派遣社員の私が住民税通知を1年以上無視し続けた結果とその対処法【体験談】

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今回は、知らず知らずのうちに1年7ヵ月もの間、住民税を滞納してしまった坂本さんの体験談です。

坂本さんいわく、住民税のコワいところは、いつの間にか滞納者になってしまうことなんだとか。

しかし、そもそも住民税は給料から天引きされているはずですよね?

それがなぜ滞納になってしまうんでしょうか?

たしかに正社員の場合、住民税は給料から天引きされます。

でも、派遣社員や契約社員は、必ずしも天引きされるわけじゃないんですね。

そのため、「支払っていたはずの住民税が支払われていなかった」なんてことが起きるわけです。

住民税が給料から天引きされていない場合は、自分で納付手続きをしなければなりません。

そうしないと、自動的に滞納扱いとなってしまいます。

住民税を滞納すると、延滞金が発生しますし、最悪の場合は財産を差し押さえることもあるんです!

そんな事態は絶対に避けたいですよね。

そこで、今回は住民税滞納の体験談に加え、派遣社員・契約社員・アルバイトの方が自分の納付状況の確認方法をわかりやすくまとめてみました。

「知らず知らずのうちに滞納者になっていた!」

なんてことにならないためにも、派遣社員・契約社員・アルバイトの方は一度チェックしておきましょうね。

この記事の編集者情報

  • 内田 恵子私が編集者です!

    東京生まれ。アラフィフ。出版社勤務の後独立。編集・ライター歴30年。ファイグーでは「わかりにくいお金の話を、わかりやすくお伝えすること」「少しでも役に立つ情報をお届けすること」をモットーに、より具体的で、身近に感じていただける記事を目指しています。猫派で今は元ノラを多頭飼い中。日々癒してもらってます。

  • ささき 英雄私が編集者です!

    七夕生まれ、編集・ライティング歴10年。前職ではグルメ雑誌の制作に携わっていましたが、30歳の誕生日をきっかけに独立しました。ファイグーでは「自分の仕事は書くことではなく伝えること」という意識で記事に取組んでいます。担当記事は、利息や審査などライバル記事だらけのテーマが多いです。そのため、「他のどの記事よりも正しい」のは当然として、さらに「どうすれば読みやすくなるか」を日々追求しています。

架空請求だと思い込む?勘違いで住民税を滞納してしまった!(体験談)

上京し、派遣社員として働く私のもとへ届いた住民税の納税書。

当時の私はなにを思ったのか、住民税は給与から引かれているはずと、そのまま1年7ヵ月も放置してしまいます。

挙句の果てに架空請求だと思い込んでいました・・・

もちろん、その納税書は正規の書類。
紛れもなく市役所から届いた住民税の請求だったのです。

滞納の事実を知ったときの焦りや不安を思い出しながら、当時のことを振り返ってみたいと思います。

体験者の情報

名前:坂本 佐智子(仮名)
性別:女
当時の職業:派遣社員
当時の年齢:26
滞納したもの:地方税(市都民税)
滞納していた金額:11万円
滞納していた時期:2005年6月?2007年1月

税金について無知だった私

大学卒業後、私は地元の会社に就職しました。

当時の私は税金の制度にまったく関心がなく、毎月、給与明細書が届いても、目を通すのは時間外手当と振込額のところぐらいです。

控除については、毎月2~3万円ほど引かれているなと思うだけで、どんな項目なのか、内容はみたこともありませんでした。

しかし、そんな私に悲劇が・・・

入社から3年経った3月上旬、私はリストラを言い渡され、翌月いっぱいで退職せざるを得なくなります。

私は地元で再就職は難しいと思い、東京へ出て働くことに。

こうして退職後してから7月まで、上京の準備をしながら過ごすことになりました。

しかし、この地元にいた無職の数ヶ月間が、住民税の未納期間になってしまうとは・・・

はじめて住民税の納税書が届いたのは、ちょうど東京へ出発する数週間前のことです。

しかし、「今後はこの街に住むわけじゃないんだし、払わなくていいだろう」と、その納税書を放置したまま東京へと旅立ってしまいました。

引越し後に届いた督促状

東京に来てからは、仕事探しをしながら、退職金の50万円と、3ヵ月分の失業保険36万円で生活していました。

当時の家賃は1ヵ月7万円、水道・光熱費は毎月5,000円以内、食費も月1万円台に抑え、毎月の支出は月10万円以内だったと思います。

上京前に放置した納税書はというと、なんと引越し先の東京の住所にもしつこく毎月届きました。

そして、そのうち「督促」と赤い印鑑が押された封書が届くようになったのです。

「督促」の文字に驚いて開けてみると、督促料金は70円と書かれています。

「たった70円」と思って、私はまた無視してしました。

しかし、やがて市役所の納税課から着信が入るようになります。

電話までかかってくるとさすがに怖くなって、今度は折り返し電話をしてみました。

そして、この時ようやく事実が明らかになったのです。

納税課の担当者は「未納の住民税は転居前の分。それまでは毎月の給与から差し引かれていたが、退職したためあなたが自分で納税しなければなりません」と説明します。

私は「引越しをしたら、以前住んでいた土地の税金は支払わなくてもいいもの」と勝手に解釈していました。

しかし、未納の税金は、引越し後もなくなることはありません。

滞納していたのは無職で地元に住んでいた3ヶ月分の住民税に加えて、退職金にも税金がかかっており、合計1万9,130円。

すぐに払える金額だったので、一括払いで完納しました。

架空請求?支払っているハズの住民税の請求

私はその後、東京で派遣社員として働き始めました。

給料は地元にいた頃よりもずっと高く、少し余裕のある生活ができるようになりましたが、相変わらず税金関係には無頓着なままです。

上京して1年後、今度は今住んでいる市から、再び住民税の納税書が届くようになりました。

しかし、「税金は給与から引かれているはずなのに、なぜ納税書が届くのか?」と変に警戒してしまったのです。

当時は架空請求が社会問題になっていて、テレビなどでさかんに注意を呼びかけていました。

そのため「これも架空請求に違いない!」と思い込んでしまったのです。

こうして私は、この納税書もそのまま払わずに放置していました。

するとまた、「督促」の赤い文字が入った封書が届くようになります。

それでも私は「悪徳業者が役所のやり方を真似しているのだ」と思い、1年以上無視し続けました。

しかし、はじめて納税書が届いてから、1年半以上経ったある日のこと。

この時、届いた督促状に、なんと私の会社名が記載されており、会社に通達するとまで書かれていたのです。

「なんで会社名まで知っているの?会社に知られたらまた解雇されてしまうかも・・・」と、急に怖くなってしまいました。

派遣社員は住民税が天引きされない!

私は怪しい督促状が来たことを、職場の親しい人だけに話しました。

すると「派遣社員は、住民税が給与から引かれないので、自分で納税しないといけない」と教えられ、架空請求と勘違いしていたことにようやく気がついたのです。

私は念のため、昔勤めていた会社と現在の会社の給与明細を比較してみました。

以前の会社で正社員だった時の明細では、健康保険・厚生年金・雇用保険・所得税、そして住民税が引かれています。

しかし現在の派遣社員の明細には、やはり「住民税」の文字がありません。

派遣会社によっては、特別徴収で給与から納めるところもあるようですが、私の場合は自分で支払う必要がありました。

ようやく事態の深刻さに気付いた時には、すでに2年分滞納しており、その額11万円。

差し押さえられる可能性もあるというので、私は焦りました。

毎月の給与は20万円ありましたが、いつも洋服や趣味に使ってしまい、貯金はまったくありませんし、派遣社員なのでボーナスもありません。

市役所へ相談!毎月5,000円ずつ分割で納付することに

私はまず納税課に電話をして、税金を支払う意志があることを伝えました。

すると担当者は「早く完納することも大事だけど、今の生活水準を落とさずに、無理のない方法でお支払いいただければいい」とおっしゃってくださったのです。

しかし、これから先は滞納分を返済するだけでなく、次年度の住民税、年間15万円も支払う必要があります。

そこで私は、まず未納分の住民税を毎月5,000円20回払いで支払いうことにしました。

毎月5000円なら、滞ることもなさそうです。

それに加えて、3ヶ月分の住民税38,000円も、今度こそ滞納せずに、年4回に分けて納めることにしました。

延滞金も含めて2年でようやく完納!

こうして私はおよそ2年かけて、未納分の住民税を振込みました。

最後の支払いが終わると、「完納」と書かれた文書が届きます。

この時、文書と一緒に、延滞金5,300円の納税書が同封されていました。

私はすぐに金融機関に行ってこれも支払います。

住民税の滞納からようやく解放された瞬間でした。

私の税金滞納は、「支払わなくても大丈夫」という思い込みが原因です。

派遣社員の規約や給与明細に、きちんと目を通しておけば、住民税が引かれていないことに気づいたはずでした。

督促に怯える生活は、精神的に追い詰められてしまいます。

住民税は前年度の所得に応じた税額を今年度に後払いで支払います。

たとえ無職で収入がなくなった場合でも、前年度までに収入があったのなら住民税を支払わなくてはなりません。

仕事を辞めたり転職したりする人は、翌年に納税することを忘れないでくださいね。

まとめ

収入がある人は原則的に住民税を支払う必要があります。

雇用形態は問いません。

滞納に気づくのが遅れるほど延滞金が膨らんでしまいますので、住民税を納付できているかどうかは常に確認しておきましょう。

ちなみに、税金の督促は厳しいので無視は厳禁です。

納付に応じなければ財産を差し押さえられることもあります。

また、住民税の滞納・督促・差し押さえについては下記の記事で詳しく解説していますので、こちらもぜひご覧ください。

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