銀行融資の審査前に必ずチェックしておきたい書類の重要ポイント

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事業を営んでいるといろんなことが起こります。取引先が倒産した、急な出費が発生した、期待していた取引が取れなかった、など想定外の事態も多々発生することでしょう。

原因はなんであれ、資金繰りが苦しくなったときに、頼りたいのが銀行をはじめとした金融機関です。

とはいえ、銀行の窓口で、「資金繰りが苦しくなったから、運転資金を融資して欲しい。」と相談に行っても、すぐに融資を実行してくれるわけではありません。

詳細は銀行によって異なりますが、まず、いくつもの書類の提出を求められます。

それらの書類を元に、銀行は貸し出しの審査を行います。この審査に通ってはじめて、融資を受けることができるのです。

では、金融機関に融資を申し込む際はどういった書類を準備しておけば良いのでしょうか?今回はそこのところを詳しく説明していきます。

(銀行に融資を申し込むのであれば、必要書類の他に、銀行との借入交渉の基礎も把握しておきましょう。)

銀行が確認したい3つのこと

個別の必要書類について確認する前に、

銀行は、書類でなにをチェックしているのか?を確認しておきましょう。

銀行は提出される書類で主に次の3つのことをチェックしています。

事業を営んでいるか

借主の法人や個人は実在するのか、本当に事業を行っているのかを確認します。

場合によっては、実際にオフィスに訪問されることもあります。

借入の理由

なぜ借入の必要があるのか?融資資金を何に使うのか?といった点です。

一般的に、銀行の融資はその資金使途が限定されています。

大きくわけて、設備投資用の融資、運転資金用の融資が主です。

使途によって、融資の条件が変わってきます。融資金額、期間や金利、担保設定といった契約条件はもちろん、提出すべき書類も変わりますね。

例えば、設備投資であれば、取得予定の設備の見積書の提出が求められる場合があります。(見積書であれば、納入業者の社印があるものだとなお良い)

返済能力

決められた返済額をきちんと期日までに返済できそうか否か、ここが最も重要なポイントです。

特に資金繰りが苦しい状況での融資となると、返済能力について厳格に審査されます。

提出書類は、返済金を生み出す事業に関するものが主となりますが、担保を設定する場合、それぞれの書類も必要となってきます。

では、準備すべき書類について具体的に確認していきましょう。

事業を営んでいることを確認するための書類

銀行や融資の種類によっても変わってきますが、基本的に次のような書類の提出を求められることが多いです。

  • 法人登記簿謄本
  • 納税証明書
  • 銀行通帳(写)
  • 直近3期分の決算書(期中の場合はその期の試算表)
  • 前期分の元帳(勘定科目明細)
  • 確定申告書

公認会計士や税理士に決算をみてもらっていない場合、確定申告書や納税証明書が決算に関する唯一の(第三者が関与した)書類となりますので、特に重要でしょう。

また、個人事業主の場合は印鑑証明も求められます。

借入の理由を確認するための書類

● 運転資金用の融資の場合

  • 直近3期分の決算書(期中の場合はその期の試算表)
  • 前期分の元帳(勘定科目明細)

● 設備投資用の融資の場合

  • 融資が実行された後に導入する予定の設備の見積書(求められない場合もある)

返済能力を確認するための書類

返済能力を確認するための書類でもっとも重要なものが、事業計画書や資金繰り表資金繰り表はエクセルで簡単に作れます)です。

融資を実行したあと、事業はどうなっていく見込みなのか、資金はどのように、いつごろ返済可能なのかといった予定表になります。

将来の事業の見込みなので、「売上が倍になります。」「利益は10倍になります。」などと大きな理想を掲げたくなりますが、過去の決算書にあるこれまでの売上規模や利益水準から現実的に達成可能な見込みを提出する必要があります。

また、既に他行から借入がある場合、借入残高表を求められることもあります。例えば、事業の収益の将来見込みが1億円でも、借入残高が2億円あった場合は、新たな融資を受けるのは厳しいかもしれません。

さらに、融資に際して担保を差し入れる場合、差し入れる担保についての書類も提出しなくてはなりません。

不動産を担保にする場合であれば、不動産登記簿謄本は当然求められます。保証人をたてる場合も同様に、保証人が個人であれば住民票や印鑑証明書、法人であれば登記簿謄本を求められるでしょう。

日頃の準備があれば新たに作成する書類は少ない

いかがでしょうか?一言で融資を受けるといっても、その手前で準備しなくてはならない書類が山ほどありますね^^;

とはいえ、新たに一から作成しなくてはならない書類はそんなに多くありません。中身まで十分吟味して作成しなければならないものは、事業計画書や資金繰り表くらいでしょう。

事業計画書と資金繰り表以外の書類は、数も多く、取得に手間や時間がかかる場合もありますが、それらを用意するのに特別な準備やノウハウは必要ありません。

ただ、過去3期分程度を求められることもありますので、昔の決算書類をひっぱりだしてくるのはけっこう骨かもしれませんね^^;

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