保証人紹介ビジネスは使ってもいいの?マイナス面とトラブル事例

(0)

この記事を評価する

評価を設定してください
×

弁護士に聞いてわかった!保証人紹介の落とし穴

「ローンの契約に保証人が必要なのですが、頼める人が見つかりません。そこで保証人紹介会社に頼もうと思っていますが、危ないでしょうか?」

「インターネットで保証人を紹介してくれるサービスの費用っていくらほどかかるんですかね?」

「保証人を紹介してくれるサービスの保証人側のメリットはなんですか?普通、見ず知らずの人の保証人なんて、ゼッタイに引き受けませんよね・・・」

住宅ローンのや賃貸住宅の契約をするときは、保証人を求められることが一般的です。

保証人の主な役割は、契約者本人が支払えなくなった場合に債務などを肩代わりすること。

だれにでも頼めることではありませんから、保証人探しのハードルはけっこう高いですよね。

親や友人に頼めればそれが一番ですが、事情があって頼めない人もいると思います。

そんなとき、「保証人を紹介しますよ」というサービスを知ったら、利用したくなっちゃいますよね。

そのお気持ちはよくわかるのですが、もし保証人紹介ビジネスをまだ利用していないのであれば、申込む前に必ずこの記事を読んでください。

なぜなら、保証人紹介ビジネスには詐欺被害に遭う危険はもちろん、あなた自身が詐欺の加害者となる危険性があるからです・・・。

こんにちは。
父や母が手術をおこなうときの保証人になったこともありますし、自分の賃貸契約の保証人を母にお願いしている当サイト・ファイグー編集担当のささきです。

この記事をご覧になっているということは、保証人が必要だけど引き受けてくれる人がいなくてお困りなのかもしれませんね。

私自身、保証人の問題には何度もぶつかったことがあります。

たとえば、両親の手術の際は『別世帯の人』が条件だったので、同居家族である父と母はお互いの保証人にはなれず、実家を出ている私が保証人として署名をしました。

その一方で、姉に賃貸契約の保証人を頼まれたときは、保証人の条件が『給与所得者』でしたから、自営業者の私は保証人として認められません。

そのため、姉以外で唯一の給与所得者だった母が保証人になりました。

保証人ってお願いするのも気が引けますし、条件を満たす人をさがすのも大変ですから、保証人がなかなか見つからないあせりや不安はよくわかります。

保証人紹介ビジネスは、そんな人を助けてくれるサービスに見えなくもないですが、正直ちょっとあやしいですよね・・・。

だって、自分だったら見ず知らずの人の保証人になろうなんて思いませんから。

それなのに、このサービスが成立しているのには、やはり利用者、保証人になる人の双方にとってメリットがあるからなんですが、いずれにしてもどんなデメリットやリスクがあるのかを認識しておくことは重要ですよね。

そこで今回は、保証人紹介ビジネスを徹底調査し、さらに弁護士の寺林先生にも違法性やリスクについて解説していただきました。

調査をとおしてわかったのは、保証人紹介を宣伝しながら、まともに保証人を紹介せず登録料や紹介料をだまし取る悪質な業者がまぎれているという問題です。

それどころか、保証人を偽ったことを理由にあなた自身が詐欺の加害者として訴えられる可能性さえあります。

保証人紹介サービスのホームページをみても、基本的にはいいことしか書かれていません。

販売する側としては、いいことしか伝えないのは当然といえば当然ですよね。

だからといって、それをそのまま鵜呑みにすると、後悔すること間違いなしです。

どうしても利用しないといけない理由があるとしても、自分がどんな被害に遭う可能性があるのかはきちんと確認しておきましょう。

断言してしまいますが、この記事を読めば、保証人紹介サービスにどんな危険が潜んでいるのか一目瞭然でわかるようになります。

ぜひ申込み前に目を通しておいてくださいね。

また、すでに保証人紹介ビジネスへの申込みや登録を済ませてしまっている場合についても、寺林先生にうかがっています。

もうなんらかのトラブルに遭ってしまっていても大丈夫です。

その対応策までわかりやすく説明していきます。

『保証人が見つからない』という悩みを解決するために利用したサービスなのに、『金銭被害にあう』『詐欺の加害者になってしまう』など、さらに悩みが増えてしまっては元も子もないですよね・・・。

そんな最悪の状況に陥らないための正しい情報をお伝えできればと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。

それでは、本編のスタートです。

この記事のアドバイザー情報

  • 寺林 智栄 弁護士

    寺林 智栄弁護士

    2007年より弁護士として活動しています。私の強みは、男女問題・離婚問題・セクハラ・パワハラ・借金問題など、私たちの身近にあるトラブルの相談・弁護を数多くこなしてきている点です。悩みを抱える方々のお力になれるように、法律の専門家の視点から丁寧にわかりやすくアドバイスをさせていただければと思っています。
    ※アドバイザーはこちらの記事の筆者ではありません。記事の途中でアドバイザーとしてコメントしております。

  • ささき 英雄 編集者

    ささき 英雄編集者

    七夕生まれ、編集・ライティング歴10年。前職ではグルメ雑誌の制作に携わっていましたが、30歳の誕生日をきっかけに独立しました。ファイグーでは「自分の仕事は書くことではなく伝えること」という意識で記事に取組んでいます。担当記事は、利息や審査などライバル記事だらけのテーマが多いです。そのため、「他のどの記事よりも正しい」のは当然として、さらに「どうすれば読みやすくなるか」を日々追求しています。

トータルで10万円以上かかることも!保証人紹介ビジネスの実態

くままる

あ~、よかったよかった~。

なにかいいことでもあったの?

にゃんきち
くままる

引越しをしようと思っていたんだけれど、「保証人がいないと契約ができない」っていわれて・・・。

頼める人がいなくて困ってたんだけど、ようやく見つかったんだよね♪

それはよかったねー。

で、だれに保証人をお願いしたの?

にゃんきち
くままる

そんなのわかんないよ!

・・・どういうこと?

にゃんきち
くままる

「保証人を紹介します」っていうサービスを見つけたんだ。

申込みしたら、本当に保証人を紹介してもらえて助かったんけど、本人とは会えないらしいから、どんな人なのかは知らないんだ。

それ、本当に大丈夫なのかな・・・?

にゃんきち

保証人が必要といわれると、なんとなく借金の話をイメージしますよね。

たしかにローンの契約の際に保証人を求められることはあります。

でも、日常生活をしていると、ローンの契約時以外にも保証人を求められる場面はたくさんあります。

たとえば、

  • 賃貸住宅の契約・更新
  • 就職時の身元保証人
  • 入学時の身元保証人
  • 老人ホームへの入居契約
  • 入院・手術

こういったときは、家族や親族に保証人をお願いするのが一般的です。

でも、事情があって家族を頼ることができない方も少なくないはず。

そういう人たちのために、『保証人紹介ビジネス』があります。

しかし、このサービスは本当に利用してもいいものか、ちょっと気になりませんか?

万が一、法に触れるようなことがあったら大変です。

そこで、まずは保証人紹介ビジネスがどんなものかを確認していきたいと思います。

ちなみに、そもそも借金の保証人がなんなのかがよくわからない場合は、以下の記事をご覧になってみてください。

登録料の相場は1万円

まず気になるのが『保証人紹介ビジネス』の利用料。

いくらのお金がかかるのか、保証人紹介ビジネスをおこなっている9社の登録料を調べてみました(社名はふせています)。

保証人紹介ビジネス業者 登録料
A社 1万円
B社 0円(成功報酬型)
C社 1万円
D社 1万円
E社 0円(成功報酬型)
F社 1万円
G社 1万円
H社 1万円

10社中6社の登録料が1万円なので、1万円が相場と考えてよさそうです。

一部の業者は登録料がかからず、成約(保証人の紹介が完了)して、はじめて費用が発生する会社もありますが、少数派です。

紹介料は『保証人が必要な目的』によって異なる

登録が完了したら、保証人が紹介されます。
このときに、登録料とは別で紹介料が必要です。

紹介料は会社ごとにまちまちで、さらに保証人が必要な目的によっても変わります。

以下の表は9社の紹介料を調査したうえで相場をまとめたものです。

目的 紹介料の相場
ローン契約 3万円~
賃貸住宅の契約・更新 家賃の30%~100%
就職時の身元保証人 1万円~7万円
入学時の身元保証人 1万円~7万円
老人ホームへの入居契約 3万円~
その他 3万円~

たとえば、家賃10万円の部屋を借りるために保証人紹介ビジネスを利用するなら、3~10万円の紹介料を支払うことになります。

ちなみに、紹介料の金額が決まる細かな条件まで取材したのですが、そこまではわかりませんでした・・・。

基本的に「保証人に求められるスペック(年収・勤務先の規模・勤続年数など)が高いほど、紹介料も高くなる」とのことです。

保証人本人に会わせてもらえることはまずない

保証人の紹介が完了したら、保証人の署名が必要な書類に記入・捺印をします。

また、必要に応じて保証人の身分証明書や印鑑証明書などを用意してもらうことも可能です。

これらのやり取りはすべて保証人紹介ビジネスの会社を介しておこなわれます。

そのため、サービスの利用者と保証人が直接会うことはまずありません。

契約に失敗しても支払ったお金は返ってこない

保証人紹介のサービスは、『保証人の紹介』と『保証人の署名が必要な書類などの準備』が済んだ段階で完了します。

ここで注意したいのは、保証人を紹介してもらったうえでローンや賃貸住宅の契約などに失敗した場合です。

保証人紹介ビジネス業者が提供しているのは、あくまでも『保証人の紹介』のみ。

その後の契約がうまくいかなかったとしても、すでに支払っている登録料や紹介料は返金されません。

また、別の保証人を紹介してもらうには、別途紹介料の支払いが必要です。

保証人紹介ビジネスは合法だが詐欺には注意

にゃんきち

うーん・・・。

保証人紹介ビジネスって、やっぱりアヤシイなぁ。

なんで?

失敗してもお金が返ってこないから?

くままる
にゃんきち

それもあるけれど、「保証人に会えない」って変じゃない?

なんとなく銀行や不動産会社をだましているような気がするんだけれど・・・。

そういわれると、ちょっと不安になってきた・・・。

くままる
にゃんきち

よし!
じゃあ次は保証人紹介ビジネスについて、弁護士の先生にも聞いてみよう!

前章で保証人紹介ビジネスの中身について確認しましたが・・・。

「本人と会えないのに、本当に保証人を紹介してもらえるのか?」

「保証人紹介ビジネスを利用することで、利用者が訴えられることはないか?」

こういう点が不安ですよね。

そこで、保証人紹介ビジネスを利用しても問題はないのか、弁護士の寺林先生に教えていただきました。

きちんと保証人が紹介されるなら法律上の問題はない

まずは、気になる『保証人紹介ビジネスの違法性』についてですが・・・。

意外にも、保証人紹介ビジネスは合法とのことです。

寺林 智栄さん

弁護士の寺林先生

たとえ保証人と直接会うことがなかったとしても、書類の準備ができるなど『紹介された』と同等の事実が認められるなら、法律上は問題ありません。

紹介料を徴収して保証人を紹介するビジネス自体にも違法性はないと思います。

ただし、保証人紹介ビジネスが合法であっても、利用をオススメできるわけではありません。

寺林 智栄さん

弁護士の寺林先生

保証人紹介ビジネスの利用はオススメできません。

なぜなら、保証人紹介を謳(うた)って詐欺行為をはたらく悪質な業者がいるからです。

事実、保証人紹介ビジネスを利用したことでトラブルになっているケースは多く、国民生活センターも注意を喚起しています。

国民生活センター『保証人紹介ビジネスのトラブルにご注意!』
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20100526_2.pdf

それでは、保証人紹介ビジネスの利用にどんなリスクがあるのか、実例をみていきましょう。

料金を支払ったのに保証人を紹介してもらえない

  • 登録料・紹介料を支払ったにも関わらず、いつまでたっても保証人を紹介してもらえない。
  • 登録料・紹介料の支払い後は、保証人候補の連絡先が書かれたメールと書類が送られてきただけで、保証人とは会うこともできず署名ももらえなかった。

このように、保証人紹介を謳った悪質な業者に申込んでしまうと、登録料や紹介料をだまし取られてしまうことがあります。

寺林 智栄さん

弁護士の寺林先生

保証料や紹介料を支払ったのに保証人が紹介されないのは、完全な詐欺ですね。

紹介された保証人が架空の人物だった

保証人紹介ビジネスでは、「紹介された保証人が実在しない架空の人物だった」ケースもあります。

寺林 智栄さん

弁護士の寺林先生

架空の人物を紹介する行為は、明らかな詐欺ですね。

この場合、もちろん保証人紹介ビジネスの利用者は被害者なわけですが、問題はそれだけではありません。

なぜなら、保証人紹介ビジネスの利用者自身が罪に問われる可能性があるからです。

利用者が保証人として金融業者や不動産会社に申告した人が実在しない・・・。

つまり、金融業者や不動産会社からすると、保証人紹介ビジネスの利用者が詐欺の加害者とみなされることもあります。

寺林 智栄さん

弁護士の寺林先生

たとえ保証人を架空の人物とは知らなかったとしても、「最初から知っていたのではないか?」と詐欺の嫌疑をかけられて、逮捕または起訴される可能性は否定できません。

保証人紹介ビジネスでは、保証人に会えないのが普通です。

つまり、そこに利用者自身が加害者になるリスクがひそんでいるんですね・・・。

寺林 智栄さん

弁護士の寺林先生

どうしても保証人紹介ビジネスを利用するのであれば、業者とのやり取り(メールや電話など)はきちんと保管しておきましょう。

できれば、「保証人に会いたいと主張したものの、会わせてもらえなかった」という事実を証明する文面があるといいですね。

利用者同士がお互いの保証人になっていた

保証人紹介ビジネスの利用者からは、「知らないうちに、利用者自身が他の利用者の保証人になっていた」被害も報告されています。

以下は、千葉県富里市のホームページ上に掲載されている事例です。

賃貸の保証人が必要になったため、1万円を支払った

保証人としてA氏が紹介されたが、自分もA氏の保証人になることが条件になっていた

ホームページでは相互保証についてはどこにも説明がない

解約したいが拒否された

富里市『保証人紹介ビジネスのトラブルにご注意!』
http://www.city.tomisato.lg.jp/0000001504.html

このようなケースでは、利用者の個人情報があなたの知らないうちに他の利用者に公開されますので、それを根拠に保証人紹介ビジネス業者を訴えることが可能です。

寺林 智栄さん

弁護士の寺林先生

あなたが承諾していないにもかかわらず、個人情報が譲渡された場合、プライバシー侵害を理由に慰謝料の請求が可能です。

ただし、こちらも利用者自身が詐欺の加害者となってしまう可能性があります。

寺林 智栄さん

弁護士の寺林先生

「保証人になるだけの資力がないにもかかわらず、偽って保証人になった」とみなされた場合、金融業者や不動産会社に対する文書偽造罪・詐欺罪に問われる可能性があります。

ここでも「自分は知らなかった」という事実を立証することが重要なので、業者とのやり取りをきちんと保管しておきましょう。

説明なく更新料・キャンセル料を請求される

  • 申込み後、登録料を払う前の段階で登録を取り下げにも関わらず、キャンセル料を請求された。
  • サービス利用後に退会手続きをしたものの、認められず更新料を請求された。
  • 解約に応じてもらえず、当然のように更新料を請求された。

不当な更新料やキャンセル料の要求には注意が必要です。

寺林 智栄さん

弁護士の寺林先生

更新料やキャンセル料については、申込み前にその内容が約款に定められているかをよく確認してください。

事前説明や記載のない更新料・キャンセル料を請求することは違法行為ですので、被害に遭われた場合は損害賠償請求が可能です。

利用者が失踪して債務を肩代わりするリスクも・・・

ここまでは、『保証人を紹介される側』として保証人紹介ビジネスの危険性をお伝えしてきました。

次は、これまでとは反対に、保証人候補として保証人紹介ビジネスに登録し、『だれかの保証人になる』場合のリスクについて説明していきます。

こちらも、千葉県富里市のホームページ上に掲載されている事例をみてみましょう。

保証人紹介業者に保証人として登録する。
(ローン審査の保証人になった場合、借入額の5%が報酬として支払われる契約)

ローンへ申込む利用者から保証人の依頼があったため、引き受けた。

その後、ローン利用者が借金を返済できなくなった。

保証人を引き受けるにあたり、保証人が借金を負うことはないと説明された。

しかし、実際には金融業者から保証人である自分のところへ、全額返済の請求が届いている。

富里市『保証人紹介ビジネスのトラブルにご注意!』
http://www.city.tomisato.lg.jp/0000001504.html

お小遣い目当てに、保証人候補として登録したくなる気持ちはわかりますが、借金を肩代わりするハメになってしまっては元も子もありません。

「保証人にだけは親や親しい友人から頼まれてもゼッタイに断れ!」

昔からよくいわれますよね。
今回の場合、会ったこともない人の保証人になるわけですから、そのリスクは親の保証人の比ではありません。

絶対にやめておきましょう。

なお、以下の記事では『借金の保証人のリスク』を体験談で紹介しています。

「保証人候補になってみようかな?」と思っている方は、ぜひこちらを読んでいただいたうえで、もう一度よく考えてみてください。

保証人紹介ビジネスでトラブルにあったら弁護士に相談すべし

くままる

・・・ボク、やっぱり利用するのやめるよ。

自分が加害者になるとか、そんなキケンなサービスだとは思ってなかった。

うん、なるべく早く解約の手続きをしたほうがいいね。

にゃんきち
くままる

解約のときは・・・お金を払うんだっけ?

いや、その前に専門家へ相談してみたほうがいいよ。

もしかしたら、お金なんて払わなくていいかもしれないからね。

にゃんきち
くままる

うん、そうするー。

前章でお伝えしたとおり、保証人紹介ビジネスには『利用者自身が詐欺被害にあうリスク』『利用者自身が詐欺の加害者になるリスク』の2つの危険をはらんでいます。

もちろん、利用しないに越したことはないのですが、もうすでに利用してしまっている場合はどうすればいいのでしょう。

そんなときは、あせって自分だけで解決しようとせず、専門家へ相談してみてくださいね。

相談先として適切なのは、弁護士国民生活センター消費生活センターです。

弁護士

保証人紹介ビジネスでは、金銭被害にあうことが多いので、そのお金を取り戻したいのであれば、やはり弁護士を頼るのが王道です。

寺林 智栄さん

弁護士の寺林先生

『どんな被害にあったのか』によって、対応は変わってきます。

不当にキャンセル料や更新料を請求された場合は、更新料・キャンセル料に相当する金額を損害としての賠償請求が可能です。

また、架空の人物を紹介された場合は、サービスの利用料そのものを損害として賠償請求することになりますね。

また、被害額を取り戻すためにも、あなたが加害者として訴えられないためにも、『自分は知らなかった』と立証することが大切です。

そのため、記事の途中でもお伝えしていますが、以下の書類や記録はきちんと保管しておきましょう。

  • 保証人紹介ビジネス業者との契約書
  • 保証人紹介ビジネス業者とのやり取りの記録(電話、メールなど)

国民生活センター・消費生活センター

「いきなり弁護士に相談するのはちょっと・・・」という方には、国民生活センター消費生活センターがオススメです。

国民生活センター・消費生活センターは、商品やサービスに関する相談・苦情を受け付けている機関。

相談方法は電話のみなので、弁護士のように直接的に動いてくれるわけではありません。

しかし、消費生活専門相談員消費生活アドバイザー消費生活コンサルタントの資格をもつ職員からのアドバイスを受けられます。

相談料は無料なので、だれに相談すればいいかわからない場合は、まず消費生活センターに電話してみてください。

なお、消費生活センターの消費者ホットライン(188)は、最寄りの消費生活センターを案内するだけの電話番号となっています。

実際に相談に対応するのは最寄りの消費生活センターなので、ホームページであらかじめ最寄りの消費生活センターを調べ、直接電話をしたほうがスムーズです。

国民生活センター「全国の消費生活センター等」
http://www.kokusen.go.jp/map/index.html

まとめ

いかがでしたか?

それでは最後に、この記事で紹介した保証人紹介ビジネスのポイントをおさらいしましょう。

保証人紹介ビジネスの実態

  • サービスの利用には登録料が必要(相場は1万円)
  • 紹介料は『保証人が必要な目的』によって異なる
    • ローン契約・・・相場は3万円~
    • 賃貸住宅の契約・更新・・・相場は家賃の30%~100%
    • 就職時の身元保証人・・・相場は1万円~7万円
    • 入学時の身元保証人・・・相場は1万円~7万円
    • 老人ホームへの入居契約・・・相場は3万円~
    • その他・・・相場は3万円~
      • 保証人に求められるスペック(年収・勤務先の規模・勤続年数など)が高いほど、紹介料も高くなる
  • 保証人本人に会わせてもらえることはまずない
  • 契約に失敗しても支払ったお金は返ってこない
    • 別の保証人を紹介してもらうには別途紹介料の支払いが必要
  • 『保証人を紹介する』ビジネスそのものは適法

保証人紹介ビジネスを利用するリスク

  • 料金を支払ったのに保証人が紹介されない
  • 紹介された保証人が架空の人物だった
    • 利用者自身が詐欺の加害者とみなされる可能性もある
  • 利用者同士がお互いの保証人になっていた
    • 利用者自身が詐欺の加害者とみなされる可能性もある
  • 説明なく更新料・キャンセル料を請求される
  • 保証人候補として登録した場合、利用者が失踪して債務を肩代わりさせられる可能性がある

保証人紹介ビジネスでトラブルにあった場合の相談先

  • 弁護士・・・お金を取り戻すために直接的な対応が可能
  • 国民生活センター・消費生活センター・・・消費生活関連の資格をもつ職員に無料で電話相談ができる

保証人紹介ビジネスは、保証人が見つからない人にとっては大いに魅力的なサービスかもしれません。

しかし、甘い話にはかならず裏があります。

お金に困っていてローン契約のために保証人紹介ビジネスを利用したのに、保証人紹介ビジネス業者にお金をだまし取られるなんて、本末転倒ですよね。

それどころか、自身が詐欺の加害者になるリスクさえありますので、保証人紹介ビジネスは絶対に利用しないようにしましょう。

また、類似サービスで在籍確認を代行したり、給与明細などの書類を偽造したりする『アリバイ会社』というサービスもあります。

アリバイ会社については以下の記事でくわしく解説していますが、こちらも利用者自身が詐欺の加害者となりうる危ないサービスですので、絶対に手を出さないようにしてください。

カードローン申込数ランキング

今スグにお金を借りたい人に、一番選ばれているカードローンは?

同じテーマのログ(記事)ランキング

人気のログ(記事)ランキング

同じテーマの記事の一覧

カテゴリ一覧

キャッシングの基礎
ローンの基礎知識
キャッシングの体験談
注目の特集
レビュアーによる検証
債務整理体験談
全国各地の自動契約機(むじんくん)の詳細情報
筆者へ質問