これは知らなきゃ損。最低返済金額の違いで返済総額に大きな差が出る

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現在、法律で(10万円以上100万円未満の貸し出しの場合)金利(年利率)の上限は18%、と定められております。(それ以上の金利で貸し出すと、業者は違法行為で摘発されます。)

それに伴い、ほとんどの消費者金融は上限金利を18%ギリギリに設定しています。したがって各社の金利にほとんど差はありません。(キャッシングの大手各社の金利比較特集はこちら

しかし、金利が同じだからといって、イコール返済総額(利息の総額)も同じだとは限りません。返済の支払い方次第で返済総額(利息の総額)に大きな差が出る場合があるのです。

そこで今回は、「支払い方 次第で返済総額(利息の総額)にどの程度差が出るのか?」について検証していきたいと思います。

最低返済金額のみを返済し続けていくケース

50万円を借りて最低返済金額のみを返済し続けていく場合、どのような結果になるのか、消費者金融大手のアコムプロミスアイフルレイクノーローンで比較した表です。(金利18%の場合。ただし、プロミスのみ金利17.8%で計算。また現在、レイクは銀行カードローンとなっております)

《表1》

最低返済金額のみを返済し続けていくケース

アコムの返済総額: \ 898,740
プロミスの返済総額: \ 911,351
レイクの返済総額: \ 1,006,644
アイフル(約定日制)の返済総額: \ 813,783

ノーローンの返済総額: \ 825,233

これによると、同じ50万円を借りた場合でも、返済総額に大きな差が出ているのがお分かりになるかと思います。この場合、返済総額が一番少ないアイフルと一番多いレイクとの差は192,861円。支払う利息に約20万円もの差があるのです。

金利は同じなのに返済総額が変わってくる理由は何でしょう?
今回の場合、それは最低返済額の違いです。基本的に利息は元本(残高)に対してつくものですので、元本が早く減るほど、その分 利息も少なくなります。

したがって、毎月の最低返済額が多い業者のほうが 元本が早く減り、結果返済総額も少なくて済むということなのです。

返済パターンを工夫して、利息総額を減らす努力を

今度は、「最低返済金額が5,000円になってからは、ずっと5,000円を返済する」という条件でシミュレートをしてみました。(借入額、金利等はさきほどの《表1》と同様)

《表2》

最低返済金額が5,000円になってからは、ずっと5,000円を返済する

この方法なら、先ほど《表1》のところで、返済総額に20万円もの差があったアイフルとノーローンの返済総額にもほとんど差はありません。むしろ、アイフル(返済総額:\808,253)よりもノーローン(返済総額:\806,860)の方が返済総額は少なくなっていますね。

このように、最低返済額のみを返済していくのではなく、無理のない範囲で(最低返済額よりも)多めに返済していくことで、早く完済に近づきますし、返済総額(利息総額)も少なくなります

~おまけ~ クレジットカードよりもキャッシングのほうがお得?

最後に、おまけとして消費者金融とクレジットカードの返済総額について比較してみました。

実はクレジットカードのキャッシングも、返済のシステム自体は消費者金融とあまり変わりません。むしろ、利用している金額によっては最初から最後まで最低返済額が同じになってしまう(リボ払い)ため、返済総額が多めになってしまうこともあるのです。

同じ三菱UFJグループ内のアコムとUFJ NICOSカードのキャッシングで返済額を比較してみましょう。(金利18%、50万円借りたケースです。)

《表3》

三菱UFJグループ内のアコムとUFJ NICOSカードのキャッシングで返済額の比較

UFJ NICOSカードで毎月1万円コースを選択した場合、アコム(最低返済額で返済)よりも返済総額が多くなってしまうことにお気づきでしょうか。

イメージ的に「クレジットカードのほうがキャッシングよりも利息が安そう」と思っている方も多いようですが、そんなことはないようですね^^;(NICOSでも毎月の返済金額を多く設定することができますが、返済金額設定は1万円単位です。その点でもキャッシングのほうが優れているといえますね。)

クレジットカードのキャッシングと普通のキャッシングを比較している特集もございます。よろしければご覧になってみてください。

【この記事の筆者】
針野 信司(仮名)
1963年生まれ。
大学在学中よりフリーランスで「週刊プレイボーイ」「月刊プレイボーイ」「BART」「SOHOコンピューティング」「マネージャパン」「ネットマネー」「WebStrategy」などの雑誌に寄稿。著書に「モノの原価がわかる本」「【お金】最強の法則」(青春出版社、共著)、書籍プロデュースに「極道ワルヂエ教科書」(廉価版コミック、徳間書店刊)ほか。1998年から2000年まで日本全土を揺るがした経済事件捜査の発端となる会社の取締役を務めていた経歴もあり(事件とは直接関係なし)。

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