支払督促申立書が届いた時の対処法。強制執行・差し押さえを防ぐ手順

借金の支払いが遅れに遅れてしまい、ある日、いつもの督促ハガキとは雰囲気の違う封筒がポストに...

とうとう裁判所からの「支払督促申立書」が届いてしまった!ヤバい!どうしよう!」

このように裁判所からの書類が届いてしまった場合、どのように対応すればいいのでしょうか?

今回は、消費者金融の「法的措置」について、消費者金融業界に勤めていた者の視点からが分かりやすく説明したいと思います。

支払督促申立書って?

消費者金融の「法的措置」というと、まずこの「支払督促申立書」という書類が裁判所から届きます。

この「支払督促申立書」はどんな書類なのでしょう?

簡単にいうと、「こちらからの要求では支払いがされず、ラチがあかないので、法のもとに支払いの計画を立て直しましょう」というようなもので、「すぐさま全額払え!給料も財産も全部差し押さえるぞ!」などと脅したり、無茶なことを言っているものではありませんし、きちんと対応すれば、何も悪いことはありません。

基本的な手続きの流れを説明します。

「支払督促申立書」は、消費者金融側が申し立て、裁判所から特別な郵便で送られてきます。勤務先には送れない決まりなので、必ず自宅に送られてきます。

それから、支払督促申立書と一緒に「異議申立て書」というのが同封されてきます。「身に覚えがない」「一括の支払いは無理だ」ということであれば、この申立書を使って異議申立てをします。(一括で払えるような余裕がある人はほとんどいませんので、ここでは異議申し立てをするケースについて話しますね)

この時点では、まず「異議あり」とだけ書いて提出すればOKです。その後、「訴訟」に移ります。(14日以内に異議を申し立てないと次の手続きに進んでしまいます。)

「訴訟」になると、裁判所に出向いて 今後の支払いについて話し合うことになります。

無視し続けるとどうなる?

「支払督促申立書」が届いてから(異議申立てをしないで)14日以上経過すると、次の段階に進んでしまいます。

次は、「仮執行宣言付き支払督促申立書」という書類が裁判所から送られてきます。

これは簡単にいうと、「借金を認めたものとして判決が確定し、強制執行できるようにしますけど、いいですか?」というものです。

この書類も、受け取ってから14日間は異議申立てができます
また、ここで異議申し立てをした場合も、先ほどと同様に「訴訟」に移ります。(裁判所に出向いて 今後の支払いについて話し合うことになります。)

そして、この「仮執行宣言付き支払督促申立書」も無視してしまった場合、「債務名義」といって、法的に借金の存在が認められてしまいます。また、判決が確定してしまうので、これ以降はこの決定を覆せなくなってしまうのです。

強制執行も可能になるので、財産や給料の差し押さえなどもできるようになります。(後ほど詳しく説明しますが、差し押さえにもルールがありますから、これで身ぐるみすべて剥がされてしまう!というわけでもないですが・・・)

異議申立てから訴訟の流れ

「支払督促申立書」もしくは「仮執行宣言付支払督促申立書」に対して異議を申し立てると、「訴訟」(口頭弁論に出頭する)に移行します。

異議を申し立てると、まず、「訴状」「口頭弁論期日呼び出し状」「答弁書」などの書類が裁判所から届きます。

「口頭弁論期日呼び出し状」は出廷についての書類です。

「何日の何時に○○簡易裁判所へきてください」などと書かれていますので、まずはその日時に出廷が可能かどうか調整してください。(やむを得ない事情であれば、日時を変えてもらえる場合もありますので裁判所へその旨連絡してください。)

「訴状」というのは、債権者つまり消費者金融側の訴えの内容です。「○○円の借金が残っています。もう3ヶ月以上支払いが滞っているため、期限の利益は喪失されました。一括請求します。」というような内容がほとんどです。

そして「答弁書」には、訴えに対してのあなたの希望(例、「一括は無理なので、分割で毎月1万円にしてください」)を記入します。

裁判所での話し合いは、「答弁書」に書かれているあなたの希望をもとに行われますのでよく考えて記載するようにしましょう。

そしていよいよ口頭弁論です。

法廷の入口や待合室に、その日の裁判の出頭者カードが置いてありますので、自分の名前の横にチェックをします。

私も債権者側の代理で何度か出席したことがありますが、同時間に何組か予定されていたり、前の組が長引いていて、予定時刻より待たされることもよくありました。

法廷には、裁判官や書記官が座っており、自分の番がきたら、柵の中に入り向かって右側に座ることになります。

裁判官や書記官、傍聴席の視線など、緊張感があってドキドキしてしまいますが、法廷での手続きは5分程度で終わります。内容は契約の事実確認などです。

分割の支払いなど、今後の支払い計画を立て直す、ということであれば、いったん法廷を去り、「司法委員」という職員と、あなたと、消費者金融の社員で別室で話し合うことになります。

平和的に和解交渉しよう

法廷を去り、普通の事務室に通されるので いくぶん緊張は解けると思います。

そして、司法委員の立会いのうえ、答弁書の希望をもとに残った借金の返済計画を相手会社の社員と一緒に考えます。

利息は、法定金利に引き直してありますので、過去の取引で過払い金があった場合は、払いすぎている分を引いたあとの残高で計画を立てます

あなたの希望通りに行くかどうかは相手の会社によって違うと思いますが、「○○万円を分割で○万円ずつ10回で払います」と和解交渉することができたら司法委員が調書を作成して終わりです。

いかがでしょうか?

このように、ちゃんと手続きをして口頭弁論に出席すれば何も差し押さえられることもなく、平和的に解決できるのです。

しかし、このように債務の整理をすると「過怠約款(かたいやっかん)」という条件や規定のようなものがつきます。

「2回連続で支払が滞ると残りは一括返済」
「2回連続で支払が滞ると残りの利率は○%」
というような規定が定められますので、手続き以降は支払が遅れないように注意しましょうね。

あまり怖くない?!強制執行の現実

たとえ消費者金融に法的措置に出られたとしても「やはり、ないものは払えない。」という方もいらっしゃるかと思います。

もちろん借りたお金は返すのが当たり前なのですが、消費者金融業の本音として思うのは、実際のところ、法的回収なんて脅しでしかない、ということです。

先ほどあげたように、もし最悪、強制執行になったとしても、差し押さえにはルールがあるのです。

財産のなかでも、生活するのに必要なものは差し押さえられません。骨董品など持っている人がいれば別ですが、そのような家財の差し押さえは現実的にほぼ行われません

かかる費用に対して、回収できる金額が少なすぎるためです。

できるとすれば、給料の差し押さえということになりますが、これも税金や社会保険などを除いて、残った金額の4分の1までと決まっています。

そして、給料の差し押さえとなると勤務先を辞める人も少なくなく、結局は本人が入金してくれるのをひたすら待つ、という振り出しの状態に戻るわけです。

消費者金融の伝家の宝刀「法的措置」も、実は、あまり強力ではありません(笑)

しかし、いったん判決が確定すると、その状況(強制執行を行える、督促を行える状況)が10年間は続きます。

時効まで10年・・・そんな長い間コソコソするなんて嫌じゃありませんか?それより、分割でも支払いを済ませ、借りるものはきちんと返したほうが胸を張って生きられますよね。

【この記事の筆者】
斉藤 パン子(仮名)
6年間、某大手消費者金融会社の支店で営業事務員として勤務。現在は1児の母となり、日々、家事に育児に奔走中。今は家庭の財布と、旦那さんの財布をしっかり管理しています!

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