ポスティングアルバイトの勤務時間、報酬、辛い点のまとめ【体験談】

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経験者が教えてくれた、ポスティングバイトの実態

「ポスティングって、人づきあいが苦手な自分には合っているアルバイトだと思うんだけど・・・本当に人に合わずに仕事できるんですか?」

「ポスティングの求人で月10~20万円稼げるとか書いてあるんだけど、本当にこんなに稼げるの?1枚あたりいくらの給料なんですか?」

「そもそもポスティングって違法じゃないんですか?警察を呼ばれたりしますか?」

マンションの案内、寿司・ピザなどデリバリーのメニュー、廃品回収のお知らせなどなど、自宅の郵便受けには、毎日のようになにかしらチラシが入っています。

「よくこんなに投函したなぁ・・・」と関心してしまうほど、チラシが詰まっていることもありますよね。

今回のテーマは、そのポスティングのアルバイト

ポスティングとは、チラシを配布する仕事のことをいいます。

こんにちは。
今回、6名のポスティング経験者へのインタビュー取材をもとに、ポスティングのアルバイトの実態をお伝えしていこうと思っている、ファイグー編集部の喜多沢です。

実は、私の奥さんのママ友にも、ポスティングのアルバイトの経験者がいます。

このアルバイトについては、「女性でも問題なくできるくらいだし、そこまで大変な仕事じゃないのかな?」っていうぐらいの印象だったんですけれど、今回のインタビュー取材でそれが覆されました・・・。

ポスティングのアルバイトって、意外に力仕事で、体力も必要なんです。

さらに、ただまじめに仕事をしているだけなのに、住民からのクレームを受けることもあります。

今回の取材で、ポスティングアルバイトの経験をお話いただいた山上さん(仮名)もそのうちのおひとり。

山上さんは、仕事内容に落ち度がなかったにも関わらず、警察を呼ばれるほどのトラブルに巻き込まれることに・・・。

いわれたとおりにアルバイトをしていただけで警察沙汰って、ちょっとツラいですよね・・・。

また、給料が安いのもこのアルバイトの特徴です。

今回の取材では、5名中4名が「ポスティングアルバイトは稼げない」と回答していました。

このように、実際に働いてみなければわからないことってどうしても出てくるんですよね。

だからこそ、今回は『100%経験者からのアドバイス』にこだわってポスティングアルバイトを特集してみました!

どうせアルバイトをするなら、やっぱり楽しく働きたいもの。

そのためには、よい面だけでなく悪い面も把握したうえで、アルバイトを選ぶことが大切です。

これからポスティングのアルバイトをしてみようと思っている方は、この記事をご覧になって、納得したうえで応募するようにしましょう!

それでは本編です。

この記事のアドバイザー情報

  • 喜多沢 恵 編集者

    喜多沢 恵編集者

    デジタルやデザイン関連の出版社で編集者を20年以上経験後、独立、ファイグーに参加しました。お金に関してはまだまだ勉強中の身ですが、みなさんとともにいろいろ学んでいけるよう日々奮闘中です。自分自身を含め初心者のみなさんにわかりやすく正確で面白い記事を作れるよう心がけています。埼玉県在住。アラフィフ1児(高校受験生)の父。趣味は阿波踊り(三味線担当です)。第二種電気工事士資格保有。

自由に働けると思って始めたポスティングの意外な真実(体験談)

くままる

ねぇ、にゃんきちくん。
そもそもポスティングってなに?

ポスティングっていうのは、マンションとか一戸建てのポストに宣伝のチラシを入れる仕事のこと。

働く時間を自分で決められるから、隙間時間で稼ぎたい人には人気のアルバイトだよ。

にゃんきち
くままる

へー。自由に働けるんだー。

じゃあ、ボクもそれにする。

でも、デメリットもあるよ。

たとえば、ポストにチラシを入れられるのを嫌がる人は多いし、それで怒られたりすることもあるんだ。

にゃんきち
くままる

えー。怒られるのはイヤだなぁ。

だってボク、ほめられてのびるタイプだから。

・・・。
今回、経験者の山上さんがポスティングアルバイトの話をしてくれたから、まずはそれを聞いていこうか。

にゃんきち
くままる

そうだね。
にゃんきちくんの偉そうな話より、山上さんの話を聞くほうがずっとためになるもんね。

・・・。

にゃんきち

体験者の情報

名前(仮名):山上
アルバイトをしていた時期:2008年1月~2011年1月
時給(報酬):一軒家5円、マンション・アパート3円(時給にして600~700円前後)

ポスティングをはじめたのは時間の融通が効くから

私はもともとIT関係の仕事をしていましたが、ストレスでうつ病を患い、会社を退職してしまいました。

節約しながら、これまでの貯金で暮らしていたのですが、まったくの無職では生活できません。

そこで、なんでもいいのでアルバイトをしようと思いました。

しかし、病気のために、フルタイムで仕事をする自信はありません。

そのため、『超短期』『1日だけ』のような、働けるときだけ働くタイプの仕事を探すことにしたのです。

そこで、タウンワークやインターネットで調べた結果、見つけたのがポスティングのアルバイトでした。

もちろん、決め手は時間の融通が効くから。

また、当時はうつ状態が続いていて、部屋にこもりがちだったので、「外に出るいい機会にもなるかな・・・」と思ったのもありますね。

地図をもとに担当エリアのポストへチラシを配布

仕事内容は、依頼主から受取る地図をもとに、チラシを決められたエリアのポストへ配布するというものです。

チラシの受取方法は2種類。

手元にチラシがなくなったら事務所まで取りに行くタイプと、定期的にスタッフの自宅へチラシが送付されてくるタイプです。

配布地域は、基本的に自分の家の周辺。

そして、配布する時間は基本的に自由に決められるのですが、夜間にポスティングをすると、一戸建ての場合はポストの位置がわかりにくかったり、住民にも警戒されたりするんですよね。

そのため、私がチラシを配布する時間帯は、早朝から夕方に限定していました。

とくに、マンションの管理人は注意が必要で、もし見つかってしまうと、必ず注意されますね。

「人の気配を気にしながらやらなければならない」というのは、ポスティングのツラい点のひとつだと思います。

ちなみに、住人の反応はチラシの種類によって違いました。

たとえば、不動産案内のチラシはあまり歓迎されません。

一方、ピザなど各種デリバリーのメニューなど、とくに割引券がついたチラシはよろこばれます。

ノルマは厳しい一方で、月収は3~4万円・・・

勤務時間は自由ですが、きちんとノルマはあります。

私がしていたポスティングの場合は、1日1,000枚配布がノルマでした。

正直、なかなかしんどいんですよね・・・1,000枚って・・・。

一戸建てが多い地域に当たってしまうと、1日1,000枚の配布は至難の業です。

それなら、集合住宅の多いエリアは楽かというと、そうでもないのがポスティングの難しいところなんです。

オートロックのマンションなど、ポスティングができない物件もたくさんありますからね。

ちなみに、住宅の種類によって単価が変わります。

一戸建てなら1枚5円、マンションなどポストが集合している所は1枚3円程度です。

そのため、一気にポスティングできるマンションは効率がいいように思われますが、単価が低いので実はそうでもありません。

私は1日に3~4時間やっていましたが、月収にすると多くても3万円から4万円でした。

ついでにいうと、あなたの依頼主である会社はチラシの配布状況をかなり性格に把握しています。

どのように把握しているのかというと、測定ポイントとして呼ばれる家やマンションがあり、そこにチラシが投函されるのかを確認しているんですね。

また、ポスティング1,000枚につき問い合わせが何%あったかという統計データもありますから、サボるとチラシ投函後の反響率が悪化してしまうんです。

つまり、この2つの指標を平均的にクリアしていないと、最悪の場合、契約が強制終了してしまうことになります。

『不法侵入』と誤解されてまさかの警察沙汰に

ポスティングのアルバイトで重要なのは、チラシといっしょに渡される配布地域ごとの住宅詳細地図です。

配布禁止の家などの情報は、この地図の中に入っています。

これさえみておけば、基本的に大きなトラブルになることはないのですが、早朝にあるマンションでポスティングをしていたところ、

「不法侵入や!」

家主が叫びます。

そして、そのまま有無をいわさずに、110番通報されてしまいました。

お詫びをしても帰らせてもらえず、仕方なく携帯電話で依頼主に状況を説明している最中に、警察官が3人駆け付けます。

しかし、やって来た警察官の反応は「またこの家主か・・・」という感じ。

どうやら家主の男は、これまでにも何度かポスティングの人間を110番通報していたようです。

警察官になにを配布しているのか聞かれたので、私は不動産のチラシを見せました。

違法なピンクチラシではないし、私の免許証で私がこの近所の人間だとわかったので、警察官は家主をなだめます。

一方、警察官は私に「マンションの郵便受けは郵便物を受ける場所であって、チラシを受ける場所ではない」「マンションの敷地内に無許可で入ったのは違法になる可能性がある」とお説教しつつ、「今回は家主が興奮しているし、事件にはしないから帰りなさい」といわれました。

やむなく現場を去ろうとして自転車にまたがったそのとき、

「オイコラ!待てや!」

突っ走ってきた家主に自転車ごと倒され、私は肩を道路に強く打ち付けます。

警察官3人が家主を私から引き離し、私は肩に怪我しながらもあわててその場から逃げ帰ったのです。

その後、依頼主のところに戻り、あらためて状況を説明しました。

「あそこのマンションで今までトラブルはなかったのに、そんなことになるとは・・・」

そう驚いていましたが、この一件以来、もうポスティングの仕事が怖くなってしまいました。

まとめ

それでは最後に、ポスティングアルバイトのポイントをおさらいしましょう。

ポスティングの仕事の中身

  • 自宅に届く、または事務所で受取る配布物を個人宅へ配布する仕事
  • 基本的に自分で自由に作業スケジュールを組める
    • 休憩は自己判断で取りたいときに取れる
    • 予定していた数のチラシの配布が完了すれば終了
  • 案件によっては禁止事項もある
    • 夜間の配布作業はできない
    • 雨の日の配布作業はできない
    • 子連れでの作業はできない
    • 挙動不審であやしげな行動は厳禁
  • チラシ以外に情報誌を配布することもある
  • ノルマはあるところとないところがある

ポスティングの給料・交通費

  • 歩合制の場合は1部あたり3~80円
  • 時給制の場合は時給700~1,000円程度
  • 「あいた時間を利用して稼ぐ」スタンスだとあまり稼げない
  • 交通費は基本的に支給されない
    • 自宅周辺エリアで完結する仕事なので、交通費が発生しないケースが多い

ポスティングのメリット

  • 自分の好きなペースで配布できる
  • 音楽を聴きながらの作業もOK
  • 天気のいい日に身体を動かすのが気持ちいい
  • 働きながらダイエットができる
  • 抜け道をたくさん覚えられる
  • 地域の方が差し入れをしてくれることもある

ポスティングのデメリット

  • 天候が悪いと作業効率が大きく下がる
  • 大きな家だとポストの場所がわからなくて時間をロスすることがある
  • 犬に吠えられる
  • エレベーターがない団地での配布は大変
  • 不審者あつかいされることが多い
  • 長時間の作業で腰を痛めることがある
  • チラシを投函した住人から苦情の電話を受けることがある
  • チラシの折り作業は無給かつ時間もかかる

ポスティングの仕事に向いている人の特徴

  • 自分のペースで仕事をしたい人
  • 孤独が苦ではない人
  • 単純作業が得意な人
  • 子育てや介護をしながら仕事をしたい人
  • 運動が好きな人
  • コミュニケーションが苦手な人
  • 会社勤めが苦手な人
  • 土地勘がある人

ポスティングアルバイトの始め方

  • 1求人情報誌や求人サイトから応募する
  • 2事務所で面接を受ける
    • 面接時の服装は普段着でOK

以上、ポスティングのアルバイトの中身や給料、メリット・デメリットをお伝えしました。

「ポスティングだけで食べていくのは難しい」ことはよくご理解いただけたと思います。

とはいえ、ここまで自由度の高いアルバイトって、そうそうないですよね。

働ける時間がかぎられている方、空いた時間を有効活用して稼ぎたい方は試しにやってみるのもいいかもしれません。

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