自営業による事業資金用カードローンの借入れ方法とその危険性【体験談】

CGクリエーターとして独立するために、カードローンで借入れをした体験を語ってくれた佐藤さん

イラストレーターやライター、クリエイターなど、夢を追い求めて、個人でお仕事をはじめる人は少なくありません。

ただし、こうした仕事は収入が不安定。事業資金に頭を悩ませる人もいると思います。

今回は、CGクリエイターとして独立するために、カードローンを利用したという男性から話を聞くことができました。

体験者の情報

名前:佐藤 次郎(仮名)
性別:男性
職業:CGクリエイター
年齢:33歳
借入件数:3件
借入先:伊予銀行、みずほ銀行、新生銀行
利用時期:2013年6月~12月現在
借金の合計額:100万円

会社を辞めてクリエイターとして独立、事業資金を借りました

お話をうかがったのは佐藤次郎さん(仮名)、33歳。穏やかな印象の男性で、フリーのCGクリエイターとしてご活動されているそうです。

もともとは会社勤めだったという佐藤さん。クリエイターの仕事を始めるために、機材の購入費や生活費のために銀行カードローンを利用しました。

今回はカードローンに申込みされたときの様子と、今後の返済についてお話をうかがいました。

アテにしていた貯金がなかった?

― 借入れのきっかけは?

芸術家肌でミステリアスな雰囲気の佐藤さん

私は2012年に勤めていた会社を辞め、フリーのCGクリエイターとして活動を始めました。

もともと趣味で10年以上前からCGの作品を作ってきたのですが、仕事として独立したのは初めてです。

でも独立するための準備が不十分でした。

まずCG制作の機材購入にはお金がかかります。それから仕事が軌道に乗るまでは、しばらく収入がありません。

はじめは、こうした当面の資金は貯金で賄うつもりでした。

ところが、貯金額を勘違いしていて、会社を辞めてから「ほとんどお金がない」ことに気が付いたのです。

これでは独立どころか生活もできません。そこで銀行カードローンを利用することにしました。

― 独立してからの収入はどれくらいですか?

会社勤めをしていた頃は、年収が220万円くらいありました。独立後も仕事が軌道に乗れば、一度に200~300万円くらいは入ってくる見込みなんです。

でも、今のところは月に5万円程度しか入っていません。ずっと実家住まいなので、家賃などの生活費はほとんど必要ありませんが。

― 機材の購入などにはいくらのお金が必要でしたか?

パソコンで絵を描くために必用なペンタブレット(ペン型のマウス)や、3DのCGで人の動きを再現できる特殊な人形を購入しました。

初期費用だけで総額12~13万円くらいかかったと思います。

「事業資金」ではカードローンの審査に通らない

― 最初に利用したローンは?

アニメ系を手がけていらっしゃるようです

2013年の6月に初めてみずほ銀行のカードローンを利用しました。

みずほ銀行カードローンに決めたのは、ウェブサイトや近所の店舗の様子を見て、「清潔感があって感じも良さそう」と思ったからです。

― 手続きはどのように行いましたか?

まずは電話で、「申込みにどんな手続きが必要なのか」をたずねました。

すると「カードローンに申込むには、みずほ銀行に口座を作って、そこにいくらか入金してください」とのこと。

また「カードローンだと事業資金のための融資はできない」という説明も受けました。

― どこで申込みをしたのですか?

私はみずほ銀行に口座を持っていなかったので、銀行の窓口に行って口座を作り、そのままカードローンの申込みもしました。

申込みでは職業や年収を聞かれたので、職業は「電子書籍執筆業」、年収は「200~300万円」と回答しました。ただし、収入を証明する書類の提出はしていません。

また、借入れの理由は「事業資金」ではなく、「生活費」ということにしておきました。

― 限度額と月々の返済額は?

限度額は30万円。
審査後、すぐにカードが発行されました。金利は14%で月々の返済額は1万円です。

みずほ窓口の行員さんの対応は、とても丁寧ですばらしかったです。

でも、返済額が月1万円なのに、限度額が30万円にしかならなかったのは不満ですね(この後 申込んだ伊予銀行のカードローンの限度額が50万円、返済額が月5,000円だったため)。

みずほ銀行で借りたお金は、仕事に必要な機材の購入などに消えていきました。

― カードローンの申込み前に、家族にお金の相談はしましたか?

仕事が軌道に乗れば、すぐに返せる金額だと思っていたので、両親に頼ることは最初から考えていませんでした。

家族以外にも、お金のことは誰にも相談していません。

メインバンクでカードローンを申込むと有利?

― みずほ銀行以外にも申込みをされたようですね?

「遊戯王」がお好きだそうです

新生銀行と地元の伊予銀行のカードローンに申込みました。

こちらもやはり、事業資金と生活費のためです。この2つの銀行は、窓口ではなく自動契約機で契約をしました。

― 新生銀行カードローンの手続きはどうでしたか?

新生銀行カードローンは銀行ATMの隣にある、自動契約機で手続きしました。「新生銀行カードローン」と言っても、要は「レイク」のことなんですけどね...。

自動契約機の音声対応が、丁寧でやさしくてよかったです。

手続きは40分ほどで終わりました。限度額は20万円、金利18%、月々の返済額は5,000円でした。

― 伊予銀行カードローンはどのように手続きしたのですか?

そもそも伊予銀行は20年以上前から、メインバンクとして利用しているんです。

銀行キャッシュカードをすでに持っていたので、それに「カードローン機能」を付けただけです。特に審査はありませんでした。

※ 「審査がない」ということはありません。ローンを契約する際は、必ず何かしらの審査がおこなわれます。(編集より)

手続きはATMにキャッシュカードを入れて、表示された案内に従ってボタンを押すだけでした。

限度額は50万円、金利は14%、月々の返済額は5,000円です。

― 伊予銀行カードローンの限度額は50万円、みずほ銀行や新生銀行よりも高いですね?

やはりメインバンクとして利用した実績があるからだと思います。

ただし伊予銀行の行員の態度は、あまり好きではありません。事前に電話で質問をしたときに、少し対応が不親切でした。

 

― それぞれのカードローンは限度額いっぱい利用したのですか?

結果的にそうなりました。現在の借金の合計額は100万円くらいですね。

でも月々2万円の返済額なら、「返せないこともない」と思っています。

立て続けに申込みをするとどうなるか?

― その後、他のローンにも申込まれたようですが?

消費者金融のアコムとプロミスにも自動契約機から申込みましたが、どちらもその場で断られてしまったんです。

必要に迫られていた訳ではなく、「先々の保険としてカードを作っておこう」という軽い気持ちで申込んだのですが...。

― アコムとプロミスを選んだ理由は?

知名度で選んだだけで、特に理由があった訳ではありません。

その後も楽天カード、ノーローン、セゾンカードのキャッシング、三菱東京UFJ銀行カードローンに申込んだのですが、全てダメでした。

後から知りましたが、立て続けに申込むとダメらしいですね。

※ 融資を申込むと、たとえ審査に落ちても信用情報に記録されます。立て続けに複数の業者に申込むと、「この人はかなりお金に困っている」と見られ、融資を断られてしまうのです。(編集より)

― お金を借りると「利息がもったいない」とは思いませんか?

そんな風に考えたことはありません。

自分の場合は確かに見切り発車だったけれど、必要に迫られて借りた訳だから、ある意味仕方のないことだと思っています。

出資サイトでお金が集まる?

― これから順調に返していけそうですか?

借金があって収入がわずかでもまったく不安はない、とのこと

知り合いに新しい仕事を持ちかけられていて、上手くいけばまとまった収入を得られそうなんです。

また自分の仕事に投資してくれるシステムはないかとネットで探していたら、「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」というのを見つけました。

CAMPFIRE(キャンプファイヤー)は、不特定多数の人から一口500円の出資を募る「クラウドファンディングサイト」です。

映画製作や絵画の個展、被災地復興など、目的を持った人がネット上で出資者(パトロン)を募って、お金を集めるんです。

私もそこで出資者を募っているので、お金を集めることができれば、仕事も軌道に乗るでしょう。そうすれば繰上げ返済もできると思います。

― 今後についてどう考えていますか?

とにかく仕事を成功させることだと思います。ただ自分の場合、月4~5万円稼げれば生活は成り立つので、そこまで焦りはありません。

仕事を紹介してくれる友人もいるので、環境には恵まれていると思っています。

インタビューを終えて

なぜ、十分な資金がないのに独立してしまったのか、これから先安定的に返済していけるのか、佐藤さんのお話を伺っても最後まで疑問が残りました。

そもそも佐藤さんがみずほ銀行で説明を受けたように、銀行カードローンでは、基本的に「事業資金」の借入れはできません(アコム、プロミス、モビット、アイフルなどの消費者金融は事業性融資可能。ただし、プロミスに関しては、本人の事業として起業されるのであればかまわないが、詐欺などの問題があるので、他人の起業に使用するのはやめてほしいとのことでした)。

なぜならカードローンやキャッシングの審査では、「ビジネスでどれくらい収益があるか」の見極めが難しいからです。

事業資金で融資を受けるなら、「ビジネスローン」など別のローンを利用する必要があります。

また佐藤さんは申込みの際、年収に関してウソの申告をしていましたね。

「独立後も仕事が軌道に乗れば、一度に200~300万円くらいは入ってくる見込みなんです。でも、今のところは月に5万円程度しか入っていません。」

これで「年収200~300万円」と言うのは、完全にウソの申告になります。

佐藤さんの場合 運良くバレませんでしたが、もし年収などの申告にウソがあることがわかったら、それだけで「信用出来ない人物」とみられ、審査に落ちてしまいますよ。

また、「この先仕事が上手くいけば返済も問題ない」など とらぬたぬきの皮算用をして、安易に借入れるのは非常に危険です。

もし今後の仕事がうまくいかなかったら、自力で返済できず返済のために新たな業者に申込み...という負の借金スパイラルに陥りかねません。

できれば自営を始める際は、どんなに小規模でも予算計画をきちんと立て、十分な初期費用を準備してから始めてください。

どうしても融資が必要なら、まずは金利の低い日本政策金融公庫などを利用することが望ましいでしょう。

→ 【ビジネスローン徹底比較】都市銀行・地銀ノンバンクのレビューまとめ

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