新規申込み時に審査基準があるように、増枠の際も審査基準をクリアしなければ、増枠は見送られてしまいます。

そこで気になるのは、「どんな人が増枠に落ちるのか?」ということですよね。

私たちは、実際にアコムの増枠審査の経験者にインタビューを行い、増枠に成功された方・失敗された方の両方からお話を聞きました。

  • 何が理由でアコムの増枠に失敗するか
  • どうすればアコムの増枠に成功するか

このようなテーマを中心に話を聞いていますので、これからアコムの増枠審査を受ける方には役立つ内容になっていると思います。

この記事の編集者情報

  • ささき 英雄私が編集者です!

    七夕生まれ、編集・ライティング歴10年。前職ではグルメ雑誌の制作に携わっていましたが、30歳の誕生日をきっかけに独立しました。ファイグーでは「自分の仕事は書くことではなく伝えること」という意識で記事に取組んでいます。担当記事は、利息や審査などライバル記事だらけのテーマが多いです。そのため、「他のどの記事よりも正しい」のは当然として、さらに「どうすれば読みやすくなるか」を日々追求しています。

アコムの増枠審査に落ちるのはどんな人?

利用限度額の増枠は、アコムのホームページ(会員ページ)か電話で申込可能ですが、アコムの増枠審査に落ちてしまうのはどのような人なのでしょうか?

アコムの増枠審査に落ちるのはどんな人?

下記のうち、いずれかにあてはまる場合は、増枠できない(審査に落ちてしまう)可能性が高いです。

  • 過去数年以内に金融事故を起こしたことがある
    金融事故の種類 概要 金融事故情報の保存期間
    長期延滞 ローン、クレジットカード、携帯電話(機種代金の分割払い)などの支払いを2ヶ月以上滞納している 最長1年~5年間
    債務整理 自力での返済が難しくなった借金を減額してもらう手続きのこと 最長5年~10年間
    強制解約 金融業者(銀行、消費者金融、クレジットカード会社、携帯電話会社など)から強制的に契約を解除されること 最長5年間
  • 増枠前の段階で、「アコムからの借入額+アコム以外の貸金業者からの借入額(※1)」の合計が年収の3分の1を超えている
  • 他の貸金業者からの借入件数が4件以上ある
  • アコムで一度も借入れ・返済を行ったことがない
  • アコムでの返済を延滞したことがある
  • 現在の年齢が70歳以上(増枠後の利用限度額として50万円超を希望する場合は65歳以上だとNG)
  • 月収5万円未満
  • 住所や勤務先が変わったのにアコムに報告していなかった
  • (増枠後の利用限度額として50万円超を希望する場合のみ)勤続期間が7ヵ月未満

アコムの増枠審査基準について、さらに詳しくはこちらをご確認ください。

なお、上記の条件に当てはまっていなくても審査に落ちる可能性はあるので、注意してください。

※1
貸金業者からの借入れとは、消費者金融やクレジットカード会社からの借入れのことです。ただしクレジットカードのショッピング利用は含まれません。また、銀行は貸金業者には含まれません。

増枠失敗の事例!原因は他社借入れ?

ここで実際にアコムの増枠審査に落ちてしまった方(後藤さん、仮名)の事例をもとに、審査落ちの原因を検証していきます。

後藤さんはなぜ増枠審査に落ちたのか?

まず増枠に申込みをした当時の後藤さんの状況を確認してみましょう。

後藤さん
年齢 50歳
雇用形態 自営業
事業年数 2年7ヵ月
年収 280万円
同居家族 5名
居住形態 持ち家
家賃や住宅ローンの支払い なし
アコムの利用について 増枠前の金利 18%
増枠前の利用限度額 40万円
増枠時点での借入額 40万円
増枠に申込みした時期 2016年7月頃
他社(貸金業者)からの借入れ あり
アコムでの延滞 なし
金融事故 なし

※仕事や住所は契約時と変わっていません。

他社借入れが原因

総量規制により貸金業者が個人に貸付けできるのは「その人の年収の3分の1まで」と決められています。

アコムも貸金業者です(消費者金融やクレジットカード会社は貸金業者に含まれます)。

そのため、増枠前の段階で、「アコムからの借入額+アコム以外の貸金業者からの借入額」が年収の3分の1を超えている場合、アコムはそれ以上貸すことができません。

つまり増枠不可となります。

では、後藤さんの借入額はいくらだったのでしょうか。

金融業者名(いずれも貸金業者) 借入額
アコム 40万円
アイフル 10万円
楽天カード(キャッシング利用) 15万円
ゼビオカード(キャッシング利用) 30万円

合計95万円です。

後藤さんの年収は280万円なので、

280万円÷3=93万円

貸金業者は、後藤さんに合計93万円まで貸付けることができます。

しかし、すでに後藤さんは貸金業者から95万円借入れているため、アコムはこれ以上貸付けできません。

よって、アコムの増枠審査に落ちたのだと考えられます。

これ以外は、さきほどあげた「アコムの増枠審査に落ちる人の条件」にあてはまりません。

増枠に成功した3人の事例

アコムでの増枠に成功した安藤さん(仮名)、加藤さん(仮名)、佐藤さん(仮名)のケースもあわせて確認しておきましょう。

増枠に申込みした当時の情報をまとめました。

  安藤さん 加藤さん 佐藤さん
年齢 36歳 48歳 31歳
雇用形態 正社員 自営業 正社員
勤続年数(事業年数) 13年 13年 3年4ヵ月
年収 550万円(手取り) 300万円 380万円
同居家族 配偶者1名、子ども2名 子ども3名 父、弟
居住形態 持ち家 賃貸 親名義の持ち家
家賃や住宅ローンの支払い 月7万円
(住宅ローン)
月5万円
(家賃)
アコムの
利用について
増枠前の金利 15% 18% 18%
増枠前の
利用限度額
99万円 20万円 30万円
増枠時点での
借入額
99万円 20万円 30万円
増枠に申込み
した時期
2013年秋頃 2016年5月頃 2013年11月頃
他社(貸金業者)からの借入れ なし 20万円 20万円
アコムでの延滞 なし なし なし
金融事故 なし なし なし

※いずれの方も、仕事や住所は契約時と変わっていません。

3名とも、さきほどあげた「アコムの増枠審査に落ちる人の条件」にひとつもあてはまっていませんね。

増枠後の利用限度額はいくら?

それでは、3名の利用限度額がいくら上がったのかをみてみましょう。

  増枠前 増枠後 アップした金額
金利 利用限度額 金利 利用限度額
安藤さん 15% 99万円 15% 199万円 100万円
加藤さん 18% 20万円 18% 50万円 30万円
佐藤さん 18% 30万円 18% 90万円 60万円

安藤さんの場合

安藤さんの場合、手取りが550万円ですから、年収は間違いなく600万円を超えます。

仮に年収600万円とすると、貸金業者は最大200万円まで貸付け可能です。

安藤さんは他の貸金業者から借入れていないので、アコムは最大で200万円まで貸付けできることになります。

加藤さんの場合

加藤さんの年収は300万円なので、貸金業者は最大100万円まで貸付け可能です。

100万円-20万円(増枠前のアコムでの借入額)-20万円(他の貸金業者からの借入額)=60万円

つまり、アコムは最大60万円の増枠が可能ということになります。

しかし、審査の結果、増枠されたのは30万円だけでした。

佐藤さんの場合

佐藤さんの年収は380万円なので、貸金業者は最大126万円まで貸付けできます。

126万円-30万円(増枠前のアコムでの借入額)-20万円(他の貸金業者からの借入額)=76万円

アコムは最大76万円の増枠が可能ということです。

しかし、審査の結果、利用限度額は60万円アップにとどまりました。

増枠されるまでの流れ・所要時間を教えて!

後藤さん、安藤さん、加藤さん、佐藤さんに、「増枠までの流れ」や「所要時間」についてお話をうかがいました。

どうやって増枠を申込んだ?

今回の4名は、どのように増枠を申込んだのでしょうか?

  増枠の申込方法 アコムでの初回借入時期 アコムに増枠を申込みした時期
後藤さん アコムから増枠案内の電話があったので、増枠を申込みした 2014年1月頃 2016年7月頃
安藤さん 自らアコムに電話して増枠を申込みした 2013年春頃 2013年秋頃
加藤さん アコムから増枠案内の電話があったので、増枠を申込みした 2012年12月頃 2016年5月頃
佐藤さん アコムから増枠案内の電話があったので、増枠を申込みした 2013年2月頃 2013年11月頃

増枠は、利用者自ら希望することもできますし、アコム側から営業されることもあります。

実際に安藤さん以外はアコム側から営業を受けていますね。

3人とも、アコムの利用を開始してからどのくらいで増枠の案内を受けたのでしょうか。

後藤さん談

アコムでの初回借入れから半年ほど経った頃(2014年の7月頃)、増枠提案の電話がありましたが、必要ないので断りました。その後も3~4ヵ月に1回のペースで増枠提案の電話がきていましたが、ずっと断り続けていました。でも、ちょうど2016年7月頃 お金が必要になったタイミングで増枠の提案を受けたので、そこで申込みをしました。

加藤さん談

増枠の案内電話があったのは、アコムを利用し始めてから3ヵ月後(2013年3月頃)です。その後も3ヵ月ごとに案内の電話がありましたが、断り続けていました。でも、2016年5月頃 増枠の案内があったときはお金が必要だったので、増枠をお願いしました。

佐藤さん談

アコムでの最初の借入れから9ヶ月後(2013年11月頃)に増枠についての電話がありました。この電話を受けたときに増枠を申込んだので、その後は案内を受けていません。

早ければ、初回の借入れから3ヶ月程度で案内がくるようですね。

増枠完了までの手続きの流れ

増枠に成功した安藤さん、加藤さん、佐藤さんに、増枠完了までの手続きについてうかがいました。

加藤さんの場合

最もスムーズに手続きが進んだのは加藤さんです。

アコムから増枠案内の電話があり、そのまま申込みをしたところ、すぐに増枠が完了したとのことです。

増枠までの所要時間は5分程度で、在籍確認(※2)もなかったとのことでした。

※2
アコムの担当者が、申込者の勤務先に電話をかけ、「△△さんいますか?」と確認する作業のことです。本当に在籍していること、休職していないことがわかればいいので、本人が不在でもOKです。アコムの在籍確認の実例集と電話以外で在籍確認を済ます方法も参考にしてみてください。

佐藤さんの場合

こちらもアコムから増枠の案内があったケースのため、流れは加藤さんの場合と似ています。

異なるのは、下記の2点です。

  • アコムの担当者から在籍確認を行うと説明があった
  • 一旦電話を切り、10分後に再びアコムから電話がかかってきた

増枠まではトータルで15分ほどかかったそうです。

おそらく電話を切っている間に在籍確認を行ったのでしょう。

安藤さんの場合

安藤さんは、自分から増枠を申込みしたパターンです。

増枠までの流れはどのようになったのでしょうか。

  • 1アコムのコールセンターに電話して増枠を申込む(※3)。このとき、アコムからは本人確認書類と収入証明書の提出を求められる。また、在籍確認を行うと説明を受ける
  • 2一度電話を切る
  • 3携帯で運転免許証と源泉徴収票を撮影し、アコムのアプリで送信する
  • 41時間後、アコムから電話がかかってきて、増枠完了
  • 5数日後、アコムからハガキが届く

最初の電話は10分ほどで終わり、増枠完了までにかかった時間は1時間10分程度

安藤さんの場合も在籍確認が行われていましたね。

また、数日後にアコムからハガキが届いたとのことですが、どんな内容だったのでしょう?

安藤さん談

アコムの担当者からハガキについて説明を受けていたので、宛先を勤務先にしてもらいました。ハガキの差出人は「ACサービスセンター」となっていたので、同僚に借金のことを知られることもなかったです。ハガキには、増枠後の金利と利用限度額が記載されていました。

※3
安藤さんがアコムに増枠を申込む際、資金用途を聞かれたので「車検費用」と答えたそうです。

在籍確認ありの人となし人の違いは?

人によって「在籍確認の有無」の違いがありましたね。

この違いは、「増枠後の利用限度額」や「増枠後の利用限度額+他の貸金業者からの借入額」によって決まっていると考えられます。

  アコムで増枠後の利用限度額 他の貸金業者からの借入額 在籍確認
安藤さん 199万円 なし あり
加藤さん 50万円 20万円 なし
佐藤さん 90万円 20万円 あり

この表を見る限り、下記2つのうちいずれかに当てはまる場合は、在籍確認が必要となるようです。

  • アコムでの増枠後の利用限度額が50万円を超える場合
  • 「アコムでの増枠後の利用限度額」と「他の貸金業者からの借入額」の合計が100万円を超える場合

利用限度額が50万円超の場合は収入証明書が必要

アコムを利用する際、下記のいずれかに当てはまる場合は、収入証明書を提出しなければなりません。

  • 50万円超の利用限度額で契約する
  • 他の貸金業者とアコムの借入総額が100万円を超える
  アコムで増枠後の
利用限度額
他の貸金業者からの借入れ 収入証明書の提出
安藤さん 199万円 なし 必要
加藤さん 50万円 20万円 不要
佐藤さん 90万円 20万円 不要

この規約通り、安藤さんは収入証明書を提出しています。

一方、佐藤さんはアコムに収入証明書を提出していません。

これがどうしてなのかはわかりませんでした。

ちなみに、「アコムで収入証明書として認められる書類の種類」についても解説はこちらです。

増枠審査に落ちたのに別のローンを提案された?

さきほど、アコムの増枠審査に落ちた後藤さんの例を紹介しました。

しかし、後藤さんの場合、審査に落ちた後、別のローンを提案されたとのことです。

案内されたのは、アコムのビジネスサポートカードローン。個人事業主専用のカードローンです。

個人ではなく個人事業主として借入れる場合は総量規制の例外となり、総量規制の制限を受けません。

そのため、すでに総量規制の制限を超過している後藤さんにも、追加で貸付け可能です。

ここで後藤さんに、ビジネスサポートカードローンを契約するまでの流れについてうかがいました。

増枠の申込みからビジネスサポートカードローン契約までの流れ

  • 1アコムから増枠提案の電話があったのでその場で申込む
  • 2一旦電話を切る
  • 310分後にアコムから再度電話がかかってきて、「カードローンでの増枠はできないがビジネスサポートカードローンに契約変更をすれば90万円まで増枠できる」という提案をされたので承諾
  • 4契約変更手続きを行うために無人契約機へ向かう
  • 5契約書にサインし、健康保険証を提示して契約完了

後藤さん談

担当者からは、確定申告書の有無と種類(青色申告か白色申告)、申告している所得額について聞かれましたが、それ以外は特に質問されませんでした。在籍確認もありません。また、健康保険証は提出しましたが、それ以外は何も提出していません。

ビジネスサポートカードローンの金利・利用限度額は?

アコムのカードローンから、ビジネスサポートカードローンに契約変更した結果、利用限度額は90万円、金利は17%になったそうです。

まとめ

最後に、アコムの増枠に関するポイントをまとめていきましょう。

アコムの増枠審査に落ちる人の条件

  • 過去数年以内に金融事故を起こしたことがある
  • 増枠前の段階で、「アコムからの借入額+アコム以外の貸金業者からの借入額」の合計が年収の3分の1を超えている(総量規制により、貸金業者は個人の年収の3分の1超の金額を貸すことができない)
  • 他の貸金業者からの借入件数が4件以上ある
  • アコムで一度も借入れ・返済を行ったことがない
  • アコムでの返済を延滞したことがある
  • 現在の年齢が70歳以上(増枠後の利用限度額として50万円超を希望する場合は65歳以上だとNG)
  • 月収5万円未満
  • 住所や勤務先が変わったのにアコムに報告していなかった
  • (増枠後の利用限度額として50万円超を希望する場合のみ)勤続期間が7ヵ月未満

アコムの増枠手続きや審査について

  • 利用者がアコムに申込むパターンと、アコムから増枠案内の電話がかかってくるパターンがある
  • アコムからの増枠案内の電話は、早ければ利用開始から3ヶ月~半年以内にかかってくる(案内を断ると、その後も3~4ヵ月に一度のペースで案内の電話がある)
  • 増枠可否や金額は審査で決定する
  • アコムから増枠の案内を受けたのに、なぜか増枠されない(審査に落ちる)ケースもある
  • 増枠の手続きは、基本的に電話のみで完了する(最短5分程度)
  • 利用者が自ら増枠を申込みした場合は、資金用途を聞かれることがある
  • 下記2つのいずれかにあてはまる場合は、在籍確認が必要となる(と考えられる)
    • アコムでの増枠後の利用限度額が50万円を超える場合
    • 「アコムでの増枠後の利用限度額」と「他の貸金業者からの借入額」の合計が100万円を超える場合
  • 下記のいずれかに当てはまる場合は、収入証明書を提出しなければならない
    • アコムで50万円超の利用限度額で契約する
    • 他の貸金業者とアコムの借入総額が100万円を超える
  • 増枠完了後に、アコムから「増枠後の金利と利用限度額」を記載したハガキが送られてくる

いかがでしたか。

アコムでの増枠を希望している方はぜひ参考にしてみてください。

ただし、増枠して借入れを増やしてしまったら、毎月の返済が増え、利息がかさむことになります。

長い目で見ると自分の首を絞めることになるのです。

増枠するときは、そのことをよく理解して申込みましょう。

ちなみに、今回はアコムに特化して内容でお伝えしましたが、一般的な限度額増枠の条件はこちらをご覧ください。

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