リストラで国民健康保険が払えなくなり、必死に交渉した結果【体験談】

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不況のせいにするわけではないけど、貧しい人間には生きる権利さえ与えられません。

私はリストラで転職を余儀なくされ、収入が激減、国民健康保険料を滞納してしまいます。

ところが私には通院が必要な障害を持つ娘がおり、保険証が使えないと命に関わるのです。こうした場合、保険証は取り上げられてしまうのでしょうか?

体験者の情報

名前(仮名):嵐山 竜二(仮名)
性別:男性
職業:派遣のライン作業員
年齢:40歳
滞納したもの:国民健康保険と家賃
滞納している金額:健康保険50万円程度、家賃100万円以上
滞納していた時期:2008年4月頃~現在返済中

家賃と健康保険料の滞納に苦しむ毎日

勤めていた会社をリストラされて、収入が一気に減ってしまった私。

障害を持つ娘と、娘を支える妻、2人の家族を養うには困難な状況に陥りました。

しかも消費者金融への返済も抱えており、結局、家賃と健康保険料を滞納することになってしまいます。

幸い大家さんも市役所の健康保険料の担当者も、私の状況を理解してくれて、支払いを待ってくれました。

この状況をどうやって乗り越えたのか、お話したいと思います。

リストラから始まった不幸

当時私はソフトウェア会社に勤め、年収250万円ほどもらっていました。ところが突然リストラされてしまいます。

在籍期間が3年ほどと短かったため、退職金は出ませんでした。

その後、求人広告で探した派遣のライン作業員になりました。しかし派遣のライン作業の収入は低く、時給900円で月収は12万円程度

1日8時間勤務と聞いていたのに、6時間で終わる日が多く、生活に大きな影響が出てしまったのです。

生活費は家賃2万円、電気代8,000円、ガス8,000円、水道2,500円、NTT8,000円、携帯代(2個)8,000円、ガソリン代1万2,000円とギリギリで、到底生活していける金額ではありません。

しかも娘が障害を抱えているために共稼ぎができないので、私一人のわずかな収入で、家族全員食べていかなければならないのです。

しかし、派遣の立場では、あまり文句を言うと解雇されてしまいます。たとえ安月給でも、無くなったら生活できないので我慢して働いていました。

ところが、そのため家賃や光熱費、国民の義務である健康保険料などの支払いが滞ってしまったのです。

この時期は私自身、精神的に追い詰められていました。

優しい大家さんに甘え過ぎた私

最初のうちは、支払いが遅れながらも何とかやりくりしていました。

しかし実は、前の年に生活費のためにエイワという消費者金融で20万円借りていて、月に1万6,000円の返済がありました。

ですから、大きな金額になる家賃と国民健康保険料は、だんだん払えなくなってしまったのです。

まずは家賃2万円の支払いが滞りました。

不動産会社を通してない、大家さんとの直接契約だったので、大家さんに事情を説明して待って欲しいとお願いしたら、すごく優しい人で『支払える時に支払ってくれればいいから』と言ってくれたのです。

その言葉に甘えてしまい、結局4年間家賃を払いませんでした。

それでも家賃のことには一切触れずに、私の娘や妻のこと、私自身の健康の心配までしてくれて本当に涙が出そうなほど優しい人です。

色のない健康保険証

一方、国民健康保険料の方は、いつ支払うという確約ができないまま1年ぐらい滞納を続けていました。そして滞納額はおよそ50万円に達してしまいます。

するとある日、国民健康保険の切り替えの時に、『色の無い保険証』が届きました。

不思議に思っていると、後日歯医者に行った時に、ようやくこの『色の無い保険証』の意味が分かったのです。

これは「健康保険料を支払っていない人」という目印でした。

ですから、病院にかかる時は無保険と同じ状態で、病院にまず全額実費払いをしなければなりません。

その後、その領収書を持参して市役所に申請し、医療費を戻してもらうということなのです。

結局、その日の歯科治療代は、全額支払わざるを得ませんでした。

しかしこの時は持ち合わせが無く、近所に住んでいた友人にお金を借りて支払い、1週間後に返しました。

その後、市役所に医療費の申請に行くと、私が今まで滞納している保険料を差し引いて返すとのことでした。

しかし滞納金の方が多かったために歯科治療費は戻ってきません。つまり強制徴収されたのです。

娘のためなら何度でも頭を下げます

さすがにこれには驚いて、市役所に相談に行きました。

うちには身体障害者手帳1級(重度)の娘がいるのです。

娘は月1回の定期検診及び、OT・PT(作業療法と理学療法)のリハビリを受けています。

それに、いつも痙攣止めの薬を処方されていて、そのお金を払えなければ命に関わってしまうのです。国民健康保険が使えず、実費になってしまうというのは大問題でした。

例えば、娘の通院代と処方薬代を実費で支払いをした場合は、定期健診の検査の内容によりますが10万円ほどの実費を支払わなければならない計算になります。

確かにその金額を一時実費で払い、国民健康保険料との差し引き清算をして、保険代を支払えば、すぐに滞納分の回収が解決します。

しかしいきなり10万円もの医療費を支払える訳がないので、このままでは娘が病院に行けません。

こうした事情を担当者に説明すると、かなり逼迫した状況なので、向こうも状況を理解してくれました。

そしてこれから毎月少しずつでも保険料の支払いをすると約束し、色のない保険証から通常の保険証に戻してもらえました。

ただ、毎月支払える金額は3,000円から5,000円程度なので、滞納金額は毎月増えています。しかし将来払う意志はあるということを市役所に伝え、許してもらいました。

最後まで義務を果たします

後は家賃の滞納も残っています。

今は県営住宅に当選して引越ししたのですが、以前住んでいた家の大家さんに感謝しつつ、未納分の家賃を毎月支払い続けているところです。

今のところ、返せたのはエイワで借りた20万円だけです。これは2009年までに2年間均等払いで完済しました。

市役所への保険料滞納と、家賃、この二つを必ず支払うつもりでいますが、まとまったお金が入る予定がないため、まだまだ完済の目途は立っていません。

毎月、支払える額を少しずつ支払っている状況ですが、まだまだ先は長そうです。

滞納をしてしまった時は、支払う意志があることを相手に伝えること、支払える分だけでも少しずつ支払うことが大切です。

そうして相手に誠意を見せれば、きっと分かってくれます。私もこの滞納に甘えずに、最後まで義務を果たしていきたいと思います。

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