教育ローンはこの順番で検討すればOK!45時間かけて全項目を徹底比較した

(0)

この記事を評価する

評価を設定してください
×

奨学金や教育ローンはどこで借りるべき?

「だ、、、大学の授業料ってこんなに高いんだ・・・」

「うちの家計じゃ払えきれないかも・・・」

大学4年間でかかる学費・生活費は、最低400万円、最高で800万円にものぼります。

これだけの費用を捻出するのは簡単じゃないですから、苦労している親御さんや学生さんは本当に多いですよね。

どのご家庭もなんとか家計からやりくりしようと涙ぐましい節約をされています。

その節約によってなんとかできるのなら、それが一番。

でも、どうにもならないときもありますよね。

そのときは、
奨学金や教育ローンの利用も検討していかなければなりません。

しかし、奨学金って名前だけは聞くけれど、実際のところはよくわからない方が多いのではないでしょうか?

ひとくちに奨学金といっても、たくさんの種類・サービスがあるんですね。

そこで今回は、各奨学金や教育ローンのメリット・デメリットを紹介しつつ、

キホン知識から、よい教育ローンを効率よく選ぶためにチェックすべきポイントなどをさまざまな角度から解説しました。

入学金は締切があるため、お金を用意するまでの時間も限られますよね。

そんなときのために、まず優先して申込むべき奨学金や教育ローンを紹介しています。

「どれから順に申込むべきのか?」
「またその理由はなんなのか?」

これらもあますところなく解説していますので、これを読んで、できるだけ早く行動していきましょう!

※本記事の内容は、原則として4年制大学に通うことを想定しています。

この記事の編集者情報

  • 松田 一郎私が編集者です!

    博多生まれ横浜育ち。アラフィフの3児の父。出版社に12年勤務後、フリーランスに。結婚後、住宅ローンに教育費、生命保険に国民年金などなど、否応なしにかさんでいく家計を少しでも節約すべく、お金の勉強をはじめました。自分の体験や節約術が、同じような悩みを抱えている方々のお役に立てばという思いを込めて、ファイグーの記事制作にいそしんでいます。フィナンシャルプランナー2級技能士。日本サッカー協会公認D級指導員。

大学の学費・生活費はいくら必要?

「大学に通うにはお金がかかる」

漠然とはわかっていても、具体的にいくらかかるのか、意外と知りませんよね。

そこで、まずはお金がいくら必要となるのか、借りないといけない金額はいくらか、きちんと見積もっていきましょう!

4年間で最低400万!最高はなんと800万円!

日本学生支援機構が発表している「平成26年度 学生生活調査結果」で、大学1年間の平均的な学費・生活費を調べてみました。

  自宅から通学 下宿先から通学
国立 私立 国立 私立
学費 71万1,200円 136万9,400円 62万3,700円 137万4,500円
生活費 38万8,100円 40万200円 109万900円 101万6,000円
合計 109万9,300円 176万9,600円 171万4,600円 239万500円

国立か私立、自宅通学かそうでないかによって差はあるものの、年間で100万~200万円は見積もっておく必要があります。

あなたにあてはまる金額を知りたい場合は、下記調査結果の「1-1表」をチェックしてみてください。

日本学生支援機構「平成26年度 学生生活調査結果」
http://www.jasso.go.jp/about/statistics/gakusei_chosa/__icsFiles/afieldfile/2017/06/16/data14_all.pdf

また、志望校が決まっている方、すでに大学に通っている方は、その学校の学費を調べてみましょう。

実際に借りなければならない金額はいくら?

大学に通うとなったら、年間100~200万円の費用が必要なことはわかりました。

次に、「借りなければならない金額はいくらか」チェックしましょう!

「大学に通うために必要な金額」と「借りなければならない金額」はイコールではありません。

収入や支出を整理する必要があります。

日本FP協会のホームページで、現在の家計の収支を確認したり、将来の収支を予測するツール(表)が載っていますので、こちらを利用して、実際に借りなければならない金額を確認してみてくださいね。

日本FP協会「便利ツールで家計をチェック」
https://www.jafp.or.jp/know/fp/sheet/

なかでも、将来のイベントごとにかかる費用を整理する「ライフイベント表」、20~30年分の収支(キャッシュフロー)を把握できる「家計のキャッシュフロー表」がオススメです。ぜひ活用してみてください。

まずは日本学生支援機構の奨学金にだけ申込めばOK

日本学生支援機構(※1)の奨学金は、学生の2.6人に1人が利用する制度です。

日本学生支援機構以外にも奨学金や教育ローンを提供している公的機関や民間企業はありますが、第一選択肢は日本学生支援機構にすべきですね。

そのほかの教育ローンは、日本学生支援機構の審査に落ちてしまったり、金額が足りないときにはじめて検討すればOK。

ここからは、日本学生支援機構の奨学金の概要と「なぜ日本学生支援機構が第一選択肢なのか」を説明していきましょう。

※1
日本学生支援機構は、学生に対する奨学金の貸与事業のほか、留学支援や外国人留学生の就学支援を行う、文部科学省所管の独立行政法人です。

日本学生支援機構の奨学金ってどんな制度?

日本学生支援機構でメインとなっているのは、返済の必要がある貸与型の奨学金です。

第一種奨学金と第二種奨学金の2種類があります。

第一種は無利子、第二種は有利子です。

いずれも学生本人が契約者となり、返済義務を負います。

基本情報 第一種奨学金 第二種奨学金
契約者 学生本人 学生本人
資金使途 不問 不問
貸与額
(月額)
  • 国公立大学(自宅通学)の場合... 3万円か4万5,000円
  • 国公立大学(下宿)の場合...3万円か5万1,000円
  • 私立大学(自宅通学)の場合...3万円か5万4,000円
  • 私立大学(下宿)の場合...3万円か6万4,000円
3万円・5万円・8万円・10万円・12万円
(いずれかを選択)
金利
(年利)
なし 在学中は無利子
卒業後は0.01%~0.33%
(平成29年3月に貸与終了と仮定した場合)
連帯保証人・保証人 必要
(保証料を支払う場合は不要)
必要
保証料を支払う場合は不要)
保証料 月額947~2,666円
(連帯保証人・保証人を付ける場合は不要)
月額1,121~6,480円
(連帯保証人・保証人を付ける場合は不要)
学力に関する基準 予約採用の場合 高校の成績の平均が3.5以上
  • 高校(もしくは大学)での成績が平均水準以上
  • 特定の分野で特に優れた才能・能力を認められる
  • 無事大学を卒業できる見込みがある
(上記3つのうちいずれかを満たすこと)
在学採用の場合
  • 大学1年生...高校最後の2年間の成績が3.5以上
  • 大学2年生以上...大学の成績が、学部(学科)の上位3分の1以内
家計に関する基準
(※2)
予約採用の場合 世帯年収922万円~657万円以下 世帯年収1,300万円~1,009万円以下
在学採用の場合 世帯年収1,124万円~662万円 以下 世帯年収1,502万円~1,012万円 以下
申込方法 通っている学校を通じて申込む 通っている学校を通じて申込む
申込時期 予約採用の場合
  • 高校3年生の春頃
  • 高校3年生の春頃
  • 高校3年生の秋頃
在学採用の場合 大学入学後の春頃
(毎年申請が必要)
大学入学後の春頃
(毎年申請が必要)
貸与開始時期 予約採用の場合 大学入学後の4月~6月 大学入学後の4月~6月
在学採用の場合 5月~7月 5月~7月
返済開始時期 貸与終了月の翌月からカウントして7ヶ月目から 貸与終了月の翌月からカウントして7ヶ月目から
返済期間 所得、貸与総額、ボーナス払いの有無等によって異なる 所得、貸与総額、ボーナス払いの有無等によって異なる
返済方法 口座振替 口座振替
返済期日 毎月27日 毎月27日
ボーナス返済の可否 可能
(1月と7月)
可能
(1月と7月)
繰上げ返済の可否 可能
(手数料無料)
可能
(手数料無料)
審査終了後のキャンセルは可能? 可能 可能
審査終了後の志望校変更は可能? 可能 可能

日本学生支援機構の奨学金は、高校在学中(3年生)に申込むこともできますし、大学に進学してから申込むことも可能です。

前者を予約採用、後者を在学採用といいます。

予約採用は、志望校が決まっていなくても申込み可能です。

※2
家計に関する基準は、下記の要素によって異なります。
・世帯人員
・国立大学か私立大学か
・自宅からの通学か下宿からの通学か
・保護者は給与所得者か給与所得者以外か
ただし、上の表では、「保護者は給与所得者(つまり会社員や公務員)」という前提のもと金額(幅)を載せています。

日本学生支援機構の奨学金に申込むべき理由は?

先ほど、日本学生支援機構の奨学金が第一選択肢とお話しました。

では、なぜ日本学生支援機構がオススメなのか、その理由を説明していきますね。

圧倒的に低金利

第一種は無利子、第二種は金利0.01~0.33%(※3)なので、教育ローンとくらべてダントツで低金利です。

ちなみに、第二種の場合、具体的な金利は貸与終了時に確定します。

申込み段階で金利が決まらないのは不安かもしれませんが、金利はどんなに高くても3%までしか上がりません。

ちなみに、過去10年を遡っても2008年6月の金利1.90%が最高でした。

※3
第二種の金利は、2タイプに分かれます。利率固定方式(固定金利)と利率見直し方式(変動金利)です。前者の場合、貸与終了時に決まった金利は完済時まで変わりません。一方、後者は完済時まで金利変動のリスクがあります(ただし最大でも3%までしか上がらない)。平成29年3月に貸与終了と仮定した場合、利率固定方式が0.33%、利率見直し方式が0.01%です。

在学中は無利子

第二種も在学中は利子が発生しません。

卒業まで借りられる

奨学金は毎月振込みで貸与され、問題なければ卒業まで借り続けることができます。

ただし、毎年1回継続の申込みが必要です(ここで継続可能かどうかの審査が行われます)。

返済開始は卒業後

奨学金の返済は、貸与が終わった月の翌月からカウントして7か月目から始まります。

たとえば、卒業まで貸与を受けた場合、卒業後、8ヶ月目から返済がはじまるのです。

第二種の場合、基準を満たしていれば通りやすい

第二種の場合、申込基準をきちんと満たしていれば審査に通ることが多いです。

一方、第一種は基準を満たしていても審査に落ちることがあります。

あとからキャンセルできる

予約採用の場合、審査通過後に志望校を変更することができます。

また、進学後でも、奨学金の辞退・貸与額の変更等が可能です。

とりあえず申込みしておいて損はないわけですね。

他の奨学金制度や教育ローンと併用できる

基本的に、下記のような併用が可能です。

  • 日本学生支援機構の第一種と第二種は併用可能
  • 日本学生支援機構の第一種(もしくは第二種)と他の奨学金制度は併用可能
  • 日本学生支援機構の第一種(もしくは第二種)と国の教育ローンは併用可能
  • 日本学生支援機構の第一種(もしくは第二種)と金融機関の教育ローンは併用可能

そのため、とりあえず日本学生支援機構に申込みしておいて、足りない部分は他の教育ローン等でまかなうこともできます。

日本学生支援機構の奨学金のデメリットは?

日本学生支援機構の奨学金制度にもデメリットがあります。

基準を満たしていないと利用できない

第一種・第二種はいずれも、学力・家計に関する申込基準があるので、両方を満たさないと利用できません。

たとえば、世帯人数3人(両親はサラリーマン)の家庭が第一種奨学金の予約採用に申込む場合、下記の基準を両方満たす必要があります。

  • 世帯収入657万円以下
  • 学生本人の高校時代(申込時まで)の成績の平均が3.5以上

詳しい基準については、公式ホームページで確認してください。

  予約採用 在学採用
第一種の申込基準 http://www.jasso.go.jp/shogakukin/seido/kijun/yoyaku/daigaku/1shu.html http://www.jasso.go.jp/shogakukin/seido/kijun/zaigaku/daigaku/1shu.html
第二種の申込基準 http://www.jasso.go.jp/shogakukin/seido/kijun/yoyaku/daigaku/2shu.html http://www.jasso.go.jp/shogakukin/seido/kijun/zaigaku/daigaku/2shu.html
第一種・第二種併用の申込基準 http://www.jasso.go.jp/shogakukin/seido/kijun/yoyaku/daigaku/heiyo.html http://www.jasso.go.jp/shogakukin/seido/kijun/zaigaku/daigaku/heiyo.html

申込み可能な時期が限られている

予約採用・在学採用ともに申込み可能な時期が決められています(各学校によって微妙に異なります)。

たとえば、予約採用の場合、高校3年生の4月から5月に申込みしなければなりません(第二種のみ、秋に二度目の募集がある高校もあります)。

通学中の学校でのアナウンスを逃さないようにしましょう。

入学金・受験費用の支払いには間に合わない

貸与が決定した後、実際にお金が振り込まれるのは、進学後の4月以降です。

受験費用や入学金の支払いには間に合わないので、注意しましょう。

保証人を付けるか、保証料を支払わなければならない

人的保証機関保証という2種類の保証制度からいずれかを選ばなければなりません。

前者の場合は、保証人と連帯保証人が両方必要となります(保証人は契約者と別生計の人でなければならない)。

一方、後者の場合は、保証料の支払いが必要です(保証料は貸与額から差し引かれます)。

  保証料(月額) 保証料(4年間の合計)
第一種 947~2,666円 4万5,456円~12万7,968円
第二種 1,121~6,480円 5万3,808~31万1,040円

せっかく超低金利なのに、高額の保証料を払うのは嫌ですよね。

できれば人的保証を利用したいところです。

第二選択肢は日本政策金融公庫の「国の教育ローン」!

なんらかの理由で日本学生支援機構の奨学金を利用できない、または利用しても金額が足りないという場合もあるでしょう。

そんな場合に利用したいのは、日本政策金融公庫(※4)「国の教育ローン」です。

正式名称は、教育一般貸付といいます。

※4
日本政策金融公庫は、政府が運営する金融機関です。主に中小企業や個人の生活を支えるために存在しています。

「国の教育ローン」とはどういう制度?

「国の教育ローン」は、貸与型(有利子)のローンです。

原則として、保護者が契約者となり返済義務を負います。

基本情報 国の教育ローン
契約者 保護者
学生本人の契約可否 20歳以上かつ自分で生計を立てていれば可能
(アルバイト収入のみの学生は対象外)
主な資金使途
  • 学校に納付する費用
  • 受験関連費用
  • 下宿関連費用
  • 通学に必要な費用(教材費・制服費など)
金額 向こう1年間に必要な金額
(最大350万円まで)
金利
(年利)
原則1.76%(固定金利)
別途収入印紙代が必要
保証料 返済期間・元金返済据置期間によって異なる
(連帯保証人がいれば保証料不要)
連帯保証人 必要
(保証料を支払えば不要)
利用条件
(※5)
世帯年収1,190万円以下~
790万円以下
申込先 日本政策金融公庫
来店の要否 必要な場合もある
申込時期 いつでも可能だが、お金が必要な時期の2~3ヵ月前が目安
(志望校が決まっていれば申込み可能)
すでに教育費を支払済でも
申込みできる?
可能
融資の時期 申込みから最短20日程度
返済開始時期 借入日の翌月または翌々月から
返済期間 原則15年以内
(元金返済据置期間含む)
返済方法 口座振替
返済期日 毎月末日
元金返済据置期間 在学中
ボーナス返済の可否 可能(年2回)
繰上げ返済の可否 可能(手数料無料)
審査終了後のキャンセルは可能? 可能
審査終了後の志望校変更は可能? 可能

※5
収入に関する条件は、「子供の人数」や「保護者が給与所得者かどうか」によって異なります。ただし、上の表では、「保護者は給与所得者(つまり会社員や公務員)」という前提のもと、金額(幅)を載せています。

日本政策金融公庫の「国の教育ローン」のメリット

国の教育ローンにはどんなメリットがあるのでしょうか?

低金利

「国の教育ローン」の金利は1.76%。

日本学生支援機構の奨学金には劣りますが、じゅうぶん低金利ですね。

民間の教育ローンで同程度の金利のサービスを探すのは難しいと思います。

来店不要で手続きが完了

基本的に来店なし・インターネットや郵送での手続きが可能です。

在学中は元金返済据置も可能

返済は、借入日の翌月ないしは翌々月からはじまってしまいますが、在学中は元金を据え置くこともできます。

この場合、在学中は利息の支払いのみでOKです。

ただし、元金を据え置くとトータルで支払う利息が増えてしまうので、その点は注意してください。

奨学金や他の教育ローンと併用できる

国の教育ローンは、日本学生支援機構の奨学金や民間の教育ローンとも併用できます(※6)

※6
国の教育ローンは、日本学生支援機構の「入学時特別増額(入学初年度のみ10万~50万円のまとまった金額を追加で貸し付ける制度)」との併用はできません。

あとからキャンセルもできる

融資決定後にキャンセル可能です。

融資額等の変更もできます。

日本政策金融公庫の「国の教育ローン」のデメリット

では、国の教育ローンにはどんなデメリットがあるのでしょうか?

利用条件を満たしていないと利用できない

世帯年収についての条件(上限)があります。

扶養している子供の人数 前年の世帯年収(所得)の上限
1人 給与所得者:790万円以下
給与所得者以外:590万円以下
2人 給与所得者:890万円以下
給与所得者以外:680万円以下
3人 給与所得者:990万円以下
給与所得者以外:770万円以下
4人 給与所得者:1,090万円以下
給与所得者以外:870万円以下
5人 給与所得者:1,190万円以下
給与所得者以外:970万円以下

たとえば、子供の人数1人のサラリーマン家庭が国の教育ローンに申込む場合、世帯年収790万円以下でなければ申込みできません(特定の条件を満たすと990万円以下まで緩和されます)。

詳しい基準は、公式ホームページで確認してください。

日本政策金融公庫「教育一般貸付(国の教育ローン) ご利用条件」
https://www.jfc.go.jp/n/finance/ippan/joken.html

ただし、年収の条件をクリアしていても審査で落ちる可能性はあります。

融資である以上、将来的な返済能力があるかどうか、きちんと審査されているのですね。

向こう1年間で必要な金額しか借りられない(最大350万円まで)

向こう1年間で必要な費用(大学に通うために必要なあらゆる費用)のみ借りることができます。

ただし、子供1人につき最大350万円まで借入れ可能なので、その範囲内なら複数回申込み可能です(申込みのたびに審査が行われるので、そちらを通過しなければ利用できません)。

保証人をつけるか、保証料を支払わなければならない

国の教育ローンを利用するには、連帯保証人をつけるか、保証料を支払う必要があります。

連帯保証人を付ける場合、契約者と別生計の人にお願いしなければなりません。

難しい場合は保証料を支払うことになりますが、これが異常に高額なんです。

たとえば、返済期間15年、元金返済据置期間4年の場合、融資額100万円あたりの保証料は7万5,587円。

仮に300万円借入れたとすると、保証料だけでなんと22万6,761円!

できれば連帯保証人をお願いするようにしましょう。

それでもダメなら民間の教育ローンを探そう!

日本学生支援機構の奨学金や「国の教育ローン」の申込条件に合わなかったり、金額的に不足しているような場合は、民間の教育ローンを使うのもひとつの手です。

ものによっては、先に挙げた2つより優れている部分もあります。

教育ローンを提供している民間の金融機関

最近はたくさんの金融機関が教育ローンを提供していますので、一部を抜粋しました。

種類 一覧 地域制限
メガバンク
(都市銀行)
  • みずほ銀行
  • 三菱UFJ銀行
  • 三井住友銀行
  • りそな銀行
なし
地方銀行・第二地方銀行
  • 千葉銀行
  • 静岡銀行
  • 常陽銀行
地銀ネットワークサービス「地方銀行一覧」
http://www.chigin-cns.co.jp/network/index.php

第二地方銀行協会「会員行一覧」
http://www.dainichiginkyo.or.jp/jp/about/list/
あり
(一部なし)
ネット銀行
  • PayPay銀行
  • ソニー銀行
  • 楽天銀行
  • 住信SBIネット銀行
  • イオン銀行
なし
JAバンク JAネットローン教育ローン
https://ja-netloan.jp/guides/kyoiku/
あり
信用金庫
  • 京都中央信用金庫
  • 城南信用金庫
  • 岡崎信用金庫
信用金庫「全国の信用金庫ご紹介」
http://www.shinkin.co.jp/tikubetu/
あり
労働金庫
  • 中央労働金庫
  • 東海労働金庫
  • 近畿労働金庫
全国労働金庫協会「全国のろうきん一覧」
http://all.rokin.or.jp/info/list.html
あり

メガバンクとネット銀行の教育ローンは全国どこの方でも申込みできます。

一方、それ以外の金融機関の場合、地域制限を設けているところも多いので、特定の地域に居住もしくは勤務していないと利用できません。

最初は普段から使っている金融機関へ相談してみよう

まずあなたが普段から利用している身近な銀行に相談してみるのがいいと思います。

なぜなら、給与振込み口座にしていたり、住宅ローンを利用していると、金利が優遇されたりするからです。

また、すでに口座を持っていると、審査時間や融資までの時間を短縮できることもあります。

あなたが住む地域の金融機関を探す方法は?

「住所 教育ローン」をキーワードにした検索(たとえば「OO県△△市 教育ローン」などで検索)したり、上の表であげたような一覧サイトから金融機関を探す方法もあります。

例)
地銀を探すなら下記のページから探してみる

地銀ネットワークサービス「地方銀行一覧」
http://www.chigin-cns.co.jp/network/index.php

比較サイトを使うのも手

探し方がわからない場合は、教育ローン比較サイトで検索するのもひとつの手です。

代表的な検索サービスにイー・ローンがあります。

イー・ローン「教育ローン」
http://www.eloan.co.jp/education/

居住地や金融機関の種類などで絞り込んで検索できるので便利ですね。

ただし、下記のような注意点があります。

  • すべての金融機関の教育ローンを網羅しているわけではない
  • カードローンやキャッシングなど、教育ローン以外のローンもリストアップされてしまう
  • イー・ローンに掲載されているのが最新の情報とは限らない(公式ホームページの情報を確認すること)

民間の教育ローンを比較するときのポイント

民間の教育ローンを探すときは、ここまで紹介したような複数の方法で探してみてください。

そして、できるだけ多くの候補をあげ、あなたの希望や条件で絞込みをしていきます。

でも、具体的にどういったポイントでチェックすればいいのか、よくわかりませんよね?

そこで、ここからは教育ローンを比較するときの主なチェックポイントを紹介していきます。

金利

ローンを選ぶとき、まず目につくのが金利だと思います。

でも、単純に金利だけを見比べればいいわけじゃありません。

実際にいくつか金融機関の教育ローンの金利をみながら、確認すべきポイントを解説していきますね。

まずは下の表をご覧ください。

銀行名 固定金利(年利) 変動金利
(年利)
保証料 その他契約に
必要な手数料
みずほ銀行
教育ローン
4.250% 3.475% 不要 収入印紙代等諸費用
イオン銀行
教育ローン
3.80% 不要 収入印紙代
横浜銀行
教育ローン(カードローン型)
2.8%
(インターネット申込み限定金利)
不要 収入印紙代
京都中央信用金庫
教育ローン
【来店不要型】
2.50% 不要 収入印紙代
東海労働金庫
「夢応援団」
教育ローン(カード型)
2.8~3.8% 2.7~3.2% 不要 収入印紙代
JAネットローン教育ローン
(極度型)
JAバンク千葉 > JA千葉みらい
2.950~3.275% 不要
  • 収入印紙代
  • 事務取扱手数料(無料~3万2,400円)

チェックすべきは上限金利

ローンによっては2~4%というように、数値に幅があります。

このとき、低いほうの金利は参考程度にしておきましょう。

優遇金利が適用された利率だったりするので、すべての人に適用されるものではないからです。

一方、高いほうの金利はそのローンの上限金利なので、それ以上の金利が適用されることはありません。

したがって、金利を比較するときは、必ず上限金利をチェックです。

どんなときに金利は優遇される?

あなたがその金融機関の他のサービスを利用している場合、金利を優遇してもらえることがあります。

例)

  • イオン銀行教育ローン...イオン銀行のカードローンを契約中なら金利が-1%
  • 横浜銀行教育ローン...給与振込口座を横浜銀行に設定しているなら金利が-0.3%

普段から利用している金融機関に、このような金利優遇制度がないか調べておきましょう。

固定金利 VS 変動金利

一般的に、変動金利より固定金利のほうが高金利です。

ただし、変動金利は名前のとおり変動するリスクがあります。

金利の上昇が心配な場合、借入期間が5年超の長期におよぶ場合は、固定金利のローンのほうが無難かもしれません。

保証料や印紙代

保証料、収入印紙代、その他手数料が発生するかどうか、事前に確認しておきましょう。

今回の調査では、保証料なし、印紙代ありという業者がほとんどでしたね。

ちなみに、印紙代の金額は借入金額に応じて変わります。

例)
借入金額500万円...印紙代は2,000円

さらに、JAのように事務手数料などが別途発生する金融機関もあるので、お金のことはちゃんとチェックしておきましょう。

融資額

融資額をみるときは、どういった点に気をつければいいのでしょうか?

銀行名 融資額 一括型/カードローン型
みずほ銀行
教育ローン
10万~300万円 一括型
イオン銀行 教育ローン 10万~500万円 一括型
横浜銀行
教育ローン
(カードローン型)
10万~1,000万円 カードローン型
京都中央信用金庫
教育ローン
【来店不要型】
1万~1,000万円 一括型
東海労働金庫
「夢応援団」
教育ローン(カード型)
10万~2,000万円 カードローン型
JAネットローン教育ローン
(極度型)
JAバンク千葉 > JA千葉みらい
10万~700万円 カードローン型

必要な金額をまかなえるか?

ここでも注目すべきは上限です。

必要な金額をまかなえるかどうかを確認する必要があります。

たとえば、400万円必要なのに、融資額(上限額)300万円のローンに申込みしたら、そのほかの別の教育ローンを併用しなければいけませんよね。

また同じような手続きを踏むのは面倒ですから、融資額の上限は大きいに越したことはありません。

希望額を借りられないこともある

各金融機関が提示している融資額はあくまでも上限額です。

実際の融資額は、申込者の返済能力に応じて決まります。

必ずしも希望した満額を借りられるわけではないので、注意が必要です。

一括型かカードローン型か

教育ローンには、一度に全額借り入れる一括型(証書貸付型)と、借入可能額の範囲内で、繰り返し借入れ可能なカードローン型の2種類があります。

入学金や授業料などまとまったお金が必要になる場合は一括型、ちょこちょこ資金不足が発生するような場合はカードローン型など、状況に応じて判断するようにしましょう。

利用条件

利用条件を満たしていないとそもそも申込みできません(正確にいうと、申込み自体は可能ですが確実に審査に落ちてしまいます)。

では、民間の教育ローンにはどのような利用条件があるのでしょうか?

銀行名 利用条件 学生本人も申込み可能?
(※7)
保証人・連帯保証人の要否
年齢 勤続年数 年収 地域
みずほ銀行 教育ローン 20歳以上66歳未満かつ、完済時71歳未満 2年以上 前年度税込年収(個人事業主の場合は申告所得)が200万円以上 なし(全国対応) 不要
イオン銀行 教育ローン 20歳以上かつ、完済時70歳未満 前年度税込年収が150万円以上 なし(全国対応) 不可 不要
横浜銀行 教育ローン(カードローン型) 20歳以上かつ、完済時70歳未満 東京都か神奈川県に在住か在勤 不可 不要
京都中央信用金庫 教育ローン【来店不要型】 20歳以上 京都府、大阪府、滋賀県、奈良県の一部地域に在住か在勤 不要
東海労働金庫 「夢応援団」教育ローン(カード型) 18歳以上かつ、完済時 76歳未満 1年以上 前年税込年収が150 万円以上 愛知県、岐阜県、三重県内に在住か在勤 不要
JAネットローン教育ローン
(極度型)
JAバンク千葉 > JA千葉みらい
20歳以上65歳未満かつ、完済時72歳未満 千葉市、習志野市内に在住か在勤 不要

基本的に、「安定・継続した収入があること」「国内に住んでいること」はどの業者も共通の条件なので、説明は割愛します。

※7
「利用条件をすべて満たしていること」が前提となります。

利用条件はすべて満たしているか?

候補となった教育ローンの利用条件は必ず確認しておきましょう。

上の表にあるように、年齢・勤続年数・年収・地域(居住地域・勤務地域)に関する条件が付いています。

とくに、地銀・信金・労金・JAのような地域密着型の金融機関の場合、その金融機関の営業地域内に住んでいるか働いていないと申込みできないものが多いです。

学生本人が申込みできるか?

利用条件を満たしていれば、学生本人の申込みが可能なローンもあります。

こちらも事前に確認しておきましょう。

連帯保証人は必要?

民間の場合、連帯保証人不要なローンが多いようですが、こちらも念のため確認しておきましょう。

資金使途

各々の教育ローンで認められている資金使途も事前に確認しておきましょう。

銀行名 主な資金使途 すでに支払済でも利用できる?
受験関連費用 下宿関連費用 通学に必要な費用
(教材費・制服費など)
塾・予備校関連費用
みずほ銀行
教育ローン
支払後1ヵ月以内なら可能
(納付書や領収書等が必要)
イオン銀行
教育ローン
支払後2ヵ月以内なら可能
(納付書や領収書等が必要)
横浜銀行
教育ローン(カードローン型)
可能
(申込時から起算し3ヵ月以内の領収書が必要)
京都中央信用金庫
教育ローン
【来店不要型】
支払後3ヵ月以内なら可能
(納付書や領収書等が必要)
東海労働金庫
「夢応援団」教育ローン
(カード型)
原則不可
JAネットローン教育ローン
(極度型)
JAバンク千葉 > JA千葉みらい
支払後2ヵ月以内なら可能
(納付書や領収書等が必要)

なお、大学に納付するお金(入学金、授業料、施設費など)はどの教育ローンの資金使途にも含まれているので、割愛しています。

資金使途はカバーできている?

大学に納付する費用(入学金や授業料)が目的であれば、まず問題ありません。

どの教育ローンも対応していますね。

一方、下記のような費用は、教育ローンによってカバーできるかどうかが変わります。

  • 受験関連費用
  • 下宿関連用
  • 通学に必要な費用(教材費・制服費など)
  • 塾・予備校関連費用

事前にチェックしておくようにしましょう。

すでに学費を支払い済みでも利用できる?

「学費はなんとか支払うことができたが、そのせいで今後の生活費がほとんどなくなってしまった」という方もいるでしょう。

そんなときに、すでに支払い済みの学費を教育ローンでまかなえるといいですよね。

すべての金融機関で利用できるわけではありませんが、可能な金融機関が多いので、こちらも事前に確認しておきましょう。

来店の要否・口座の要否

来店の要否、口座の要否も事前に確認しておきましょう。

銀行名 その金融機関の口座が必要? 来店回数
口座を持っている場合 口座を持っていない場合
みずほ銀行
教育ローン
不要 不要
イオン銀行
教育ローン
不要 不要
横浜銀行
教育ローン
(カードローン型)
不要 1回
京都中央信用金庫
教育ローン
【来店不要型】
不要 不要
東海労働金庫
「夢応援団」
教育ローン
(カード型)
不要 不要
JAネットローン教育ローン
(極度型)
JAバンク千葉 > JA千葉みらい
1回 1回

その金融機関の口座が必要?

教育ローンを利用するにあたり、その金融機関の口座を必要とすること多いです。

持っていない場合は、口座開設してからでないと申込みできないところもあります。

例)
「京都中央信用金庫 教育ローン【来店不要型】」に申込む場合、事前に京都中央信用金庫の口座開設が必要

来店は必要?

すべての手続きがホームページや郵送で完結する金融機関もある一方で、窓口への来店が必要な金融機関もあります。

金融機関の多くは平日15時までの営業なので、平日の日中に出向けない場合は厳しいかもしれませんね。

融資までの時間

申込みをしてから実際に融資してもらえるまでの時間も要チェックです。

今回は下記の4パターンで調べてみました。

銀行名 口座あり
来店あり
口座なし
来店あり
口座あり
来店なし
口座なし
来店なし
みずほ銀行
教育ローン
1週間
(電話で急ぎの旨を伝える)
1週間
(電話で急ぎの旨を伝える)
3~4週間 3~4週間
イオン銀行
教育ローン
3週間 3~4週間 1ヵ月前後 1ヵ月~1ヶ月半前後
横浜銀行
教育ローン
(カードローン型)
10日~2週間 10日~2週間 2~3週間
京都中央信用金庫
教育ローン
【来店不要型】
2週間前後 2週間前後
東海労働金庫
「夢応援団」
教育ローン(カード型)
1週間 1週間 10日 10日
JAネットローン教育ローン
(極度型)
JAバンク千葉 > JA千葉みらい
1週間 1週間

はやければ1週間程度、遅くとも1ヵ月と考えておきましょう。

いずれにせよ、授業料などの支払期限に間に合うように余裕を持って準備しておいたほうがいいですね。

返済期間・繰上げ返済の可否など

返済についても、いくつか大切なチェックポイントがあります。

※下の表は右にスクロールすることができます。

銀行名
みずほ銀行
教育ローン
イオン銀行
教育ローン
横浜銀行
教育ローン
(カードローン型)
京都中央信用金庫
教育ローン
【来店不要型】
東海労働金庫
「夢応援団」教育ローン
(カード型)
JAネットローン教育ローン
(極度型)
JAバンク千葉>
JA千葉みらい
返済期間 返済方法 返済期日 元金返済据置期間 ボーナス返済の可否 繰上返済の可否 繰上返済の手数料
6ヵ月以上10年以内 口座引き落とし 毎月指定期日(指定可能) 最長5年 無料
1年以上15年以内 口座引き落とし 毎月1日 最長6年 無料
カードローン期間(返済は利息のみ):7年以内(在学期間内)
元利金返済期間:10年以内
口座引き落とし 毎月10日 在学期間中
(元利金返済期間中のみ)
カードローン期間中:無料
元利金返済期間中:一部返済は無料~5,400円、
全額返済は3,240円
3ヵ月以上16年以内 口座引き落とし 任意設定 在学期間中
(大学なら4年以内)
無料
カードローン期間(返済は利息のみ):7年以内(在学期間内)
元利金返済期間:10年以内(固定金利)、20年以内(変動金利)
口座引き落とし 任意設定 在学期間中
(大学なら4年以内)

(元利金返済期間中のみ)
無料
カードローン期間(返済は利息のみ):在学中
元利金返済期間:7年以内
口座引き落とし JAが定める日付 在学期間中 不可 全額返済:無料~4万3,200円(JA毎に異なる)
一部返済:無料~3万2,400円(JA毎に異なる)

返済期間はどのくらい?

基本的に、返済期間を長く設定するほど毎月の返済負担を小さくなりますが、トータルで支払う利息が大きくなります。

一方、返済期間を短く設定するほど毎月の返済負担は大きくなりますが、トータルで支払う利息は小さく済みますね。

毎月の返済負担をどうしても減らしたい場合は、返済期間(最長期間)が長めのものを選びましょう。

また、毎月の返済額・返済総額を事前にシミュレーションしておくことが大事です(詳しくはのちほど説明します)。

元金返済据置期間はある?

在学期間中は、元金の返済を据え置きできるローンが多いです。

つまり、在学中は元金を返済しなくていい(利息のみ返済すればいい)ので、その間の返済負担を軽くできます。

しかし、元金返済据置期間が長いほど返済期間が延びてしまいますし、トータルで支払う利息も大きくなってしまうので注意が必要です。

もちろん、据置期間を置かずに在学中から元金の返済をスタートすることも可能です(カードローン型の場合、「在学中は利息のみの返済」となっているので、元金分も返済したい場合は繰上げ返済する必要があります)。

毎月の返済期日はいつ?

ローンによっては毎月の返済期日を決められている(指定できない)ところもあるので注意しましょう。

ボーナス返済はできる?

ボーナス返済をしたい場合は、ボーナス返済の可否についても確認しましょう。

ちなみに、ボーナス返済については、「元金の50%まで可能」「手数料無料」のところが多いようです。

繰上げ返済できる?

繰上げ返済を行えば、返済期間を短縮できますし、利息も節約できます。

可能なら、積極的に繰上げして早期完済を目指したいですよね。

しかし、ローンによっては繰上げ返済時に数千円~数万円の手数料がかかるので、事前に確認しておきましょう。

繰上げ返済方法は、銀行振込、ATM等で行うことが多いです。

繰上げ返済時に手数料(数百円程度)がかかる場合もあるので、こちらも確認しておきましょう。

審査終了後にキャンセルできる?

「審査結果が出た後にキャンセルできるか」「あとから志望校を変更できるか」なども念のため確認しておきましょう。

ちなみに、今回調査対象となった6つの教育ローンは、いずれも可能でした。

ただし、「公立から私立に変更した」など、当初の希望よりも多くの資金が必要になった場合は、再審査となる可能性もあります。

支払期限まで日数がない場合は、早め早めに行動するように心がけてください。

事前にシミュレーションして返済総額を確認しよう

あなたが利用したい奨学金や教育ローンの目星がついたら、それぞれの条件で返済総額・毎月の返済額等をシミュレーションしましょう。

日本学生支援機構の奨学金の場合

日本学生支援機構の場合は、下記のツールでシミュレーションしてください。

日本学生支援機構「奨学金貸与・返還シミュレーション」
http://simulation.sas.jasso.go.jp/simulation/

サンプルとして、下記の条件でシミュレーションしてみました。

  • 貸与期間4年間
  • 貸与月額10万円
  • ボーナス返済なし
  • 金利0.33%

この場合、毎月の返済額や返済総額は下記のようになります。

  • 貸与総額は480万円
  • 毎月の返済額は2万702円
  • 返済期間は20年(在学中は返済なし)
  • 返済総額は496万8,451 円(利息総額は16万8,451円)

この条件で機関保証制度を利用する(保証料を支払う)場合は、毎月の貸与額から5,400 円ずつ差し引かれます。

国の教育ローンの場合

国の教育ローン場合は、下記のツールでシミュレーションしてください。

日本政策金融公庫「教育ローン用 返済シミュレーション」
https://www.jfc.go.jp/n/finance/ippan/sim.html

サンプルとして、下記の条件でシミュレーションしてみました。

  • 借入額300万円
  • 返済期間15年
  • ボーナス返済なし
  • 4年間は利息のみの返済

この場合、毎月の返済額や返済総額は下記のようになります。

  • 在学中の毎月の返済額は4,600円、卒業後の毎月の返済額は2万5,100 円
  • 返済総額は352万7,900円(利息総額は52万7,900円)

この条件で保証料を支払う場合は、計22万6,762円が融資額から差し引かれます。

民間の教育ローンの場合

民間の教育ローンの場合は、下記のように各金融機関のシミュレーションツールを使ってください。

例)
みずほ銀行「みずほ銀行教育ローン返済額シミュレーション」
https://www.mizuhobank.co.jp/cgi-bin/loan/education.cgi

イオン銀行「返済額シミュレーション(教育ローン)」
http://www.aeonbank.co.jp/service/loan/kakusyu_loan/simulation/hensai.html?id=444401

サンプルとして、下記の条件でシミュレーションしてみました。

  • 利用するのはイオン銀行教育ローン
  • 借入額300万円
  • 金利は3.8%(変動)
  • 返済期間は15年
  • ボーナス返済なし

この場合、毎月の返済額や返済総額は下記のようになります。

  • 毎月の返済額は2万1,891円
  • 返済総額は394万380円(利息総額は94万380円)

まとめ

いかがでしたか。

最後に今回の記事のポイントをあげていきましょう。

まずは日本学生支援機構の奨学金にだけ申込めばOK

  • 学生本人が契約者となり、返済義務を負う
  • 学力・収入に関する申込基準があるので、両方満たす必要がある
  • メインは貸与型の奨学金で、第一種は無利子、第二種は有利子(0.01~0.33%)、第二種でも在学中は利子が発生しない
  • 大学生なら最大12万円借りられる(月額)
  • 貸与開始は進学後の4月以降(受験費用や入学金の支払いには間に合わない)
  • 問題なければ卒業まで借り続けることができる
  • 貸与が終わった月の翌月からカウントして7ヵ月目から返済開始
  • 他の奨学金制度や教育ローンと併用可能
  • 保証人・連帯保証人をつけるか、保証料を支払わなければならない

第二選択肢は日本政策金融公庫の「国の教育ローン」

  • 原則として保護者が契約者となり、返済義務を負う
  • 収入に関する基準を満たす必要がある
  • 金利は1.76%
  • 向こう1年間で必要な費用(大学に通うために必要なあらゆる費用)の借入れが可能(最大350万円)
  • 基本的には来店なし、インターネットや郵送での手続きが可能
  • 返済は借入日の翌月または翌々月からはじまるが、在学中は元金返済の据え置きも可能
  • 奨学金や民間の教育ローンとも併用可能
  • 連帯保証人をつけるか、保証料を支払う必要がある

それでもダメなら民間の教育ローンを探そう!

  • 普段利用している身近な銀行の教育ローンを利用できないか調べてみる
  • あなたが住む地域の金融機関の教育ローンを探してみる
    • どのような金融機関が教育ローンを行っている?
      • メガバンク(都市銀行)
      • 地方銀行・第二地方銀行
      • ネット銀行
      • JAバンク
      • 信用金庫
      • 労働金庫
  • イー・ローンなどの教育ローン比較サイトで検索する

民間の教育ローンを比較するときのポイント

  • 上限金利
  • 金利優遇制度の有無・内容
  • 固定金利か変動金利か
  • 保証料、収入印紙代、その他手数料が発生するか
  • 融資額(上限額)で必要な金額をまかなえるか
  • 一括型(証書貸付型)かカードローン型か
  • 年齢・勤続年数・年収・地域(居住地域・勤務地域)などについて、利用条件を満たしているか
  • 連帯保証人は必要か
  • 認められる資金用途は何か
  • すでに学費等を支払い済みでも利用できるか
  • 教育ローンを利用するにあたり、その金融機関の口座が必要か
  • 手続きをするにあたり、来店は何回必要か
  • 申込みから融資までにかかる期間(来店の可否や口座の有無に応じて)
  • 返済期間は何年か
  • 元金返済据置期間はどのくらいあるのか
  • 毎月の返済期日
  • ボーナス返済の可否
  • 繰上げ返済の可否・手数料
  • 審査終了後のキャンセル・変更は可能か
  • 返済総額・毎月の返済額はいくらか(シミュレーションが必要)

基本的には、日本学生支援機構の奨学金、国の教育ローン、民間の教育ローンの順で検討していくのがオススメです。

ただし、どれを利用するにしても、借金であることに変わりはありません。

最近は、奨学金や教育ローンを返済できず、最終的に破産してしまう若者が増えており、社会問題にもなっています。

奨学金や教育ローンを利用する場合は、くれぐれも計画的に利用するようにしてください。

カードローン申込数ランキング

今スグにお金を借りたい人に、一番選ばれているカードローンは?

同じテーマのログ(記事)ランキング

人気のログ(記事)ランキング

同じテーマの記事の一覧

カテゴリ一覧

キャッシングの基礎
ローンの基礎知識
キャッシングの体験談
注目の特集
レビュアーによる検証
債務整理体験談
全国各地の自動契約機(むじんくん)の詳細情報
筆者へ質問