更新日:2015/07/08
夫が給料を入れない!超低収入一家が国保と国民年金の大幅減額に成功
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評価を設定してください ×数年前の我が家は、なにも贅沢はしていないのに公共料金や保険料などの支払いができなくなるほど収入が少なく、私も小さな子どもを抱えて容易に働くことができない状況でした。
というのも、夫が給料をちゃんと入れてくれなかったのです。
そんな中、節約したり携帯を使ってお金を稼いだり、役所で交渉したりして滞納額を減らしていくことに成功した私の体験談です。
特に、「支払う所得税が0だからといって確定申告していない、住民税の申告をしていない人 は必見です。
収入が低く、支払う所得税が0であっても「住民税の申告」をしなければなりません。
そしてそれをすることによって国民健康保険料、国民年金の保険料が大幅減額になるかもしれませんよ!(詳しくは、「国保・年金の大幅な減額に成功 」をご覧ください。)
体験者の情報
名前:山田 美香(仮名)
性別:女性
滞納した理由:夫の給料の遅延・未払い・夫による使い込み
何を滞納したか:光熱費・ケータイ代・国保・年金
当時の職業:専業主婦
当時の年齢:22歳
光熱費などの公共料金は、引き落とされるのが普通だと思っていた私。お金がなくて引き落としができないなんてありえない!そう思っていました。
引き落としができないことを伝えても「またお金ができたときに払えばいいよ」と、ノーテンキな夫。
ところが、この「お金ができたとき」がいっこうにやってこないのです。
夫は当時、日雇いの仕事をしていて、基本的には毎日「日当」を持ち帰ってきます。事務所に寄れない日もあるから数日分まとめてもらうこともありました。
その日当なのですが、3日分もらえるはずが1日分しか持ってこない、というようなことが頻繁にあったのです。
「社長に、銀行に行ってないからちょっと待ってほしいって言われた。」
「実は、○○さんが困ってるって言うから貸した」
何かにつけ毎回遅れる給料。
当時の平均月収は15万円。
そこから国保などを支払わなければならないから、実質の手取りは12万円程度でした。
少しずつ遅れていく支払い
家賃を遅らせるわけにはいきませんでした。
大家さんに手渡しという今どき珍しいスタイルだったのですが、支払い期日の昼に「早く払いに来い!」と怒鳴り込まれてからは、どんなに遅くても期日の午前中には払うようにしていたのです。
はじめに遅れだしたのは国民健康保険と国民年金。すぐに生活に支障がでるわけではないから、少しずつ遅れていきました。
当時の国民年金は月額14,410円。
国保は月額2万円強。
なかなかまとまったお金が捻出できなかったのです。
督促の手紙が届くこともありましたが、その時の私には区役所へ納付相談に行くという選択肢が思いつかず、ただおびえて過ごす日々。
滞納していると延滞料がかかるとか、医療費が全額自己負担になるなどの記載もありましたが、どうすることもできずにいました。
私が滞納していた時点では、延滞料はついていませんでした。また、長期間、国保を滞納していると、有効期間の短い「短期被保険者証」が発行されるそうですが、幸いそこまでは至らなかったです。
約6か月分は滞納していたと思うのですが、それ以上滞納が続けば危なかったのかもしれません。
そして、光熱費や携帯代も止まりそうになっては支払うを繰り返していましたが、電気と携帯は止まるのも早く、何度か止まったことがあります。
携帯は引落ができないとコンビニで支払う用紙が届き、その期日を過ぎると3日もしないうちに止まりました。電気代は、1か月遅れると止められます。
結婚するとき夫に「専業主婦になってほしい」と懇願されたため、働けない自分が悔しかったです。当時生まれたばかりの子どももいて、私が働くのは簡単なことではありませんでした。
節約の徹底を!
まず、生活費を徹底的に節約することにしました。
図書館に行って節約や貯金関係の本を読み漁り、できることはなんでも実践しました。
たとえば、お風呂はシャワーを使わず湯船のお湯を使う。
そして、残り湯は洗濯に使う。
料理は1週間分の献立を考えてから買い物をする。
もやし・豆腐など安い食材のレパートリーを増やす。
夏でもエアコンを使わずに、昼間はスーパーなど涼しいところへ避難する。など、いろいろ節約をして、電気代は夏でも2,000円台、食費は10,000円未満にすることができました。
しかし、夫は節約に協力的ではありませんでした。「つらい思いをして働いているのだから、肉が食べたい・エアコンは好きなだけつけたい・お風呂には一日二回入りたい」と言っていました。
私は節約を通り越し、朝と昼で食パン一枚、という生活になっていましたが、それでもなかなか追い付かない支払いと、いっこうに回収できない未払いの給料。
その頃、私は自分で髪を切っていて、美容院に行くのが夢でした。しかしストレスで円形脱毛症になってしまい、美容院に行きたい気持ちも失ってしまってしまいました。
専業主婦が家にいながらお金を稼ぐには
やはり、収入を増やさなければどうにもなりません。私は、ケータイで内職を探すことにしました。
そこで見つけたのは、お小遣いサイト。
広告をクリックしたら2円、紹介されているサイトに登録したら40円など、全然稼げるものではありませんが、友達を紹介していけば、紹介料が入ったり友達が稼いだ分が私に入るシステムです。
私は個人サイトを開設して、美容やダイエット法について書きながら、訪問者をお小遣いサイトへ誘導できるようにしました。
なにもわからないところからいろいろ勉強し、アフィリエイトにも挑戦しました。
これは、サイトに広告を貼り、そこから訪問者が商品購入や資料請求などのアクションをしてくれた時に、内容に応じてマージンが支払われる仕組みで、お小遣いサイトの何倍も稼げました。
パソコンがあればもっと良かったのですが、ケータイしかないから、親指を駆使してとにかく稼ぐことに注力しました。たいしてアクセス数もないようなサイトでしたが、だいたい、月に2~3万円の収入になりました。
国保・年金の大幅な減額に成功
また、私は日々の収支を詳細に記録し、今後の収支のシミュレーションをしました。
電気や携帯が止まらないように期日には支払えるようにしながら、半年以上滞納していた国保と年金の支払いが追いつくように計画を立てました。
まずは区役所へ行き、現状を話しました。
説得力を得るために、すっぴんで髪はボサボサ、よれよれの服を着て行きました。
区役所のおじさんはとても親切に対応してくれて、大幅な減額をしてもらい、なんとか支払えそうな額になってうれしかったです。
当時の私は無知でよく知らなかったのですが、夫は確定申告をしていませんでした。
ですが、支払う所得税が0円だからと言って確定申告をしなくていいのではなく、その場合は住民税の申告をしてくださいと言われました。
普通は、会社の年末調整や税務署で確定申告をして、それによって住民税も決まるのですが、我が家のように低所得の家の場合は区役所で住民税の申告(確定申告のように、昨年の収入や控除できるものの金額を申告)をすることにより、「非課税世帯」と認められるのだそうです。
なにも申告していないと「非課税世帯」かどうかも分からないので、国保の金額も減額しようがない、とのこと。
国保の保険料は均等割(世帯の人数により加算される金額)・平等割(一世帯あたりの金額)・所得割(世帯の所得により加算される金額)によって計算されますが、これで国保の「所得割」が大幅に減額できました。
そして、法定軽減制度によって5割の減額をしてもらえました。
法定軽減制度とは、国の定める所得基準を下回る世帯が、保険料の均等割額及び平等割額について7割、5割又は2割を軽減してもらえるものです。
これも所得に応じて決まるので、所得を申告したことによって該当したようです。
年間の保険料が25万円ぐらいだったと記憶していますが、それが9万円弱になり、それを12か月で支払うようにしてもらったので、月々の保険料は7,500円程度になりました。
国民年金の方は4分の3免除になり、当時月額14,410円だったのが、3,602円にまで下がりました。
こちらも国保と同様、所得に応じて4分の1、半額、4分の3、全額、といった免除が受けられるのです。
今までは、収入を計算してみても所得税が引かれるほどの給料をもらっていなかったので、確定申告とは無縁でした。
しかし、国保や国民年金の減免を受けようとするのなら、所得税が0円でも、住民税の申告は必要だったのです。
それでも10万円近い滞納金があったのですが、月々1万円ずつ支払っていく約束をしました。
アフィリエイトの収入で、最低1万円、収入が多かった月には追加でもう1万円支払う、といった形で滞納分を減らしていくことにしたのです。
あとはとにかく現金を使わないために、食材や日用品の買い物には、いただきものの商品券やクオカードを使うようにしました。
夫には極力現金も持たせず、「おさいふケータイ」の機能を利用してEdyで買い物をするようにしてもらいました。
すべての滞納精算完了
厳しい節約と内職のおかげで、少しずつ支払いの遅れを取り戻すことができましたが、給料の未払いは少しずつ増えるばかりで、回収はできませんでした。
夫とは何度も話し合いました。
そのたびに、夫は魔法の呪文のように「なんとかなるよ」の繰り返し。
「今までもなんとかなってきたじゃないか、今だってこうやって生活できているし」と。「なんとかなった」のではなく、「私がなんとかした」のだと言いたかったです。
私は働くことにしました。
支払いのために頭を悩ませるのにうんざりしていたのです。
保育所も仕事もすぐに決まりました。 水商売でも風俗でもない普通の会社員の仕事ですが、すぐに夫の収入を上回ってしまいました。
1か月遅れで支払っていた電気代も、数か月分の滞納がまだ残っていた国保も、すべて清算完了。
これで、もう自分で髪の毛を切らなくてもいい!
しかし、私の収入が増えるのを見計らっていたかのように、その後どんどん夫の給料の未払いは増えていったのです。月収が10万円に満たないことも多々ありました。
節約しても働いても解決できなかったものとは...
私はついに離婚を決意。
「君がそう言うなら仕方ない」と、拍子抜けするぐらいにあっさりと離婚できました。
しかし、義両親には今までに総額100万円近く援助してきたのに、とののしられました。そのことを夫に問い詰めるとすぐに白状し、未払いだと言っていた給料の大半も、彼が使いこんでいたことが分かったのです。
一応養育費の取り決めもしたものの、3か月ほど入金があっただけで、すぐに途絶えました。でも私はもうそんなことどうでもいいのです。
どんなに節約をしても、一生懸命に働いていても、夫はずっと変わりませんでした。彼と離れることでしか、生活苦は解決しなかった、ということだと思います。
今は子どもと二人、地元に戻って生活しています。なんの支払いも遅れることもない、当たり前の生活ができることがうれしくてたまりません。
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