銀行員の頭の中がわかれば、銀行とのリスケ交渉は成功する!主導権を握れる!

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銀行員の「頭の中」を知ればリスケ交渉の成功率は高まる?!

「経営再建の見込みがあり、リスケが成功すれば急場をしのげる。しかし銀行との交渉に自信が持てない」とお考えの社長さんは多いと思います。

リスケの交渉相手である銀行員は、「数字のプロ」です。

交渉相手としては手強く、数字の苦手な社長さんが尻込みしてしまっても無理はありません。

しかし、銀行員を説得するにはコツがあり、それを押さえると成功の確率が高まります。

今回は「中小企業が銀行と交渉するときのコツ」について詳しく紹介していきます。

ちなみに、『意外と知らない銀行との借入交渉の基礎。まずはここだけ抑えよう!』でも銀行との借入交渉のポイントについて紹介しています。こちらもあわせて読んでみてください。

銀行員の思考・行動パターンを知ることが交渉成功のカギ

2009年12月に施行された中小企業金融円滑化法は、中小企業からリスケの申し込みがあった場合、金融機関がそれに応じるよう求める法律です。

この法律が施行された後、リスケはメジャーな経営再建の手法として定着しました。しかし、この法律は2013年の3月末で終了するので、その後のリスケ交渉は現在よりも難しくなるのではないかと予想されています。

2013年3月以降は、これまで以上にしっかりした対策が必要になるのです。

交渉は、「相手の思考や行動パターンをリサーチして、相手が納得するような方法を模索すること」が基本といわれています。銀行との交渉でも同じです。

ここでは、銀行員の思考や行動パターン、またそれらに対してどのような対策を立てたらいいかを簡単に紹介していきます。

ただ、ここでひとつ注意点があります。

今回、紹介する方法が役立つのは、リスケをすれば経営改善が見込める会社の場合です。

もし経営再建の見込みがなければ、リスケによってムダな延命を図るより、傷口を広げないうちに事業をたたんだほうが賢明でしょう。

銀行員が一番気にしていること

銀行が一番気にしているのは、「貸したお金をちゃんと返してもらえるか」です。

したがって、返済猶予申込書、経営改善計画書、資金繰り予定表などの書類を通じて、銀行に伝えるべき情報は以下の3つになります。

  • 1返済が不可能になった原因

    過剰な設備投資、収益の悪化、売掛金の焦げ付きなど、資金繰りが悪化し返済が難しくなった原因を伝えます。これらの情報は、リスケの必要性や有効性を示すのに必要です。

  • 2返済を再開するための対策

    収益アップの施策や経費削減策などを伝えます。
    銀行は提示された対策について、現実性があるか、予想される効果はどれくらいかを分析⇒返済が再開される見込みがあるかどうかを判断します。

  • 3返済の見通し

    各種施策を実施した結果、どのように資金繰りや収支が好転し、いつから返済が見込めるようになるかの予測を銀行に伝えます。

これら3つの情報は、リスケの可否や条件を判断する為に不可欠な情報なので、絶対に落としてはいけません

銀行員は数字には強いが、商品やサービスには弱い

銀行にリスケ交渉をすると、銀行内部で担当者が「稟議書」という書面を作り、いくつかの担当部署に決済を回し、承認が出るとリスケ完了というシステムになっています。

そのため、経営再建案をわかりやすく書面にまとめてあげると、担当者が稟議書を作りやすくなり リスケ交渉がスムーズになります。

また、銀行から資料の提出を求められたら、速やかに提出してください。

書面に関して銀行員が重視するのは、経営改善策の現実性と数字による裏付けです。銀行員は数字に強いので、資料ごとの数字に食い違いがあると厳しいツッコミを入れられるでしょう。

しかし、経営再建策の現実性を判断するのに不可欠な業界に関する知識、商品・サービスに関する知識については、あまりよく知らない銀行員が多いのです。

この点、経営者の前では適当な相槌を打ってわかったふりをしていることも多いので、見抜けないかもしれません。

業界事情や商品・サービスについて説明するときは、何も知識のない人が読んでもすんなり理解できるようなわかりやすい言葉で説明するようにしましょう。

リスケ対応は、銀行員にとっては優先順位の低い仕事

リスケの成否は経営者にとって死活問題。
一日も早く決着させたい問題でしょう。

しかし銀行員にとってはそうではありません。
むしろ、リスケを行うと返済が一時的に止まったり遅れたりするので「できれば避けたい」というのが本音です。

銀行員にしてみれば、リスケは「つい後回しにしたくなる優先順位の低い仕事」なのです。リスケに対する銀行の対応が遅いのは、銀行員のこうした意識が背景にあります。

そこで!
銀行員の尻を叩き、交渉をスピーディーに進めるテクニックを紹介しましょう。

それは、銀行口座の残高を少なくして、延滞が目前に迫っているように演出し、延滞になる1か月くらい前になってから、銀行と交渉をすることです。

こうすれば、銀行ものんびりした対応を取れなくなりますよね。

銀行員は自分に都合に悪いことは言わない

基本的に銀行は、企業が求める条件と同等、もしくはそれよりも悪い条件でしかリスケに応じることはないと思ってください。

また、「リスケをした方がいいですね」と銀行から提案することはまずないと考えていいです。

どれだけ長い取引のある銀行でも、「こちらから言わなくても気を利かせた対応をしてくれる」と思わないようにしましょう。要望は全て率直に伝えてください

必要な範囲よりも少し(企業側に)有利な条件を希望しておく くらいがちょうど良いのかもしれません。

加えて、銀行はリスケ交渉に慣れています。

リスケが認められるのがほぼ確実なケースでも、担当者が「大丈夫です。」ということはまずありません。万一、失敗した場合に信頼をなくすからです。

「難しいかもしれませんが、できる限りのことはしてみます。」などと答える担当者が多いと思います。

リスケを申込んだときに担当者の対応がイマイチだったとしても、銀行員のこのような習性を踏まえて粘り強く交渉することが大事です。

担当者のメンツをつぶさない

銀行と交渉する際、担当者のメンツをつぶさない対応をする、というのも重要なことです。

銀行員にもいろいろなタイプの人がいます。
中には自分と相性が悪いと感じる担当者もいるでしょう。

だからと言って、担当者を飛ばしてその上司と直接やり取りしようとするのはNGす。

リスケの交渉で稟議書を作って、銀行内部であれこれ動いてくれるのは担当者です。担当者に嫌われてしまうと、それだけでリスケの交渉が難しくなってしまう可能性があります。

もちろん、担当者の年齢が若く対応が未熟だった場合などは、その上司とやり取りする方が適切な場合もあるでしょう。

しかし、その場合でも担当者のメンツをつぶさないように、上司と直接やり取りするのは必要最小限にするなどの配慮が重要です。

ちなみに、銀行以外にも中小零細企業が資金繰りに困ったときに相談できる公共機関がありますので、 まずはそちらに相談するのもいいかもしれません。

この記事の筆者

新藤 智之(仮名)
1975年生まれ。20代後半から30代前半まで法律業界で働いていたが、30代後半からは法律系、ビジネス系、金融系のライティングの仕事を開始し、現在に至る。

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