バイト「怪我の治療費欲しい」会社「派遣は労災保険対象外」←大ウソ?

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派遣アルバイトとして働く場合、補償については全て派遣会社に任せておけば安心だと考えてしまう人が多いようです。

しかし、本当に全てを任せてしまって大丈夫なのでしょうか?

いざケガをしてから何の補償も受けることができない、という状況になってしまっては大変です。

事実、補償について何も知らずに派遣先でケガをしてしまい、その後、満足なサポートが受けられなかった、というケースもあるようです。

今回は、派遣会社への登録前に確認しておきたいポイントの1つ、「ケガをしたときの補償」について詳しく調べて行きたいと思います。

派遣先でケガをした場合、労災保険は利用できる?

仕事中にケガをした場合の補償といえば、労災保険を利用するのが一般的です。

労災とは、労働中、または通勤中に負傷したり、病気にかかってしまうこと。労災が発生してしまった場合、労働者は労災保険の適用により保険給付を受けることができます。

正社員のための制度だと思っている人もいるようですが、派遣アルバイトとして働いている場合でも労災保険を利用することができるのです。

ただし、注意しなければならないのが、どこの労災保険を使って補償を受けるのかという点です。

「仕事をしている最中にケガをしたのであれば、派遣先の労災保険を利用するのでは?」

いいえ違います。
この場合でも、派遣元(派遣会社)の労災保険を使うことになるのです。

労災保険が利用できることを知らず、健康保険を使って治療費を支払ってしまった場合には、所定の手続きを行うことで、支払済の費用を払い戻してもらうことができます。

本来、労働中または通勤中に負傷した場合、健康保険を使用してはいけないことになっています。

そのため、労災であるにも関わらず健康保険を使用して治療を始めてしまった場合は、すぐに治療を受けた病院に労災であることを伝えましょう。

はじめに治療を受けた日と同月内に「労災であること」を申し出ることができれば、手続きが簡単に済むことが多いです。

病院に労災であることを伝え、「労災保険への切り替えが可能だと言われた場合は、病院で「療養補償たる療養の給付請求書(通称「様式第5号」)」という用紙をもらい、必要事項を記入して、病院に提出します。(通勤災害により労災保険の適用を受ける場合は、「療養給付たる療養の給付請求書 通勤災害用」(通称「様式第16号の3」)という用紙が必要になります。)

しかし、治療をしたのが労災指定病院ではない場合、または治療を始めてからだいぶ時間が経ってしまっている場合は、労災保険への切り替えができないと言われてしまうことがあります。

この場合、健康保険の保険者(健保組合や社会保険事務所)に連絡をし、「もともと労災であったのに、誤って健康保険を使ってしまったことを伝えましょう。

そうすると、健康保険がカバーしてくれた金額を返還するための納付書が郵送されてくるので、記載の金額を返還します。

数か月後に返納の領収証が届くので、それと通称「様式第7号」とを合わせて労働基準監督署へ請求すれば、治療のために支払った費用全額が振り込まれるという流れです。

労災隠しの危険性

労災隠しとは、労働中に起きたケガなどに対して、労災保険が利用できるにも関わらず「できない」と嘘をついて申請させなかったり、「治療費を支払うから労災として申請しないでほしいと頼むことをいいます。

なぜ労災隠しをする必要があるのでしょうか?

これは企業によって理由が異なりますが、一番多いのは「労災保険に加入していない」ケース。

労災保険は必ず加入しなければいけないものなので、加入していない事業主はそれを隠すために労災隠しをすることがあるのです。

アルバイトをしている人の中には、「労災保険は正社員の人しか利用することができない」と思っている人もいるようです。しかし、そんなことはありません。

実際に、派遣会社に「労災保険の有無」について確認したところ、「正社員しか対象にならない」と言われてしまうケースがあるようですが、働いている全ての人が対象となることを理解しておきましょう。

大手の派遣会社でも安心できない!

大手の派遣会社であればなんとなく安心。
そう思う気持ちもわかりますが、必ずしもそうとはいえません。

大手の派遣会社は契約している企業の数も多いわけですが、労災保険を使ったことが契約先の企業に知られた場合、安全管理を疑われて仕事がもらえなくなってしまうこともあるのです。

それから、労災保険を使うと保険料が上がることもあるため、労災隠しをしてしまう派遣会社もあります。

派遣アルバイトとして働いているときに、「もしかしたらこれは労災隠しかもしれない」と思うことがあったら、労働基準監督署に相談してみてください

労災隠しに気づいていても、「仕事がもらえなくなるのは困る」と、何も言えずにいる方も多いようですが、それでは労災隠しの手助けをしていることになってしまいます。

そのような派遣会社で、万が一、重大事故が起きてしまったら取り返しがつきません。はやめに労働基準監督署に相談しましょう。

派遣会社に登録するときに確認すべきこと

安心して働くためにも、派遣会社に登録する前に確認しておきたいことがあります。

派遣契約締結時には、労働基準法に基づき、災害補償や疾病扶助について通知されることになっています。しかし、これは必ずしも書面による通知とは限らないので、もしかしたら口頭での説明となるかもしれません。

もしも災害補償や疾病扶助について書面による説明も口頭による説明もなかった場合、必ず事前に確認しておいたほうが良いでしょう。

また、万が一ケガをしてしまった場合、どこに連絡をすればいいのか、労災申請も派遣会社のほうで行ってくれるのかについても確認しておいたほうが良いです。

代行してくれる派遣会社が多いのですが、中には自分で申請するように言われてしまうこともあるので、登録前に確認しておいたほうが安心できます。

なお、派遣に登録する時の注意点などはこちらでもご案内しておりますのでご覧ください。

派遣先で起きた事故の事例

派遣先といっても様々な職種があり、仕事の内容も派遣先によって全く違います。非常に安全な業務内容の仕事もあれば、命に関わるような作業をしなければならない仕事もあるでしょう。

よくある事故の事例としては、

  • カッターなどの刃物で指を切った
  • 工場や倉庫内で転んで頭を打った、捻挫した
  • 高温のお湯や油によるやけど

他にも、日払いアルバイトとして働いていた人が機械トラブルで手足を切断してしまったり、大きな事故の被害者となってしまった事例も少なくありません。

労災や補償については、必ず登録前に派遣会社に確認しておきましょう。
いざという時になってからとぼけられてしまっては遅いですよ!

体験者の情報

阿部 美紀(あべ みき)
1984年生まれ。22歳からホームページ作成やライティングの仕事を始め、特に多くライティングをした分野は美容関連と健康関連。ダイエットに成功するための方法や美肌作りの方法は特に数多く作成。現在はライティングの仕事を中心に行いながら、ホームページ作成も行っている。勤めていた会社が倒産した際にキャッシングをしたものの、現在は完済。

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