アルバイト&派遣社員がキャッシングの審査に通る秘訣とは?

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一般的に、アルバイトや派遣社員は、「収入が安定していないから審査で不利」といわれていますよね。

これは本当なのでしょうか?

そこで今回、ファイグーに寄せられたアルバイトの方の88件の審査結果を調べまして、どのようなアルバイトや派遣なら審査に通るのかを検証してみました。

  • アルバイトや派遣は本当に審査に通らないのか?
  • 年収が低いと審査に通らないというが、いくらあればいいのか?
  • 他社での借入件数が何件以上あると審査に落ちるのか?

これらを調べていくうちに、実は多くのアルバイトや派遣社員の方が審査に通過していることがわかりました。

「アルバイトや派遣は審査に通らない」

これらが思い込みに過ぎないことを、リアルなデータが証明してくれています。

アルバイトが審査に落ちやすいのは本当か?

まずは、パート・アルバイト、派遣社員・契約社員が審査に落ちる理由を解説していきましょう。

ファイグーに寄せられたアルバイトの方の88件の審査結果のうち、審査に落ちた方は12件でした。

そのデータと照らし合わせながら解説したいと思います。

金融事故の記録があると審査に落ちる?

金融業者は、キャッシングやカードローンの審査の過程で、必ず申込人の信用情報(※1)を確認します。

信用情報を確認して、申込人の他社借入状況・他社への返済状況・金融事故の有無などをチェックしているのです。

信用情報に金融事故の記録が残っている場合は、まず審査に通らないでしょう。

ちなみに、金融事故にはさまざまな種類があります。

たとえば、ローン・クレジットカード・割賦払いなどの支払いが2ヶ月以上遅れると、信用情報に長期延滞という記録が残ります(※2)

長期延滞は金融事故の一種です。

また、長期延滞や契約違反などにより、金融業者から契約を打ち切られることがあります。

そうすると、信用情報に強制解約の記録が残ります。こちらも金融事故です。

さらに、任意整理や破産などの債務整理(※3)を行うと、信用情報に記録が残り、こちらも金融事故として扱われます。

今回の審査結果のうち、3名は過去に債務整理しており、そのことが原因で審査に落ちています。

  職業 金融事故歴 申込先
Aさん 派遣社員・契約社員 過去に債務整理(破産) 大手消費者金融
Bさん パート・アルバイト 過去に債務整理(破産) 大手銀行カードローン
Cさん パート・アルバイト 過去に債務整理(破産) 大手消費者金融

Bさん、Cさんは、もう1社、別の大手消費者金融にも申込みしていますが、いずれも審査に落ちています。

基本的に、信用情報から金融事故の記録が消えないかぎり、審査通過は難しいでしょう。

金融事故の情報は最長で5~10年間、信用情報に残ります(長期延滞の場合は、延滞が解消されてから1~5年残ります)。

※1
ローンやクレジットカードを利用する(例、契約する・借入れる・返済する)たびに、信用情報に記録が残ります。信用情報は、信用情報機関という専門の機関で管理されています。金融業者と信用情報機関は、お互いに利用者の情報を提供しあっているのです。

※2
ローン・クレジットカード・割賦払いなどの支払いが遅れると、たとえわずかな遅れでも信用情報に記録されるケースがあります。ただし、長期延滞にならない限り金融事故ではないので、審査にどの程度影響するかはわかりません(各金融業者の判断次第です)。今回の審査結果のなかでも、「過去に延滞したことがある」方が2名いましたが、いずれも審査に通っていました。

※3
自力で支払えなくなったローン等の債務を整理することを債務整理と呼びます。債務整理には、任意整理や破産などいくつかの種類があります。たとえば、任意整理では、貸し手と借り手が協議し、改めて返済計画を立て直します。毎月の返済額が減額されたり、利息が減額されるケースが多いです。一方、破産は裁判所に申立てる手続きです。裁判所に破産を申立てると、申立人の財産はあらかた処分され、返済にあてられます。そして、裁判所が免責の判断を下せば、残った債務も免除されます。

他社借入金額が大きいと審査に落ちる?

次は、他社借入れが原因で審査に落ちたと思われるケースを紹介します。

例)

※下の表は右にスクロールすることができます。

名前職業
Dさん派遣社員
契約社員
年収 他社借入件数(※4) 他社借入残高(※4) 金融事故歴 申込先
300万円 2 170万円 - 大手消費者金融

※4
ここでいう「他社借入れ」には、貸金業者(主に消費者金融やクレジットカード会社)からの借入れが含まれます。ちなみに、クレジットカードのショッピングは含まれません。

Dさんは、総量規制に抵触しているため審査に落ちました。

総量規制は貸金業法で定められた規制です。

総量規制により、個人が貸金業者(主に消費者金融やクレジットカード会社)から借りられるのは「年収の3分の1まで」と決められています。

Dさんの場合、年収が300万円なので、普通は貸金業者から総額100万円しか借りられません。

しかし、なぜかすでに170万円の借入れがあったため、大手消費者金融の審査には通らなかったということですね。

なお、Dさんはもう1社別の消費者金融にも申込みしていますが、こちらも審査に落ちています。

銀行カードローンは総量規制の対象外だが...

総量規制は貸金業者のみに適用されるルールなので、銀行は総量規制の対象外です。

ただし、他社借入金額や件数が多いことで、審査に落ちる可能性はあります。

例)

※下の表は右にスクロールすることができます。

名前職業
Eさんパート
アルバイト
年収 他社借入件数(※5) 他社借入残高(※5) 金融事故歴 申込先
200万円 5 90万円 - 大手銀行カードローン

※5
ここでいう「他社借入れ」には、あらゆるキャッシング・カードローン(金融業者の種類問わず)が含まれます。

Eさんは、年収の半分近くの金額を5件のキャッシング・カードローンで借入れています。

特に、件数の多さが大きなマイナスとなり、審査に落ちたのではないかと考えられます。

他社への返済が目的の場合は審査に落ちる?

借入金の用途によって審査に落ちるケースもあるようです。

例)

※下の表は右にスクロールすることができます。

名前職業
Fさん派遣社員
契約社員
年収 他社借入件数(※5) 他社借入残高(※5) 金融事故歴 借入金の用途 申込先
350万円 1 30万円 - 他社への返済 大手銀行カードローン

Fさんは、他社への返済資金のために大手銀行カードローンに申込みました。

同時期に別の銀行カードローンにも申込みしていますが、こちらも審査に落ちています。

利用中のローンの返済すらままならない人に貸付けたい業者はいないでしょう。

借金を借金で返そうとしている人なんて信用できませんからね。

どんなアルバイトや派遣が審査に通るのか?

次は、「どのような人が審査に通っているのか」について分析していきましょう。

審査を通過した76件のデータから、審査に通る人の特徴を探してみました。

年齢

審査に通った方を年齢別で分けてみました。

年齢 通過者数
20代 44
30代 14
40代 15
50代 3

各業者が設けている年齢制限(例、20歳以上65歳以下)をクリアしていれば、年齢だけで審査に落ちることはありません。

しかし、55歳以上の審査通過者0名でしたから、一定の年齢を超えると不利になるのかもしれませんね(高齢な非正規雇用ということで、不安視されるのかもしれません)。

また、一部のネット上に「若すぎると審査に不利になる」という説もありますが、今回の結果では20歳の方も審査に通っていました。

年収

次は、年収別に分けてみました。

年収 通過者数
100万円未満 4
100万円以上200万円未満 13
200万円以上300万円未満 38
300万円以上400万円未満 19
400万円以上 2

このように、年収が低くても審査に通るケースは多くあります。

もっとも年収の低い方は70万円で、ネット銀行のカードローンで20万円の融資を受けていました。

※下の表は右にスクロールすることができます。

名前職業
Gさんパート
アルバイト
年収 他社借入件数(※5) 他社借入残高(※5) 申込先 融資額
70万円 2 70万円 ネット銀行カードローン 20万円

この方の場合、他社のカードローン(金融業者の種類問わず)で年収と同じ額を借入れているのにも関わらず、審査に通っています。

「銀行の審査は厳しい」という噂がありますが、実際にはそうでもないのかもしれません。

ただし、トータルで年収以上の融資を受けているのは、このGさんだけでした。

一方、消費者金融の利用者でもっとも低かった年収は100万円です。

※下の表は右にスクロールすることができます。

名前職業
Hさんパート
アルバイト
年収 他社借入件数(※4) 他社借入残高(※4) 申込先 融資額
100万円 0 0 大手消費者金融 30万円

融資額は総量規制の範囲内におさまっていますね。

他社借入件数

次は、他社借入れの件数別で分けてみました。

他社借入件数(※5) 通過者数
0件 34
1件 22
2件 15
3件 3
4件 2

全体の9割以上が2件以下という結果になりました。

他社借入件数は少ないほうが良いのだと思います。

金融事故歴

前章で説明した通り、信用情報に金融事故の記録があると審査に落ちる可能性が高いです。

しかし今回、過去に金融事故を起こしたにも関わらず審査に通っている方が4名いました。

おそらく、事故を起こしてから5~10年経過していて、すでに記録が消えているからだと考えられます。

ちなみに、自分の信用情報が気になるなら、信用情報を照会して確認してみましょう。

手続きは難しくありませんし、1,000円程度の手数料で照会できますよ。

勤続期間

次は、勤続期間別で分けてみました。

勤続期間 通過者数
1年未満 20
1年以上2年未満 27
2年以上3年未満 9
3年以上5年未満 9
5年以上 11

勤続期間1ヶ月以内で審査に通過したのは5名、3ヵ月以内だと14例でした。

一般的に、「勤続期間が短いと審査に不利」とされていますが、実際はかなり短くても問題なく通っていますね。

なお、今回、審査通過者の利用目的、保険の種類、家族構成、居住形態等についても調査しましたが、これらが審査に大きく影響しているとは思えませんでした。

融資額が低くなってしまうのはこんな人

ここでは「融資額が20万円以下になった例」に着目し、融資額が低くなる要因を探っていきたいと思います。

総量規制ギリギリまで借りてしまっている

消費者金融など貸金業者の場合、総量規制によって融資額が制限されます。

※下の表は右にスクロールすることができます。

名前職業
Iさんパート
アルバイト
年収 年収の3分の1 他社借入残高(※4) 申込先 融資額
150万円 50万円 40万円 大手消費者金融 10万円

先ほども説明した通り、貸金業者からは年収の3分の1までしか借入れできません。

そのため、融資額は「年収の3分の1-他の貸金業者からの借入額」の範囲内で設定されます。

Iさんの場合、「50万円-40万円=10万円」なので、融資額は10万円になってしまったのです。

勤続期間が短い

※下の表は右にスクロールすることができます。

名前職業
Jさん派遣社員
契約社員
Kさん派遣社員
契約社員
年収 他社借入件数(※5) 他社借入残高(※5) 勤続期間 年齢 申込先 融資額
160万円 0 0 0ヶ月 22 大手銀行カードローン 10
230万円 0 0 1ヶ月 32 大手消費者金融 18

JさんとKさんの場合、勤続期間が0ヶ月~1ヶ月と極端に短いため、融資額が低くなったと考えられます。

勤続期間が短いため信用が落ち、融資額が少なくなってしまう可能性はあります。

年収が低い

※下の表は右にスクロールすることができます。

名前職業
Lさんパート
アルバイト
年収 他社借入件数(※5) 他社借入残高(※5) 勤続期間 年齢 申込先 融資額
84万円 1 24万円 72ヶ月 30 地方銀行カードローン 10万円

Lさんの年収は84万円で、融資額は10万円でした。

このように、年収が低いと融資額も低くなるケースがあります。

ただし、年収の場合、他社借入残高や他社への返済額など他の要素もあわせて判断されているため、一概には言えません。

年齢が若い

※下の表は右にスクロールすることができます。

名前職業
Oさん派遣社員
契約社員
Pさん派遣社員
契約社員
年収 他社借入件数(※4) 他社借入残高(※4) 勤続期間 年齢 申込先 融資額
260万円 0 0 12ヶ月 20 大手消費者金融 20万円
300万円 0 0 18ヶ月 20 大手消費者金融 10万円

Oさん、Pさんは弱冠20歳。

他社借入もないのに融資額がおさえられたのは、若すぎることが不安要素になったためだと考えられます。

生活費の負担が大きい

下記のような要素が重なると「生活費の負担が大きい」と判断され、融資額が低くなる可能性があります(年収との兼ね合いもありますが)。

  • 家賃負担もしくは住宅ローンの返済がある
  • 子供がいる

例)

※下の表は右にスクロールすることができます。

名前職業
Qさん派遣社員
契約社員
年収 他社借入件数(※4) 他社借入残高(※4) 勤続期間 年齢 居住形態 結婚 子ども 申込先 融資額
180万円 0 0 15ヶ月 35 賃貸アパート 未婚 あり 大手消費者金融 5万円

Qさんの場合、「家賃負担がある」「子供がいる」「結婚していない」などの要素から、生活費の負担が大きいと判断されたのでしょう。

結果、融資額は5万円と極端に低くなっています。

まとめ

それでは最後に、今回の調査でわかったことをおさらいしましょう。

アルバイトや派遣が審査に落ちる理由

  • 信用情報に金融事故の記録がある
  • 総量規制に抵触している
  • 借入金の用途が他社への返済

審査に通ったアルバイトや派遣の特徴

  • 年齢は20歳~54歳まで
  • 年収はそこまで気にする必要なし。100万円未満でも通るときは通る
  • 他社借入件数は2件以下に抑えるべし
  • 信用情報から事故情報が消えていれば審査に通ることもある
  • 勤続1ヶ月以下でも審査に通るケースはある

融資額が低くなる原因

  • 貸金業者の場合、融資額は「年収の3分の1-他の貸金業者からの借入額」の範囲内で設定される
  • 勤続期間が1ヶ月以下など極端に短い
  • 年齢が若すぎる(20歳など)
  • 年収が低い(数十万円など)
  • 家賃負担もしくは住宅ローンの返済がある・子供がいるなどの要素から、生活費の負担が大きいと判断された

今回の結果を見るかぎり、消費者金融と銀行カードローンの審査基準に、大きな違いはないように思いました。

むしろ、総量規制がないぶん、銀行のほうが多く貸し出しています。

もし こだわりがないなら、消費者金融ではなく銀行カードローンを選んでください。

なぜなら、消費者金融より銀行のほうが金利が低いからです(大手キャッシングの金利一覧表はこちら

最後になりましたが、キャッシングやカードローンの元担当者に聞いた「審査落ちのポイント」をまとめた記事もありますので、こちらも目を通してみてください。

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