ネットワークビジネスの起業で普通のOLが300万の借金を背負う

私がマルチ商法なんかの被害にあうわけない...。 そう思い込んでいる人ほどだまされるのかもしれません。

今回は、リラクゼーションスパに通ったことをきっかけに、総額300万円もの借金を背負ってしまった ある会社員の女性の体験談を紹介します。

なぜ、スパに通っていただけの女性が、300万円もの借金を背負ってしまったのか。

そこには、ネットワークビジネス・マルチ商法が関係していました。

しかし、普通の会社員だった彼女が、どうして借金をしてまでマルチ商法にはまりこむようになってしまったのでしょう。

普通の感覚ですと、考えられないですよね?

多くの人がそう思うところに、実はマルチ商法の付け込む隙があります。

彼女がどのようにネットワークビジネスの勧誘を受け、泥沼にはまっていったのか、そして最終的にどうやって借金を完済するに至ったのか、その体験を語っていただきました。

ネットワークビジネスの基本的な仕組みについてはこちら でくわしく解説しています。

スパに行っただけなのに なぜか開業することに!

当時(2014年春頃)、私は ごく普通の中小企業の営業部で働いていました。

私以外は全員男性という職場環境で、毎日5時間を超えるサービス残業。

なかなか厳しい労働環境で、心身ともに疲弊した日々を過ごしていました。

そんなある日、自宅のポストに、とあるリラクゼーションスパのチラシが投函されているのをみつけます。

日々激務に追われていた私にとって、「リラクゼーション」や「癒やし」というワードは非常に魅力的に感じました。

「近所だし一度行ってみようかな...」

気軽な気持ちで行くことにしたのですが、まさかこの決断がのちの人生を大きく狂わせることになるとはこのときの私は知るよしもありませんでした。

しばらく通わないと効果がないスパ?

この頃の私は残業続きで疲れ果てていました。

こうして私は、近所にあるリラクゼーションサロン「Yサロン」に足を運ぶことにします。

Yサロンでの施術はいわゆる座浴と呼ばれるもの。

大きなイスにゆったりと座り、ハーブ入りの蒸気を浴びて体に良い成分を取り込むのです。

韓国のよもぎ蒸しに似ているかんじですね。

リラクゼーション効果のほかにも、冷え性改善・肩こり腰痛改善・便秘改善などさまざまな効能があるとのことでした。

ひと通り施術が終わり、感想を聞かれたので正直に答えると、施術をしてくれたヒロコさん(仮名)が表情を一変させます。

「体の状態が悪い人ほどそういう症状が出るの。しばらく通い続けないと治らないわよ!」

鼻息荒く、Yサロンの回数券の購入を勧めてきます。

昔から押しに弱い私は、「効果があるなら」と思い、言われるがまま回数券を購入してしまいました。

ヒロコさんの華やかな生活にあこがれを抱く

その後は毎週末、Yサロンに通うようになりました。

そして、回数を重ねるごとに、ヒロコさんといろいろな話をするようになります。

ヒロコさんは一人でYサロンを営業しているものの、サロン同士のネットワークがあり、仲間もたくさんいて毎日楽しいということ。

個人事業主として、しっかり稼いでいること。

そして、会社から表彰を受けたときにもらったブランド品を自慢されたり、毎月の売上表をみせられたりもしました。

当時の私は「こんなに稼いでいるんだ!」と驚きましたね。

こうしていろいろ話を聞いているうちに、私はヒロコさんの仕事にあこがれを抱くようになりました。

以前から、「お金が貯まったら自分で商売をしたい」と考えていた私にとって、ヒロコさんの話はどれも魅力的だったのです。

3時間の勧誘の果てに契約書にサインしてしまう

Yサロンに通い始めて3ヶ月。
夏のある日、私はいつも通りYサロンを訪れました。

すると、ヒロコさんの他にもう一人年配の女性の姿が。

その方はサチヨさん(仮名)といい、Yサロンの地域マネージャーをしているとのこと。

最初は3人で楽しく話していたのですが、だんだんYサロンの開業の話になっていきました。

「施術に使用するイスを購入してサロンを開業しない?」という勧誘を受けたのです。

開業にはイスが2台必要なのですが、その費用はなんと約200万円!

簡単に払える金額ではないので断ろうとしましたが、2人の話は一向に終わりません。

「絶対に損をしないシステムができている」など、延々とYサロンの良い話を聞かされます。

デメリットやリスクについての話は一切出てきません。

さらに、「Yサロンには出店数の制限があるから、この地域では残り1枠しか出せないのよ。こんないい機会を逃したらあなた絶対損するわよ!」と言われ、プレッシャーをかけられます。

気がつけば、勧誘がはじまってから3時間近くが経過し、絶対に断れない雰囲気がつくりあげられていました。

密室で2対1という状況のなか、私は延々話を聞かされ疲れきってしまい、スッと差し出された契約書にサインをしてしまったのです。

開業資金の250万円は全額キャッシングで準備

私はよくわからないまま契約書にサインしてしまいましたが、開業資金がありません。

開業には約250万円のお金が必要です。

施術に使うイスが約200万円。

さらに、サロンで使用する水素水の機械や施術中の服、化粧水など、必要な物をすべて買い揃えなければいけませんでした。

Yサロンでは、ローンや分割払いを受け付けていなかったので、自分で資金を調達する必要があります。

結局、ヒロコさんの強い勧めもあり、全額キャッシングでまかなうことになったのです。

金融機関の担当者の不正により200万円の借入れに成功

借入先もヒロコさんが紹介してくれました。

まずは、ヒロコさんの知り合いである山下さん(仮名)が勤めているK金融機関で、200万円を借入れます。金利は15%でした。

といっても、私は仕事の合間に申込書類を書いたり、免許証のコピーを渡したり、ハンコを押しただけ。

その他の手続きはヒロコさんと山下さんがすべて進めてくれました。

また、ヒロコさんによると、「あなたの年収だと本当は100万円しか借りられない。山下さんがうまくやってくれたから200万円借りられたのよ」とのこと。

当時の私の年収は300万円でしたから、200万円も融資されることは普通ないそうです。

はっきりとしたことはわかりませんが、山下さんは私に200万円貸すために何らかの不正を行ったのだと思います。

まだ資金が足りない!銀行カードローンでも100万円の借入れ

こうして200万円は確保できましたが、それでもあと50万円ほど足りません。

そこで、銀行のカードローンに申込むことになりました。

銀行のカードローンは、ヒロコさんとつながりがないので、私が通常の手順で申込みをしましたが、申込みの時、ヒロコさんが自動契約機の中まで入ってきたことには驚きましたね。

そして、彼女は「年収は○○○万円くらいにしておくと審査に通りやすいわよ」など、横からいろいろなアドバイスをしてきました。

結局、銀行のカードローンで限度額100万円を借り入れることに成功しました。

こうして無事に開業資金の250万円を調達することができたのです

K金融機関の担当者への賄賂?口座から消えた謎の30万円

その後、私はヒロコさんにいわれるまま銀行のカードローンで100万円を借入れ(金利は12%)、そのお金を全額K金融機関の口座に移します。

そうすれば、山下さんがYサロンへの振込手続きも代行するという話でした。

ところが、振込み完了後に通帳を見てみると、なぜか手数料として30万円が引かれていました。

手数料としてはあまりにも高額ですし、そもそも何の手数料なのかまったくわかりません。

急いでヒロコさんに確認すると、「これは仕方ない費用なのよ」と一蹴されてしまいました。

今思うと、これは山下さんへの賄賂だったのではと思います(証拠はありませんが)。

しかし、当時は「これからサロンを軌道に乗せられるのか?」「借金を返せるのか?」という心配ごとが多く、細かいことを気にする余裕がありませんでした。

ちなみに、月々の返済額はK金融機関が4万円、銀行のカードローンが1万円の計5万円でした。

なかなかうまくいかないサロン経営に焦る

Yサロンへの支払いを済ませてからしばらくすると、イスをはじめサロンの営業に必要な道具一式がアパートに届けられました。

そして2014年8月、私は住んでいるアパートの一室を使ってサロンを開業することにしたのです。

平日はこれまでと変わらず会社で働くので、週末を中心に営業を開始です。

月に10万円を売上げるのがやっと

サロンの売上だけではとても生活していけませんでした。

Yサロンの料金体系は1回あたり3,800円~8,800円。

施術の売上げは、100%自分のもとに入ってくるシステムでした。

また、取り扱っている美容商品が売れると、売上げの25%が手元に入ります。

しかし、私は土日しか営業していなかったので、これらの収入源だけではほぼ利益がありませんでした。

月に10万円を売り上げるのがやっとという状態です。

自宅で営業していたので赤字にはなりませんでしたが、このペースでは開業資金の回収まで何年かかるかわかりません。

それでも、サロンに通ってくれるお客さんは少しずつ増え、純粋にやりがいも感じていました。

私には会社からの給料もあったので、このままどうにかやっていこうと思っていたのです。

引越しと退職を決断!サロン経営一本にしぼる

さて、その頃のヒロコさんはというと、開業から引き続きサロン経営に関するアドバイスを私にしていました。

その彼女がある日、「引っ越して、今勤めている会社は辞めたほうがいい」そんな提案をします。

引っ越しをしたほうがいい理由は、「ヒロコさんのサロンと私のサロンが近すぎて競合してしまうから」。

会社を辞めたほうがいい理由は、「会社の収入に甘えていると、サロンで成功できないから」。

また、「サロン営業に専念すれば個人事業の開業届を出せるので、カードローンから事業ローンに借換えることができる」とのこと。

「カードローンから事業ローンに借換えできれば、金利を10%以下に下げることができる」とも言われました。

ヒロコさんの提案はもっともなのですが、引っ越しには費用がかかりますし、会社を辞めてしまえば収入が激減します。

そのため、かなり悩みましたが、最終的にはヒロコさんに言われるがまま、引越しも退職も同時に決断してしまいました。

ネット上の悪評が原因でうまくいかないサロン経営

思い切って会社を辞めた私は、駅近くのマンションに引越ししました。

引越し代はもちろん自己負担。

立地が良くなったので家賃は格段に上がりました。

毎月のお給料もなくなってしまったので、収入が減り、支出が激増した状況です。

これからはどうにかサロン経営だけでやりくりせねばなりません。

私はまず広告に力を入れることにしました。

街頭でビラを配布したり、フリーペーパーに記事を載せたり、新聞に折込みチラシを入れたり。

すると、意外や意外、興味を持った新規のお客さんが少しずつ来てくれるようになったのです。

しかし、その一方で、予約のキャンセルや回数券の返金依頼も相次ぎました。

その多くが、インターネットでYサロンの悪評を見て不審に思ったお客さんです。

私自身も検索してみましたが、「高額な商品を勧められる」「勧誘がしつこい」などの書き込みが多かったように思います。

私のところでは無理な勧誘は一切行っていませんでしたが、他のYサロンの悪評はダイレクトに影響します。

いろいろがんばってはみましたが、経営が軌道にのることはなく、サロンの収入だけでは生活できなくなっていきました。

予約のない時間でアルバイトをするなどして、なんとか生活をやりくりするようになっていきました。

売上げの一部はヒロコさんに還元される?

勧誘をすれば経営は楽だったはず。でもそれだけはできませんでした。

引っ越しをしたあたりから、ヒロコさんがより経営に口を出すようになってきました。

「とにかく勧誘をしなきゃだめよ。そうしないとやっていけないわよ」というのです。

ヒロコさんが特に推してきたのは、Yサロン開業の勧誘でした。

だれかを勧誘してYサロンを開業させれば、私に38万円もの収入が入ってくるというのです。

私にとってもおいしい話でしたが、「強引な勧誘はしない」と心に決めていたので、ヒロコさんには従いませんでした。

しかし、「なぜヒロコさんがここまで口を出してくるのか」気になりますよね。

そこにはあるカラクリがありました。

Yサロンでは、既存会員が勧誘を行なって子会員を獲得し、その子会員が商品を販売したり、さらに新たな勧誘を行なって孫会員に開業させれば、その利益の一部が最初に勧誘した既存会員に分配されるシステムになっていたのです。

たとえば、私が1人を勧誘して開業させた場合、Yサロンの売上げは約250万円となります。

仮にヒロコさんの分配率が5%なら、 250万円 × 5% ですから、約12万円がヒロコさんに分配されます。

また、分配率はYサロン内の評価によって上下します。

子会員が売上げを増やすほど、Yサロン内での評価が上がり、分配率が上がるシステムになっていました。

つまり、ヒロコさんは自分の収入を増やすため私にアレコレと口出ししてきた、ということになります。

簡潔にいえば、私はヒロコさんの踏み台でしかなかったのです。

そのことに気づいてからは、ヒロコさんとは疎遠になっていきました。

Yサロンから80万円を取り返す!

私はヒロコさんからの電話やメールを拒否し、LINEもブロック。

月に一度開催されていたYサロンの集まりに行くのもやめました。

そして、なかなか減っていかない借金の残高にも嫌気が差し、返済のペースを上げることを決意。

サロンの空き時間では昼も夜も必死に働き、どんどん繰上げ返済をしていきました。

すると、そのタイミングで交際相手との間に子供を授かり、結婚をすることに。

子育てをしながらサロン経営を続けるわけにもいかないので、閉店を決意しました。

2015年の12月。
こうして私のYサロン経営は1年4ヶ月で幕を閉じることになったのです。

ダメ元でのクーリングオフ

妊娠がなければズルズル続けていたかも...。子供の存在に感謝ですね。

サロンの閉店を決断した私ですが、最後にやっておきたいことがありました。

それは、Yサロンのクーリングオフです。

実は、私の友人の陽子がヒロコさんのサロンを訪れた際に勧誘を受け、Yサロン開業の契約をしたのですが、その半年後にクーリングオフをしていたのです。

私の場合は1年以上サロンを営業していたため、クーリングオフできる可能性は低いでしょう。

でも、やってみなければわかりません。

閉店をして間もなく、ダメ元で、消費者生活センターに相談してみることにしました。

「半額程度なら返金可能かもしれません」

消費者生活センターのスタッフに、Yサロンと契約したときのことを話すと、「勧誘の方法に問題がある」とのことでした。

問題点は大きくわけてこの3つです。

  • デメリットの話をされなかったこと
  • 密室で話をしていたこと
  • 2対1で断りにくい状態を作り、強引に契約させたこと

「こうした問題点をYサロン本社に伝えれば、全額じゃなくても取り返せる可能性がある」と言われました。

私は消費者生活センターのアドバイスに従い、Yサロンの本社に手紙を送付します。

契約時に問題があったことを自分の言葉で丁寧に書き起こし、郵送したのです。

しばらくして、Yサロンのお客さまサポートセンターから電話がありました。

電話でさらに詳しい話を伝えると、「初期費用の半分くらいなら返金できるかもしれません」という回答を得られたのです。

Yサロンの社長がなぜか私の妊娠と結婚を知っていたらしく、その点も踏まえて善処してくれたようですね。

かなりイレギュラーな対応をしてもらえたのだと思います。

私は、2台のイスも含む、サロンの道具一式を新品並みに綺麗な状態にしてからYサロン本社に送り返しました。

返金された80万円でついに借金完済!

翌月になって、Yサロンからは80万円返金され、80万円とバイト代で、合計300万円の借金を完済することができました。

サロンの売上げは悪かったので、トータルでみると大損してしまいましたが、これでYサロン関連の借金はすべてゼロになったのです。

ようやく安心して出産に専念できるようになりました。

Yサロン経営をしてよかったこと・悪かったこと

Yサロンをやっていて唯一よかったことは、お客さんに喜んでもらえたことです。

お客さんの悩みや身体の不調を解決して喜んでもらえたときは、本当に嬉しかったですね。

一方、悪かったことはとっても多いです。

まず、お金や時間がなくなりましたし、さらに友だちも失いそうになりました。

「Yサロンで働いている」というだけで友達から避けられる時期があったからです。

下心なく普通に食事に誘っても、「あなたがYサロンで働いているうちは会いたくない」と言われて傷ついたこともあります。

長期間、Yサロンを続けていたら、きっと私は多くの友達を失うことになっていたでしょう。

押しに弱い人は注意してください

今思い返すと、「どうして」と思うことばかりです。

どうしてサロン経営の契約などしてしまったのだろう?

どうして300万円も借入れてしまったのだろう?

どうしてヒロコさんに言われるがまま引っ越したり退職してしまったのだろう?

もともとは私も、ネットワークビジネスに悪いイメージを持っていました。

しかし、押しに弱い性格が災いして「断りきれず...」の連続で、どんどんネットワークビジネスの深みにはまってしまったのです。

私のように、断るのが苦手な人・押しに弱い性格の人は気をつけてほしいですね。

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